2014年度近畿地区中学入試 県外入試 出願速報

2013年12月27日 金曜日

年明け早々から開始となる中学入試の「県外入試」ですが、2013年12月26日(木)時点の出願状況がまとまりましたので、ご紹介いたします(画像をクリックすると拡大します)。

26日(木)時点の集計で出願締切を迎えているのが岡山中、愛光中、香川誠陵中、函館ラ・サール中(前期)です。

12月26日時点で志願者数が確定した県外入試校で唯一昨年から志願者数を増やしていることもあり、香川誠陵中だけ黄色く目立つようにしています。2010年度⇒2011年度で大きく志願者数を増やした反動で2011年度⇒2012年度で志願者を減らしたものの、2012年度も1,000名の志願者数を維持、2013年度と今年度も1,000名台を維持するなど、大規模な入試を展開されておられます。

岡山中は入試制度を大きく変更していますので、どのような志願者数になるのかに大変注目が集まりますが、現時点では志願者数が判明していません。

859名⇒885名⇒1,003名と推移してきた愛光中(大阪会場)は、今年は943名と昨年から若干減らしているものの、着実に近畿地区県外入試における「その立ち位置」を獲得しているようです。

函館ラ・サール中は2011年度7.5倍⇒2012年度6.6倍⇒2013年度6.7倍⇒2014年度6.0倍と推移しており、3年前と比べると随分と倍率が下がっています。特に4科での志願者数が2011年度211名⇒2014年度127名と激減しています。

年明けすぐから試験開始となる、近畿地区の県外入試実施校の出願速報でした。

近畿大 2014年度公募推薦入試を終えて

2013年12月26日 木曜日

先日、こちらのエントリー「近畿大 一般入試に向けた対策講座&説明会・相談会を開催」でご紹介をした、近畿大が各地で開催された一般入試向けの説明会にお邪魔をしてきました。

その会では「一般入試に向けての説明」「英語・国語・数学対策講座」「保護者向け説明」「個別相談コーナー」「資料配付・資料閲覧コーナー」といった催しがありましたが、特に今回は公募推薦入試終了時点の近畿大の入試動向についてご紹介をしたいと思います。

近畿大の2014年度公募推薦入試の結果は以下の通りとなりました(画像をクリックすると拡大します)。

大学全体の倍率は5.54倍、昨年の5.53倍とほぼ同じ倍率となっているものの、学部間で格差が見られます。その点を詳しく見ていきましょう。

「倍率」の所で赤字で示されている部分がありますが、これは「前年よりも倍率が上がった所を指します。よって、2013と2014の両方で赤字になっている学部は「2年連続で倍率が上がった所」ということになりますが、それに該当する学部は次の通りです。

文系:法学部 経営学部
理系:理工学部 薬学部 医学部

全国的に法学、経済・経営・商といった系統が不人気であるにも関わらず、公募推薦入試の動向を見ている限りではありますが、近畿大では法と経営の人気が2年続けて上がっており、全国的な「不人気」の傾向とは合致しません。この点、受験生の皆さんは注意が必要かと思います。

また、理系では薬学部がものすごい勢いで倍率を上げており、2年前と比べるとかなり難易度も上がっていることが考えられます。一般入試に向けても厳しい戦いになることを覚悟しておく必要があるでしょう。

なお、理系学部のみの集計では、2年連続で倍率が上昇しています。全国的な「理高文低」という傾向には思いっきり当てはまっていますね。

反対に、2013と2014の両方で黒字になっている所は「2年連続で倍率が下がった所」ということになり、難易度的に「狙い目」として挙げられる学部ということになるでしょうか。該当する学部としては・・・

文系:文芸学部
理系:なし

となります。文芸学部は今年度の公募推薦入試では例年の1500名ほどの志願者数から大きく伸ばし、1900名弱もの志願者数を集めています。しかし、志願者数の増え幅以上の合格者数が出されている関係で、昨年よりも倍率が低下しています。このように「倍率の低下は必ずしも志願者数が減っている」という訳ではなく、合格者数の増え幅にも大きく左右されることも知っておきましょう。

一般入試に向けての心構えや注意点についてです。

近畿大では、公募推薦入試の動向がそっくりそのまま一般入試にも引き継がれる、という傾向が強いです。その一例として、各入試方式別の全体倍率を3年分ご紹介します。

2013年度
公募推薦 5.5倍 ⇒ 一般前期A 5.4倍 ⇒ 一般前期B 6.1倍 ⇒ 一般後期 11.5倍

2012年度
公募推薦 4.7倍 ⇒ 一般前期A 4.8倍 ⇒ 一般前期B 4.9倍 ⇒ 一般後期 6.6倍

2011年度
公募推薦 5.8倍 ⇒ 一般前期A 5.2倍 ⇒ 一般前期B 5.5倍 ⇒ 一般後期 6.9倍

こうして見てみますと、公募推薦入試の倍率と一般前期Aの倍率がほぼ同じ値になっていることがわかります。よって、2014年度一般入試に関しては、「5.5倍前後」となることが予想されます。ほぼ昨年並みの倍率になるでしょうか。

また、学部ごとの動向についても概ね同じことが当てはまります。公募推薦入試で人気が高かった学部は一般入試でも引き続き高人気を維持するでしょうし、反対に公募推薦入試で志願者数を減らした学部は一般入試でも志願者数を減らす可能性が高いことになります。

ですから、もし「穴場」「入りやすい学部」を探すのであれば、公募推薦入試で志願者数を減らしている学部に回るとひょっとすれば・・・、ということになります。

近畿大の公募推薦入試結果を中心にし、一般入試に向けた出願のコツについてもご紹介しました。

2014年度近畿地区 注目の新設大・学部・学科 最新偏差値

2013年12月25日 水曜日

2014年度大学入試において、新たに設置されることが決まっている大学・学部・学科が多数あります。

そんな中から、近畿地区において動向に注目が集まっている主な新設大・学部・学科の最新模試偏差値をご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

各大学の詳細をご紹介する前に、全体的な動向を確認したいと思います。

新設される学部・学科に共通するのは、「資格系」「グローバル系」といった、受験生に今人気が高い系統が多くを占めているという点です。もう少し詳しく言うと、文系では教育、理系では医療系、特に看護の新設ラッシュが目立ちます。

特に看護に関しては、近畿地区でも3つの学科が新たに誕生することになっていますが、全国規模で見ますとなんと15も新設されることになっているようです。2014年度からの設置だけでなく、こちらのエントリー「同志社女子大 2015年度に看護学部設置予定」やこちらのエントリー「武庫川女子大 2015年度に看護学部を設置予定」でご紹介したように、同志社女子大と武庫川女子大が2015年度から看護学科の募集を開始予定であり、その他にも現在水面下で設置の準備を進めている大学がいくつかあるやに聞いています。看護の新設ラッシュは今後も更に続きそうです。

さてその看護学科ですが、近畿地区で新設される3つの大学に関する各模擬試験における評価を見てみますと、京都看護大の評価が最も高く、次いで大和大、その後に奈良学園大が続く、といった状況になっています。

京都看護大はこれまで「京都市立看護短期大」として運営されていた場所に、公立短大から私立四大へ移行はするものの、引き続き看護に関する教育が行われることになっています。また、大和大を設置する学校法人である西大和学園は「白鳳女子短期大」に看護を学ぶ系統を持っており、そこでのノウハウを大学の看護学科に転用できることが想像できます。以上のようにこれら2つの大学に関しては、看護系に初めて進出するわけではないという点が受験生から高い評価を得ており、それが偏差値につながっているものと思われます。

続いては、関西外国語大と京都産業大で予定されている、外国語・国際系の新学科についてです。

これら2つの大学の共通点ですが、新たに学科を作るのではなく、既存の学科を再編する形となっています。

関西外国語大は今春まで「国際言語学部 国際言語コミュニケーション学科」として募集されていた所を「英語国際学部 英語国際学科」と名称変更し、京都産業大は外国語学部に6つあった学科を再編して4つの学科に整理して再出発する、ということになります。

模試の偏差値を見てみますと、代ゼミ模試の評価では関西外国語大と京都産業大はほぼ同じぐらいの位置取りとなっているようです。ただ、関西外国語大は、この春の入試結果集計を基に算出された国際言語学部の時代の偏差値と比べると若干ダウンしているようです。

京都産業大の表内3つの学科については、特に英語学科の評価が高く、アジア言語学科が手ごろな偏差値となっています。国際情勢が志望動向に反映しやすいのが国際系の特徴ですが、京都産業大の新設学科であるアジア言語学科に関してもどうやらその傾向に当てはまってしまっているようです。

今回は詳しくご紹介しなかったところに関しても、しっかりと偏差値をご確認頂き、志望校決定の参考にしてもらえればと思います。

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率③

2013年12月24日 火曜日

2013年度大阪府公立高入試の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。これまでは以下のエントリーでそれぞれの教科についてお伝えしてきました。

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①」 ⇒ 国語
2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率②」 ⇒ 社会

今回は、数学についての情報です。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

大阪府教育委員会の見解は次の通りです。

・1では基礎・基本の理解を問い、2では三角柱を題材として、空間図形を的確に把握する力や図形の計量に関する力、数学的に推論し表現する力を問いました。3では、観覧車のゴンドラの動きを題材として、文字を用いて式に表現する力、関数関係を見いだし表現し考察する力を問いました。4では、長方形を題材として、図形の計量に関する力や論理的に考察して数学的に推論し表現する力を問いました。

・基礎的・基本的な内容に関する問題においては、基礎的な概念の理解や数学的に表現し処理する力について不十分な点がみられます。

・数学的な見方や考え方を必要とする問題や論理的思考力・表現力が要求される問題では、得点率が低く無答率が高くなっています。まず、問題文の内容を正確に理解する力を身に付けることが必要です。その上で、問題を解決するに当たっては、単に答えを出すだけでなく、答えに到達するまでの過程を論理立てて確実に表現することを大切にするとともに、そこで用いた考え方についてさらに振り返ってみる学習が必要です。

次回は理科についてご紹介します。

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率②

2013年12月20日 金曜日

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点
2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

に続くエントリーです。2013年度の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。前回の「~①」では2013年度後期選抜 国語についてご紹介しました。

今回は、国語に続いて社会についての情報です。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

大阪府教育委員会からはこの社会の入試問題について以下のような見解が出されています。

・基礎的な事項に関する問題は、地理的分野の2⑴、公民的分野の1⑶③ⓐにおいて得点率が高くなっています。

・用語などを記述する問題は、公民的分野の2⑵③、2⑶①⒜において無答率が高くなっています。

・公民的分野の2⑵②⒝、2⑷①は、正誤を判定し、誤っている語を正しい語に直して書く問題です。評定段階別得点率に大きな差が出ています。教科書に記載されている用語の意味や内容を正しく理解するとともに、正確に書くことができるようにすることが大切です。

・歴史的分野の1⑴③は各時代の日本のようすについて答える問題で、1⑶①は歴史的事象を年代順に並べ替える問題です。他の問題に比べ得点率が低くなっています。学習した内容を活用して時代を大観し、各時代の特色をとらえることが大切です。

・資料活用の技能や思考力・判断力・表現力をみる問題について。2⑷②ⓐは、歳入の内訳と歳出の内訳とを表したグラフから、与えられた条件をもとにして、国債残高が減少する場合について考察する問題です。得点率は51.4%となっています。資料から必要な情報を的確に読み取り、学習した内容をもとにして考察することが大切です。2⑷②ⓑは、歳入の内訳のうち「公債金」と「租税」の二つの点から、「歳出の総額を変更しない」という条件の下で国債残高が減少する場合について考察し、その内容について記述する問題です。得点率は50%を下回っており、無答率は19.1%とすべての問題の中で最も高くなっています。問われている事項を的確に把握して、要点をおさえて適切に表現する力を身に付けることが必要です。

社会の対策ポイントとしては、資料やデータに関する問題に強くなっておくことが必要になってくると思います。種々の資料から必要な情報を的確に読み取り、学習した内容をもとにして考察する力を見られる問題が毎年出ています。注意が必要です。

次回は数学についてご紹介します。

関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移④

2013年12月19日 木曜日

2014年度入試に向けた各社の模擬試験及び過去3年間の河合塾第2回全統マーク模試において、関関同立4大学の全学部がどのような評価となっているのか?それを基にして狙い目学部はどこなのか?について考察するシリーズです。

これまでの3つのエントリーではそれぞれ以下についてご紹介をしてきました。

関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移①」 ⇒ 関西学院大
関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移②」 ⇒ 関西大
関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移③」 ⇒ 同志社大

当シリーズ最終回となる今回は、立命館大の動向についてです。早速表をご覧いただきましょう(画像をクリックすると拡大します)。

最も高い偏差値となっているのが国際関係学部で、特に代ゼミ模試では最も高い値で69となっています。法学部と文学部、理系では薬学部も国際関係学部と同程度の高さとなっています。

反対に手ごろな偏差値の学部を探してみますと、産業社会・映像・スポーツ健康科・理工・情報理工の各学部が河合塾の評価によると一番下で52.5といった値がつけられています。これらの学部の中のすべての学科や入試方式がこの偏差値というわけではありませんが、少なくとも一部ではこういった手ごろなレベルがつけられていることを知っておくと、この後意外とトクすることが出てくるかもしれません。

続いての表は、今年を含む3年分の河合塾第2回全統マーク模試時点の学部別偏差値です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

3年間高い偏差値をキープしているのが国際関係学部と薬学部です。特に薬学部はこの3年で徐々にランクを上げてきていることがわかります。

反対に3年間で値の下がり具合がはっきりと現れているのが、映像学部です。「映像」という少々とっつきにくい名称であることと、学費が高いこと、などが原因で敬遠されているのだと思われます。

全国的に人気薄の法学系と経済・経営系ですが、特に関西大で見られた偏差値のダウンや上下の激しい動きが立命館大に関しては見られません。両系統とも安定したレベルを維持しているようです。

4回に分けて関関同立の最新模試偏差値と過去3年間の偏差値の動きを学部ごとに検証してきました。受験先を検討する際の参考になれば幸いです。

ケアレスミスが命取り! 合格最低点周辺の人数分布

2013年12月18日 水曜日

大学の公募推薦入試が本格的に実施され、合否もほぼ出そろう時期となりました。受験生の皆さんの結果はいかがでしたでしょうか?

公募推薦入試が一段落し、年が明けて1月下旬ごろからいよいよ一般入試が開始となります。私立大の多くにおいてはこの一般入試、とりわけ2月に実施される入試で最も多い募集人数を設定されており、大学受験生の皆さんにとって一般入試は「最大のチャンス」となります。

また、関関同立を例に出してお話をしますと、関西大と立命館大は3月にも一般入試(後期)が実施されるものの、同志社大・関西学院大では2月に実施する一般入試が(センター利用型などを除いて)筆記試験による最後の入試機会となります。

この「最大かつ最後のチャンス」に確実に合格をとるためには、「凡ミスを無くし、確実に得点を積み重ねる」ことが必要となります。

今回のエントリーでは、凡ミスによって落とす「その1問」がどれだけ重要なのか、について、各大学が公表されているデータなどと合わせてご紹介をいたします。

まずは龍谷大の例をご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

上のグラフは、龍谷大の経済学部あるいは経営学部の一般入試(スタンダード方式文系型)において、2010~2013年度それぞれで「合格最低点周辺の点数に何人の受験生がいたか」を示しています。棒グラフ右横の文字が、その点数を取った実際の人数となっています。

合格最低点を中心とした+3~-3点の間にこれだけの受験生がひしめいているのです。+3~-3点といいますと、問題数でいえば1問~2問の差といったところです。つまり、1問の出来・不出来が合格・不合格を分けた(と思われる)ケースがこんなにもたくさん起こっていた、ということになります。

続いては、関西大の例です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

2010・2011年度は法学部、2012・2013年度は商学部を例に出しています。募集定員や受験者の規模が異なるので、1点にひしめく受験生の数が法学部と商学部では異なっている点に注意しながら見ていきましょう。

関西大の入試ガイドには次のような文言が掲載されています。

「2013年度一般入試「学部個別日程」「全学部日程」の商学部では、合格最低点(281点)の上下10点幅に724人も分布しています。また、合格最低点(281点)の上10点幅には、合格者全体の約25.6%が集中しています。「1点の重み」を意識して、確実に得点を積み重ねることが、合格への近道と言えるでしょう。」

関西大ほどの規模の入試になると、合格最低点の付近にはとてつもない人数がひしめき合っているのです。そんな中でケアレスミスで1問を落としてしまったら、不合格に向けて大きく一歩コマを進めてしまうのは当然のことですね。

「たった1問の間違いが合否を分けることになる」。そんなことを常に頭に置いて学習を進めていくようにしましょう。

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

2013年12月17日 火曜日

2013年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均得点率」に続くエントリーです。前回は大阪府公立高 後期選抜の教科別平均得点率を過去3年分ご紹介しました。この後の5回のエントリーでは2013年度の後期選抜における科目ごとの小問別得点率をご紹介していきます。

今回以降でご紹介していく表の中には、小問題ごとに次のデータが載せられています。

①全体の得点率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を正解したか
②評定平均値別の得点率・・・調査対象者を評定10~8・7~5・4~1の3段階に分けたそれぞれがその問題を正解した率
③無答率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を白紙にしたか

特に参考にしてほしいのが②のデータで、自分の評定平均や自分が受験する予定の高校で大体これぐらいの評定は必要だ、というようなものを考えて「3つのゾーンの中で自分はこのゾーンのデータを見ればいいのか」ということを決めてから見てほしいと思います。

③についても少し補足。これは「白紙にして出した率」ですから、「答えを書いたけど間違えた」というものは省かれています(②で計算されています)。そこを間違えないようにしてください。

まずは、今回のエントリーでは国語についてご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

大阪府教育委員会からはこの国語の入試問題について以下のような見解が出されています。

・文章を記述する問題においては、設問の意図を正しく読み取る力と、求められている内容を適切に表現する力が必要です。これらの力が不足しているため、問題に対して答えるべき内容が的確にとらえられていない解答や、必要な内容が欠けている解答がみられます。本文に書かれている内容を正しく理解した上で、本文から必要な情報を取り出し、与えられた条件にしたがって的確に表現することが大切です。

・古文分野において、内容把握に関する記述問題は低い得点率になっています。本文の構成や展開を正確にとらえ、書かれている内容を正しく理解することができるよう、古典への関心を深め、古文を理解する基礎を身に付けることが大切です。

・作文や文章を記述する問題において、漢字や語句を適切に用いる力が不足していると考えられる解答がみられます。文意の通らない解答も多くみられます。文章を書くときには、漢字や語句の知識を活用することとともに、書いた文章を読み返し、読みやすく分かりやすい文章にすることが大切です。

・作文の問題は「かけがえのないもの」と思うものを一つ考え、それを選んだ理由をあわせて述べる問題です。無答率は低く、総じて「書く」ことへの意欲はあると考えられます。「かけがえのないもの」として「家族」「友人」などを選んだ解答が全体の75%以上ありました。表記の面では、誤字、脱字や原稿用紙の使い方の誤りがみられます。正しい表記を心掛けることが大切です。

・以上のことから、言語事項に関する基礎的な知識を身に付けるとともに、文章の展開を正確にとらえて理解する力、問われていることの内容を理解する力、読み取った内容をまとめて適切に表現する力を身に付けることが重要です。

国語の力は「机での勉強」だけではなく、常日頃からの生活の中でも培われていくものです。学校の教科書以外にも普段からさまざまな文章に親しんでおくと国語の成績上昇にもつながるでしょう。また、文章を書くときには「正しい表現」を心掛けることも重要です。

次回は社会についてご紹介する予定です。

関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移③

2013年12月16日 月曜日

2014年度入試に向けた各社の模擬試験及び過去3年間の河合塾第2回全統マーク模試において、関関同立4大学の全学部がどのような評価となっているのか?それを基にして狙い目学部はどこなのか?について考察するシリーズです。

こらまでは、以下のエントリーで関西学院大と関西大の動向についてご紹介をしました。

関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移①」 ⇒ 関西学院大
関関同立 2014年度最新模試偏差値一覧&過去3年の推移②」 ⇒ 関西大

3回目のエントリーとなる今回は、同志社大の動向についてです。早速表をご覧いただきましょう(画像をクリックすると拡大します)。

昨年春に開設されたグローバルコミュニケーション学部、今年春に開設となったグローバル地域文化学部は共に同志社大の中でも高めの偏差値となっています。関関同立の国際系学部はどこも高い偏差値となっており、この同志社大の2学部も例外ではありません。

反対に手頃な偏差値となっているのが、文系では経済・商・文化情報の各学部です。

理系に関しては、文系学部よりも全般的に手頃な偏差値となっているのが特徴ですが、一部の学科や入試方式では極端にレベルが跳ね上がっているところもあるようなので、注意しましょう。

続いては、今年を含む3年分の河合塾第2回全統マーク模試時点の学部別偏差値です(同じく、画像をクリックすると拡大します)。

3年間で偏差値ラインが下がっているのが商学部と政策学部。それに加え、これまで高い偏差値を維持していた心理学部も一時のことを考えると若干落ち着きを見せています。

今春に開設されたばかりのグローバル地域文化学部ですが、昨年同時期と比べて偏差値が上下に広がっています。コースごとに設けられている偏差値に幅が出てきているようです。国際情勢が志望動向に大きく影響を与える学問系統ということもあり、今後も国際社会の動きに合わせて各コースで偏差値・人気が上下するものと思われます。

このシリーズ最終回である次回は、立命館大の偏差値動向をご紹介します。

関関同立 英語だけで受験可能な学部・方式

2013年12月13日 金曜日

2014年度大学入試は公募推薦入試がひと段落し、間もなく一般入試に突入します。大学受験生の皆さんにおかれましては「最後の追い込み」に余念が無いことと思います。

「どの科目も万遍なく点数が取れる」という受験生は非常に珍しく、大体の方が「得意科目で点数を稼いでいる」、あるいは反対に「ものすごく出来ない科目があって、どうしても足を引っ張られて困っている」という状況なのではないでしょうか。

今回のエントリーでは「英語が得意だ」という受験生の皆さんに耳寄りな情報をお届けします。

過去にこちらのエントリー「京都産業大 一般中期新設・英語1科目入試導入」では、京都産業大が英語1科目で受験可能となる入試方式を新設されたことをご紹介しましたが、当ブログの中でも人気が高い記事となっています。

それだけ「英語だけで受験できる」という点に魅力を感じている受験生がたくさんいる、ということなのかと思います。

実は、関関同立の中にも英語だけで受験できる学部や方式がいくつかあるのをご存じでしょうか?以下、英語だけで受験可能となっている大学・学部・方式を一覧にしたものをご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。


※作成には万全を期していますが、詳細は学校HP等で必ずご確認下さい

少しずつですが、補足の説明をします。

2/1 関西学院大 国際学部
他学部と共通の英語問題が200点、その後独自の英語問題で更に200点という配点。後者は「英文読解力」と「把握した内容を日本語で書き表す力」の2つが問われる、レベルの高い問題。

2/5 関西学院大 国際学部
2/7 関西大 外国語学部
2/8 関西大 外国語学部
3つともセンター試験との併用型。センター試験を受験している受験生は積極的にチャレンジしてほしい。

2/9 立命館大 国際関係学部
通常の英語問題、リスニング問題に加え、表内で赤字で示しているような難易度の高そうな問題も課される。「国際関係に関する幅広い素養を求められ、必要とされる英語力も横断的なものとなる」という出題方針に沿ったもので、単なる英語力だけでなく、国際問題や社会科学・人文科学に関する基礎的な知識が問われるもの。

3/3 関西大 外国語学部
いわゆる「一般後期」で実施される入試。今回ご紹介する中では一番対策が立てやすい、あるいは受験しやすい形となっている。

3/6or7 同志社大 文学部英文学科
センター併用型の入試で、センター英語による1次を通過した者には英語口頭試問が2次試験で課される。その口頭試問の実施日が受験生によって3/6か7で異なるので、注意が必要。英語口頭試問の中身については表内の備考欄を参照。

このように、関関同立の中でも、英語1科目だけで受験可能な学部・学科・入試方式がいくつかあります。ただし、関西学院大の国際学部、立命館大の国際関係学部のように、英語力だけでなく日頃から政治・社会・経済・文化等幅広く関心を持ち、学習しておく必要があるという、一筋縄ではいかない入試方式もあります。また、センター試験の点数が必要だったりするなど、ハードルが高めではありますが、英語の成績に自信がある受験生の皆さんは積極的に挑戦してみてはどうでしょうか?