大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果③

2015年1月30日 金曜日

大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果①
大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果②
に続くエントリーです。

去る1月22日(木)に新聞各紙に掲載された、大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査結果を細かく見ていくシリーズです。

上記の2つのエントリーでは私立高の動向について簡単にご紹介をしましたが、今回のエントリーより、公立高前期の希望動向についてご紹介してまいります。

今回は、学科単位での人気動向を見てまいります。主要な学科について、次の表にひとまとめにしました。

以下、学科ごとに簡単な分析をしてみます。

普通科
前期選抜での募集3年目となる今年。初年度である2013年度は希望調査時点3.90倍⇒最終倍率3.69倍と少し下げ、昨年の希望調査時点では前年最終倍率から更に下げて3.58倍となるなど、高倍率傾向が徐々に嫌われてきていた。その流れを受けた今年度、希望調査時点では3.46倍と前年最終倍率の3.44倍と変わらない水準で維持。昨年度入試では普通科から専門学科や総合学科へ受験生が流れている様子だったが、今年は私立専願への受験生の流れが見て取れる。学校別の倍率はまた後日詳しく解説するが、5~6倍の学校が数校、中には8倍といった超高倍率の学校もあり、今後出願を迎える際には学校間での志望者の移動が大いに予想されるので、動向には注意が必要。

文理学科
昨年の最終倍率2.98倍から若干上げ、今回の希望調査では3.04倍となり、文理学科設置後5年間の希望調査時点の倍率を通して見ると最も高い値となっている。昨年の希望調査時点でも過去4年間で最も高かったがそれを更新した形。今後出願を迎える際も高倍率になることが予想される。

理数科
2012・2013年と2年続いていた高倍率傾向から一転し、大きく倍率を下げて1.87倍となった昨年から一転し、2.14倍と高騰。昨年度で見られた「穴場感」が今年の受験生を刺激し、集まってきていると思われる。

総合科学科
昨年の最終倍率1.87倍が嫌われたのか、1.56倍と比較的低水準。今後「狙い目」として受験生が動いてくる可能性があり、要注意。

国際文化科
昨年の最終倍率1.84倍からの反動で、若干落ち着いた1.69倍という倍率。

国際教養科
昨年の最終倍率が極めて高い2.46倍だったこともあり、大きく下げた1.98倍。2年前の2013年度入試程度の倍率に収まるか。

単位制
1.58倍と落ちついた倍率で、例年並み程度の倍率で収まりそうなので、動向が読みやすい入試になるか。

総合学科
2年前の2013年度入試は最終倍率で例年より大きく下げて「穴場」となった総合学科だが、昨年は普通科志望者がこちらへ流れ、倍率が高騰した。昨年のような高い倍率にはならなさそうな気配だが、一部の学校では高い倍率になる可能性があるので、動向に注意。

次回のエントリーでは、専門学科・総合学科各校の倍率推移を見てまいります。

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関関同立 2015年センターリサーチ段階での人気動向

2015年1月29日 木曜日

過日のこちらのエントリー「国公立大 2次出願に向けて ~2015年度 系統別人気動向~」では、センター試験終了後に各予備校が実施したセンターリサーチの結果に基づいた国公立大の系統別人気動向をご紹介しました。

今回のエントリーでは、同じセンターリサーチにおける関関同立の人気傾向をご紹介したいと思います。なお、今回ご紹介する人気動向は「センター利用型入試」を対象として集計されたデータが基となっていることをご承知おきいただいた上で、ご覧いただきたいと思います(画像をクリックすると拡大します)。

まず、大学名および学部名の下に数字が入っていますが、これは「昨年の人気を100とした際の今年の人気指数」となります。また、その下の段に小さ目に出ている数字は昨年のリサーチ時点での人気動向を示しますので、「一昨年の人気を100とした際の昨年の人気指数」を示すことになります。この2つの数値で、各大学・学部の2年分の動向がわかるようになっています。

また、数値がいくつか赤字になっていますが、画像内でもご紹介している通り、今年のセンターリサーチ段階の私立大全体の指数である「107」を下回っている、つまりは人気面で全国平均と比較すると「少し落ち着いている」ことを意味します。

関関同立各大学の状況を簡単に解説します。

関西学院大
・大学全体では指数107と昨年91から大幅に上昇も、一昨年水準の人気度合に戻った感触
・人気を集めているのは文・法・商・理工といった、昨年に前年対比10%前後の希望者減となった系統で、昨年の不人気傾向を見て受験生が集まっている印象
・狙い目としては2年続けての希望者減となっている総合政策と、昨年の不人気度合から回復しきれていない国際・経済・人間福祉の3学部

関西大
・大学全体では指数105で、昨年から若干の人気増
・特に指数の上昇が激しいのが、文(113)・法(122)・政策創造(145)・社会安全(172)の4つで、社会安全を除く3つについては昨年の人気薄の反動
・2年続けて指数が100を超えている経済・社会安全・環境都市工の3学部は要注意
・全国的に理系人気が続いている中、理系受験生のセンター試験結果が悪かったためか、化学生命工とシステム理工で指数が100を下回っている

同志社大
・大学全体では93となっており、昨年人気を集めた反動で受験生から避けられている様子
・指数100を超えたのは文と心理の2学部のみで、他はすべて100を下回っており、チャンス到来となっている
・特に指数の下がり幅が大きいのが、グローバル地域文化・政策・商・生命医科といったところで、10%以上の減
・心理の人気が高騰しているが、前年が大きく人気を下げていたこともあり、ほぼ一昨年水準の人気か

立命館大
・大学全体で指数104で、4大学の中で唯一「2年連続指数100オーバー」となっている
・学部単位で見ても、2年連続で指数100を超えているのが文・法・経済・経営・映像の4学部もある
・大阪いばらきCへの移転が決まっている政策科学と経営だが、政策科学は92、経営は121と人気面で明暗が分かれている
・4年制の学科を新設することで話題となっている薬学部だが、2年連続で人気を落としており、「薬学離れ」が顕著に表れている

以上、関関同立の学部別センター試験利用型動向分析でした。

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大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果②

2015年1月28日 水曜日

去る1月22日(木)に新聞各紙に掲載された、大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査結果を細かく見ていくシリーズです。シリーズ第1回目となるこちらのエントリー「大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果①」では、大阪府私立高の全体概況をご紹介しました。

第2回目となる今回は、前回ご紹介した私立高全体概況から更に深く掘り下げ、私立各校の希望状況を見ていきます。

なお、今回のエントリーをお読みになる前に、私立高の全体的な状況についての前回のエントリーを先にお読み下さい。

さて、私立高各校が専願・併願それぞれで何人希望者を集めているのか、を以下の表3つにまとめています。(それぞれの画像をクリックすると拡大します)。

まずは、男子校と女子校についてです。

男子校
・興国高は希望者合計は昨年から減っているものの、専願希望者が30名増加
・東大阪大学柏原高は専願・併願ともに大きく減少
・明星高は専願・併願とも昨年と同水準で、動向が読みやすい入試になるか

女子校
・専願希望者が大きく増えているのは、大阪薫英女学院高と相愛高
・大阪成蹊女子高と香ヶ丘リベルテ高は共に130名程の希望者総数減となり、ここまで続いていた人気傾向にブレーキ
・女子校で希望者数を増やしているのは、相愛高・樟蔭高・城南学園高といった所

続いては共学校の動向です。2枚に分けてご紹介を致します(共に画像をクリックすると拡大します)。

1枚目に掲載している各校の動向です。

・共学化1年目で爆発的な人気を集めたあべの翔学高は専願・併願とも希望者が大幅減で、落ち着いた入試になりそう
・大阪学芸高も大きく希望者を減らしている
・上宮高と大阪高が専願・併願とも人気を集め、またまた難度の高い入試になりそうな予感
・関西大倉高が併願で100名ちょっとの希望者増だが、そのほとんどが特進Sでの増加

続いて2枚目です。

・近畿大学附属高は専願・併願とも100名以上の希望者増となり、進学コースでの難度上昇が懸念される
・常翔学園高・常翔啓光学園高の2校は共に併願を中心に希望者が大幅増
・共学化以降人気上昇の一途となっていた羽衣学園高は専願・併願とも希望者が減り、人気傾向が小休止
・昨年共学化2年目で大きく人気を落とした東大谷高は、専願・併願とも微増となり、若干盛り返した

次回から3回に分けて、公立高前期選抜の希望状況をひも解いていきます。お楽しみに。

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国公立大 2次出願に向けて ~2015年度 系統別人気動向~

2015年1月27日 火曜日

いよいよ本日1月26日(月)から国公立大の出願が始まっています。自己採点結果も返却され、受験生の皆さんは国公立大2次の出願についていろいろと考えを巡らせていることと思います。自分が志望している系統、大学・学部の人気傾向については非常に気になることと思います。

こちらのエントリー「2015年度センター試験 予想平均点と難易度変化」では、去る1月17日(土)・18日(日)に実施された大学入試センター試験の科目別予想平均点についてご紹介しました。

今回のエントリーでは、今回のセンター試験結果を受けての国公立大の各系統別人気動向をご紹介します。なお、今回ご紹介するのは河合塾及び駿台の集計結果に基づく資料となります。

まずは、大きなくくりでの人気傾向をご紹介します(クリックすると拡大します)。

前年の人気動向はグリーン、今年の人気動向は赤、それぞれの色で示しています。2年分並べておくと、人気のある・ないの流れがよくわかると思います。

今回のこの数値は、前期日程のみを集計の対象としています。前期日程全体では「100」という指数になっています。よって、人気指数が100より上の系統が「高人気」で、指数が100以下だと「人気薄」の系統であることになります。

文系では、国際系の人気が高まっていることから「社会・国際」が前年比108%と大きく増加しています。

長らく不人気でした「法・政治」「経済・経営・商」学系の出願予定者は、それぞれ前年比103%、100%と人気回復の兆しが見えます。特に、必要科目数が少ない公立大で出願予定者の大幅増加が見られ、人気となっているようなので注意が必要です。

教員養成系学部では、総合科学課程の人気が大きく減少しています。各地で総合科学課程の廃止・縮小と教員養成課程の入学定員増加が続いていることが原因のようです。

理系はどうでしょうか。

「理」で出願予定者が減少している一方、「工」が増加しています。特に機械、建築・土木分野の人気が上昇しています。「農」の出願予定者は前年並みのようですが、難関の獣医分野で減少が目立っています。

医療系では「医」学科が前年比99%となっており、模試段階では人気だったもの、理系の平均点ダウンの影響からか前年並みに落ち着いている状況です。

「薬」学系は模試段階から不人気でしたが、平均点ダウンの影響からかセンター・リサーチではさらに不人気が鮮明となっています。

「看護」の出願予定者は前年比102%と増加していますが、センター試験で負担の軽い理科①で受験できる大学での増加が目立っていますので、該当する大学を狙っている受験生は人気の上昇にご注意ください。

では、もう少しくくりを細かくして検証してまいりましょう。次の表は駿台が発表された、学部・学科・系統別の人気動向に関する詳細なデータです(それぞれの画像をクリックすると拡大します)。



※前期・中期・後期・独自各日程の第一志望を集計

赤く塗っている所は「昨年よりも人気が上がっている」所、青く塗っている所は「昨年よりも人気が下がっている」所であることを示しています。

先にご紹介した河合塾のデータは「前期日程のみの集計」である一方、この駿台のデータは「前期・中期・後期・独自各日程の第一志望を集計」とありますので、指数に若干の差が生じています。

文系学部・学科・系統に関しては比較的赤い色(=前年よりも人気が高くなっている)が増えていますが、理系は反対に青い色(=前年よりも人気が低くなっている)の所が多く見られます。

文系ではやはり国際系や外国語系の人気が高く、特に外国語系では「英米語」「フランス語」「スペイン語」といったメジャーな言語での人気高騰が目を引きます。こういったメジャーな言語は大体「必要とされるレベルが高い」のが相場ですが、それでも人気を集めているということは、先にご紹介したとおり、センター試験できっちりと点数が取れた受験生が「強気」で出願先を考えている、ということが伺えます。

反対に、理系では理学系が避けられ、工学系で前年度以上の人気を集めている所が増えています。難度の上では「理学>工学」というのが一般的なので、文系の受験生とは正反対に、センター試験で思うように点が取れなかった受験生たちが「弱気」となり、志望先を変更してきているようです。

また、大学受験生たちの志望学部・学科・系統選びには、直近1年程で起こった「出来事」が大きく影響を与えます。

今年度ですと、「エボラ出血熱」がアフリカ大陸で突発的に発生・流行したことが大きく取り上げられましたが、その影響でしょうか、語学系の「アフリカ圏」が昨年対比58と、約半分にまで志願者を落としています。

また、「STAP細胞」の一件も長期間に渡り大きく報じられましたが、それが理学系「化学」の志願者減(前年比88%、理学系の中では最も減少率が高い)に結びついているのではないでしょうか。

もう少しポジティブな方向で話をしましょう。工学系「建築・土木・環境工学」が前年比106%と人気を集めています。ご存じの通り、2020年には東京でオリンピックが開催されることになっています。それに向けて、特に東京では建築ラッシュとなっているようです。今年大学に入学する学年の皆さんが卒業するころには、「東京オリンピック開催直前」ということで、建築業界は更に活気づいているのではないでしょうか。今回の「建築・土木・環境工学人気」を見ていると、それを見越した学部選びをされている受験生が多いような気がします。

ここから先の注意事項です。センターリサーチ結果をしっかりと分析して出願先の大学・学部を決める必要性が非常に高いです。各予備校がリサーチ結果の「度数分布」を公表していますから、そちらをじっくりと見て「2次で合格できる範囲」なのかどうかを見極めて欲しいと思います。

今回ご紹介したデータを出願の際の参考にしてもらえたら、と思います。

今後のエントリーで、同じセンターリサーチの結果を基にして関関同立の学部別人気動向(センター利用型)をご紹介する予定です。

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大阪府高校入試 2015年度第2回進路希望調査結果①

2015年1月26日 月曜日

去る1月22日(木)に新聞各紙で大阪府内の公立中学卒業見込み者を対象にした第2回進路希望調査の結果が掲載されました。

今回から5回のエントリーに分けて、この進路希望調査結果について見ていきたいと思います。今後の受験校選び、受験に向けての心構えに役立てて欲しいと思います。

まずは、私立高の全体概況についてです。

大阪府が2010年春から実施している「私立高校無償化」が特に2011年度あたりからの高校入試において大きな影響力を与えてきていることは皆さんもご存じのことと思います。この無償化が定着した近年は、私立高に「追い風」が吹き続けていました。

今回の調査結果によりますと、府内私立高の専願率は21.1%(昨年20.62%・一昨年21.06%、昨年より0.48ポイント増)となっており、2013・2014年と2年続けてダウンとなっていた専願率に歯止めがかかり、上昇しています。

2011年度のこの調査結果段階では、府内私立高を第1希望とする「専願者」の割合は22.29%となっており、その前の年からなんと5.74ポイントもアップ、しかも過去10年で最高の値である上に、20%を超えるのはデータのある過去10年間では初めてのこと、というぐらい、私立高が人気を集めました。2012年度もその水準を保っていました。

しかしながら、2013年度ではその勢いに陰りが見え、微減ではあるものの、2013年・2014年と2年続けての専願率ダウンとなっていましたが、ここへきて2013年度水準にまで引き戻しています。

専願率が若干ですが上向きになった理由ですが、次のようなものが考えられます。

①公立高が前期で普通科も募集開始3年目を迎えるが、早期に進学先を決めたい受験生にとって公立前期は普通科・専門学科問わず倍率が高いので、確実に合格がもらえる私立高を第一志望とした
②先行きが不透明だった「私立高無償化」が継続されることが決定した

ちなみに、今年を含む過去7年間の私立専願率(第2回進路希望調査時点)の推移は以下のようになります。

15年度 21.10%
14年度 20.62%
13年度 21.06%
12年度 22.28%
11年度 22.29%
10年度 16.55%
09年度 15.69%

さて、専願率についてわかった次は、男子・女子・共学校それぞれの全体的な希望者の動きを検証してみましょう。下でご紹介している表は、昨年及び一昨年の同時期の調査結果と比較して専願・併願・合計でどの程度希望者数が増えた・減ったのかを、男子・女子・共学校別に集計したものです(画像をクリックすると拡大します)。

私立高希望者数自体が約300名ほど減っていますが、こと共学校だけを見ますと希望者が400名弱増えています。つまり、男子校と女子校で約700名もの希望者減になっている、ということになります。

男子校は専願者数の減りが11名とかなり押さえることに成功しているだけでなく、専願率が上昇しています。男子校の中では1校がとんでもない人気を集めており、それが男子校全体の専願者数や専願率の上昇に大きな影響を与えています。

女子校においても、ここ数年続いていた専願率の低下にはストップがかかっていますものの、全体としては専願・併願とも希望者を減らしています。

共学校は専願者数も増やしていますし、専願率についても伸ばしています。併願希望者数も同様に増やしており、大阪府の私立高全体では希望者数が減っているにもかかわらず、共学校だけを取りだして見てみるとかなり「景気が良い」状況です。

次回のエントリーでは、私立高それぞれの状況を細かく見ていきたいと思います。どんな学校が人気を集めているのか?大変興味があります。お見逃しなく。

 

 

2015年度センター試験 予想平均点と難易度変化

2015年1月23日 金曜日

去る1月17日(土)・18日(日)には大学入試センター試験が行われました。

気になる今年の各科目の平均点をご紹介します。大学入試センターが22日に「中間集計」として科目別の平均点を公開していますので、大手予備校それぞれの予想平均点と合わせてご紹介したいと思います(画像をクリックすると拡大します)。

※「中間集計」は1月22日に大学入試センター発表の「中間集計」の数値

昨年度は、その前年から平均点を上げた、あるいは昨年並みの難易度だった科目が多く、穏やかなセンター試験となりました。

新課程初年度のセンター試験として注目されていた今年度ですが、志願者数は2年連続の減少、559,132人でした。現役生は12,074人増加し、現役生の志願率は42.5%と過去最高となり、志願者数に占める現役生比率は81.4%となっています。一方で既卒生が13,186人減少しており、現役生中心の入試となっています。

予想平均点を科目別にみると、一昨年・昨年と連続して平均点を下げ続けてきた国語が、今年平均点を大幅にアップさせているのが大きな特徴です。

一方で、倫理政経・地理B・数学ⅡB・化学・地学で平均点が大きくダウンしています。数ⅡBに加え、特に理系受験生が多く受験しているであろう地理と化学での大きな平均点ダウンは、理系受験生にとって大打撃となっているようです。

事実、5教科900点集計の予想平均点ですが、河合塾によると「文系が540点(得点率60%)、理系が563点(得点率63%)」となっており、前年比で文系+8点、理系-5点とされており、文系は平均点アップ、理系は平均点ダウンの予想となっています。

この状況は、理系受験生の今後の受験校選びに大きな影を落とすことになることでしょう。

出願先選びは慎重を要する所となりそうですので、センターリサーチ結果は十二分に分析の上、自分の立ち位置や各大学のラインを冷静に分析して、後悔しない受験校選択となるよう、出願先の検討をするようにしてください。

後日、このブログで「学部・系統別の人気動向」についてご紹介したいと思います。お見逃しなく!

同時に、気持ちが後ろ向きになっている受験生の皆さんは、一刻も早く気持ちを前向きに戻すことが大切です。限られた時間だからこそ、早く気持ちを前向きに切り替えて「再び走りだす」ことが出来た人が合格に近づくのではないでしょうか。

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伸びる生徒の保護者に見られる「共通点」とは?

2015年1月22日 木曜日

中学・高校・大学入試が真っ只中となっているこの頃。当ブログでも目の前にある各入試に関する情報をご提供する記事が多くなる時期となっています。

そんな中、今回は少し視点を変えて、これから次年度以降に入試をお迎えになるお子さんを持つ保護者の皆さんに向けた、大変興味深いデータをご紹介致します。

サンデー毎日臨時増刊「志望校を決める」2015年度入試版に掲載されていた、「伸びる生徒の保護者に見られる共通点」について首都圏の学習塾で塾長あるいは教室長をされている方々にアンケート調査をしたものです。

集計結果のうち、占有率が高いものから10個を拾い上げ、グラフ化しました(画像をクリックすると拡大します)。

「子どものことをよく見ていて、適性や能力を把握している」がトップとなっています。これに似た「自分の子どもを客観視できる」という項目も8番目にあります。まずは、なにはなくとも「子どものことをよく知る」ということが大切なのだと思います。

子どものことをよく知るためには、やはり子どもとの対話が最も有効です。「子どもとのコミュニケーションがよくとれている」が2位にランクインしていることが、それを端的に示しているように思います。

また、子どもから直接見聞きすること以外で子どもに関する情報を得る機会を持つことが、客観的な判断をする助けになることでしょう。その意味では、3位にある「塾(教師)を信頼し、聞く耳を持っている」にあるような、(塾に限らず)他者の意見にも耳を傾けるという行為が重要になってくると思います。

子どもとのコミュニケーション、塾や学校の先生などからの子どもに関する情報、といったものを得ましたら、次は保護者ご自身が適切な判断をしなければなりません。そのためには、「知識」「情報」が重要になってくると思います。

今回ご紹介している10個の項目のうち、7番目の「常識がある」という項目がこれにあたります。「常識」といっても広い意味にも、反対に狭い意味にも捉えられますが、当ブログの筆者は「入試制度」「学校の選び方」といったベーシックなものに加え、「昨今の教育関連の話題や問題点」「これから先に想定される社会の姿」「日本や世界で必要とされる人材像」といった所までを含んだものを「受験生の保護者として知っておくべきこと」ではないか、と考えます。

お子さんの適性や能力を把握していても、それが先々世の中や他者の役に立たなければ「宝の持ち腐れ」となってしまいます。せっかく持っている能力を活かすことが出来る進路を選んでほしいので、保護者の皆さんにはその案内人になってほしいと思います。

まだまだ若い受験生自身では集められない、判断出来ないことを率先して知るようにしていただき、判断の手助けをしてあげてください。

 

 

あきらめるな! 近畿地区で1/23以降に入試がある私立中

2015年1月21日 水曜日

1/17土に統一解禁日を迎えた近畿地区の中学入試ですが、予定されていた試験回を全て終了した学校が数多く出てきており、早くも「収束ムード」が出てきています。

しかしながら、まだ合格に向けて頑張っている受験生もたくさんいらっしゃることと思います。

今回は、そんな最後まで頑張る受験生とその保護者の皆さんのお役に立つような情報をお届けします。

あさって1/23以降でまだ入試の実施が予定されている所のうち、代表的な所を一覧にしてみました。当然、願書の受付期間もクリアしているものばかりです(画像をクリックすると拡大します)。

一部の学校では試験日当日にも願書を受け付けてくれるところがあります。

また、上記でご紹介した学校のうち、「専願のみの募集」であったり「一部コースのみの募集」といった制限がつくところもありますので、早めのご確認をお願いします。

特に注意が必要な所としては、初芝立命館中のD日程が挙げられます。

これは、「きらめき入試」という「出願前に出願資格を備えているかどうか判断する審査を受け、通った受験生のみが受験可能」な形とされています。よって、願書受付期間とは別に、出願資格に関する審査期間内に学校側へ必要書類を提出しなければなりません。他の一般的な入試とは出願に関する流れが異なっている点、ご注意ください。

上記でご紹介した当日出願の件も合わせて、ここでいくつか注意事項をお伝えします。

・受験を考えている学校が出てきた場合、一度その学校に事前に問い合わせてみて、出願に際して注意しないといけないことなどをお聞きしましょう
・専願のみの募集となっている所がありますので、よく注意しましょう
・試験当日にも願書を受け付けてくれる学校がありますが、その場合は何時まで受け付けているのか、も聞いておきましょう
・試験実施日当日に合格発表が行われ、その数日後に入学手続き締切があるなど、日程的にタイトな設定となっている学校が多いですので、準備はしっかりとしておきましょう
・一度も訪れたことが無い学校の受験を視野に入れる場合、これもやはり一度その学校に事前に問い合わせてみて、簡単な学校見学をさせてもらえるかどうか尋ねてみましょう

今回のこの情報が、迷っている受験生・保護者の手助けになればうれしいです。

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近畿地区私立大 2016年度開設予定の新学部・学科

2015年1月20日 火曜日

現在高校2年生の皆さんが大学入試を迎え、入学する年度は「2016年度」となります。

その2016年度から新たに開設される予定となっている学部・学科について、現時点で具体的な内容が判明している情報の中から、特に受験生たちが注目するであろう大学・学部・学科について、まとめてご紹介します。

※以下に記載する情報は2014年12月時点で判明しているもので、今後名称や教学内容については変更される可能性がある点、お含みおき下さい。

①京都産業大 理学部に宇宙物理・気象学科を新設へ
京都産業大が、地球大気から宇宙空間を舞台とする物理現象の探求を通じて物理学を学ぶ新学科「宇宙物理・気象学科」を、理学部内に設置予定。今回新設される「宇宙物理・気象学科」の定員は40名と予定で、これも含めた理学部内各学科の募集定員は以下のように変わる。

現在 90名(数理科学45名、物理科学45名)
16年度より 125名(数理科学45名、物理科学40名、宇宙物理・気象学40名)

②大手前大 健康栄養学部 管理栄養学科を新設
調理の現場でも活躍できる管理栄養士の育成や、チーム医療の一員として活躍できるよう、臨床栄養学を学ぶことなど専門分野を一からわかりやすく修学、着実に社会人基礎力を備えた管理栄養士への力を磨く。1年次は「いたみ稲野キャンパス」にて教養科目を学修し、2年次以降は「大阪大手前キャンパス」にて専門分野を学ぶ。新学部の前身となる大手前栄養学院専門学校は、「管理栄養士国家試験の合格者数は、平成18年より9年連続で全国専門学校中(管理栄養士課程)第1位(同大HPより抜粋)」とのことで、実績面も期待出来そう。

③近畿大 外国語・国際系の学部新設を計画中
第14番目の学部として、東大阪キャンパスに新たに「外国語・国際系学部(名称未定)」の開設を計画中。ベルリッツとの連携協力に基づき、さらなるグローバル人材の育成を目指す。なお近畿大学が新たな学部を開設するのは、2011年開設の建築学部以来5年ぶり。学科構成は未定で、募集定員は500名を想定しているとのこと。

④森ノ宮医療大 保健医療学部内に臨床検査学科と作業療法学科を新設
医療系総合大学として進化すべく、保健医療学部内の看護、理学療法、鍼灸の3学科に加え、新たに臨床検査学科(仮称)(募集定員60名予定)、作業療法学科(仮称)(募集定員40名予定)の設置を計画中。

⑤大和大 西日本唯一の「政治経済学部」を開設へ
「日本の未来を切り開く、政治・行政・経済・経営のリーダーを育てる」「政治・行政・経済・経営の現場にふれる、臨場感あふれる特別講義を展開」「理論に裏打ちされた実践教育で、夢を現実のものとする充実のコース編成」とする予定で、実現すれば西日本唯一となる政治経済学部の新設に向けて準備中。

⑥立命館大 総合心理学部を新設
「心理学を総合的に教育するとともに、隣接諸科学の教育・教養教育・外国語教育との連携によって、現代社会に求められる総合的な人間力の育成」をコンセプトに、人間の心と行動を解明することにより、現代社会の複雑な諸課題の解決に貢献することを目指す、総合心理学部の設置を構想中。大阪いばらきキャンパスに設置予定となっており、同キャンパスに置かれる学部としては3つ目となる予定。同学部内は総合心理学科1学科体制とし、定員は280名。「認知・行動コース」「発達・支援コース」「社会・共生コース」の3つのコースが設けられる予定。

※総合心理学部開設にともない、文学部人文学科心理学域の入学者募集は2015年度をもって停止。文学部に入学した学生は卒業まで文学部の所属となる。

⑦姫路獨協大 看護学部を新設
看護学部を新設。同学部は看護学科1学科のみの設置とし、募集定員は100名を予定。看護師の他に、保健師(選択制、定員20名程度予定)の国家試験受験資格が取得可能。

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大阪府公立高 文理学科10校の志望者平均偏差値

2015年1月19日 月曜日

ここ近畿地区における高校入試ですが、私立高入試に向けて間もなく出願が始まり、京阪神の私立高入試が2/10に終わりますと、いよいよ公立高の入試が開始する、という流れになっています。

私立高の受験先についてはほぼ固まっている時期だとは思いますが、こと公立高の受験校・学科についてはまだまだ流動的な受験生が多いのではないでしょうか。

今回のエントリーでは、大阪府公立高入試の中でも特に動向に注目が集まっている「文理学科」について、受験先選択に迷う受験生に役立つような情報をご紹介します。

近畿地区の高校受験生の間で広く認知されている「五ツ木模試」での、この1年間の「文理学科志望者 平均偏差値」をまとめました(画像をクリックすると拡大します)。

1/18日に実施される第8回のデータが入っていませんが、これまでに実施された第1回~第7回の各校文理学科志望者の平均偏差値が折れ線グラフで示されています。

年間を通して8回実施される五ツ木模試ですが、特に受験者数が多いのが第6回で、データ的にも最も信頼がおける回となっています。その第6回の状況がすぐわかるよう、赤枠で囲んでいます。

こうして平均偏差値を見てみますと、北野や天王寺のように70近い値になっている所もあれば、65以下でずっと推移し続けている学校もあり、文理学科と一括りにされてはいますが、内実は学校間での難易度にはかなりの差があることがわかります。

志望者の平均偏差値が高い・低いという観点であえてグループ分けをするのであれば、第6回において平均偏差値が66~67より上の位置にある「北野・天王寺・茨木・三国丘・大手前」の5校と、65以下で団子状態になっている「豊中・四條畷・生野・高津・岸和田」の5校、の2つにくっきりと分けられます。

今後、大阪府では来る公立高校入試に向けて「進路希望調査結果」が発表され、各校・学科の人気度合がはっきりとわかります。まだ受験先でいろいろと迷っている受験生については、そういった人気面も加味しつつ、今回の各校志望者の平均偏差値を活かして受験校を選ぶようにしてほしいと思います。

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