2017年3月2日
中学校入試がやっと終わったと思ったら、すでに次の学年に向けての説明会を開催する学校も出てきました。その中で、なんと追手門学院はこの時期に11月までの入試関連イベントをまとめて広報しています。

まだ新中学1年生が入学していない3月末の「ミニオープンスクール」から始まり、夕刻に開催される「イブニング説明会」などがすでに計画されています。追手門学院中学校を志願する小学生はもちろん、併願も含めて受験する可能性がある小学生は、この日程をカレンダーや手帳に転記しておきましょう。
合否を占うプレテストも複数の中学校で日程が重なる場合があります。したがって1月の入試本番だけでなく、プレテストのスケジュール調整も重要となります。そういった意味でも早めに日程を発表してくれる学校はありがたいですね。

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2017年3月1日
大阪府の専門学科の動向についてもまとめてみました。
昨日までの、各旧学区の表の中にも入っている学校もありますが、主な専門学科として示しておきます。

まず、文理学科は軒並み高倍率となっています。北野と天王寺以外は普通への回し合格が見込めるため、強気の出願も多いと思いますが、大学進学実績の伸びも評判となり、高い人気を誇っています。いずれの学校も熾烈な競争となっています。
国際系の学科は多少落ち着きを見せています。私学も含めて国際・グローバルに力を入れている学校は増えていますので、他校との違いが見えなくなっている可能性もあります。10校のうち、3校が定員を下回っています。
同様に国語・理数・総合科学といった分野特化型の学科でも同じ傾向が見られます。同レベルの普通科の高校でも大学進学実績は高くなっており、差別化が難しくなっていることも考えられるでしょう。大きく定員を上回っている学校はありません。
普通科単位制の4校は、鳳を除いて落ち着いた競争倍率になりそうです。鳳は「ソフトな進学校」としての評価が定着しており、一定の倍率は出るでしょう。
総合学科は大阪市立咲くやこの花以外の学校では落ち着いた倍率になりそうです。将来の進路に合わせて科目やコース選択できるメリットがアピールできていないとの見方もありますが、通学の便が悪いなど、地理的な要因によって希望者が少なくなっている学校もあります。今宮と貝塚は1.3倍を超えており、実際の出願ではこの2校からの流出が考えられます。
中3生のみなさんの出願の参考になれば幸いです。
また、新しい情報があれば紹介していきたいと思います。
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2017年2月28日

旧4学区は他の学区に比べ、学校間の距離が大きいため、移動が少ないと思われがちですが、交通が発達しているために通学範囲も広く、受験者の移動も多い地域です。文理学科のある、三国丘高は昨年103名の流出がありましたが、その分岸和田に流入し、結果的に岸和田の流出分を埋めるという結果になりました。泉陽からも69名の流出がありましたが、鳳などに流れたと考えられます。中堅の学校でも50名前後の増減があり、貝塚南や福泉など調査結果と実出願数が大きく変わっている学校もあります。
今年の台風の目は泉陽、1クラス減であるにもかかわらず、昨年より101名多い希望者を集めています。自由な校風と進学校としての実績のバランスが良く、年々人気が上がっている学校ですので、ここからの流出はそれほど見込めないのではないでしょうか。(続く)

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2017年2月27日

旧第3学区は旧第2学区と異なり、この調査以降の受験生の移動が多い地域です。但し昨年、高津、清水谷合計で100名ほど流出しましたが、同じ地域の夕陽丘、生野も減少しており、東住吉、阿倍野、布施への流出も少なかったことから、他学区への流出が考えられ、「上下動」は少ないといえるでしょう。一方、大塚は昨年度117名流入するなど、中堅レベル間での移動も大きいともいえます。この調査結果で安易に志望校を変えると、結果的にそちらが高倍率になる可能性もありますので注意が必要です。
昨年度、関西大学への現役進学率で全国1位になった八尾高校は昨年よりも低い倍率になっていますので、お買い得感から流入が予想されます。注意が必要でしょう。(続く)

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2017年2月24日

旧第2学区は旧第1学区と比較すると、それほど大きな乱高下はありません。また、昨年度の調査結果と実出願者を比較しても、それほど大きな流入や流出が少ない地域でもあります。 但し、市立桜宮のように、希望調査で定員割れの学校に流入が起こり、結局1.18倍という倍率になっている例もありますので、この段階での倍率が低いという事での安心は禁物です。昨年度、国際教養科よりも普通科の方が競争倍率の上がった枚方高校ですが、今年もさらにその傾向が強まり、普通科から国際教養科への回し合格が発生する可能性があります。国際教養科は普通科とカリキュラムなどが異なりますので、第2志望として書いておくべきか検討が必要でしょう。
昨年度後期入試に移行したため競争率が急落した市岡高校は、今年度も希望者が少なく、穴場となっています。
大阪市立東高校の理数科は、府立の文理学科よりも歴史があり、少人数制ながら難関大学への合格実績を出すなど定評があります。昨年も希望調査よりも出願者数が多いという上位校からの流入が起こっていますので、今年も注意が必要でしょう。(続く)

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2017年2月23日
大阪府御公立中学校で行われた進路希望調査の結果が発表になりました。
その数値を元に、3月入試の難易度を予測していきたいと思います。
大阪府には161校の公立高校がありますが、全日制普通科について、旧学区ごとに紹介していきます。
まず、旧第1学区についてです。

表の見方ですが、左側が中学校校長会の調査報告、右半分が昨年の調査結果と実際の倍率です。30%以上の受験生が不合格となる1.428倍以上の倍率となっているところに黄色で色を塗っています。
大学進学実績の伸びが著しい学校を中心に人気が昨年よりも高まっています。地域では吹田、茨木、高槻といった旧旧2学区に高倍率の学校が集中しています。春日丘高校は昨年調査で40%の受験生が不合格になる1.67倍という高倍率になったため、結果は1.40倍に落ち着きましたが、今年はさらに高い1.96倍と、半数が不合格になるという厳しい数値になっています。普通に考えると他の学校に変えようという志願者も出ると思いますが、同じ茨木市の茨木高校が普通科込での倍率でも2倍になっていますので、こちらからの流入を考えると、春日丘は高止まりになる可能性があります。
一方、定員が1クラス減の三島高校は、逆に昨年よりも希望者数が増えたために高倍率になっています。三島からの流出先としては高槻市では高槻北か槻の木になると思われますが、槻の木高校が今回調査では希望者が昨年より減っているので、そちらへの流出が考えられ、ある程度落ち着いた倍率になると思われます。ともにマンモス校の吹田市の北千里と山田も昨年より希望者が増えていますが、山田からは吹田東への流出が可能ですので、こちらもある程度落ち着くと思われます。(続く)

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2017年2月22日
2月も下旬となり、私立大学の一般入試の結果も日々判明しています。今回は合格後の手続きについて紹介します。

これは立命館大学の合格通知の実物です。(一部画像を処理しています。)御覧のように、「合格通知」の部分より納付書の方が大きい面積を占めています。(大学によっては納付書が別に添付されている形式もあります。)それはさておき重要な情報は、納付期限です。図の赤丸で囲んでいるところに小さく印字されているので見落としがちですが、入学金と前期授業料の納付期限が異なっていますので注意が必要です。立命館大学の場合は入学金の納付期限は2月27日、授業料の納付期限は3月24日です。国公立大学受験生の場合、国公立前期試験(2月25日~26日)の手ごたえから入学金を納めるかどうかを判断することができますが、合格発表(3月8日頃)を見てから判断することはできません。ちなみに多くの大学では入学金とはその大学に入学しなくても、入学の権利を確保するために必要なものであったとして、返金されないのが通例です。
この入学金を払った後、登録カードや写真などを郵送することになります。そちらも期限が決まっているので確認が必要です。
納付期限までに入学金を納めなかった場合は入学の権利を放棄したとして処理されますので、うっかり日付を見落とすなど手続き上のミスで、せっかく合格したのに入学できないという事のないように気をつけましょう。かつて前期入試で失敗をして、落ち込みすぎて試験後泣きながら寝ていたために併願私立大の入学金納付ができなかったという生徒がいました。結果的に国立に合格したため、笑い話で済んだので良かったのですが、そうでなければ併願受験をした意味がなくなってしまうところでした。
もちろん、入試はまだまだ続きます。合格通知をすでに手にしている人も、いない人も、最後まで気を抜くことなく、体調管理と最後の知識確認を怠らないようにしましょう。

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2017年2月20日
では、金曜日の問題の答えです。
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1 「うつ」
a 「打つ」、つまり打ち水をすることですね。単に水を撒くだけでなく、その場を清めるといった宗教的なイメージになります。
b 印をつけることも「打つ」といいます。鏨(たがね)を槌(つち)で叩いて石に印をつけるイメージから、文章に読点を付けるときも「打つ」といいます。
c 本来は芝居の準備をする、つまり舞台を打って作ることを「打つ」といったようですが、「ひと芝居打つ」=(人をだますための演技をする)といったよくない使われ方もします。
d 周りにおもりの付いた投網(とあみ)を投げ入れる動きが水面に網を打ち込むように見えることから「打つ」といいます。川や浅瀬で行われる漁法ですので、その様子を一般の人が目にする機会も多かったのでしょう。
2 「かかる」
a 「掛かる」とは支えられる状態を示します。つまりお医者さんに支えられるというイメージの言葉ですね。
b 芝居を興行することを「芝居がかかる」といいます。感情表現などが大げさであたかも演技しているとして「芝居がかった口調で・・・」という使い方を思い出していただくとわかりやすいと思います。映画が大衆化されたのは20世紀ですが、芝居と同じイメージで「掛かる」を使ったのでしょう。
c 動物を捕まえるためのわなにはいろいろな種類があります。落とし穴にクマやイノシシが落ちても、「掛かる」というイメージがつかめないのですが、スズメなどの小鳥を捕まえるための「カスミ網」というわな(今日では特別の許可を得た人でなければ使うことはできません。)に足が網に絡まった小鳥がさかさまにぶら下がっている様子を「掛かる」と表現したものです。そもそも落とし穴のような大規模なわなを日常的に作る事はなかったようです。
d お金が掛かる、時間が掛かるという使い方も aの支えられるイメージからきた言葉でしょう
3 「つる」
a 専門的な言葉で「有痛性筋痙攣(ゆうつうせいきんけいれん)」と呼ぶそうですが、この痙も攣も「つ(る)」と訓読みします。何かで吊り上げられたかのような不随意性から「つる」という和語があてはめられたのでしょう。
b 「人につられる」という場合は、「連られる」と慣習的に書かれますが、「釣られる」の方が正しいようです。つまり、影響を受けて引っ張られるイメージです。
c これはまさに「釣り上げる」という使い方です。魚釣りは一般的ですが、土に穴を掘って暮らしている虫を、草の茎などを差し込んで釣り上げるという伝統的な遊びもあります。同じ方法で釣れる貝類もあります。
d これは「吊る」ですね。この「吊」という漢字はもともと「弔」の俗字で棒に蔓状のものが巻き付いて下にたれている状態を表す象形文字だそうですが、いまでは「吊」をとむらうという意味では使いません。
4 「とおる」
a 「その理屈は通らないな」と否定表現でしばし使われる言葉です。
b 議会などで案が可決されることを「通る」といいます。これも正当性が認められるというイメージからの言葉です。
c まんべんなくゆきわたるという意味でつかわれますが、肉の塊など大きな食材の中心部まで加熱されている状態が外からの熱が到達したというイメージから「通る」と使ったのでしょう。
d これも伝達したという結果よりも、その途中をイメージした使い方です。声の質を「よくとおる声」と表現したりします。
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どれだけの知識を持っているかというより、どのように思い出すのかという能力が試される良い問題だと思います。国語の学習では読解力、表現力に力点が置かれがちですが、正確な言葉の知識を的確に取り出す能力も大切だと教えてくれるような問題でした。


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2017年2月17日
今日は中学入試問題を一つ紹介しましょう。
灘中学校一日目の国語の3番です。

このような問題です。頭の体操のような問題ですが、受験生にとっては焦る問題だと思います。幅広い語彙力が要求される問題だといえるでしょう。
解答は月曜日に公開します。しばらくお楽しみください。

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2017年2月16日
(続き)

5位の阪南大学高校はもちろん阪南大学の系列校ですが、国公立をはじめとして外部への進学者も多く出ています。人数で3割ほどの生徒を特進として外部受験に向けた指導を行っているところが評価されたかたちです。
6位の大阪高校は2008年から共学化し、受験者が大きく増えた学校です。阪急京都線相川駅から徒歩1分の好立地です。隣接する大阪成蹊女子も1,200名以上の受験生を集めましたので、相川駅に3,000人以上の受験生が集まったことになります。
7位の箕面自由学園高校は広大な校地の中に、小学校から高校まで擁する総合学園で、全国大会で優勝常連のチアリーダー部や吹奏楽部、放送部をはじめとして部活も盛んな学校です。オープンスクールで華やかな生徒の活動を見て受験を決める中学生も多いようです。
中学入試と同じように大学付属校が人気です。ベスト7の中に3校もランクインしています。高校からの募集が少ないのでランクインしていませんが、関西大学第一や中学入試でも志願者を増やした関西大(高槻)も多くの受験生を集めていました。
高校は一般的に3学年分の教室、つまり1学年の3倍の座席しかないはずですので、1学年の5倍近い受験生を収容するためには特別教室など臨時の受験会場の設営などが必要になったはずです。受験生も大変ですが、先生方もその準備や採点など大変なご苦労があったことでしょう。

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