近畿大 2015年度一般後期日程に向けて

2015年2月28日 土曜日

近畿大が2015年2月26日(木)に開催をされました、一般入試後期日程対策講座にお邪魔をさせて頂きました。

全国6ヶ所のキャンパスに13学部48学科を持っている、言わずと知れた大規模大学である近畿大。こちらのエントリー「近畿大 日本一の志願者数に加え16年度には新学部誕生予定」でご紹介しました通り、2016年4月にはまた一つ新たな学部が開設される予定になっています。また、現在は「東大阪キャンパス 整備計画」が始動しており、この計画の完成年度は2020年の予定とされているなど、大掛かりな取り組みが実施されています。

近畿大の一般後期は次のような日程・試験科目になっています。

日程:2015年3月8日(日)・9日(月)
出願:2015年2月27日(金)消印有効
2015年2月28日(土)10:00~17:00 東大阪キャンパスにて窓口出願可能
方式:高得点判定方式
   3教科受験 ⇒ 実際の判定では高得点2科目合計
併願:文系学部他学部併願方式(文系5学部が一度に併願可)、他学部併願方式(経営・理工・建築各学部で実施)
発表:2015年3月19日(木)、3月18日(水)21:00~ HPにて確認可能

この記事がアップされている2月28日(土)は、東大阪キャンパスにおける窓口出願が可能となっています。

昨年の一般後期では、実に1,900名に合格が出ているなど、3月に実施されている入試においては「最大規模」の合格者数となっています。それだけ、チャンスが多くある、ということになります。

チャンス、というと、次のような変わった方式もあります。

一般後期に加え、センター試験の点数を利用する「C方式」「PC方式」も同時に実施されます。特にPC方式では、「一般後期で受験した科目のうち得点が高い1科目」と「センター試験の中の高得点1科目」を各100点とする200点満点として合否判定されます。場合によっては、一般後期の日本史とセンター試験の日本史の合計でも合否判定される、という事もあり得ます。

極端な例ではありますが、上記のように1科目での合格が可能、となっています。

2日間用意されている一般後期とセンター併用型であるPC方式を組み合わせて、少しでも有利な合否判定となるようにしたいものです。

最後に、英語の対策ポイントについて簡単にご紹介します。

60分で45問を解く必要がある近畿大の英語。読解力が試される問題も当然出題されてはいますが、文法・語法、単語、イディオムといった知識が問われる問題の割合が結構高く、ここで確実に得点を稼ぐだけでかなりの点数が積みあがります。知識面を補強し、しっかりと自分のものにすることから対策を進めたいものです。

 

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京都産業大 2015年度一般後期日程に向けて

2015年2月27日 金曜日

京都産業大が2015年2月26日(木)に開催をされました、一般入試後期日程対策講座にお邪魔をさせて頂きました。

8学部20学科を一つのキャンパスに持つ大学で、2015年4月には「京都文化学科」を開設される予定になっています。詳細についてはこちらのエントリー「京都産業大 文化学部内に「京都文化学科」を新設」でご紹介をしています。

さて、今回の説明会は、タイトル通り「一般後期日程向け」のものとなっています。

京都産業大の一般後期は次のような日程・試験科目になっています。

日程:2015年3月10日(火)
出願:2015年2月26日(木)24:00まで(インターネット出願のみ)
   2015年2月27日(金)10:00~16:00 むすびわざ館にて持参入力実施
方式:スタンダード2科目型
   文系 英語+(国語・日本史・世界史・数学から1科目)
   理系 英語+数学
併願:1日(1回)の受験で2つの学部・学科に出願可能。ただし、文系学部と理系学部の併願は不可
発表:2015年3月18日(水)

この記事がアップされている本日の16時までに「むすびわざ館」に行かれるのであれば、出願を受理して頂けることになっています。

さて、残り2週間ほどの間で対策を進めて頂くことになるのですが、京都産業大からはポイントとして以下のようなことをお聞きしています。

「例年、マークミスや解答欄を間違えるなどの答案が見受けられます。ボーダーラインあたりでは、同点で数十人並んでいる学部もあります。1点の重みは大きく、ケアレスミスが合否に大きく影響しますので、注意して解答して下さい。

記述式の答案を作成するうえで大事なことは、字の上手・下手よりも指示通り正確、丁寧に書くことです。作成した答案は必ず見直して、単純なミスがないかどうか、もう一度確認することも大切です。」

せっかく自分が出した答えが合っているのに、解答欄がズレてしまっているとか、自分が塗った覚えのない番号にマークをしてしまっているなどのケアレスミスはしないよう、心がけて下さい。

最後に、英語の攻略ポイントをご紹介して終わります。

京都産業大の英語の入試問題ですが、文法などの知識問題が約45%、読解問題が55%を占めるなど、知識系の問題が約半分を占めているのが大きな特徴で、これから対策を進める受験生にとってみても「取り組みやすい」という印象の問題構成となっています。

まずは、約半分を占める知識系の問題を確実に得点出来るよう、訓練を進めて下さい。

京都産業大に最後の最後まで挑戦される皆さんに、「嬉しい報せ」が届きます事を祈っております。

 

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北野高・天王寺高 普通科を廃止し定員全てを文理学科に

2015年2月26日 木曜日

大阪を代表する公立高校である北野高と天王寺高が、ついに定員全てを「文理学科」とすることになりました。

去る2月20日(金)に開催された大阪府教育委員会議におきまして、「文理学科の拡充」についてが議題として挙がり、かねてから噂があった「一部の学校をオール文理学科とする」件についてとうとう着手されることとなりました。

明けて21日(土)には新聞各紙でも報じられましたが、そのうちの一つである朝日新聞の記事を以下に転載します。


北野・天王寺高、文理学科に特化へ 普通科廃止
(2015年2月21日朝日新聞)

府教育委員会は20日、進学実績の高い府立高10校(グローバルリーダーズハイスクール)のうち、北野高と天王寺高で、普通科を廃止することを決めた。全クラスを、特に進学指導に力を入れる文理学科に改編する。

文理学科は大学進学指導の強化などを目的に、2011年春に設置。入試では普通科より難易度の高い問題を出題し、今春までは10校で各4クラス(160人)ずつ募集していた。北野高と天王寺高は、10校の中でも共通テストの成績が高く、進学実績も優れていることから対象校に選定。募集人数は今年11月に決定する。

23日に実施する今年の前期入試の文理学科の志願倍率は、10校平均3.04倍と高倍率だった。来年春からは普通科などとともに3月の後期入試に一本化される。


今回のこの決定ですが、大阪府教育委員会は理由を以下のように説明しています。

決定理由
①全学年の共通テストの結果及び進路の実績調査から、学習指導要領で定められた標準(普通科)を越えた、難度の高いカリキュラムに十分対応できる生徒が、全学的に在籍していること。
②GLHS評価審議会において、平成23~25年度までの3か年の事業評価において、両校とも高い評価(北野高等学校10点満点中9点、天王寺高等学校10点満点中10点)を受けており、特に「これまでのパフォーマンス及び今後の伸長を鑑み、文理学科の拡充など、GLHSの中枢の役割を果たし、事業の推進を担う学校として、さらなる成果を期待するものである」とのコメントを得ていること。
③普通科においても、文理学科に匹敵する課題研究活動をはじめ、質の高い教育活動を行っていること。

そして、今後の文理学科の拡充についてですが、大阪府教育委員会では「GLHSにおける文理学科のカリキュラムに対応できる生徒数や学校の指導体制等を総合的に勘案し、今後の拡充について検討する」としており、今後の拡充についても若干の含みを持たせています。今後の展開にも期待したいところです。

さて、記事の中には具体的な「文理学科一本化」の開始年度がありませんが、他紙あるいは大阪府教育委員会によりますと「2016年度入試より」ということになっています。つまり、現在中学2年生の皆さんからが対象となります。

現在中2生の皆さんと言いますと、「評定が相対評価から絶対評価になる」「公立高入試が前期・後期制を廃止して実質一本化に」「自己申告書と活動/行動の記録がボーダーゾーン内の判定材料となる」などなど、大規模な入試制度変更に直面する学年です。

それらに加え、今回のこの「北野高・天王寺高 オール文理学科化」が加わります。

2016年度大阪府公立高入試は、変更・変更の嵐です。入試制度が大きく変わることで、受験生の皆さんにとっては大きな心配があると思いますが、今やれることを悔いなくやっておくこと、これに尽きると思います。

なお、両校は文理学科一本とされますが、気になる募集定員については11月に発表される予定です。

 

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金蘭千里中 2/28土に「きんらんせんりデー」を開催

2015年2月25日 水曜日

2015年度入試に向けて大変大規模な学校及び入試改革を行われた金蘭千里中ですが、「きんらんせんりデー」と銘打たれ、2/28土に早くも学校見学・クラブ活動発表の場を設けられます。

詳細は次の通りです(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


金蘭千里中 きんらんせんりデー

日時:2015年2月28日(土)10:30~
場所:金蘭千里中
内容:授業・校舎見学(10:30~)、クラブ活動発表(13:00~)

※万全を期していますが、詳細は必ず学校HP等でご確認下さい


上記のPDF内、クラブ活動発表についての紹介として以下のような文章が掲載されています。クラブ活動についても大きな変革がもたらされている金蘭千里中が、今どのような状況にあるのか。その「実態」をご覧頂ける貴重な機会となっています。学校選びにおいて「クラブ活動」を重視している生徒・保護者の皆さんは、是非ともご参加ください(以下、引用)。

本校のクラブ活動は、質・量ともに大きく変わりました。今は、生徒と教師が新しいクラブ活動を作り上げている真っ最中です。この日のために練習した生徒の発表を佐藤記念講堂にて披露します。是非ご覧下さい。

 

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金蘭千里中 50周年を迎えるにあたり学校改革に着手

 

同志社系列中高 2016年度入試に向けて早くも始動

2015年2月24日 火曜日

同志社系列中高が一同に会する合同学校説明会が、早くも3月1日(土)より開催となります。

大学系列校が揃って実施する2016年度入試に向けた大規模な説明会としては、近畿地区ではこれが初ではないでしょうか。

以下、詳細になります(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


同志社系列中高 合同学校説明会

日時・場所:
【京都】2015年3月1日(日)9:30~12:00
会場:メルパルク京都(JR京都駅前)
講演順:同志社女子、同志社国際、同志社、同志社香里

【西宮】2015年3月26日(木)14:00~16:30
会場:西宮プレラホール(阪急西宮北口駅前)
講演順:同志社国際、同志社香里、同志社女子、同志社

【大阪】2015年4月4日(土)10:00~12:30
会場:AP大阪梅田茶屋町(阪急梅田駅前)
講演順:同志社女子、同志社国際、同志社香里、同志社

※予約不要・入場無料
※3会場とも開始時間が異なりますのでご注意下さい
※上記の順番で、各校約25分ずつで学校紹介講演を実施されるご予定ですが、進行状況により時間は前後するようです。


次年度入試に向けて同志社系列校のことを少しでも知っていただきたい、という思いから企画された催しです。この時期は説明会が少ないことから、落ち着いて説明会に臨めると思います。ぜひご参加ください。

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確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況③

2015年2月23日 月曜日

去る2015年2月16・17日の2日間に渡って受付られました大阪府公立高 前期選抜の出願状況について詳しくご紹介をしているシリーズです。

これまで2つのエントリーで詳細をご紹介しています。

確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況①
主要な専門学科各校に関して、最終倍率だけでなく、昨年以前の過去6年間倍率と、毎年出願前に実施・発表されている「第2回 進路希望調査結果」と合わせてご紹介しました。

確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況②
普通科全校について、旧4つの学区に分けて状況を分析しました。

3回目となる今回ですが、学科単位での動向を分析し、学校個々の倍率上下ではなくより大局的な見方でもって、大阪府公立高 前期選抜に切り込んでみたいと思います。

今回は、以下1つの画像を使ってお話を進めさせていただきます(画像をクリックすると拡大します)。

普通科は3.31倍となり、昨年最終倍率の3.44倍から下げています。高すぎる倍率が嫌われているのは明らかですが、「早い時期に合格がほしい」志向が強い昨今の受験生は、高い倍率にもめげずにしっかりと挑戦をしているようです。

文理学科は3.04倍となり、設置初年度に記録して以来破られていなかった3倍台乗せを実現させ、過去最高の倍率となりました。昨年春には文理学科1期生が大学入試を迎え、「難関の国立大や私立大をまとめたグループで2年間平均は552人(16.4%)だったのに対し、13年度は663人と成果が見られた(2014年9月9日大阪日日新聞より一部抜粋)」と報じられた通り、実績面で初年度から成果を出した形です。それを受け、文理学科に対する「信頼」と「更なる期待」が持たれ、今回のこの倍率上昇につながっているものと思われます。

理数科も前年から0.23倍増の2.25倍という高水準となりました。文理学科設置後は同科に押され気味であったのが、ここへきて復調をしています。文理学科を目指す層の次に位置する層からの支持が集まっているものと思います。

理数科が盛り上がっている一方で、総合科学科は表内7年間の中で最も低い1.73倍にまで落ち込んでいます。昨年最終倍率は1.87倍ということで、高いとは思えない倍率だったことを考えますと、普通科のように「倍率が高いから逃げられた」ことにはなっていないようです。この減少分のうちいくらかは、理数科に流れているのではないでしょうか。

国際文化科も-0.15ポイントの1.69倍となり、少々手ごろ感が出ています。昨年は前年から0.24ポイント増の1.84倍という高倍率になったことが嫌われて、今年の受験生たちに避けられた結果と分析します。

昨年はとんでもない倍率上昇となった国際教養科は、その反動もあって0.46ポイント減の2.00倍となりました。昨年よりは幾分マシな倍率とはいいながらも、2013年度以前の5年間では2倍を記録した年はありませんので、その点から考えると「昨年から引き続き厳しい入試となる」と言わざるを得ません。

単位制は昨年4校⇒今年3校と1校減となっています。昨年から0.16倍増の1.69倍となっていますが、例年通りの入試になるかな?という程度の上昇幅となっており、穏やかな入試になるのではないかと思います。

総合学科ですが、エンパワメントスクールも含めると実に4校の増加となっています。トータルの倍率は1.50倍で、昨年から0.12倍の減となっています。今年度から総合学科として新たに加わった福井高と先のエンパワメントスクール3校については、比較的倍率が低い学校が多くなっており、それが全体の倍率低下を招いている部分があります。ただ、既存校ベースでも倍率を下げている所が多いのも事実で、今年は全体的に総合学科が盛り下がっている、という印象があります。

さて、詳しく見てまいりました大阪府公立高 前期選抜の倍率ですが、この「前期」という形での倍率分析は今年度が最後となります。2016年度入試からは「前期・後期の一本化」という、近年稀に見る大幅な入試制度の変更が予定されております。

本日は、大阪府公立高 前期選抜の実施日。現行制度下での最後の実施年度となります。受験生の皆さんが力を発揮できますことを願ってやみません。

 

 

確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況②

2015年2月21日 土曜日

去る2015年2月16・17日の2日間に渡って受付られました大阪府公立高 前期選抜の出願状況について詳しくご紹介をしているシリーズです。

前回はこちらのエントリー「確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況①」で、主要な専門学科各校に関して、最終倍率だけでなく、昨年以前の過去6年間倍率と、毎年出願前に実施・発表されている「第2回 進路希望調査結果」と合わせてご紹介しました。

今回は、普通科全校について、旧4つの学区に分けて状況を分析したいと思います。

なお、普通科全体の倍率は3.31倍と、昨年の3.44倍から0.13ポイントのダウンとなっています。

では、旧学区ごとに見ていきたいと思います(画像をクリックすると拡大します)。

旧1学区全体では3.36倍となり、昨年の3.51倍から大きく下げています。

先だって発表された「第2回進路希望調査」の段階では春日丘高と山田高が6倍オーバー、5倍を超えている学校に三島高、4倍台後半の桜塚高・高槻北高が追っているという構図でした。しかしフタを開けてみると、春日丘高5.30倍、山田高5.24倍と6倍台だった2校は共に5倍台前半に落ち着きました。

その他の学校を見渡しても5倍台の学校が無いどころか、3番手には高槻北高の4.29倍が出てくる、ということで、過去の最終倍率や今年の第2回進路希望調査結果から考えると少々拍子抜けするような、落ち着いた倍率になりました。

続いては旧第2学区です。

旧第2学区全体では3.00倍となり、昨年の3.18倍から下がっています。この3.00倍は大阪府全体の3.31倍を大きく下回っているだけでなく、旧4学区間で比較した際にはダントツで低い値となっています。受験生の多くが専門学科に流れていることや、私立高校の専願者が多い、といった推測が出来る地域です。

寝屋川高が5倍ちょうどとなっているのを頂点とし、牧野高4.19倍、香里丘高3.95倍と続いており、こちらも前期での普通科募集開始初年度のことを思うとかなり落ち着いた状況になっていると言えます。3倍台前半~2倍台後半に位置する学校が多くなっています。

旧第3学区についてです。

旧第3学区全体では3.40倍となり、この学区でも昨年の最終倍率3.53倍から下がっています。

夕陽丘高と東住吉高の2校が「40名募集」というイレギュラーなことになっており、そのせいで夕陽丘高7.15倍・東住吉高7.40倍という高倍率になっています。共に昨年最終倍率よりも大きく下げてはいますものの、他の学校と比べるとかなりの高倍率であることには変わりありません。

その他の特徴としては、こちらでは他の旧学区と比べて4倍台の学校が多い、ということが挙げられますでしょうか。富田林高(4.45倍)・清水谷高(4.36倍)・布施高(4.75倍)・河南高(4.66倍)・阿倍野高(4.41倍)・山本高(4.59倍)の6校がそれに当たります。

また、それに続く3倍台後半の学校も多く、全体としては高倍率の学校が多い印象です。一方で、1倍台あるいは2倍台前半という低倍率学校が他の旧学区より多いこともまた特徴点となっています。

最後、旧第4学区についてです。

旧第4学区全体では3.45倍と、大阪府全体3.31倍を上回っており、なおかつ旧4つの学区で分けて見た際には最も倍率が高い地域となっています。昔からこの旧第4学区というのは「公立志向が強い」地域であるのですが、それが今回も証明された形です。

トップは泉陽高5.20倍、それに次ぐ久米田高は4.33倍。久米田高は第2回進路希望調査時点では6.08倍でしたから、その下落幅は非常に大きなものとなっています。進路希望調査時点の「6.08倍」を見て慌てて出願先を変えた受験生が多く出たようです。

その久米田高を含み、4倍台の学校が6校存在します。その中には堺西高という、他の4倍台校と比べると難易度の上ではそう高くないと言える学校もあります。この学校は例年高い倍率を示していますが、今年もそれを維持した形です。この成績層の受験生たちをひきつける「何か」がこの学校にはあるようです。

各校個々の倍率を、旧4学区に分けて見てまいりました。次回のエントリーは、今回のこの大阪府公立高前期選抜の出願動向をもう少し「大局的」に見るべく、学科単位での倍率動向に注目してみたいと思います。

 

関西大 2015年度一般後期に向けて

2015年2月20日 金曜日

関西大がご実施になった、来る一般入試後期に向けた「後期入試対策講座」にお邪魔させて頂きました。

今年でもう何年目になりますでしょうか、ともかく、開成教育グループ 入試対策課が毎年必ず参加させて頂いている説明会です。

今回の説明会では、英語・現代文・古文・理系数学4科目の教科別対策講座がメインの出し物となっていますが、合わせて後期入試に向けた説明も行われていました。

今回は、関西大が2月1日から8日まで実施をされました一般前期において、どのような志願者数あるいは合格者数となっているのかについて、詳しめにご紹介をしたく思います。

次の表は、今年度分も含む過去5年分の一般前期における学部別の志願者数・合格者数の一覧となります(画像をクリックすると拡大します)。

一般前期の出願・合格者数の全体的な動向についてです。

一般入試部分で17名、センター利用部分で約1000名、それぞれ減少しています。一般入試部分だけ見れば、全体の昨年比は100.0%と昨年と全くのイーブン。浪人生が2,000名の減である一方で、現役生は1,000名増えているのが、細かいながらも特徴となっている点となっています。

次は各学部の動向について、簡単にご紹介を致します。いずれも、一般前期(センター利用型は含まず)の動向をご紹介しています。

法学部
志願者数は100.7%と横ばいだが、昨年は志願者数が前年比79.9%だったので、まだまだ志願者数は回復していない。一方で合格者数は約5%増加。その分合格最低点も若干下がっている。

文学部
昨年比103.3%と微増。合格者数が反対に絞られており、合格最低点も上がっている。

経済学部
昨年大きく増えたが、そこから今年は若干減の志願者数。合格者数もほぼ昨年並みに出されているが、その割には合格最低点は上がっている様子。上位生が集まっている?

商学部
昨年比85.6%と大幅な減少。一方で合格者数は据え置かれている。合格最低点も昨年とほぼ同じ。

社会学部
約7%の志願者数減少。合格者数は反対に1割程度増やされているが、合格最低点が上昇をしている。

政策創造学部
昨年比+45%と驚異的な伸びを見せた志願動向だが、よくよくひも解くと昨年は反対に40%強の減となっていたので、揺り戻し。ただし、昨年は志願減にもかかわらず合格者数は据え置かれた一方、今年は4割ちょっとの志願増に対したった5%の合格者数増にとどまっていることから、昨年ギリギリで合格しているような成績の生徒は今年は確実に涙を流しているだろう。そのことが、合格最低点の上昇に顕著に表れている。

ちなみに、立命館大のいばらきCに移転してくる政策科学部が昨年とほぼ同数の志願者数だったことを考えると、こと政策創造学部に関しては「立命館大の移転によって刺激された『政策系への志願志向』が、結果的に関西大の志願増につながった」と結論づけること「も」出来そう?

外国語学部
昨年から4.1%の志願者数増に対し合格者数が4名のみの増で、合格最低点も学部個別日程では昨年と同じとなるなど、穏やかな入試だった。

人間健康学部
志願者数は前年比94.0%と大幅減。合格最低点が少し上がっており、結果として合格者数が約15%の減となった。

総合情報学部
志願者数が前年比86.9%である一方で、合格者数はほぼ昨年と据え置かれた数が出ている。合格最低点も昨年とほぼ同じとなった。

社会安全学部
前年比162.0%の志願者数。昨年も志願者数は対前年比で約130%を記録しており、2年続けての大幅な志願増。同大の中でも特に合格最低点が低いことから狙われ続けている学部であり、今年もその流れとなった。一方、昨年は約150名増とった合格者数が今年は20名程削られており、昨年と比べて一気に門が堅く閉ざされた、大変厳しい入試となった。

システム理工学部
志願者数は約1%減と昨年並みだったのに対し、合格者数も3%ちょっとの増加。合格最低点がどの学科でも下がっており、一時のことを思うとだいぶと入り易くなってきている印象。

環境都市工学部
20%弱ほどの志願者数増だが、反対に合格者数を5%ほど絞っている。学部個別の方は合格最低点が下がっているが、全学部日程(理科2科目方式)は上がっているので、理科2科をしっかりやっている国公立組が多く来ているのかな?と思われる。

化学生命工学部
志願者数が12%ほどの減である一方で合格数は4%の減少と微減ですんでいる。こちらも環境都市工学部と同じく、全学部日程(同じく理科2科目方式)での合格最低点の上昇が見て取れるが、この日程の志願者数は昨年対比3%ほどの減少で留まっている。上位生が来ている印象。

関西大の一般後期入試は、3月3日(火)は理系3学部を除く全学部での実施、3月4日(水)は総合情報・社会安全・システム理工・環境都市工・化学生命工の各学部のみでの実施、となります。

また願書は、郵送(消印有効)は2月20日(金)、インターネット出願の場合は2月21日(土)11時までの登録、が締切となります。

 

 

立命館大 2015年度3月入試に向けて

2015年2月19日 木曜日

立命館大が2015年3月5日(木)に実施を予定されている「3月入試」に向けた情報をお届けします。

まずは、今後の出願先選択あるいは合否ライン予想をする上で大いに参考になる、「一般前期の出願動向」について簡単にご紹介致します。

志願者数減の学部や動向
・産業社会学部、理工学部、生命科学部、薬学部が減少。特に減りが激しいのが産業社会学部(前年比84.4%)と理工学部(同90.5%)。
・産業社会学部は専攻単位でみると前年比35%や40%減という専攻もあるので一般後期に向けて「狙い目」。
・理工学部では建築都市デザイン学科以外で志願を減らしていることから、これまでと比べて落ち着いた入試になっている様子。志願が大きく減っている環境システムと都市システムの2学科が「狙い目」か。

志願者数増の学部や動向
・経営学部と経済学部の志願の伸びが驚異的。一時の不人気から脱却した形だが、どういった合格ラインの引き方をしているかによっては、一般後期は回避すべき学部になり得るので、要注意。

移転となる政策科学部の動向
昨年一年間を通した各社模試における下馬評では「人気上昇」となっていた政策科学部は、結局昨年並みの志願者数となり「拍子抜け」した形。

最後に、立命館大の合格を得るためのポイント、をご紹介致します。

・後期分割方式で2学科・学域を併願できるのは経済学部、文学部、理工学部、生命科学部なので、学部内併願でより安全な策を取るならこれらの学部がオススメ
・「後期分割方式」と「経営で学ぶ感性入試」が併願可能となっているので、入試問題のクセが強い「~感性入試」だが、トライしてみる価値はある(ただし、センター試験において「英語+高得点2科目の合計」が390点・65%を超えていないといけない)
・センター試験後期は複数出願可能なので、多目に出願しておくと、ひょっとして・・・

立命館大の3月入試は、2015年3月5日(木)の実施。出願は郵送・インターネットとも2月20日(金)が締切となっています。

 

 

確定! 2015年度大阪府公立高 前期 最終出願状況①

2015年2月18日 水曜日

去る2015年2月16・17日の2日間に渡って受付られました大阪府公立高 前期選抜の出願ですが、明けて本日18日(水)の新聞各紙にて、各校の倍率が公開されました。

今回を含む3回のエントリーにわけて、大阪府公立高 前期選抜の倍率を詳しくご紹介したいと思います。

今回は主要な専門学科各校に関して、最終倍率だけでなく、昨年以前の過去6年間倍率と、毎年出願前に実施・発表されている「第2回 進路希望調査結果」と合わせてご紹介します。

専門学科のうち、主要学科の各校の倍率を詳しくご紹介致します。

まずは、文理学科各校の倍率状況です。

10校のうち実に7校で3倍を超えています。3倍越えの学校は昨年6校でしたが、文理学科設置初年度は4校のみだったことを考えると、年を増すごとに文理学科全体の人気が上がってきていると言えます。また、文理学科設置以降の5年間において「過去最高」の倍率となってるのが、北野高(3.08倍)・大手前高(3.14倍)・三国丘高(3.08倍)の3校あります。いずれも、文理学科10校の中では特に難易度が高いと目される学校であるものの、志願が集まっています。このことから、これらの学校には「自信がある」受験生が集まっているものと思います。

続いては、昨年の「大幅な倍率上昇」を受けた今年度の動向が注視される、国際系各学科を含む2枚の画像を一度にご紹介します。

理数科は、2校とも倍率を上昇させており、過去をひも解くと東高はここ7年で最高の倍率(2.08倍)、大阪市立高も2013年度の2.78倍に次ぐ高倍率(2.60倍)という、共に高水準となりました。恐らく、文理学科の次の層の受験生たちが狙いに来ているものと思います。

総合科学科は泉北高で0.1倍の上昇となっていますが、他2校(千里高・住吉高)では倍率が大きく低下しています。しかも、共に今年を含む7年で最も低い倍率(千里高1.89倍・住吉高1.41倍)ということで、先にご紹介した理数科とは対照的な状況になっています。

昨年は大きな倍率上昇となった学校が続出した国際文化科及び国際教養科ですが、さすがに倍率ダウンの学校が多数を占めています。特にここ2年でのアップダウンが激しいのが、箕面高で、2013年度2.73倍⇒2014年度3.26倍⇒2015年度2.38倍と大きな揺れとなっています。昨年の3.26倍は今年の受験生にも「気の遠くなるような数字」として見えたはずで、かなりの受験生が逃げて行ったことになります。結果として、今年の2.38倍というのは3年前の2012年度水準にまで落ち込んでいます。ここ数年の難易度を考えると、今年は「大チャンス」となりました。

単位制各校では、槻の木高で0.2倍増となっているのが目を引きます。

専門学科の最後は、総合学科の各校の状況です。

大きく倍率が上がっているのが、咲くやこの花高(1.96倍、+0.27倍)・八尾北高(1.33倍、+0.23倍)の2校です。他は軒並み倍率を下げており、中には0.3倍ほど下げている学校も見受けられます。

次回は、普通科各校の倍率状況をご紹介する予定です。お見逃しなく。