大阪府 公立高校 出願状況(旧第2学区)

2017年3月15日 水曜日

大阪旧第2学区についてです。

進路希望調査では高倍率がついた学校が多かったのですが、次第に調整され、結果的に学校倍率が高くなったのは四条畷だけになりました。逆に定員未充足校も4校と、他の学区程度に減少しました。この地域は全体的に落ち着いた倍率になったといえるでしょう。

グラフを見てみましょう。全体状況としては難易度と競争倍率の相関が第1学区より弱くなっています。学校間の受験生の移動が少ない地域でみられる様相となっていますので、地域ごとの序列がある程度固定化されていると考えられます。その中で四條畷は高倍率となりました。大手前からの流入が四條畷で止まったということでしょうか。来年度は寝屋川も含めてこの3校の倍率動向が注目されるところです。(続く)

 

大阪府 公立高校 出願状況(旧第1学区)

2017年3月14日 火曜日

3月9日に行われた大阪府立高校の出願状況についてまとめました。学校数が多いため、今では大阪府は学区制がなくなりましたが、その所在地ごとに分けて紹介します。また、学区に属していない専門学科も旧学区に振り分けて掲載します。

今日は大阪 旧第1学区についてです。

学校の難易度と、競争倍率をグラフ化してみました。普通科と文理学科のように複数学科を設置している学校は、学校全体の倍率と難易度を代表値として表示しています。

御覧のように、難易度(開成公開テスト基準偏差値)が高いほど、競争倍率も高いという相関があります。近似線の上は同レベルとしては高倍率となった学校ですので、受験生の人気がある、もしくは選択問題の設定などで受験しやすいという学校だといえるでしょう。文理学科しか設置していない北野高校は受験生が限られるため、例年通り競争倍率としては落ち着いた数値になっています。(続く)

 

大阪府の公立高校入試(一般入学者選抜)英語の問題

2017年3月13日 月曜日

3月9日、大阪府の公立高校の入試が行われました。大阪府の一般入試では英数国の3教科に関してはA(基礎レベル)・B(標準レベル)・C(発展レベル)の3種類の問題が用意されており、学校ごとの選択となっていますが、今年度から出題傾向が変わるとアナウンスされていた英語C問題についてです。

文法的な間違いさがしや穴埋め問題もありますが、長文が4題あるのが特徴的です。設問や選択肢も含めてすべて英語です。長文のテーマも、考古学・日食・食料の保存法・人工的に雪の結晶を世界で初めて作った実験物理学者の中谷宇吉郎の話、と多岐にわたっています。

 

(中谷宇吉郎がここで人工雪が誕生させたという北海道大学構内にある記念碑の写真です。)

 

さて、ここでご紹介するのはメディアの重要度や信頼度に関する内容の大問3です。御覧のように設問も含めてすべて英語となっています。また、文章だけでなく統計表も見て判断する必要もあります。しかし小問は2つしかありませんので、ここで時間をかけるところではありません。話の流れをさらりとつかんで、文章を挟む場所を判断する、指示語の内容を判断する、という作業になりますが、普通の中学生にはなかなかハードルが高かったのではないでしょうか。

 

 

C(発展レベル)問題を採用しているのは難関校ばかりですが、どの程度の平均点だったのか気になるところです。次年度以降の大阪の中学生も、このような形式の問題にも慣れておく必要がありそうです。

滋賀県公立高校一般入試が行われました

2017年3月10日 金曜日

今週は近畿圏の公立高校の一般入試(3月入試)が集中しています。

滋賀県はそのトップバッターとして8日の水曜日に実施されました。

 

この写真は膳所高校の前での応援風景です。特に寒い日でしたが、元気よく受験生たちは試験会場に入っていきました。

 

さて、滋賀県の公立高校の倍率は御覧の通りです。倍率の欄の数値の色についてですが、赤色が高倍率で色が濃い方がさらに高倍率、逆に落ち着いた倍率には青色で、より低い倍率は濃い青色で塗っています。表の順番は、過去に合格した塾生の成績から割り出した難易度順ですが、データが少ない学校については一般的なランキングと違う場合もありますので、あくまでも目安としてご覧ください。

 

このリストを見ますと、今年は普通科では石山、東大津、草津東、大津が、農業科では湖南農業や長浜農業が高倍率となっています。(実際には長浜農業の食品が2名定員割れしており、他の学科からの流入を考えると、学校全体としては平均で1.15倍となります。)

これらの学校は昨年も一定の倍率がついており、人気校だといえるでしょう。

合格発表は15日の水曜日です。受験生だけでなく、私たちもドキドキしています。

来年受験を迎えられる皆さんは、このリストも受験校選定の参考にしてみてください。

 

兵庫県公立高校出願状況(第3学区)

2017年3月9日 木曜日

第3学区は中位校にも定員割れの学校が目立ちます。東播磨・明石清水など比較時交通の便が悪く、自転車通学が主となる高校は、他地域からの流入が少ないため落ち着いた倍率になっています。しかし同様に他地域からの流入の少ない、加古川北は昨年の低倍率からの隔年現象で、1.13倍となっていますので注意が必要です。一方入学後の選択の幅が広い明石南や三木東といった総合学科が人気を集めています。スポーツ系や芸術や看護・保育系の職に就きたい中学生の心を掴んでいるのでしょう。しかし、厳しい倍率になっていますので、夢に向かってあとひと踏ん張りが必要でしょう。

第4学区と第5学区は開成教育グループの教室がありませんので、また次の機会に紹介したいと思います。今年はカレンダーの関係で公立高校としては珍しく日曜日に入試が行われる兵庫県ですが、受験生はあと3日、体調管理に気を付けて頑張ってください。

 

兵庫県公立高校出願状況(第2学区)

2017年3月8日 水曜日

第2学区は宝塚北や市立西宮といった大学進学実績が顕著な難関校の動向が注目されていましたが、この2校は昨年度より落ち着いた倍率になった一方で、北摂三田が昨年より大きく増加して1.29倍、尼崎稲園も1.4倍と激戦となっています。県立西宮も1.42と高止まりしていますので、難易度としてはトップ層とほぼ変わらない水準になると思われます。県立尼崎が昨年よりも大きく伸ばしていますが、この学校の地域や教育系の大学との交流や連携、普通科でありながら総合学科のような多彩なプログラムを持つ取り組みが浸透した結果だと思われます。しかし交通の便の良い阪神間は受験生の移動も多く、隔年現象が起きやすい地域ですので、今回低倍率の学校でも来年度は注意が必要です。(続く)

 

兵庫県公立高校出願状況(第1学区)

2017年3月7日 火曜日

3月12日に行われる兵庫県公立高校の出願状況が発表されましたので、分析してみました。

まず、開成教育グループの教室がある第1学区を紹介します。

学校名がオレンジ色の学校は、昨年よりも倍率が大きく上昇し、かつ今年の倍率も高い学校です。黄色の学校は、難易度の高い学校であるにも関わらず、まさかの定員割れをした学校です。倍率に関しては定員を割っているところにピンク色を付けています。

まず、第1学区ですが、ともに進学校である星陵高校と御影高校が高い倍率を付けており、激戦となっています。星陵高校は自由な校風でありながら京大、阪大をはじめとして、学年の約半数が国公立に進学するという屈指の進学校ですが、昨年がまさかの定員割れでしたので、一気に受験生が流れ込んだ形です。
2年生から文系・理系・英語系の3類型を設置し、英語教育・国際交流活動に力を入れている葺合高校も高い倍率となっています。特色入試では高倍率だった夢野台がまさかの定員割れとなっているため、来年度の揺り戻しが予想されます。また、須磨友が丘は昨年の高倍率から一転して定員割れになっています。キャリア育成に重点を置いた少人数授業が展開されている総合学科ですので学校としての人気は高いと思うのですが、昨年の高倍率を恐れて周辺高校に受験生が分散した形です。それ以外は昨年とほぼ同じ状況となっています。(続く)

 

大阪府 公立高校入試 倍率予測(専門学科)

2017年3月1日 水曜日

大阪府の専門学科の動向についてもまとめてみました。

昨日までの、各旧学区の表の中にも入っている学校もありますが、主な専門学科として示しておきます。

まず、文理学科は軒並み高倍率となっています。北野と天王寺以外は普通への回し合格が見込めるため、強気の出願も多いと思いますが、大学進学実績の伸びも評判となり、高い人気を誇っています。いずれの学校も熾烈な競争となっています。

国際系の学科は多少落ち着きを見せています。私学も含めて国際・グローバルに力を入れている学校は増えていますので、他校との違いが見えなくなっている可能性もあります。10校のうち、3校が定員を下回っています。

同様に国語・理数・総合科学といった分野特化型の学科でも同じ傾向が見られます。同レベルの普通科の高校でも大学進学実績は高くなっており、差別化が難しくなっていることも考えられるでしょう。大きく定員を上回っている学校はありません。

普通科単位制の4校は、鳳を除いて落ち着いた競争倍率になりそうです。鳳は「ソフトな進学校」としての評価が定着しており、一定の倍率は出るでしょう。

総合学科は大阪市立咲くやこの花以外の学校では落ち着いた倍率になりそうです。将来の進路に合わせて科目やコース選択できるメリットがアピールできていないとの見方もありますが、通学の便が悪いなど、地理的な要因によって希望者が少なくなっている学校もあります。今宮と貝塚は1.3倍を超えており、実際の出願ではこの2校からの流出が考えられます。

中3生のみなさんの出願の参考になれば幸いです。

また、新しい情報があれば紹介していきたいと思います。

大阪府 公立高校入試 倍率予測(旧第4学区)

2017年2月28日 火曜日

旧4学区は他の学区に比べ、学校間の距離が大きいため、移動が少ないと思われがちですが、交通が発達しているために通学範囲も広く、受験者の移動も多い地域です。文理学科のある、三国丘高は昨年103名の流出がありましたが、その分岸和田に流入し、結果的に岸和田の流出分を埋めるという結果になりました。泉陽からも69名の流出がありましたが、鳳などに流れたと考えられます。中堅の学校でも50名前後の増減があり、貝塚南や福泉など調査結果と実出願数が大きく変わっている学校もあります。

今年の台風の目は泉陽、1クラス減であるにもかかわらず、昨年より101名多い希望者を集めています。自由な校風と進学校としての実績のバランスが良く、年々人気が上がっている学校ですので、ここからの流出はそれほど見込めないのではないでしょうか。(続く)

 

 

大阪府 公立高校入試 倍率予測(旧第3学区)

2017年2月27日 月曜日

旧第3学区は旧第2学区と異なり、この調査以降の受験生の移動が多い地域です。但し昨年、高津、清水谷合計で100名ほど流出しましたが、同じ地域の夕陽丘、生野も減少しており、東住吉、阿倍野、布施への流出も少なかったことから、他学区への流出が考えられ、「上下動」は少ないといえるでしょう。一方、大塚は昨年度117名流入するなど、中堅レベル間での移動も大きいともいえます。この調査結果で安易に志望校を変えると、結果的にそちらが高倍率になる可能性もありますので注意が必要です。

昨年度、関西大学への現役進学率で全国1位になった八尾高校は昨年よりも低い倍率になっていますので、お買い得感から流入が予想されます。注意が必要でしょう。(続く)