公募制推薦入試の実施・合格発表がピークとなっている今日この頃。受験生の皆さんはどのような結果となっているでしょうか?
公募制推薦入試で思うように合格となり、晴れて進学先が確定した受験生の皆さんもおられることと思いますが(おめでとうございます!)、ほとんどの方はこの後一般入試へと向かうことになると思います。
公募制推薦入試で予定通り合格を勝ち得た方も、残念ながら思うように合格が取れなかった方も、一般入試に向けて改めて受験校を選定しなおす必要が少なからずあるでしょう。
公募推薦入試が一段落し、年が明けて1月下旬ごろからいよいよ一般入試が開始となります。私立大の多くにおいてはこの一般入試、とりわけ2月に実施される入試で最も多い募集人数を設定されており、大学受験生の皆さんにとって一般入試は「最大のチャンス」となります。
「定員が多い」と言われている一般入試ですが、大学によって状況は多種多様です。その辺りの所をしっかりつかみ、合格可能性の算出に役立てるべきでしょう。
ということで、今回から4回のエントリーに分けて、近畿地区の主要な私立大の公募推薦・一般それぞれの定員や入学者の比率をご紹介し、一般入試での合格の可能性について探っていきたいと思います。
まず今回は、(もうほぼ終了してしまっていますが)公募推薦入試の「募集定員」について検証します。
下の画像は、今年2013年度入試における近畿地区全私立大の「全募集定員における公募制推薦入試の募集定員の比率」を計算し、「産近龍」及び「比率が高い所」「比率が低い所」に分けてご紹介をしています。
画像内にも記載があります通り、産近甲龍のうち甲南大は公募制推薦入試の実施規模が極端に小さいので、集計の対象からは省いています。
上記の表には収録出来ませんでしたが、今年の公募推薦入試において募集定員の比率についての全体的な状況として、公募推薦の募集定員の割合の分布を以下にご紹介します。
50%以上の大学・・・4校(昨年7校)
40~49%の大学・・・7校(昨年18校)
30~39%の大学・・・32校(昨年28校)
⇒追手門学院大・近畿大・摂南大・武庫川女子大などが該当
20~29%の大学・・・34校(昨年32校)
⇒大阪工業大・大阪経済大・京都女子大・同志社女子大・京都産業大・佛教大などが該当
10~19%の大学・・・12校(昨年8校)
⇒龍谷大などが該当
9%以下の大学・・・1校(昨年1校)
※公募推薦の募集定員が発表になっていない大学は集計から省いています
全募集定員の半分以上を公募推薦で取ってしまっている大学が4校(昨年は7校)あり、それに次いで高い割合である40%台の大学が7校あります。共に昨年の学校数から大きく減少をしています。
昨年の公募推薦入試から見られている状況として、特に受験生で国公立大や中~上位の私立大を狙っている方の中に公募制推薦入試の受験をパスし、一般入試へ直行する動きが出ているようです。実際に、昨年(2012年度)の公募制推薦入試の全体的な統計によりますと、公募制推薦入試合格者の入学手続率の低下が目立っており、全入学者に占める推薦入学者の比率が前年の40.7%から40.3%とかなり低下し、ここ数年で最も低い数値となったそうです。
良くない経済状況が続いており、受験生たちのご家庭では「ムダになるような手続き金は出せない」「何とか受験料を切りつめたい」ということから、公募制推薦入試の志願者数自体も、若干ではありますが減っているようです。
その動きを察知してか、中~上位の大学の多くで一般入試に定員をシフトしている所も目立っています。
私立大に進学する気持ちがある受験生の方にとって最もたくさんの募集定員が確保されているという意味で「大きなチャンス」となる一般入試ですが、そちらの動向はどうなっているのか?については次回以降のエントリーでご紹介します。引き続き当ブログで情報を確認するようにして下さい。