立命館大学(理系学部) 2023年度入試結果分析(その1)

2023年5月11日

立命館大学から合格最低点などの資料をいただきました。そこでいつものように合格最低得点率の一般選抜全日程の平均と実質倍率の平均で相関図を作成してみました。

2021年度=青→2022年度=オレンジ→2023年度=灰色のマーカーで示しています。

理系最難関の「理工学部建築都市デザイン学科」は実質倍率、合格最低点共に上位を維持

ご覧のようにここ3年合格最低得点率最高を維持しています。実質倍率も2.9から4.8まで高い水準で推移しています。当グループからの合格者の約半数が神戸大学や京都工芸繊維大学などの難関国立大学に進学しています。このように受験者の学力層は高いので要注意です。

キャンパス移転予定の「情報理工学部」は大きく難化

2024年度から大阪いばらきキャンパスに移転予定の情報理工学部ですが、発表された昨年度はなぜか合格最低得点率が下がるという不思議な動きとなりました。しかし今年は実質倍率も上昇し、一気に難化しました。当グループからの合格者の3分の1ほどが京都工芸繊維大学、滋賀大学、電気通信大学、大阪公立大などの国公立に進学しています。こちらも合格者の学力ラインが一つ上がったといえるでしょう。

「理工学部ロボティクス学科」は易化

合格最低得点率を見ていくと、2021年度には64.4%の得点が必要だったのに対し、2022年度は59.0%、2023年度は56.6%と低下しています。実質倍率には大きな動きがありませんので、学力上位層が減少していると考えられます。情報処理やプログラミングと密接にかかわるロボット工学については、情報系の学部の新設や先に述べた情報理工の活況の裏で、学力上位層がそちらに流れているのではないでしょうか。当グループからの合格者の内、数名が同志社大学に入学しています。(続く)