長浜バイオ大 バイオ系の単科大学

2013年7月12日

長浜バイオ大の高校・予備校対象の説明会にお邪魔してきました。

当ブログでは初登場となります。

長浜バイオ大の沿革を簡単にご紹介します。

同大は2003年開学。設置者ですが、長きに渡って京都では3大予備校と肩を並べていた予備校である「関西文理学院」を運営している関西文理総合学園(現在予備校はすべて閉校、校舎は大学の烏丸及び河原町キャンパスとして利用されています)です。

日本初のバイオ・生物学系単科大学として開学しましたが、開学当初から学科が増えて、今では「バイオサイエンス学科」「アニマルバイオサイエンス学科」「コンピュータバイオサイエンス学科」の3つの学科が設置されています。

就職関連です。

本年度の就職決定率は93.2%。昨年92.0%・一昨年88.2%と年々良化しているものの、最も就職率が高かった2007年度入学(2期)生の99.2%までにはまだ回復していません。

業種別比率は次の通りです。

医薬品関連 6.7%
医療・理化学機器 4.7%
環境・臨床検査・受託研究 10.7%
化学 4.7%
食品 16.0%
IT関連 3.3%
金融・商社・メディア 6.0%
農業 2.7%
その他 45.3%

医薬品関連は1期生では31.3%と高かったようですが、近年では学部卒は研究・開発では採用しない方針を企業がとっているため、数値が年々下がっているそうです。反対に、近年は食品が高い比率となっているそうです。

大学院へは今春62名(卒業生の25%)が進学しています。うち約3/4となる45名が長浜バイオ大の院へ進学、他は1名を除いて国公立の大学院へ進学しておられます。

長浜バイオ大では「就業力育成支援」に注力されており、大学がこれまで獲得した3つの「文部科学省GP」のうち2つが就職関連事業となっています。また、同大のキャリア教育では、学びの質を「学内・受動的」なものから「学外・能動的」なものに、1~3年次にかけて転換していく方策がとられており、社会に出てからも役に立つ人材の育成に努められています。

2013年度入試結果です。

志願者数2,162名となり、前年比84%と激減しています。これまで4年連続で志願者増が続いていたが今春でストップしてしまいました。なお、実志願者数は前年比90%と、こちらも大きく減っています。

学科別志願者状況は以下の通りで、特にアニマルバイオが芳しくありません。恐らく、看護・薬・その他医療技術系の志願動向が良好なため、それらの分野に理系志願者を取られたものと思われます。

バイオ 88%
アニマルバイオ 77%
コンピュータバイオ 83%

入試方式別では、公募制推薦67%、センター利用76%の2つの方式で大幅減少となっています。ただし、公募制推薦入試と一般前期では合格者の手続き率が高く、一般後期で高倍率となったそうです。次年度入試では一般後期でも合格者数を出せるよう、定員は残しておく(つまり、公募・一般では合格を今年よりは絞る)との発言がありました。なお、この傾向は他の中堅~下位の私立大でも起こっていますので、現高3生は注意が必要です。

志願者における女子の占有率が今春27.9%(昨年25.9%・一昨年21.3%)と年々上昇しているのが明るい材料です。

バイオ系の単科大学という、大変珍しい長浜バイオ大のご紹介でした。