大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率④

2010年3月8日

大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率①
大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率②
大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率③

に続くエントリーです。まだ上記3つをお読みになられていない方は、ぜひ先にこれらをお読みになってください。上記それぞれのタイトルをクリックすると該当ページに飛びます。

さて、今回は昨年の大阪府公立高校後期選抜で出題された5教科のうち「数学」にスポットをあてて、正答率や全体の傾向、これから試験までの間に行うべき対策についてご紹介したいと思います。昨年の得点率や無答率を小問ごとにグラフで紹介します(クリックすると拡大します)。

小問別得点率 数学

数学のA・B問題については各高校がそれぞれ選択します。どの高校がどの問題を選択するのかは、後期の入試当日にならないとわかりません。

大問1のA選択問題は大問1(7)と(8)の得点率が極端に低いことがグラフを見てすぐにわかります。(7)は一次関数・比例が、(8)では面積と重さの関係を題材とした問題が出題されています。特に(8)のような問題は数学的な見方・考え方・処理する力が必要となるところです。ここが出来れば他の受験生に大きな差をつけることが出来ますので、数学が得意な受験生はこういった問題の正解率を上げられるように準備しておくといいでしょう。

大問2はB選択問題です。大問1(6)②、大問2(1)②と(2)②のように、A選択問題に比べて得点率が低い問題が多くあることがわかります。これらの問題は無答率も高く、手も足も出なかった受験生がたくさんいたようです。特に大問2の2問は、解ける方がいいことは当たり前なのですが、解けなくてもがっかりしたりあせったりする必要は全く無いと思います。

大問3以降は共通問題です。評定4以下の受験生は1問を除いた全問でゼロに近い得点率となってしまっています。

大問3はバームクーヘンの模様を基にして問題が作られているので一見とっつきやすく見えるのですが、全体の得点率が低いことからもわかるように難易度が高い問題でした。文字を使って式を作ったり、関数関係について調べたりする力が問われています。

大問4 は空間図形を的確に把握する力や(2)のような記述問題で数学的な考えを展開できるかどうかを問う問題でした。与えられた条件を基にして図形をとらえる力が必要となります。特にこの問題は空間図形を扱っているものなので、空間図形の辺や面の位置関係をとらえる力を養っておかないと正解は導きだせません。

数学は得点率が高い問題・低い問題の差が非常に大きいので、「出来る問題」は短時間で確実に正解を出し、得点率が低そうな問題の中で「これは正解できる」というものに時間を割き、その問題で他の受験生と差をつけることが大切です。

過去問だけでなく、数学の問題を解くときに心がけてほしいことを1つ。問題を解くときには「答えを出すまでの過程を丁寧に筋道を立てて考えて、採点者にもわかるように式や考え方を表現する」ということです。途中式や考え方を書く時はノートや問題集の端っこにチマチマと書くのではなく、ノートや要らない紙の裏などに大きく書くようにして途中式を丁寧に考えるようにしましょう。丁寧と言えば、途中の式だけでなく数字自体も丁寧に書くようにして問題を解くように心がけましょう。

残りは英語と理科となりました。明日以降引き続きご紹介してまいります。