千葉県の高校別大学合格実績ランキング2021(首都圏私大編)

2021年5月14日 金曜日

早慶上理でのランキング(30%以上の11校)も作ってみましたが、登場する学校は、首都圏国公立とほぼ同じとなっています。

首都圏難関私大のGMARCHランキングでは、順位が多少変わってきます。首都圏国公立、早慶上理で7位だった昭和学院秀英が2位となっています。女子バスケットの強豪校として知られている昭和学園の姉妹校として38年前に幕張メッセの近くに誕生した若い学校ですが、放課後補習を充実させ、明治や立教、法政に加え、全国の国公立に100名以上と多くの合格者を出しています。以下70%ラインまでの15校のうち、公立が12校と、ここでもより公立が強い様子がわかります。地図を見れば遠いように見える中央大学にも結構合格者が多いのは、交通の発達した首都圏ならでは、というわけでしょう。

というわけで、千葉県での進学校選びの参考にしていただければと思います。

千葉県の高校別大学合格実績ランキング2021(首都圏国公立)

2021年5月13日 木曜日

大学進学実績のランキングを作ってみると、首都圏では学校数も多い東京都の学校が上位にランクインするわけですが、県立を中心に進学実績の高い学校も多数存在します。というわけで、まず一つ目は、首都圏の国公立(東大~横浜市立大)の合格者数合計÷卒業生数でランキングを作成してみました。(元のデータはサンデー毎日4月18日号で、学校が現時点で公表している結果と異なっている場合もあります。ご了承ください。)

1位は東大の合格者数でも有名な渋谷教育学園幕張。この表には入れていませんが、京大や北大など旧帝国大学にも合格者が出ていますので、半数以上の卒業生が難関国公立に進学しています。2位は県立船橋、旧制中学校をルーツに持つ、昨年100周年を迎えた伝統校ですが、SSHにも指定され、理数科にはSS自然教室という宿泊学習(去年は中止)があるなど、体験型の学習にも力を入れています。この4月には台湾の学校とオンラインで英語での交流会を行ったようです。3位は県立千葉。こちらも140年以上の歴史を持つ超伝統校です。1クラスの中学校も併設していますが、競争率は10倍以上。またその分高校からの募集定員が少なく高校入試でも、最難関となっています。このランキングでは3位ですが、京大や国公立の医学部への進学者も多く、各界の著名人も多く輩出しています。4位は千葉大ランキング1位の千葉東。旧制女学校をルーツに持つ伝統校ですが、千葉大学の西千葉キャンパスと徒歩5分ほどということもあり、大学の講義を受講することも可能な高大連携が行われています。5位は私立の市川。こちらは元男子校でしたが2006年に共学化したマンモス進学校です。私立の進学校ですから受験指導に特化しているのかと思えば、SSHとしての課題研究や海外研修、リベラルアーツゼミなど、多彩な学びが特徴的です。卒業生の10%ラインまでの14校では私立が5校、県立が9校と、県立が強いのは確かです。(続く)

東京(392校)VS近畿圏(617校) 東大+京大ランキング(その2)

2021年5月7日 金曜日

(昨日の続き)というわけで、こちらは近畿2府4県でのランキングベスト30校です。 こちらはご覧のように大半の近畿の難関進学校は京大が大好きですが、その中で灘と西大和学園は東大の方が多くなっています。1位の灘は東大+京大で安定の60%超え。日本一ですね。西大和学園は3年ほど前から東大シフトに変えて、着実に東大の合格者数を上げてきています。一方公立高校からの東大の合格者数は割合としても実数としても少数になっています。

高校・中学を選ぶときに、将来東大or京大合格を目標とするのであれば、ここにランクインした学校を目指しておいた方が、夢に近くなるかもしれません。

東京(392校)VS近畿圏(617校) 東大+京大ランキング(その1)

2021年5月6日 木曜日

サンデー毎日4月18日号の速報値でのランキングを作ってみました。「いやぁ東大ランキングなら週刊誌で見たわ」というお父さん、ちょっと待ってください。近畿圏から東京の大学に進学するというのは経済的な負担やアウェイ感から不利なのですよ。 そこで、まず学校の規模による影響を補正するために、東大+京大の実績数を卒業生数で割って割合を算出し、そのランキングを作ってみました。しかし、東京に対して大阪だけで戦うことになると、兵庫や奈良の強豪校が入らなくて不利になるので、近畿は2府4県で束になって戦うことにしました。え?ずるい?うっせーわ。

さて、東京のベスト30をグラフにしてみました。ほとんどの学校では京大へ行く方が少数派。但し都立西は例外。都立西の入試問題も思考力や記述力が要求される自校作成なので、探究活動を志向する生徒が集まっています。制服は無く、バイク自動車通学の禁止以外に校則らしきものは存在しない自由な学校です。部活が47団体(音楽系だけでも、吹奏楽・管弦楽・ゴスペル・軽音楽・アコースティックギターなど5つ以上・・・)存在するなど部活も盛んな楽しそうな学校ですので、京大を選ぶのでしょうか。(続く)

【残念】大阪私立中学校フェア2021 開催中止

2021年4月30日 金曜日

5月9日にグランキューブ大阪で開催予定であった、「大阪私立中学校フェア」の中止が発表されました。緊急事態宣言に伴い会場が休館となったため、やむを得なく開催ができなくなったようです。完全予約制・入替制など万全の安心安全体制づくりのために準備を行ってきた中高連の事務局や実行委員の教職員の方々の落胆、当日を楽しみにしていた受験生や保護者の失望を考えると残念でなりません。昨年9月の当社主催「開成進学フェア」(滋賀会場)も、予定していた施設がコロナ軽症者療養施設として借り上げられたために閉館、そのためにオンラインに切り替えざるを得ませんでしたので、主催者としての悔しさも痛いほどわかります。

本年度の「開成進学フェア」はオンラインで開催します。今年は昨年と全く異なり受験生も楽しめるようなゲーム的な要素やSNS連携など、業界初の新たな仕掛けを考えています。9月25日から9日間、特設サイトの中で、学校紹介動画や各種セミナーを見つつ、わくわくの学校選びをみんなでできる特設サイトを準備中です。こちらは会場の都合に左右されず開催可能ですので、是非お楽しみに。

2021年度入試 大学志願者動向(速報値)分析(その2)

2021年2月12日 金曜日

【共通テスト利用出願の減少】 大学入学共通テスト初年度という事で、昨年までのデータを信じるわけにもいかず、私立大学をメインで考えている受験生にとっては、よくわからない共通テストの準備をするよりも出題傾向が固定化されている私立大の対策をした方が確実なため、共通テスト利用での出願が減少したと考えられます。関西では関関同立に関して、昨年を上回ったのは国公立との併願者が多く、最初から共通テスト対策をしている受験生が多い、同志社の経済と政策、関学の国際、商、経済など、一部の大学、学部に限られています。立命館では食マネジメント以外の学部で、すべて昨年を下回っています。

【国際系⇒経営・経済系への流入】 昨年3月からのコロナ禍によって出入国はかなり不便な状況が続いています。近年盛り上がりを見せてきたグローバル化の流れに一度水を差された形です。しかし高2のうちに希望学部をほぼ絞り込み、学校の科目の選択を行った受験生にとっては、もはや大きな方針転換はできない状況になっています。そこで、国際系・外国語系を志願していた受験生は経済・経営系に流入することになります。関西大学では経済、商いずれも昨年よりも1割以上受験生が増えています。龍谷でも経済が12%、経営が19%増加、近畿では昨年減少の揺り戻しもありますが、経済が37%の増加となっています。関西の14主要大学(関関同立産近甲龍摂神追桃佛橘)で国際系の学部での志願が増えたのは龍谷大学しかありません。

で、最初の早稲田のお話ですが、今年は既卒が共通テスト出願者数レベルで2万人減少していることに加え、共通テストで高得点を取った受験生が多いため、難関上位校への強気の出願が予想されています。しかし大学通信の安田さんがおっしゃっているとおり、共通テストや数学必須の一部導入などもマイナスですが、全国からの流入が減少していることに加えて、入試問題も学部ごとに傾向が大きく異なり、国立との併願には使いにくい早稲田は敬遠されたのではないでしょうか。 (添付のグラフは前年までのものです。ここでも早稲田は2018年をピークに連続減少していることがわかります。)

2021年度入試 大学志願者動向(速報値)分析(その1)

2021年2月10日 水曜日

朝日新聞によりますと、一時12万人を超えていた早稲田大学の志願者が10万人を割り込んだというニュースがありました。(早稲田大学の詳細状況については過去のブログもご参照ください。)

https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/36438.html 

https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/36442.html 

全体状況についてはこちらもご参考にどうぞ。

https://www.kaisei-group.co.jp/nyushiblog/university/37418.html

改めて今年の大学入試の状況についての分析を加えてみたいと思います。

【社会不安による、早期決着の動き】 まだ、断続的に続いているコロナ関連の休校が、早く行先を確保しておきたいという受験生心理につながっています。志願者数1万件以上の大規模校で推薦系の出願が増えたという事は、一般入試では志願者がその数倍減少します。もちろん公募推薦を併願として利用して、ワンランク上を一般入試で狙う受験生も多数いますが、当グループでは産近甲龍の公募推薦合格者のうち、そのまま入学手続きに進むのが例年約1/3程度です。今年の人数はまだ判明していませんが、昨年よりも増えている印象です。一般入試に進んだ受験生は一人で平均5出願以上するわけですから、公募推薦で終わる受験生が1000人増加すれば、一般入試で5000件の出願が消えることになります。

【都市部への流入減】 地方から首都圏、関西圏への流入は減少しています。また、地域人口の減少幅をみると、北海道、東日本の18歳人口の減少幅が大きくなっていますから、首都圏、特に北関東に関してはその影響が大きく出ていると思われます。以前書きましたように関西では四国・中国からの受験生が減少しており、フェリーを使えば交通費もお手頃な愛媛県から大阪への受験生も大きく減少している(森ノ宮医療大学)との情報もあります。(つづく)

東京都 公立高校 志望予定調査

2021年1月19日 火曜日

東京都教育委員会から、2021年度入試における、公立高校の志望予定者調査が発表されました。東京の公立高校は男女別に定員が設けられていますので、男女別の倍率が発表されているのですが、男女ともトップは三田高校。旧制高等女学校をルーツに持つこの学校は1950年から共学化、2007年からは進学指導「推進」校(「重点」校ではない)にも指定され、早慶上智ICU126名、GMARCH352名など、大学進学実績でも輝かしい実績を上げています。69人の管弦楽団(弦楽部+吹奏楽部の一部)は2019年の全日本オーケストラフェスタにも出演、公立なのに屋内温水プールも完備などと部活動も設備も充実。そりゃぁ人気もでるでしょうよ、といった学校です。もちろん、4年間連続東京大学10名以上合格の戸山高校や昨年度北海道大学13名など、難関国公立の合格実績を誇る青山高校(因みにどちらにも管弦楽団がある・・・)なども安定した人気です。これら進学指導重点校についてはこの時点での希望者数より、実際の出願が増える傾向がありますので、注意が必要でしょう。(以下は東京都教育委員会のホームページhttps://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/application/release20210107_01.htmlの配布資料(2)より抜粋)

埼玉県高校別 難関国立大学合格率 ランキング

2020年12月10日 木曜日

昨日に引き続き、埼玉県の高校ごとの難関国公立大学ランキングも作ってみました。元データは同じく、「サンデー毎日増刊 大学入試全記録2020年度版」国立の国立難関10大学(旧帝国大学7校+一橋+東工+神戸)の合格者数を卒業生数で割った【率】についてのランキングです。

東京は10大学【率】が5%以上の学校が53校ありましたが、埼玉県では9校。そんなに差がありますかね、と思ってよく見ると、埼玉県の方が1つの学校の人数が多いというのも影響しているようです。1位は県立浦和。1895年創立以来125年間男子校です。東大合格者数の平成以来の累積で1000名を超え、全国の公立高校では1位だそうです。 2位は同じ県立でも共学校の大宮高校。10年前に進学指導重点推進校になり、完全男女共学(それまでは男子クラス、女子クラス、共学クラスが混在)になってから東大合格者数が伸びたという学校です。3位は県立川越。こちらも男子校です。因みに音楽部(男声合唱)やクラシックギター、弦楽合奏、など音楽系の部活が全国大会レベル、その他有名な部活多数、といった元気いっぱいの学校です。SSHに指定されるなど理系にも強いので北海道大や東北大に進学しているのですね。5位の春日部高校も同じくSSH指定の男子校です。 というわけで、埼玉県の進学校は、県立であっても特徴があって、学校生活も楽しそうだなぁ、というお話でした。

東京都高校別 難関国立大学合格率 ランキング

2020年12月9日 水曜日

このところ、近畿圏の学校の話題が続きましたので、久しぶりに東京の高校についてのデータも紹介してみたいと思います。元データは「サンデー毎日増刊 大学入試全記録2020年度版」を参考にしています。

その中から国立の国立難関10大学(旧帝国大学7校+一橋+東工+神戸)の合格者数の合計を、学校の規模の大小による影響を補正するために、卒業生数で割った【率】について、ランキングを作成してみました。 すると、1位は筑波大付属駒場。卒業生数が161名という規模の高校なのに、東大には93名、その他を含めて101名と学年の6割以上がこの10大学に合格、という圧倒的な合格実績を誇っています。2位は東大理Ⅲ13名をはじめとして、東大だけで185名の合格者を誇る男子校の開成。こちらも6割近くが10大学に合格です。3位は女子校である桜蔭。この表にはありませんが、早稲田にも152名、慶應義塾にも97名と圧倒的な合格実績を誇ります。一方、私立以外の学校も健闘しています。都立国立、都立西、筑波大付属、日比谷・・・。おや?制服が無い自由な校風の学校が上位に並びます。 というわけで、東京都には429校の国立、公立、私立の高等学校がありますが、難関国公立に近い高校はそれほど多くないかも、というお話でした。