流通科学大 学部・学科・コースを大幅刷新

2014年6月30日 月曜日

流通科学大の高校・予備校対象説明会に行ってまいりました。

大学概要です。

この大学は、ダイエー創業者の中内功氏により1988年に設立された、流通を科学的に研究教育する大学です。

今春就職率は98.2%で、全国平均94.4%に対して3.8%高いだけでなく、卒業生総数から進学希望者を引いた者に対する就職率としては81.0%で、こちらは全国平均の68.0%に対し13%も高くなっているなど、就職にはめっぽう強い大学です。

タイトルにもありますが、2015年度より新学部・学科・コース体制とされます。これまでの「商学部」「サービス産業学部」「総合政策学部」の3学部体制から、以下の3学部・7学科・16コース体制へ大きく変更となります。

商学部
経営学科 リテールマネジメントコース、経営戦略コース、会計コース
マーケティング学科 マーケティングコース、流通システムコース

人間社会学部
人間社会学科 社会システムコース、生活文化コース、心理コース
観光学科 観光事業コース、ホテル・ブライダルコース
人間健康学科 健康マネジメントコース、スポーツ健康コース

経済学部
経済学科 現代経済コース、地域まちづくりコース
経済情報学科 経済情報コース、情報システムコース

この大きな学部・学科の変更にともない、2015年度入試では全ての入試方式において、7つの学科ごとに出願することとなります。

AO入試では、2015年度入試より一次選考(書類審査)と二次選考(面接)を統合し、全員が面接を受験することとされます。志望理由書+課題レポート+面接で判定されます。

公募制推薦入試は「英or国100点+評定40点+面接60点」で判定されます。筆記試験は1科目で済みます。面接の質問内容は主に「高校時代に力を入れたこと」「大学生活でやりたいこと」「志望理由」だそうなので、対策の際の参考にして下さい。

なお、12月の公募制推薦後期を廃止し、自己推薦入試に変更することも明らかになっています。

一般入試は「3科受験⇒2科で判定」する一般入試1、英語か国語の1科目で判定する一般入試2。の2種類があります。

センター試験利用型入試では、一定の条件を満たした受験生全員に対し、授業料全額または半額を4年間継続免除(継続要件として各年次での修得単位数が設けられているが、成績基準要件はない)する制度があります。以下が基準です。

全額免除 2科目型 得点率70%以上、3科目型 得点率59%以上
半額免除 2科目型 得点率65%以上、3科目型 得点率54%以上

樟蔭中 選抜特進1期生は1/3が国公立大進学

2014年6月27日 金曜日

樟蔭中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

今春は選抜特進コース1期生が卒業を迎えられました。早速、大学合格実績をご紹介致します。

卒業生は24名で、国公立大8名・関関同立4名などに進学されたそうです。特に、国公立8名はコース全体の1/3を占めており、当初の目標であった「コースの半分が国公立」には及ばないものの、高い比率であると思われます。

当時を思い返しますと、入試段階でかなり厳しく「合格ライン」を守られて選考をされていました。そういうこともあり、一定レベル以上の生徒が集まっていることは確実だったのですが、この生徒たちを上手にご指導されてかなり成績を伸ばされ、最終的に合格実績に結び付けられたなあ、という印象です。

さて、そんな樟蔭中ですが、2015年度入試に向けてコース制の変更が予定されています。

これまで「特進」として募集をしてきたコースを、「総合進学」と名称を変え、取り組み内容も改められます。

成績が振るわない生徒には補習を課したりクラブ活動を制限したりと、選抜特進コースほどではないにせよ、特進コースにも強い勉強の負荷をかけてこられたようですが、それをあまり求めない生徒が現実に多く存在されていたのも事実のようです。そこで、「のびのび」「基礎学力をつける」「クラブをさせる」ことに重きを置き、将来は併設大や指定校推薦での進学を目標とする取り組みに舵を切ることを決断されたようです。その現れとして、コース名を「特進」から「総合進学」と改称されます。

高校進級時には、特進も含む5つのコース・専科のいずれにも進学が可能となっています。ただ、無条件にどこでも進学できるという訳ではなく、恐らくはコース・専科によって一定の条件はあると思われます。その点はご注意ください。

2014年度入試結果について簡単にご紹介します。

今春は募集定員120名に対し、85名(昨年76名)が入学。コース別内訳は、選抜特進13名(定員30名)・特進37名(定員60名)・身体表現35名(定員30名)となりました。この入学者数85名ですが、大阪府私立女子中のうち第5位となります。ちなみに、昨年は8位でした。

上記の通り、身体表現コースは定員以上の入学者数が集まっていますが、ここに着目して次年度はより多くの入学生を確保出来る様に動かれています。詳細は下でご紹介します。

2015年度入試に向けた情報です。

前述の通り、コース名を「特進⇒総合進学」と改めることが、最大の変更点となります。

選抜特進の合否判定方法が変更になっています。これまで、4科受験の場合は「4科 or 2科×1.5の高い方」で判定をしていましたが、来春より「算国+理科か社会の高い方×2 or 2科×1.5の高い方」で判定されます。

身体表現の合否判定方法も変更になります。これまでは4科か2科の選択だった所、算国2科一本にされます。ただし、実技・面接はこれまで通り残ります。

そして、新しい入試方式「Challenge入試」が導入されます。これは、学習意欲があって樟蔭への入学を強く希望し、入学後の活躍が期待できる受験生が対象となります。以下3つの方式があります。

①身体表現コース対象 「夢Challenge」
強化クラブで全国レベルの技術取得を目指す者が対象で、「作文+実技+面接」で選考

②総合進学コース対象 「Shoin Challenge」
樟蔭入学を強く希望して活躍の可能性を持つ者が対象で、「作文+作文音読+面接」で選考

③総合進学コース対象 「My Challenge」
活動歴・取得資格の評価を希望する者が対象で、「作文+活動実績+面接」で選考
資格は英検・漢検・パソコン検定・書道・珠算 等
活動はクラシックバレエ・ピアノ・フィギュアスケート・水泳・空手・剣道 等
            
これら3つの入試については「専願であること」「プレテストを受験すること」が条件となりますので、ご注意ください。

また、細かい点ですが、前年まで2回実施していたプレテストを昨年は1回に縮小されましたが、今年はまた2回に戻されます。

大阪工業大 強気の施策が続く

2014年6月26日 木曜日

大阪工業大の高校・予備校対象説明会にお邪魔させて頂きました。

大学の概要です。

大阪工業大には工学部・情報科学部・知的財産学部の3学部がありますが、特に法学部系にカテゴライズされる知的財産学部は、特許等の知的財産を扱う専門人材を養成する、全国で唯一の珍しい学部となっています。

今春卒業生の就職率及び過去からの推移は以下の通りです。好調に推移しています。

14年97.7%・13年97.6%・12年97.3%・11年96.6%・10年96.3%・09年98.8%

求人件数が多く、今年は就職希望学生一人当たり16件だったそうです。昨年11.4件・12年3月卒業生11.1件だったので、今年は飛躍的に求人数が伸びたことになります。ちなみに、今年の全国平均は1.61件でした。

そんな高い就職率にもつながるであろう取り組みがたくさん用意されているのですが、特に筆者が注目したのは、高校から大学の橋渡し的な学年となる1年次の取り組みです。1年次に提供される学習サポートプログラムとしては、以下のようなものがあるそうです。

新入生オリエンテーション
新入生ふれあいキャンプ
教育センター(リメディアル教育) ⇒ 高校数学・物理の基礎力向上講座をはじめ、英数物の課題や疑問に個別学習相談を行う
担任制度・習熟度別クラス編成 ⇒ 情報科学部の一部の基礎科目は習熟度別クラス編成とする

さて、大阪工業大では、入学者の質を確保するため、2011年度入試から「学力重視の入試」へとシフトされています。具体的には「指定校基準の厳格化」「AO入試の廃止」を通しての「専願制の推薦系入試の制度を見直す」一方で、公募推薦入試や一般入試での合格者数を増やし、2017年度までに一般での入学者比率を53%以上にすることが目標。今春は一般入試での入学者比率が51.1%となっています。

2014年度入試結果です。今春は全学部で志願者が増加し、延べ志願者数はこの7年連続増加中。また、実志願者数も前年から9.3%増え、6年連続増加中。入試種別にみると、公募制推薦・一般とも前年比112~116%と増えているのに対し、指定校推薦やAO入試等の専願制入試の志願者数が前年から21%減少しています。これは、専願制入試の定員を減らしており、その分志願者が減ったためであると考えます。

工業系の大学ということで気になる「女子比率」ですが、2012年度入試では志願者9.2%だった所から今春は12.1%と着実に増加しています。

2015年度入試に向けた情報です。入試においては以下のような変更点や特徴点があります。

・公募制推薦及び一般入試において完全ネット出願とする。
・公募制推薦入試は「スタンダード」「高得点重視」の2方式あるが、実に94%が両方式に併願をした。
・公募制推薦入試では「女子優遇制度」なるものがある。学科ごとに合格最低点を設定後、合格最低点にわずか(10点が目安)に届かない女子受験生を合格にする、というもの。2014年度16名・2013年度15名・2012年度14名がこれにより合格を勝ち取っている。
・一般入試前期AまたはBに出願したもののうち38%がセンター併用型であるAC・BCを併願した。
⇒ 例年は50%ほどだが、併願検定料を今春値上げしたのでセ併受験者が減った
・一般前期AまたはBが不合格でもセ併であるACまたはBCで合格になった者が、3学部合計で54名。

最後に、2015年度入試に向けた、更なるとっておき情報です。

(さらに…)

今年も開催 阪神地区中高一貫女子校 女子教育セッション

2014年6月25日 水曜日

阪神地区の女子校が会場に集まり、ブース形式の個別相談会を実施する「阪神地区中高一貫女子校 女子教育セッション2014」が開催されます。詳しくは以下の通りです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


女子教育セッション2014

日時:2014年7月6日(日)11:00~15:00[受付10:30~]
場所:甲南大学西宮キャンパス CUBE 5F
内容:各学校の担当者による個別相談


今年度より新たに愛徳学園、神戸海星女子学院、神戸女学院の3校が加わるなど、今年は参加校の顔ぶれに大きな変化があります。特に、神戸女学院は今年度に入り広報宣伝活動を例年になく活発に行われており、こちら女子教育セッションにも名を連ねておられます。

ということで、過去からの参加校数は・・・

2009年 7校
2010年 10校
2011年 9校
2012年 11校
2013年 11校
2014年 14校

となっています。

甲南女子大 2014年で開学50周年

2014年6月24日 火曜日

甲南女子大の高校・予備校対象説明会に行ってまいりました。

タイトルにもありますが、甲南女子大は今年2014年で開学50周年をお迎えになられています。おめでとうございます。

そんな甲南女子大の主な学科の特徴をご紹介します。

文・人間科学・看護リハビリテーションの3学部に10学科設置されているのですが、特に人気が高いのが看護リハビリテーション学部看護学科と、人間科学部総合子ども学科の2つです。

看護学科は関西でもトップクラスの人気・レベルとなっています。国家試験合格率は2011~2013年の3年続けて100%だったのですが、今年は1名だけ不合格で98.8%となっています。言い換えれば、この4年間でたった1名を除き全員が看護師国家試験に合格している、という驚異の合格実績を誇っている、ということになります。

法改正もあり、近年新設されている看護学部・学科は「看護師・助産師・保健師」の3資格を取れるところが少ないのですが、こちらの大学は近年の新設ラッシュよりも若干早めに開設されたこともあって、これら3資格に加えて養護教諭も取得可となっているなど、選択の幅がかなり広くなっています。

同じ看護リハビリテーション学部には理学療法学科も設置されていますが、こちらから国家試験を受ける「理学療法士」の合格率は次の通りとなっています。

98.2%(昨年94.9%・一昨年92.2%)(今年全国平均83.7%)

看護学科と並んで人気が高いのが、総合子ども学科。この学科からの過去2年の就職状況は次の通りとなっています。開設当初は一般企業への就職が多かったが、近年は教員となる者が増えているそうです。

2014年 卒業生数118名
幼稚園31名(26%)・保育士45名(38%)・小学校13名(11%)・一般企業29名(25%)
2013年 卒業生数112名
幼稚園34名(30%)・保育士34名(30%)・小学校14名(13%)・一般企業30名(27%)

最近開設された子ども系の学部・学科は「幼稚園・保育・小学校」の3つの免許を網羅している所が少ないのですが、こちらでは3つとも取得が可能となっています。看護学科同様に、将来の選択の幅が広いのは魅力的です。

2015年度より、コース改編と定員増が行われる予定になっています。

以下2つの学科で、コースが見なおされることになっています。

①文学部 日本語日本文化学科(4コース⇒3コース)
 ・視聴覚コミュニケーションコース アニメ・マンガ・映画など視聴覚文化の豊かな表現方法を学ぶ
 ・ホスピタリティコース 旅行やブライダル業界など、各界で通用するホスピタリティを学習する
 ・日本語日本文化コース 古典文学・近現代文学など多様な文学を学び、読解力を身につける

②文学部 メディア表現学科(3コース⇒4コース)
 ・メディア研究領域 アニメ・マンガ・写真・映画・インターネットなど視覚メディアの研究とコミュニケーション理論を習得
 ・視聴覚表現領域 番組制作・CG制作・グラフィックデザインなどの映像コンテンツの制作・実践によって表現能力の習得を目指す
 ・身体表現領域 ファッション・演劇・ディスプレイなど、身体とそれを取り囲む空間のあり方や表現方法を学ぶ
 ・メディア産業領域 プロデュース・ブランド・マスコミ・ファッションなど、放送や出版・ファッションなどの業界知識や技術を養う

上でご紹介をした2つの学科両方にアニメ・マンガ・映画を扱うコースがあるのですが、①の方は「表現方法など」を学ぶもので、②の方は実際にそれらを「制作」する方法を学ぶ、という違いがあります。

定員増が予定されている学科は2つあります。看護学科が90名から100名へ、メディア表現学科が60名から70名に、それぞれ定員増となる予定です。特に看護学科については毎年「高倍率」が続いていましたので、この定員増で少しは倍率と難易度に落ち着きが出れば良いのですが・・・。ひょっとすると、「定員が増えた」という事が広まると受験生が余計に殺到する可能性もあります。

2015年度入試に向けた変更点は以下の通りです。2015年度入試に向けては多くの変更点があるので、ご注意ください。また、下では本当に簡単な表記で済ませていますので、必ず大学HPや大学発行の入試ガイド等で詳細をご確認下さい。

①日本語日本文化学科と文化社会学科のAO入試において、評価のポイントが変更
②F(ファミリー)推薦入学選考において、推薦者の親族関係が4親等から3親等へ
③入学試験Aの数学と理科の範囲
④入学試験B・Cにおける、大学入試センター試験利用部分の変更
 看護リハ:理系科目一部変更
 文・人間科:社会系科目の利用が可能に
⑤大学入試センター試験利用入試(前期)の、S(スカラシップチャレンジ)を廃止するが、前期にスカラシップチャレンジ判定付入試を導入
 看護リハ:4教科型入試をスカラ判定
 文・人間科:3教科型入試をスカラ判定

関西大 2014年も併設中高合同説明会を開催

2014年6月23日 月曜日

関西大学系列では、来る7月4日(金)に系列の3中高が一堂に集まって合同説明会を実施されます。関西大学の併設校である関西大学第一中高・関西大学北陽中高・関西大学中高の教育方針や入試概要が一度にわかるという、大変貴重なチャンスです。詳しくは次の通りです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


関西大学併設中学校・高等学校 合同説明会

日時:2014年7月4日(金)18:00~20:00 【開場17:30~】
場所:ハービスOSAKA 地下2階 ハービスHALL(JR大阪駅(桜橋口)から徒歩7分)
内容:中学校説明会、高等学校説明会、個別相談、資料配布コーナー、制服展示コーナー
定員:中学校説明会300名、高等学校説明会300名
申込締切:2014年6月26日(木)
※ただし、定員になり次第、申し込みを締め切られます


関西大学併設中学校・高等学校が全校集まる説明会です。夕方18:00からの説明会ですので、お仕事帰りの保護者の方でも参加しやすいと思います(ただし、金曜日の開催なので、お仕事の後の「ちょっと一杯」のご予定と重なる方も出てくるかもしれません)。

当日は、各校の説明の他にも制服展示や資料配布も行われるようです。

神戸学院大 グローバル・コミュニケーション学部を新設予定

2014年6月20日 金曜日

神戸学院大の高校・予備校対象説明会に行ってまいりました。

キャンパス再編で経済学部は有瀬C、法・経営学部はポーアイCでそれぞれ4年学ぶことにされたり、今春から現代社会学部を新設し、来春には後述するグローバル・コミュニケーション学部を新設予定とされているなど、ものすごい勢いで大学が変化しています。

来春新設予定のグローバル・コミュニケーション学部についての詳細をご紹介します。

2015年4月、ポートアイランドキャンパスに9つ目の学部となる「グローバル・コミュニケーション学部」が新設予定となっており、定員150名、英語コース90名・中国語コース30名・日本語コース(留学生対応)30名の内訳という形で予定されています。各コースは入試段階で希望を出し、選考される(入学後のコース選択ではない)ことになります。

この学部の最大の特色は、「英語・中国語両コースは3年次前期の半年間全員留学することが課せられる」という点です。

3年次の半年間留学に向けて、2年間で語学の授業を540時間以上確保。「聞く・話す・読む」の基本語学力を少人数クラスで徹底的に強化するなどし、TOEICで180点アップを目指すそうです。

ただ、語学力だけでなく、コミュニケーション力に代表されるような社会で求められている「社会人基礎力」の育成にも力を入れるご予定だそうです。

そして、3つのコースの学生が一緒になってプロジェクトを通して協働しながら課題を解決する授業が用意されていたり、交換留学生の授業参加、外国人留学生との交流イベント、新校舎には異文化コミュニケーションスペースを設置予定であるなど、毎日異文化交流できるような仕掛けも用意されています。

最終的には、就活直前である3年次3月までに、全員が以下の資格取得を達成出来る様にするのが目標のようです。

英語 英検準1級・TOEFL(iBT)72点・TOEIC700点以上(教職志望者は730点以上)
中国語 中国語検定2級 など
日本語 実用日本語検定準A級 など

入試に関しては以下のような内容が予定されています(あくまで「予定」であり、今後変更になる可能性もあります。

・日程は他学部と同じも、2015年度に限ってはセンター利用型入試は実施できない
・公募及び一般では英語と国語が必須となり、数学の選択は不可
・英語及び中国語コースの英語は、他学部のものから問題数を増やす(大問1つ分)
・スタンダード型と英語重視型(英語の得点を2倍に)の2つを用意
・公募制推薦入試における「資格による加点」については、英語資格を中心にした一部資格において他学部よりも加点幅が大きく設定されている

今春2014年度入試の結果です。

志願者数は17,516名で、昨年から3,558名・25.5%の増加。今年度より新設の現代社会学部が666名の志願者を集めているので、その分を差し引いても大幅増となります。法学部以外の全ての学部で志願者数が増えており、特に薬学部の志願者数が約2,000名増えているのが白眉です。

志願者数の実数では、法・人文・総合リハ・栄養の4学部で志願者数減も、現代社会学部の460名を差し引いたとしても昨年よりも多い数を集めています。

入試種別で見ても、全ての入試方式で増えているのですが、特に公募制推薦(848名・24.3%増)と一般A(1,145名・31.3%増)・一般B(585名・26.6%増)・センター利用型(397名・31.3%増)の4つが昨年から25~30%の志願者増。一般Cに関しては39名・3.6%増に留まっており、早期での進路決定傾向が数字に表れている気がします。

2015年度入試に向けた情報です。

昨年度に引き続き、ネット出願を実施。ネット割として1出願につき5,000円の割引があります。

2015年度より、公募制推薦及び一般入試(A・B)において、同一入試種別内で2日間とも出願した場合は10,000円の割引とされます。上記のネット割との併用が可能となっており、2出願をネット出願でした場合は、正規価格は70,000円となる所が50,000円で済むことになります。

入試科目の変更・追加については以下のようなものがあります。

・公募制推薦入試の総合リハビリテーション学部(理学療法学科・作業療法学科)の選択科目に「理科(科学基礎・生物基礎)」を追加。
・一般A及びACでは、総合リハビリテーション学部(作業療法学科)に3科目型を導入。また、総合リハビリテーション学部(理学療法学科・作業療法学科)及び栄養学科の選択科目で「化学基礎+化学」と「生物基礎+生物」の同時選択が可能に。
・一般B及びBCでは、一般A及びACでは、総合リハビリテーション学部(作業療法学科)の選択科目に「数学Ⅰ・Ⅱ・A」を追加。
・一般C及びCCでは、法・経済・経営・現代社会・人文・総合リハビリテーション(社会リハビリテーション学科)の選択科目に「数学Ⅰ・Ⅱ・A」を追加。また、総合リハビリテーション学部(作業療法学科)の選択科目に「国語総合・現代文・古典(いずれも漢文除く)」を追加。

盛りだくさんの内容であっという間に時間が過ぎた、大変有意義な神戸学院大の説明会の様子でした。

三田学園中 コース制導入とそれに伴う諸々の変更点

2014年6月19日 木曜日

三田学園中の塾対象説明会にお邪魔して参りました。

これまではコース制をとらずに運営されてこられた同校ですが、今春の入学者を受け入れたことで全6学年が男女共学化となるなど男女共学がひと段落したこともあって、今後「より丁寧な指導」に踏み込むためにコース制を導入されます。

「地域に立脚した真の名門校」を目指すべく、コース制の狙いは以下の通りとされておられます。

・習熟度に合わせた的確な指導
・学習意欲の更なる向上
・より高い目標へのチャレンジ
・中学3年間で計画的に養成される高校に向けた基礎力

今回のコース制導入によって、6年後の大学合格実績に関する目標を

東大・京大・阪大・神大 現行(例年約20名)の2倍以上
東大・京大・阪大・神大を含む国公立大 現行(例年約100名)の1.5倍以上

と宣言されておられました。

気になる新コースですが、以下2種類となります。

Sコース(2クラス) 発展的な内容に取り組み早期から高い学力を育成
Aコース(4クラス) 中学の2年間で着実に基礎学力を身につけ計画的に伸長

Aコース⇒Sコースへのコース替えは中2及び中3進級時に行われるものの、S⇒Aは余程のことが無い限り中学3年間では下げません、とのことでした。

中3より習熟度編成を取り入れ、「Sコース⇒SSクラス(1)・Sクラス(1)」「Aコース⇒発展クラス(1)・標準クラス(2)」の編成とされます。「SコースSクラス」と「Aコース発展クラス」は同じ中身とするそうなので、実質的にはSコースが4クラスになるという風に捉えてよいでしょう。

高校進級後のコース・クラス編成も含めた詳細については、学校HP等でご確認下さい。

今回のコース制導入に伴い、以下のように周辺でもいろいろと変更が生じることになっています。

①入試成績上位者を対象とした「入学金(30万円)免除」を創設
②中学で週2日のクラブ活動停止日を設け、補習や自習に充てることとする
③学習とクラブ活動が両立しやすいよう、新たに「日本文化同好会」という、茶道・華道・書道・料理を行う文化部を創設
④従来は高1から組織されていた「関学コース」を廃止し、高3の1学期終了後に関学への推薦者を決定する方式とする方向で今後協議する

2015年度入試についての情報です。

募集定員は「Sコース約75名・Aコース約165名 計約240名」で、総数である240名は今春と変わらずです。

コース制導入に加え、入試日程の追加(午後入試への新参入)も決まっております。入試日程名称、入試日、日程別の募集定員、試験科目は次の通りです。

前期A 1/17土 前期A・B合わせて約220名(男子155名・女子65名) 4科or3科(算国理)
前期B 1/18日PM(15:30集合) 前期A・B合わせて約220名(男子155名・女子65名) 2科
後期 1/20火 男女計20名 2科

前期A・Bに割り当てられている定員は220名ですが、今春は統一解禁日だけで220名を募集していた一方で来春は前期AとBで220名を分け合わないといけなくなります。よって、前期Aの難易度上昇が確実なものとなっています。

SまたはAのコースは出願の際に選択するのではなく、成績上位から自動的にS・Aが振り分けられることになっています。ただし、Sコースを希望しない受験生に関しては出願時にその旨選択可能とされるそうです。

さて、ここから先は開成教育グループにお通いの方にだけお知らせする情報となります。

(さらに…)

大阪薫英女学院中高 薫英らしく「英語が飛び交う」説明会

2014年6月18日 水曜日

大阪薫英女学院中高の塾対象説明会にお邪魔して参りました。

1時間半ほどの説明会の間、留学生の様子を紹介したVTR・生徒と先生(ネイティブ)によるスピーチ・先生(ネイティブ)による英検対策説明、といった所が「オールイングリッシュ(もちろん簡単な通訳つき)」で進められました。前述のどのパートとも結構な時間が割かれていましたので、かなりの量の英語が会場を飛び交うという、薫英らしさ全開の非常に(良い意味で)異質な学校説明会でした。

中学の教育内容についてです。

2014年度入学生より入学時点からS国際・S特進・一貫進学のうち1つを選んで入学(出願時点で選ぶのではなく、入学後にチョイス)し、中3進級時に長期留学が課せられる「S国際」か、留学をしない「S特進」「一貫進学」を改めて選ぶことでコースが決定され、その後の道筋が決定することになります。

前述の通り、最終的にコースが確定するのは中3ですが、出願時及び各学年の初めに意向の確認がされます。よって、入試時点ではコース間でレベルの差は生じず、全コース同一基準で受け入れされることになっています。

今回のコース名提示の趣旨は、これまで中学3年次に選択していた3つのコースを入学段階からより明確にし、早い段階から進む方向について考えてほしい、という意味合いがあるだけで、授業に関してはこれまで通り中3までは同内容で、クラス編成もコース別にはしないことになっています。

薫英と言えば英検取得に定評がありますが、中学校・高校それぞれでの英検取得状況(2013年度)は次の通りとなっています。

中学校 3級99名  準2級45名  2級6名  準1級1名
高校 準2級 338名  2級 410名  準1級 53名  1級 3名

12年連続で英検1級を取得、という金字塔を打ち立てられていますが、近年の英検1級取得者は高校進級後の6年一貫生であることが目立つそうです。また、2年連続で英検準1級が50名以上をマークしていることも特筆点です。

さて、そんな英検に定評がある薫英ですが、英検取得に向けた取り組みについて「Next Stage」をお迎えになるとのことで、ご説明下さいました。

英検1級合格を意図的・組織的に生み出すべく、以下2点について手を打たれます。

①中高一貫(S国際)の改革
NZに長期留学する生徒で構成されるS国際コースを対象とし、「留学中のサポート」「第4ターム特別プログラム」「留学直後に総合学習として特別科目を開講」「留学後の高2年次の大学進学ゼミ体制の構築」といったものに着手

②英検1級チームの組織
「語彙のカベを乗り越える指導」「12年間の経験に基づくノウハウ」「2次面接の指導」

他校が英検以外にTOEIC等にも手をつけているのを見聞きしますが、例えば「英検準1級保持者ならTOEICで○○点取れるという相関性がある」一方で、「TOEIC○○点あれば英検○級に通るという先ほどと反対の相関は見られない」ことを同校が経験則で感じておられているようで、このことから英検資格を最重要視されているそうです。

中学・高校各コースでの英検取得目標は次の通りとされています。

中高一貫(S国際)・高校国際SA 1級
高校国際SE 準1級
中高一貫(一貫進学)・高校英語進学 2級
高校総合進学・スポーツ特技 準2級

大学合格実績についてです。

高校入学組も合わせて今年は国公立4名となり、昨年の9名から半減。中高一貫生はそのうち国際教養大の1名となっています。関関同立は119名が合格。関西大41・関西学院大15・同志社大30・立命館大33という内訳で、関西大ばかりで占めているのではなく同志社大が30名出ている点は見逃せません。

2015年度入試に関する情報はまだあまり触れられていませんでしたが、中学入試においては一部変更点が明らかになっています。

英検3級以上の保有者を対象とした「英語検定推薦入試」を実施されていますが、当日試験がこれまでの「作文と面接」から「国語と面接」に変更となります。ご注意ください。

奈良大 社会調査学科を名称変更し「総合社会学科」が誕生

2014年6月17日 火曜日

奈良大の高校・予備校対象説明会に行ってきました。

こちらの奈良大は、毎年欠かさず説明会のご案内を下さいます。ありがたいことです。

大学の概要についてです。

同大は文学部と社会学部からなる小規模大学で、現時点の学生数は約2500名となっています。

初年次教育からキャリア教育につなげる教養教育を展開する「教養部」を持つ、今や全国でも珍しい大学です。もうこの教養部を持つ大学は今ではほとんどないようです。

最新のトピックスとして、「日本考古学協会は蔵書約6万3千冊の寄贈先として奈良大を指名した」というものがあります。これにより、奈良大は歴史学・考古学・文化財研究の専門書において、量・質ともに例のない蔵書を持つ日本屈指の歴史・文化財情報の拠点となります。歴史・文化が大好きな学生さんにはたまらないことになりそうですね。

就職状況は以下の通りとなっています。昨年から就職率が好転しています。ただ、今年の全国平均(大学)就職率は94.4%なので、まだまだ就職率は低い方です。

今年 卒業生数485名 就職希望者数331名 就職者数262名 就職率79.2%
昨年 卒業生数535名 就職希望者数356名 就職者数264名 就職率74.1%

進路決定者の内訳は次の通りとなっています。

今年 企業78% 進学14% 公務員5% 教員3%
昨年 企業71% 進学16% 公務員6% 教員5%

タイトルにもあります、「総合社会学科の誕生」についてです。社会学部内に以前からある「社会調査学科」を名称変更する形で、「総合社会学科」が誕生することになっています。

現在、「総合社会」とつく学部・学科は(ここを除いて)近畿地区で3大学ありますが、そのうち難易度・人気とも近畿大がまさに「一人勝ち状態」となっています。その「併願先」として名乗りをあげた、そんな感じでしょうか。

また、「社会調査」という名称が受験生に認知されにくい、あるいは興味を引きにくかったのも事実なので、今回の学科名変更は「吉」と出る予感がします。

この学科では、実践的な学びと、さまざまな社会的活動を経験することで「問題発見・解決」型の実社会で真に役立つ力を養います。また、総合的に社会を学ぶため、以下4つのコースが設けられます。これにより、複雑化する現代社会を理解し、多様な視点で学べ、同時に興味ある分野を深めることが可能となっています。

・現代社会調査コース
・経済・経営コース
・デジタルアーカイブ応用コース
・国際文化コース

また、正課の授業内で就職に有利となる資格の取得を強力にサポートして下さるようです。

2015年度入試に向けた情報です。主な変更点は以下の通りです。

①公募推薦C方式において、従来の「公民・歴史領域」が「公民領域」「歴史領域」の2科目に分かれるなど試験科目が変わる
②国文学科でAO入試を開始

他の特徴点は次の通りです。

・推薦(A~C)及び一般(A~C)において、社会学部に限り「資格による加点」が設けられている。複数の資格及び得点保有者は希望する加点対象を1つだけ選んで申請する必要あり。
・一般入試に限り、文・社会両学部において同一学部内の他の学科を第二志望として志願出来る制度である「第二志望制度」がある。この第二志望制度においては、判定の際は当該学科の指定科目及び配点で行われる点注意が必要。
・センター利用型入試では、いわゆる「併用型」は一切設けておらず、センターの点のみで合否判定をする方式のみとなる(特に史と文化財の両学科の合格ラインとしては7割前後は必要になると思われます)。