四天王寺中 文化・スポーツコースを新設!

2014年7月7日 月曜日

今春より「医志」コースを新設し近畿地区の中学入試で大きな話題を呼んだ四天王寺中ですが、2015年度よりまた新たなコースを立ち上げられることを発表されました。

コース名は「文化・スポーツ」です。詳しいパンフレットが公開されていますので、以下にご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

四天王寺高には随分前から「スポーツ・芸術コース」がありますが、今回中学校で新設されるコースは高校のスポーツ・芸術コースに直結する、6年一貫のコースとなるようです。よって、途中から英数・医志・高校の理数等への転コースは認めないという方針とされています。

1クラス20名程度の募集とされ、対象競技等は上記のパンフレット内にもありますとおり、幅広くお考えになられているようです。

入試についてですが、「総合判定型」とされ、選考は筆記試験(国・社)以外に紹介書等に記載がある競技などの実績を点数化したもの、当日の実技、面接(保護者同伴)で実施されることとなっています。詳しくは四天王寺中学校ホームページを参照してください。

さて、ここから先は英数あるいは医志コースを受験される方にとって「気になる」情報に触れたいと思います。

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関西4私大(関関同立)中学フェア 2014年も開催!

2014年7月4日 金曜日

関関同立4大学の附属校が集結し、受験生の獲得に向けてイベントを行われます。

以下、日時・場所等の詳細になります(画像をクリックするとPDF文書が開きます)。


関西4私大(関関同立)中学フェア

日時:2014年7月13日(日)10:00~16:30
場所:グランフロント大阪 北館 コングレコンベンションセンター
内容:学校説明会(各校20分)、個別相談(各校ブースにて)
参加校:
関西学院・関西学院千里国際
関西大学第一・関西大学中等部・関西大学北陽
立命館・立命館宇治・立命館守山
同志社女子・同志社香里・同志社国際・同志社

※申し込みは不要


関関同立がスクラムを組み、受験生・その保護者に「大学附属校の魅力」を訴えかけるというイベントです。他の私立中からしますと、かなりの脅威となるイベントです。そして同時に、このイベントの動員状況で関関同立、ひいては大学附属校に対する受験生・保護者からの評価というものもはっきりすることでしょう。

立命館中高 長岡京への移転で「バージョンアップ」

2014年7月3日 木曜日

立命館中高の塾対象説明会の様子をご紹介します。

深草から長岡京へのキャンパス移転が間近に迫っています。通学圏地域の拡大だけでなく、生徒・教員の意識改革や新カリキュラムの実践など、新校地・新校舎を機に内容をさらに「バージョンアップ」。附属校イメージを払拭し、新しい私立名門校を創設するつもりである、というお話もありました。

3期連続のSSH指定に加え、今春よりSGH指定も受けているなど、勢いが更に加速しています。

大学合格実績ですが、今年は以下のような結果となっています。昨年から国公立大が約1.5倍になっています。

立命館大246名(昨年286名)
国公立大36名(京大1・阪大2含む)(昨年京大2・神大1含む23名)

2014年度入試結果です。

まずは中学入試結果です。ここ数年の志願者数と入学者数は次の通りとなっています。今春は特に後期で志願者が増え、全体として増加しました。

14年度 志願者数742名 入学者数128名
13年度 志願者数731名 入学者数147名
12年度 志願者数673名 入学者数152名
11年度 志願者数732名 入学者数129名

併設の立命館小からの内部進学者数によって募集定員が120名⇒150名に増加となることがある(直近では13年度と12年度)のですが、直近の12月にならないと内部進学状況が確定しないので、それまではわからないという状況です。

今春の後期の歩留り率は今春14.1%で、昨年13.4%・一昨年8.7%・3年前11.3%と比べると徐々に上昇しています。

高校の2014年度入試結果ですが、近年は600名前後で推移してきた志願者数が大きく増加し、826名となりました。推薦・専願合計は例年150名前後だった所に今春は200名集まり、併願も大きく増加しています。

ここからは、もっと踏み込んだ入試結果分析をお知らせします。

(さらに…)

花園中高 中高とも堅調な入試状況

2014年7月2日 水曜日

花園中高の塾対象説明会の模様をお伝えします。

まずは中学校の取り組み内容です。

一貫Sコースのみの構成となっており、国際社会で活躍できる人材育成を目標に、日々の丁寧な学習指導と体験を通した生日の推進を積極的に行っておられます。また、生徒の成長と進路目標の変化に対応出来るコース設計により、柔軟な指導を行っているのも特徴です。

高校に比べると、存在感としては一歩譲っている現状となっている中学校ですが、今後は「花園学園のセンターポジション」を確立すべく、各取り組みを再評価し、改善・進化させ、特進コースとの違いを明確にする、との発表がありました。その一環として、2016年にはグローバル人材育成を目標とする新コースを設立させる予定である、とのことでした。

高校の内容ですが、コース別に詳細をご紹介します。

特進A
次世代のトップとなる人材育成を目標に、「学力伸長」「人間的成長」の両面からの指導を充実させており、独習会・独習合宿、EX講座や難関大学特講、添削指導、Aコース講座などの取り組みを通じで、教員と生徒は膨大で濃密な時間を共有している。今後は第2期改革期(熟成期間)へ移行し、常に目標に立ち戻って教育成果を確認したり、各取り組みを再評価して改善・進化させる。国公立大が目標。

特進B
確かな知識・教養、体力、精神力を備えた人間の育成を目標に、課題達成力・問題解決力を養う独自のプログラムを展開。学修と課外活動の両立を追求させることで、セルフマネージメント力をはぐくむ。今後は独自の魅力を持ったコースに進化させるべく、新たな骨格作りを加速させる。関関同立が目標も、指定校推薦枠に頼りがちな現状がある様子。

進学カルティベート
基礎学力の充実を根幹とした学習指導を実践し、学力伸長の土台をつくる。課外活動やボランティア活動を奨励し、他者に対する思いやりの心や社会の一員としての自覚を育む。今後は、各取り組みを再評価して改善・進化させたり、リテラシー教育を展開するなどしてベースコースとしてのレベルアップと独自性の確立を目指して奮闘する。同コース優先の指定校枠等で四大へ進学することが目標。

大学合格実績についてです。今春のコース別大学合格実績は次の通りです。

特進A 卒業生75名 国公立大32名(京大2・阪大1含む、他浪人で7名あり)
特進B 卒業生84名 国公立大なし 関関同立30名(他浪人で9名あり)
進 学 卒業生114名 国公立大なし 関関同立1名(浪人はなし) 私大93名(現役実数は84名)

特進Aは半分近くが国公立大に合格している反面、特進Bは関関同立のべ30名、進学カは2/3が私大へ進学、ということで随分と特進Aと他コースで差が感じられます。進学については入学段階で基礎学力に不安がある生徒も一部いるようなので、大学進学先にこだわるよりも「学ぶ意味を教えることが先決」と話されていたのも印象的です。

また、上記の大学合格実績のうち、6年一貫であるSコースの卒業生5名の主な実績に関しては以下の通りとなりました。

国公立4(三重・滋賀県立・大阪府立・岡山県立)・同志社1・龍谷2

今春卒業生の学年ですが、6年前には26名が中学に入学したものの、高校進級段階で4名が外部に進学、16名が6年一貫以外の3つのコースに進級するなどし、6年一貫生は最終的に5名となっていたそうです。その5名で国公立大4名合格ですから、大したものです。

2014年度入試結果です。

中学入試では、募集定員60名に対し志願者106名(女子46名)・受験者101名(女子44名)・合格者88名(女子36名)・入学者40名(女子22名)という結果になりました。志願者は3年連続増加、特に公立中高一貫校型の入試問題を出す「むげん入試」は導入以来4年連続で志願者数増となっています。

しかしながら、統一解禁日の4科選択者数はここ数年1ケタにとどまっていることもあり、次年度入試でテコ入れが入るようです。

高校入試では、専願で100名以上減少も、併願が260名以上増加。第1回・第2回の合計で2000名を超える志願者数となるなど、絶好調の入試です。

そんな中、今春の「公立高校入試制度の大きな変更」のあおりで、上位コースである特進2つの戻り率が3割減少し定員割れした一方、カルティベートは戻り数がほぼ倍増となるなど、学校側が考えている理想の人数割合とは違う「いびつな」人数構成でのスタートとなっているようです。

同校だけでなく広く京都の私立高では、京都府公立高の制度変更によって成績上位生が軒並み公立高へ流れた一方、成績的にちょっとしんどい層の生徒たちが私立に来ている様子が伺えます。

最後に、2015年度入試情報です。

中学入試では、統一解禁日に実施の選択入試における入試科目を変更されます。これまでは4科または2科のいずれか選択でしたが、「3科(国算+理or社or英)または2科(国算)」となります。英語が新たに入試科目として登場し、選択可能となるのが目玉です。

高校入試は大きな変更点はありません。ただ、今春の入試結果を受けて、ひょっとすると進学カルティベートの合格ラインが上がる可能性がありますので、ご注意ください。

京都産業大 2年連続志願者増で今春は大幅難化

2014年7月1日 火曜日

京都産業大の高校・予備校対象説明会にお邪魔して参りました。

8学部19学科が一つのキャンパスに共存する京都産業大ですが、上の写真にもあります通り、2015年4月には文化学部に新学科「京都文化学科」が設置される予定となっています。これにより、8学部20学科体制となります。

文化学部に「京都文化学科」が新設されますと、既存の国際文化学科と合わせて2学科の構成となります。

その京都文化学科ですが、募集定員は京都文化コース約70名・京都文化英語コミュニケーションコース約30名の合計100名、と予定されています。

新学科設置の狙い・意図は「世界から注目されている日本文化の中で、特に京都の文化は多様かつ奥行きが深い。歴史学・文学・芸術学等を通して、フィールドワーク等を通して京都文化・日本文化の特色等を探究・解明し、世界と積極的に交流できる人材を育てる」もの。また、京都文化英語コミュニケーションコースでは、英語によるコミュニケーション力・プレゼンテーション力を多彩な英語カリキュラムで養成し、京都文化・日本文化を英語で発信できる人材を育成する、ということも既に決まっています。

取組内容としては、これまで同学科内にあった「日本文化コース」を発展させたものとして理解すればよろしいかと思います。

2つある学科の中でも特に面白いのは京都文化英語コミュニケーションコースで、同コースでは長期留学を必須とし、TOEFL(PBT)550点・TOEFL(iBT)80点・TOEIC730点・英検準1級などを卒業要件とされるそうです。

京都文化学科では中学社会、高校地歴の教員免許を2期生から取れるように申請を準備しているとのことです。また、中学・高校の英語についても「現在確認中」ということで、判明次第大学HPで情報を公開されるとのことでした。ご注意ください。

ちなみに、当ブログではすでにこの新学科についてこちらのエントリー「京都産業大 文化学部内に「京都文化学科」を新設」でご紹介をしています。合わせてご一読下さい。

また、文化学部ではこの新学科設置に加え、既存の国際文化学科も現在の地域別4コースから以下の分野別3コースに再編されることになっています。

歴史文化コース
思想文化コース
文学・芸術文化コース

文化学部単体の今春就職率は96.5%(大学全体は96.9%)で、今回の新学科設置によって今後さらに就職率を上げたい、と言われていたことも付け加えておきます。

2014年度入試結果についてです。

志願者・合格者・倍率は以下の通りです。週刊誌各誌において志願者の増加数・増加率とも全国トップ10入りであると報じられていた志願者数の増加は何と「2年連続」なのですが、反対に今春は合格者数は絞られており、大幅な倍率アップになっています。

2014年度 志願者数47,573名(前年より6,690名、16%の増加) 合格者数10,351名 4.6倍
2013年度 志願者数40,883名(前年より6,534名、19%の増加) 合格者数10,879名 3.8倍

入学者数は3,036名で、男子2,025名・女子1,011名と1/3を女子が占めています。なお、在学生12,843名中女子比率が高いのは、外国語学部57%・文化学部61%・総合生命科学部49%、だそうです。

さて、2年連続の人気増の要因として最も有力なのが「ネット割」で、昨年度に続いて浮いた出願料で追加出願した者が多かった様子です。過去2年のインターネット出願の割合は以下の通りとなっています。

2014年度 公募推薦83.7% 一般前期92.1% 一般中期(今年度新設)94.5% 一般後期 ネットのみ
2013年度 公募推薦69.6% 一般前期73.6% 一般後期74.8%

公募推薦において、筆記試験等では合格点に届いていないものの「資格・文化の評価による加点」で合格になった者が、今春は250名もいたそうです。資格等による加点、あなどれませんね。

一般前期において、「スタ3科不合格⇒高得点3科合格」「スタ2科不合格⇒高得点2科合格」となった者の数は以下の通りであるとご紹介頂きました。

スタ3科不合格⇒高得点3科合格 2014年度286名 2013年度312名
スタ2科不合格⇒高得点2科合格 2014年度70名 2013年度78名

また、センタープラスの合格者のうち、スタンダードで不合格もセプラスで合格となった者の数は以下の通りだったそうです。

2014年度 セプラス合格637名中、スタ3科不合格     ⇒セプラス合格195名
2013年度 セプラス合格756名中、スタ3科または2科不合格⇒セプラス合格170名

最後に、2015年度入試に向けた情報です。

今春の外国語学部での70名増に続き、来春は文化学部で定員が70名増え、総募集定員は2,900名になります。

2013年度入試より外国語学部のみ対象として新設された「英語1科目型入試」を、文化学部でも実施されることになりました。この英語1科目入試ですが、1限目の英語は一般前期と同一問題(マーク式)、2限目の英語は「社会科学・自然科学分野の英文を読ませた上で英語及び日本語で論述させる形式とし、入学後に必要とされる論理的思考力と高度な言語能力を確認する問題(記述式)」とされており、特に2限目の問題が難解なものになっています。しかも、この問題は赤本には未収録で、大学が夏ごろに発行する「一般入試問題集」でのみ公開されるそうですから、受験を考えている方は京都産業大から直接資料を取り寄せる様にしましょう。