【授業料+教育充実費が50%OFF!】神戸女学院大学 共通テストスカラシップ制度【しかも4年間!】

2025年5月9日 金曜日

2025年度入試から導入された神戸女学院大学の学費割引制度である「共通テストスカラシップ」についてです。大学入学共通テストの5教科型のみでの判定ですが、事前に設定されている基準を超えていれば、1・2年は無条件で約半額、そして入学後の成績が条件を満たせば3・4年でも割引が続くという素晴らしい制度です。共通テストの基準は学部によって異なりますが、生命環境学部は52%、それ以外は55%とそれほど高くなく、共通テストの平均が上がった今春の受験生は特にラッキーだったわけですね。

この春の出願者は167名とのことですが、自己採点後に出願できるのでほぼ全員合格していると考えられます。その内の40名が入学したとのことですから共通テスト利用としては高い歩留まりとなっています。外国語、国語、数ⅠAは必須ですので、数学が不得意な文系の受験生でも数学が足を引っ張らない程度に頑張れば国公立並みの学費で卒業する事が可能となります。

というわけで、次の受験生は国公立志望でなくても、大学入学共通テストは受験しておきましょうね。

【大学受験生は】摂南大学 オープンキャンパス【大学を見ておきましょう】

2025年5月7日 水曜日

5月の連休も終わりました。大学受験生はそろそろ受験校を考える時期になってきたと思います。

その大学をめざしている受験生はもちろん、まだ決め切れていない受験生もひとまずオープンキャンパスに参加して情報を集めてみましょう。

摂南大学は1975年(昭和50年)に開学した「若い」大学ですが、実は大阪工業大学と共に1922年(大正11年)に設立された工業専修学校をルーツに持つ大学です。

従って工学部(現:理工学部)の1学部からスタートしたのですが、その後社会のニーズに合わせて国際言語文化学部(現:国際学部)や経営情報学部(現:経営学部)など文系の学部を、さらに薬学部、看護学部など医療系の学部も増設し、現在では9つの学部を持つ総合大学へと発展してきたのでした。

ご覧のように都市化が進んだ後に拡大してきた大学ですので、まとまった校地を確保するのが難しかったと思うのですが、薬学部、看護学部、農学部が設置されている枚方キャンパスには薬用植物園や農場も併設されており、広々しています。その分野をめざしている受験生は必見でしょう。

ところで、7月20日のオープンキャンパスでは、このブログの「中の人」が講演することになっています。受験生の皆さん、お待ちしております。

【今年の募集も絶好調】大阪工業大学 今年度入試について【次年度もさらに加速?】

2025年5月1日 木曜日

昨年夏のオープンキャンパスで、このブログの「中の人」が講演した大阪工業大学ですが、

【夏だ!】大阪工業大学 オープンキャンパス【話してきました】 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ

その講演には絶大な効果があったようで(嘘)受験者数は増加したようです(増加したのは本当)。

特に調子が良かったのは女子に人気の梅田キャンパスの「空間デザイン学科」で、公募制推薦で5倍近く、一般前期Aでは6倍以上の実質倍率となる盛況ぶりでした。機械工学科も今年は実質倍率4倍以上と難化しました。

女子優遇制度も好調で、昨年よりも多くの女子受験生を集めたようです。在学生女子(4回生)の話によると応用化学科にも女子が増えたようで入学時よりもキャンパスが華やかになったとの事です。

神戸大学など国公立との併願先にもなる生命工学科も人気急上昇したのですが、そのわけは・・・

他大学にはない本格的な実習を含む臨床工学系の講座が注目されたということでしょう。最初に紹介した空間デザイン学科に迫る実質倍率となりました。

というわけで、大阪工業大学をめざす諸君、夏のオープンキャンパスに参加して、このブログの「中の人」の講演を聞いて、対策をしましょうね。

(ゴールデンウイーク期間に入りますので、次の更新は5月7日となります。次回もお楽しみに。)

【速報】京都ノートルダム女子大学 学生募集停止【今年の1年生が最後】

2025年4月25日 金曜日

「このたび、学校法人ノートルダム女学院は、2026(令和8)年度以降の京都ノートルダム女子大学における学生募集停止を2025年4月22日開催の理事会において決定いたしました。」(以上 4月25日更新の大学HPより引用)

64年前の1961年に創設された、比較的新しい大学ではありますが、1990年の京都市営地下鉄北山駅開業によって通学の便も飛躍的に向上し、京都3女子大(京都女子、同志社女子、京都ノートルダム女子)の一つとして広範囲から安定して学生を集めていました。

しかし、学部・学科の改編に関しては保守的で、英文、家政、教育という旧来の女子大の枠組みに留まり、薬学看護医療系や理工系分野を導入した同志社女子や京都女子と明暗が分かれてしまいました。

今年度の入学者数は出揃っていませんので、2021~2024年度募集について近畿圏の女子大の充足率ランキングを作成してみました。京都光華大学(仮)、園田学園大学、神戸松蔭大学は2024年度募集時点では女子大でしたので集計に入れていますが、2023年度募集から共学化した神戸親和大学はランキングから抜いてあります。

すると、京都ノートルダム女子大学は2022年度募集から既に深刻な状況だったことがわかります。2024年度には定員を40名減らし、今年度は新たな「学環」を、2026年度には新学部の新設も計画していたようですが、意思決定が遅すぎました。

現時点で当グループ出身者も在籍していますが、彼らだけでなく、在校生、卒業生の皆さんの事を考えると心が痛いです。

【衝撃!】文部科学省 私立大学の学部・学科新設の審査基準を厳格化【私大ピンチ】

2025年4月22日 火曜日

「文部科学省は21日、私立大学が学部や学科を新設する際の審査基準を厳格化する方針を固めた。現在は、学生数を収容定員で割った「定員充足率」が5割以下の学部が一つでもあれば新設を認めていないが、これを7割以下に引き上げる。文科省は近く有識者会議に提起し、早ければ2029年度の設置に向けた審査から適用する考えだ。」読売新聞オンライン4月22日6:46配信より一部引用

この記事によると、現在2024年度の調査で私大598校中、入学定員充足率5割未満が7%(43校)、7割未満が19%(113校)あるので、現行の基準で引っかかる43校に加えて、いままで助かっていた(?)70校も学部・学科の新設ができなくなります。

時代の変化や受験生ニーズに合わせて学部・学科をリニューアルしていくことは、私立大学にとって生命線なのですが、今回発表された方針が実現されることになれば、定員充足7割未満の学部がある大学にとっては大打撃となります。収容定員充足率が8割未満の場合は修学支援制度の対象から外されるという別のペナルティもあるので、このダブルパンチを食らった段階で学生募集はより厳しくなるわけです。従って大学としては定員を減らすか統廃合といった道しかなくなるわけです。

ここ数年、教育系の募集状況が良くない大学が増えており、今年に入って募集停止を発表した大学も数校ありますが、これを機に教育系学部廃止の動きが加速するかもしれません。教員養成機関の減少は、将来の教員数の減少に直結します。現在衆議院で審議入りしている教員の給特法の改正程度では、教員不足の解消は難しいかも知れません。

【ご存じでしょうけど】日本の人口は減っています【詳しく調べてみた】(その2)

2025年4月18日 金曜日

(昨日の続き)

大学入学者数が増加しているのなら、私立大学の経営はウハウハなのか、といえばそんなことはありません。大学数の増加や学部改編・増設に伴う定員増によって大学間の競争は激化しています。また大学入学者数の増加は18歳人口減少を打ち消すほどの大学進学率の上昇があったからであって、進学率が6割を超えた今、進学率の更なる上昇を見込むことができず、人口減少の影響が直接大学に迫ってくることになります。既に私立学校振興・共済事業団のデータでは、2024年度には約6割の私立大学が定員割れとなっています。またここ数年間でも、広島国際学院大学、恵泉女学園大学、神戸海星女子学院大学の募集停止が発表されるなど、大学の減少が始まっています。

2025年度の18歳人口を1として、今後の推計値の相対値をグラフにしてみました。(変化の割合を強調するために縦軸最小値を0.4にしていますのでご注意ください)

10年後には0.88、すなわち12%減、その頃から減少スピードが上がり、今の2歳児が大学受験を迎える2041年には0.72、すなわち28%減となります。今年大学に入学した世代が63歳(そろそろ定年か?)になる2070年には0.56とほぼ半減することになります。今後は大学進学率が上昇せず、18歳人口の減少が直接大学入学者数の減少につながると仮定すると、半分ほど(実際には小規模校の方が影響を受けやすいため、学校数では半分以上)の大学が消える可能性があるわけです。国公立も含めて現在日本には796校(旺文社調べ2024年度)の大学がありますが、2070年にはいったいいくつの大学が存続しているのでしょうか。

つまり、大学の存続・発展のためには日本の受験生だけ相手にしていてはダメ、というわけで、東京大学の新学部【69年ぶり】東京大学 新学部「カレッジ・オブ・デザイン」設置【なんじゃこりゃ】 « 学校選びの道しるべ|開成教育グループ 入試情報室 学校・入試情報ブログ、というような発想になるというお話なのでした。

【ご存じでしょうけど】日本の人口は減っています【詳しく調べてみた】(その1)

2025年4月17日 木曜日

2008年に1億2808万人と過去最多となった日本の人口は、それ以降減少しています。昨年はその減少幅が最大になったとの報道もありましたが、18歳人口を見てみると1992年の205万人が最大値で、2025年度の109万人まで減少しています。

そこで、減少割合の変化や時期などについて詳しく調べてみました。

まず、1980年からの男女別18歳人口です。数値は文部科学省の資料からの孫引きなのですが、元資料の出典は2022年までは文科省の「学校基本統計」、2023年以降は国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来人口(令和5年推計)」だそうです

1985年に一時的な落ち込みがありますが、これは1966年の「丙午(ひのえうま)」による出生数の減少です。時代だなぁ。

先に述べたように1992年のピークから減少が続くのですが、2008年ころまで大きな割合で減少していきました。18歳人口と関係の深い予備校や自動車学校の廃業が相次いだのはこのためです。神戸の予備校大道学園は2005年、大阪北予備校と大阪予備校は2006年に廃校しています。京都の関西文理学院も2010年の閉校です。

そうなれば大学も影響を受けそうなものですが、短期大学の4年制への転換などで特に女子の大学進学率が向上したこともあり、1992年に約54万人だった大学入学者数は2025年には約62万人(推計値・留学生除く)と増加しています。(続く)

【2025入試結果速報】近畿大学 東大阪以外の理系【募集単位ごとの変化】

2025年4月16日 水曜日

近畿大学の理系学部の中で、医学部と東大阪キャンパス以外の学部=農学部(奈良県)、工学部(広島県)、産業理工学部(福岡県)、生物理工学部(和歌山県)の一般選抜の結果についても調べてみました。

①農学部水産学科はやはり大人気

有名なクロマグロや二ホンウナギの完全養殖だけでなく、マダイやシマアジなど様々なお魚の養殖に成功した水産学科ですが、もはやこの実績を超える私立大学は近畿で、いや日本には他にありませんので高学力層も含めてここに受験生が集まってくるわけです。合格するためには65%以上の得点力が必要です。

②産業理工学部情報学科 倍率は落ち着くも、難易度は変わらず

福岡の産業理工学部の中ではいつも高倍率を記録している情報学科ですが、実質倍率は7.4倍(2023年)、4.9倍(2024年)、2.5倍(2025年)と落ち着いてきました。しかし、合格最低得点率はそれほど下がっていません。つまり学力帯は異なりますが東大阪の情報学部と同じような動きとなっています。因みに広島の工学部の情報学科も産業理工学部とほぼ同じ難易度となっています。

③生物理工学部 食品安全工学科は狙い目か?

大阪から通学可能な立地であるにもかかわらず、こじんまりしたキャンパスは近大志願者の志向と合わないのでしょうか?なぜか落ち着いた倍率、難易度となっています。生物理工学部といえば遺伝子工学科が1番人気なのですが、就職を考えれば食品系も良い選択だと思います。専門知識と近大ブランドを手に入れるチャンスですよ。

というわけで、6大学の一般選抜の速報データを元にお送りしました。立命館と同志社はまたの機会にお送りします。

★詳細については7月の関西8大学大研究でお伝えします。お楽しみに。

【2025入試結果速報】近畿大学 東大阪にある理系【募集単位ごとの変化】

2025年4月15日 火曜日

文系では募集単位間の差が小さいと昨日書きましたが、理系は様相が異なります。理系は専門分野の内容差が大きいので当然だとは思いますが、考えようによってはまだまだ狙い目があります。

①情報学部 やっぱり難しいです

初年度の2022年度には実質倍率が20倍近くになった近畿大学の情報学部は、今年度実質倍率が9倍強と倍率だけ見れば落ち着いたように見えます。しかし合格最低得点率は全く下がっていないのです。つまり高学力層だけが出願しているという戦いになったようです。

②建築学部 やっぱり難しいです

こちらも過去3か年の実質倍率、合格最低得点率が高め安定で変化していません。揺り戻しのような波もありません。次年度以降の受験生は、過去問演習でその年の合格最低点を超えられるように頑張りましょう。

③理工学部 エネルギー物質学科、狙い目だ

エネルギーと聞くと発電所がイメージされますが、近畿圏で研究用原子炉を持っている大学は京大と近大だけですし、風力や洋上発電など新しい発電技術も学ぶことができるとなるとこれはお得なような気がします。さらにこの学科のすごいところは生体から発せられる微弱な電流をとらえて診断に使おうという医療技術につながる基礎研究もおこなわれているところです。しかし、合格最低得点率はいつも理工学部の中では3年連続で低め安定です。理系の受験生諸君、今がチャンスかも。

【2025入試結果速報】近畿大学 文系【募集単位ごとの変化】

2025年4月14日 月曜日

いやぁ、大阪・関西万博、始まりましたねぇ。準備段階ではいろいろ批判的な意見もあったようですが、各国・地域の展示をまとめてみることができるというのは貴重な機会だと思います。教育的な内容もあるようですから、ちょっと空いた頃に行ってみようかな。(梅雨の時期の平日の午前中が狙い目か?)

万博には近畿大学水産学部で養殖されたお魚のお刺身やお寿司が食べられるお店も出店されているそうです。こちらも要チェック!

それはさておき入試結果の分析です。

近畿大学は2025年度入試でも多くの受験生を集めました。そんな中で目立った募集単位をいくつか紹介します。

①総合社会学部心理系専攻は今年もさらに難化

実質倍率が7倍を下回り、合格最低得点率も61.3%と落ち着いていた昨年度が低すぎたことによる揺り戻しでしょうか、今年は文系では最も実質倍率が高い募集単位となりました。(実質倍率、9.8倍(2023年)→6.9倍(2024年)→11.7倍(2025年))

合格最低得点率も65.3%に跳ね上がっています。というわけで、次年度は敬遠されるかもしれません。

②文系学部では最低得点率の差が小さくなる傾向に

本来は、より深く学びたい専門分野や取得できる資格など、将来の職業も意識して受験校を選ぶべきかもしれませんが、大学のイメージ(ブランド力)を優先して選んでいる受験生も少なくないと思います。すると、キャンパス立地などで差が生じる例外はありますが、総じてブランド力の高い大学は、募集単位間の合格最低得点率の差が小さくなりがちです。近畿大学の文系学部では募集単位ごとの差が年々小さくなっていますので、学部はさておき、ともかく近畿大学に入りたいという受験生が増えていると考えられます。

というわけで、次年度以降は、このように募集単位間の難易度差が小さくなっていますので、近畿大学なら何学部でも良いので少しでも倍率の低い学部に出願するぞ、と考えず、逆に自分の勉強したい分野で学部選びをする方が良いでしょう。