2015年度 近畿地区中学入試 入試日程②

2014年10月17日 金曜日

開成教育グループにお通いの皆さんに向けては、去る2014年9月15日(月祝)に開催しました「中高進学フェア」内、「中学入試分析会」にて最新情報を詳しくお届け致しました、来る2015年度近畿地区中学入試の動向について、当ブログでも簡単にご紹介していくシリーズです。

当シリーズの初回エントリーであるこちら「2015年度 近畿地区中学入試 入試日程①」では、大阪府内各校の入試日程と状況についてご紹介しました。

2つ目のエントリーとなる今回は、大阪府以外の各校の入試日程についてのご紹介となります。

次の画像は、2015年度入試において各校がどの日程で入試を実施するかを一覧にしたものです。なお、画像をクリックして頂きますと、今春2014年度入試から来春2015年度入試にかけて、各校がどのように入試日程を動かしてきたのかが分かる画像が表示されます。ご興味・ご関心がある方はそちらも合わせてご覧ください。

※作成には万全を期していますが、入試日程は必ず各校のHP・入試要項等でご確認下さい

(クリック後表示される表の見方)
黒い丸印・星印:2015年度入試において入試が実施される日程(星印は午後入試を示す)
白い丸印・星印:2014年度入試では入試が実施されていたが、2015年度入試では入試が実施されない日程(星印は午後入試)
右向きの青矢印:2014年度入試日程から位置取りを「先送り」とした所
左向きの赤矢印:2014年度入試日程から位置取りを「前倒し」とした所
青い丸印・星印:2014年度入試では試験を実施していたが、2014年度入試では「廃止」する所
赤い丸印・星印:2014年度入試では試験を実施していなかったが、2014年度入試から「新たに実施」する所
「入試回数」の字が赤い部分:2015年度入試に向けて入試回数を「増やした」所と回数の変遷
「入試回数」の字が青い部分:2015年度入試に向けて入試回数を「減らした」所と回数の変遷

兵庫県では、男子校が大きく日程を前倒ししています。特に、六甲中の後期が例年の木曜日から火曜日に移っていることは、かなり大きな変更です。

京都府の状況ですが、例年女子の日程変更の動きが活発だった所、次年度に向けての動きがほとんどない状態になっています。日程の前倒しが毎年行われていたものの、もうこれ以上変えようがない所にまで来た、とそんな感じがします。

京都橘中と京都産業大学附属中が初日午後に新参入されます。また、両校とも他の日程も大きく前倒しとし、2日目あるいは3日目で全て決着がついてしまうという位置取りになりました。

奈良県では、やはり帝塚山中の初日午後入試参入が大きな話題です。「男子のみの募集」であるこの初日午後入試、大阪星光学院中といった上位生の併願先として注目が集まっています。帝塚山中は初日午後入試に参入するだけでなく、例年は火曜日に実施していた入試回を1日前倒しとし、東大寺学園中と同日にされています。よって、例年であれば「東大寺を受け、翌日の帝塚山で押さえる」という併願作戦が取れないことになります。ご注意下さい。

奈良学園中が入試日程を見直され、3回の入試回全てで帝塚山中と同日の実施となります。

前回・今回の2つのエントリーで近畿地区各校の入試日程をご紹介し、合わせて前年度からの日程の位置取りの動きも確認しました。これによって見えてきたことについて、次回以降の2回のエントリーに分けて分析を進めて参ります。

洛星中 2015年度入試は特に変更点なし

2014年10月16日 木曜日

洛星中の受験生・保護者対象説明会にお邪魔させて頂きました。

当ブログでは初めてご紹介する学校です。

まずは、学校の概要です。

中1~高1は週7限が3日+土4限の37時間。高2・3は土曜日に特別講習を実施しています。多くの学校が50分授業としている中、45分授業としているのも特徴です。また、カトリック校ということで宗教の時間が設けられているのですが、高1・2には設けられていません。

前後期制を導入されてかなりの年月が経っているそうで、特に前期中間から前期期末までの間が5ヶ月開くこともあり、「7月テスト」「9月テスト」なるものを導入している科目もあるそうです。

高2までは全員どこかのクラブに在籍することになっており、生徒たちが集まって同好会を作ることも可能とされています。

2015年度入試情報です。前期・後期・共通部分、に分けて以下ご紹介します。特に目立った変更点はありません。

前期
・前期の募集定員195名には「ノートルダム学院小学校からの特別選抜10名」を含む。
 ⇒ 今春は10名が入学したとのこと
・3科は11:40の試験終了後に10分ほどのアンケートを書いて終了、4科は12:40試験終了+10分ほどのアンケートの後解散。共に昼食が不要。
・試験日は1/17土 8:00集合、7:40開門。
・合格発表日は1/18日の17:00掲示で、不合格者にも追加合格の目安となる「ランク表」が渡される。
・入学金納入期限である1/22木の手続き状況次第では、同日夕方以降で追加合格を出す。ただし、連絡はこの日のみ。これ以降の追加合格は後期専願者から出す。

後期
・専願・併願あり。出願後の変更は一切不可。
・合格者数の80%以上を専願から、20%弱を併願から出す。
・3科は11:55終了+10分アンケート、4科は12:50終了+10分アンケートで解散。
・合格発表は、書類の手渡しのみ。不合格者にも書類を渡すが、受取に来ない場合は後述する追加合格の対象外とする。
・1/27火13時が入学手続期限で、追加合格を出す必要が出た場合は同日夕方以降で後期専願者から出す。2月末までは追加を出す可能性あり。

共通
・試験中あるいは休憩時間等の態度が悪く、再三の注意も聞かない場合、成績に関わらず不合格に。
・学内の食堂及び自販機は使用不可としているので、水分は必ず持参してほしい。
・はちまき禁止、お菓子類の持ち込みも不可。
・ウイルスブロッカーも教室では外してもらう。
・同点で合否ライン上に複数名いる場合、カトリック信者を優遇する場合あり。信者であれば願書に洗礼名等を記載のこと(専用の欄あり)。
・教科ごとの基準点は設けておらず、あくまで総合得点で合否を判定する。

大阪薫英女学院中高 中学に「選抜留学奨学生」新設

2014年10月15日 水曜日

大阪薫英女学院中高の塾対象説明会にお邪魔してきました。

タイトルにもあります通り、中学において「選抜留学奨学生」が新設されます。

グローバル化の時代にふさわしい真の国際人として世界で活躍する女性を育成することを目的として、入試段階で成績優秀な者を「選抜留学奨学生」として迎え入れる、というのがこの制度の主旨となっています。

将来的な目標や内容は次の通りです。

①英検1級取得・TOEIC900点
②国公立大・難関私大を見据えたプログラム
③海外大学進学を見据えたプログラム(TOEFLiBT100点・IELTS7.0)

また、この奨学生に選ばれた場合、以下の特典が保障されることになっています。

①入学が確定した段階で選抜留学奨学生としての入学を確約
②留学奨励金(62万円)給付(中学3年次)
③留学前の国内語学研修(立命館アジア太平洋大)の費用免除
④帰国後の「論理コミュニケーション授業(慶應大教授陣監修)」の費用免除
⑤帰国後の各種特別対策(語学検定・大学受験)

同奨学生の資格を得るには、「プレテスト得点率70%以上の者の中から、上位10名」「A日程入試成績上位 若干名」のどちらかに入る必要があります。前者の場合、プレテスト結果送付の際に「エントリーシート」が同封されるので、12/20までに学校へ送付するとエントリー完了となります。

高校についても簡単に触れておきます。高校でのコース設定及び概要は以下の通りです。

国際科(SA・SE)
「英語を話せる人生」を高校時代に築き上げる。留学による自己変革は25年目を迎えさらに飛躍。英検1級・準1級の大量合格のために、留学帰国後に選抜チームを組織、1級は5名以上、準1級は50名以上出す学校にする。TOEFLiBT(100)・TOEIC(900)・IELTS(7.0)にも挑戦。国公立及び難関私立大、海外の大学への進学を目指す。

英語進学
短期留学(オプション)での英語力のジャンプアップ。国内語学研修の実施。英検準1級の合格者を出す。関関同立をベースに第一志望合格を。

文理特進
国公立・難関大へ挑戦。HR集団の結束とこべつのきめ細かい指導のため、行事づくりを通した一人ひとりの能力開花やモチベーションアップを図り、個別の面談指導や手帳を活用した学習管理を行う。文理特進独自プログラムとして、「エキスパート講座」「スぺシャルサマーセミナー」「到達点・課題分析・目標設定の確認」を行う

総合進学・ST
学習と行事を通して、感動を体験する高校生活を送ってもらう。STはトップアスリート(陸上・バスケ)が集まるコース。クラブ活動の活性化と、多様な進路実現に向けたキャリア教育の充実と指定校推薦枠の確保を行う。

2015年度入試情報です。

中学入試ですが、日程は1/17土、1/18日、1/19月、1/21水、1/24土の5回。午後入試は全て廃止されました。

2科・3科・4科選択の入試とされていますが、3科・4科の受験生は2科の点数も算出し、得点の高い物で判定してくれることになっています。なお、3科型は国算英と、英語を使える点に注目です。

英検3級以上の保有者は推薦入試を実施(A日程専願に限る)して下さいます。当日試験に変更が生じており、昨年までは作文(6~800字)と面接、だったが、2015年度入試より「国語+面接」となることになっています。ご注意ください。

高校入試に関しては、特に変更点はありません。「文理特進特別奨学制度」もあり、当日の点数で専願・併願問わず審査して頂けます。

昇陽中高 高校は7つのコースで募集

2014年10月14日 火曜日

昇陽中高の塾対象説明会に行ってきました。

中学校の教育内容です。

今春で中学は開校6年目をお迎えになられています。

英数国は週6時間(公立の1.5倍)確保でゆとりがある授業を展開をしています。一方で、開校当初は毎日7限まで授業をしていたものの、現在は週2回のみ7限授業とし、クラブ活動も出来るように配慮されておられます。

能勢にある城山キャンパスでは、校外学習、勉強合宿、夏休みにはクラブ合宿が行われている。同敷地内では農作物を育てることが出来、農業体験が可能となっています。

併設高校への内部進学の際は、中高一貫のコースとなる「S特進」へ上がるのとは別に、併設高にある7つのコースから1つを選んで上がることも可能です。内部進学者は入試及び入学金は免除されます。

今春は3期生が高校へ進学していますが、これまで外部高校受験者の実績として、灘・愛光・西大和学園・清風南海・大手前といった所に合格している、という紹介もあります。ただし、パンフレットには「他の高校を受験する場合、本校(高校)へ進学は出来ません」との文言があるので、ご注意ください。

高校にはコースが以下7種類あります。パティシエのみ2クラス募集ですが、他は1クラスの構成です。細かく分けられたコース設定で、生徒の夢に向かって高1から卒業までの間「最短距離」で学ぶことが可能となっています。

特進
国公立・関関同立等の難関私立大を目指し、2年次に文理分け、放課後と土曜日・夏期・冬期休業中の特別講習を行う

看護医療系進学
看護・医療系の大学・専門学校進学を目指し放課後進学講習も行う一方、看護・医療に関する職業についての知識を習得し進路選択を行う(看護師国家試験もこれまで46名が合格)

進学
大学・短大の協定校(8校)や指定校(104校)への進学を目指した受験指導で、クラブ活動との両立が可能、放課後と土曜日・夏期・冬期休業中の特別講習を行う

ビジネス
情報処理技能、PCの技術などビジネスに関する専門的知識・技能を習得させ、数多くのビジネスに関する(パソコンを重点的に)検定資格を取得させ、ビジネス界に輩出

パティシエ
辻製菓専門学校との連携(就職含)や元辻製菓講師の実習授業によりパティシエを目指す専門家への道を養成し、有名大学・短大・専門学校への進学と製菓関係を含む多様な進路選択

福祉
介護福祉国家試験受験資格が得られ、同資格はこれまで412名が合格し、大学等への進学もあらうが、特別養護老人ホームはじめ就職は100%

保育福祉
有名音大出身の講師による個人ピアノレッスンが無料で受講できるなど、保育に関する知識・技能の習得と保育所実習などの実践的内容を学習し、これまで保育士・幼稚園教諭資格取得者は50名いる

2015年度 近畿地区中学入試 入試日程①

2014年10月10日 金曜日

近畿地区の中学入試ですが、2015年度入試における各校の入試要項が出揃い、全体的な様相がつかめる状況になっています。

開成教育グループにお通いの皆さんに向けては、去る2014年9月15日(月祝)に開催しました「中高進学フェア」内、「中学入試分析会」にて最新情報を詳しくお届け致しました。

当ブログにおいても、来る2015年度近畿地区中学入試の動向について簡単にご紹介していければと思います。今回を含め、4回のシリーズであれこれと情報をお届けしたく存じます。

初回となる今回は、大阪府内各校の入試日程についてお話を差し上げます。次の画像は、2015年度入試において各校がどの日程で入試を実施するかを一覧にしたものです。なお、画像をクリックして頂きますと、今春2014年度入試から来春2015年度入試にかけて、各校がどのように入試日程を動かしてきたのかが分かる画像が表示されます。ご興味・ご関心がある方はそちらも合わせてご覧ください。

※作成には万全を期していますが、入試日程は必ず各校のHP・入試要項等でご確認下さい

(クリック後表示される表の見方)
黒い丸印・星印:2015年度入試において入試が実施される日程(星印は午後入試を示す)
白い丸印・星印:2014年度入試では入試が実施されていたが、2015年度入試では入試が実施されない日程(星印は午後入試)
右向きの青矢印:2014年度入試日程から位置取りを「先送り」とした所
左向きの赤矢印:2014年度入試日程から位置取りを「前倒し」とした所
青い丸印・星印:2014年度入試では試験を実施していたが、2014年度入試では「廃止」する所
赤い丸印・星印:2014年度入試では試験を実施していなかったが、2014年度入試から「新たに実施」する所
「入試回数」の字が赤い部分:2015年度入試に向けて入試回数を「増やした」所と回数の変遷
「入試回数」の字が青い部分:2015年度入試に向けて入試回数を「減らした」所と回数の変遷

日程を前倒しする学校が多いのが目につきますが、17日(土)の午後に入試回を構える学校がまた一段と増えています。

特に注目が集まるのが、こちらのエントリー「金蘭千里中 50周年を迎えるにあたり学校改革に着手」で学校改革の様子をご紹介した金蘭千里中と、こちら「大阪女学院中高 中学は国際特別入試を新設」で国際特別入試についてご紹介をした大阪女学院中が注目です(大阪女学院中の初日午後入試は専願のみの募集)。

また、当ブログでは詳しい情報をご紹介していませんが、初芝富田林中も初日午後に入試回を新設し、過熱する午後入試での受験生争奪戦に割って入ってきました。

初日午後を中心にして日程の前倒しが行われる中、それとは反対に、3日目以降になると入試を実施している所が極端に少なくなっていることもわかります。特に22日(木)以降だとほとんど入試が実施されていません。

そんな中、大阪薫英女学院中(1/24土)・城星学園中(1/24土)・梅花中(1/24土)・履正社学園豊中中(1/25日)など、特に女子校を中心として遅めの日程を持たれています。

初日・2日目で想定外の事態になってしまった場合、あわてて探しても受け入れてくれる学校は見つけにくいことでしょう。初日・2日目で確実に合格を取ることが最重要ではありますが、そうならなかったときはどう動くのか?についてもあらかじめ考え、準備しておくべきです。

次回のエントリーでは、大阪府以外の近畿地区各校の入試日程をご紹介します。

洛陽総合高 新校舎が完成間近!

2014年10月9日 木曜日

洛陽総合高の塾対象説明会の様子をご紹介します。

当ブログでご紹介するのが初めての学校です。

学校の概要です。

2015年に新校舎が完成し、新入学生はその校舎で学ぶことになっています。その関係で、新入学生から納付金の値上げが行われています。ご注意ください。

この学校は京都市内で唯一の総合学科の学校で、1999年に総合学科へと改編されました。

2013年度までは4つだった「系列」が、2014年度より以下5つに改められています。なお、各系列には高2進級時に所属することになり、時間割があえば他系列の授業も取れ、高3進級時に他系列へ移ることも可能となっています。5つの系列の簡単なご紹介です。

教養系列 普通科高校と同じく主要5教科を中心に学び、上級学校への進学を目指す
情報系列 これに所属する生徒は全員iPadを購入し、授業やその他学校生活で活用
調理系列 食関係の仕事に就きたい者向けだが、調理師免許が取れるわけではない
美術・工芸系列 京都を舞台に活躍するプロの教員から直接指導が受けられる
保育・福祉系列 保育や福祉の基礎・実習だけでなく器楽・リズムダンスなども用意され、男子も多い

洛陽総合高が大変大切にされている、いわば基幹科目として、週2時間「産業社会と人間」という授業があります。総合学科の原則履修科目とされており、情報を基に自分で考えて進路を明確にする(その後科目選択につなげる)プロセスの中の「考える」の部分に役立つような情報提供の場としています。

今回の説明会では、学校が持つ問題点と、それに対する対策や現状についてのお話もありました。

問題点の1つとして、「小中学校内容が身についていない生徒が多い」ことがあります。現に、2012年度に実施されたベネッセのモニターテストにおいて、3教科において「小中学校の範囲でつまずいている」とされるレベルにいた生徒は54%だったとのこと。その後、国数英に関して中学校までの内容を再度指導するという「学びなおし」に注力した結果、半年後にそのレベルの割合は21.4%減少したそうで、全体的にレベルの向上が見られたとのことです。

また、4月からどれだけ身についたかを比較するため、2013年度の1年生4月テストと同12月のテストを同内容のもので実施。各生徒の3教科平均点の増減をみると、73.3%の生徒が得点を増加させており、平均点10点以上アップした生徒も21.7%いたそうです。

その学びなおしの効果として、大学進学希望者が増えた、という点があり、進学実績の向上にもつながったようです。

そして、転学・退学が多いのも同校の問題点となっています。数年前は数10%あり、3~4年前に10%をきりそうな所まで下がったものの、以降2~3年また元の水準にまで下がったようです。ところが、先の学びなおしの取り組みなどもあってか、今年度入学生に関しては、9月時点で3名の転学・退学に留まっているそうです。

2014年度入試結果ですが、定員280名のところ入学者数が320名。男子196名・女子124名の内訳となっています。

2015年度入試に向けた情報です。

専願は2科(国語+1科選択)、併願は3科(英国+1科選択)で試験が実施され、出願時に出した「自己PR書」を参考にしたグループ面接(10~15分)も課されます。面接は重視されていますので、ご注意ください。

自己PR書は入学後に学びたい「系列」を選び、理由も明記する必要があるので、事前の準備が必要です。毎年、数通の自己PR書が「生徒本人の字ではない」ものがあるそうなので、本人がしっかりと書くようにしましょう。

専願併願とも「評定1がある」「中学3年間の欠席日数が多い」のうちどちらかに当てはまると、合格の可能性が低くなると思います。心当たりがある受験生は、中学校の先生と充分に相談の上、受験するかどうかを決めるようにして下さい。

大谷中 新コース「凛花」取り組みの詳細

2014年10月8日 水曜日

大谷中の塾対象説明会の様子をご紹介します。

こちらのエントリー「大谷中 新コース「凛花」で凛と咲く一輪の花を」でご紹介をした、新コース「凛花」の詳しい取り組み内容が明らかになりました。

異文化との交渉力を養い「新時代に生きるグローバルな女性」を育てる、というのが大きなコンセプトとなっています。ただし、グローバルリーダーを育成することを目的としているのではない、という点も特徴です。考える力を持ち、己を知り、この国を知り、多文化を受け入れることが出来る女性、自分の信じるものを発信し行動する、ような女性を育成するものである、とご理解下さい。

全ての教科でグローバルマインド育成を目指し、コミュニケーション力・プレゼンテーション力をつけるようなことを念頭に置いた授業が実施されます。そのため、先取り学習は行われません。英語は発展的な学習はされるようですが、進度を早めることは考えておられないようです。数学も「体系数学」ではなく、検定教科書が使用されます。

要するに、他コースが大学受験に向けた学習をしている時間を、プレゼンやコミュニケーションのような力を養う時間とする、ことになるということです。

中2進級時に特進へのコース替えが一度チャンスとして用意されているものの、以降コース間の入れ替えは一部例外を除き実施されません。

同コース最大の特徴は「凛花」という時間が設けられる点にあります。通常の授業のうち週1~3時間に加え、週3日の朝の小テストの時間、他コースが放課後に行っている週2日の講習の時間、も「凛花」とされるそうです。

例えば、凛花の時間には「茶道」を行うとしましょう。お茶を点てることが出来るようにするだけでなく、茶道の歴史や文化的背景や価値、世界の中での茶道の普及、和食の研究やマナー、着物の着付けなども学び、それらを英語で(例えば姉妹校の生徒たちへ)説明することが出来ようになるまで、を茶道の授業と考える、ということになるそうです。

我が国の文化を深く学び、それを英語で発信出来るようにする。日本に軸足を置きながらも「グローバル」を意識したコース内容となっています。

また、学年が進むにつれて教科を超えた授業を展開することも予定しており、学年を超えての授業や宿泊行事も予定しているとのことでした。

最終的に同コースが目標とする進路は「指定校推薦(文系)」及び「大阪大谷大(教育・文・人間社会)」といった、私立大文系となります。

既存コースの取り組み内容です。

医進と特進の理系は「国公立理系進学が目標」「中1の間は学習進度は同じ」というものに代表にされるように共通点があります。

ただ、医進は「中2から先取りが始まる」「医学部医学科のような難関理系を目指す」ものである一方、特進では中2までは目立った先取りは行わず、学習習慣・方法の確立に取り組んで中3からの先取りに備えることになっています。高1から理系カリキュラムの選択が可能となります。

特進の文系の中でも特に成績優秀な者のみで「特文」を高2から組織されることになっています。

医進と特進は中2進級時に入れ替えが行われ、医進から特進への一方的なコース替えは中3進級時にもあります。

医進と特進の理系は共通点がある一方で、特進の文系と凛花は「別物」と考えて欲しい、というお話もありました。理由としては、やはり凛花での取り組み内容が特進のものとは全く趣が異なるから、です。

一つ懸念点があります。特進の定員が2015年度より80名⇒110名となるので、学力差が生じるのではないか、という点です。

上位生はより医進に近づくように、成績下位者は学習意欲喪失を避けさせるために努力するというお話がありましたが、加えて習熟度別授業を導入する予定でもあるそうです。

指定校推薦枠のうち理系及び併設大薬学部への内部推薦は特進に用意されるそうです。

2015年度入試に向けた情報です。

2日目午後に1次C(凛花の募集なし)、3日目午前に2次(全コース募集)を配置し、午前入試(1次Aと2次)は13時には終了、とされることになっています。

一つ大きな注意点があります。1次Aで凛花に合格し19日(月)に手続きを済ませた後で、1次Cもしくは2次で医進に合格・入学する場合、後者で再度入学手続が必要となる、つまり入学金が二重に必要となることになっています。詳細は直接大谷中にお尋ねください。

四天王寺中高 中学の医志・高校の理数 初年度入試結果

2014年10月7日 火曜日

四天王寺中高の塾対象説明会に行ってまいりました。

中学に文化・スポーツコースが新設されることになっています。

文化・スポーツ各分野で才能ある児童をお預かりになられ、高校の「スポーツ・芸術コース」と連携することになっています。全国レベルの実力を持ち、その分野を将来の進路とする者が対象で、入学後のコース変更は不可とされています。

約20名の募集、実績点+当日の実技店+国社の筆記試験の総合判定、です。

中学における既存3コースの取り組み内容についてです。3つのコースの違いは次の通りとなっています。

英数Ⅰ 実践力・応用力の育成、基礎を固めてから応用力の充実
英数Ⅱ Ⅰコースの内容に深い学習内容が加わり、「深さと量」の充実
医志  Ⅱコースの「深さと量」に「速さ」が加わる、「深さと量と速さ」の充実

入学後のコース変更ですが、中2進級時にⅠからⅡに1クラス分の人数がコース変更出来ることになっています。中2・中3進級時にはⅠ・Ⅱコースから医志への変更もあるようです。また、高校進学時には中学3年間の成績を考慮して所属先が再編成されます。

高校の教育内容についてです。コース別の取り組みは次の通りです。コース間移動は高2進級時のみ可、となっています。

理数 高1より理系を重視したカリキュラム(週37時間・数学7時間)で、最難関国公立大や医歯薬系学部を目指す
英数 高2進級時より文系・理系に分かれ、文系最難関及び理系の難関国公立大を目指す
スポーツ・芸術 世界を見据え、スポーツ・芸術それぞれの分野で資質・能力が最大限に発揮できるよう配慮

各コースとも、併設中からの内部進学者とクラスが同じにはならないようになっています。

大学合格実績についても触れておかねばいけません。

今春卒業生数は388名。国公立大合格者総数は208名(現役123名)となりました。

特に同校からの進学希望者が多い国公立医学部医学科は51名(防衛医大2名含む)となり、そのうち現役は26名となりました。この実績は、大阪第1位・全国第10位(昨年は全国7位)となっています。

他、国公立医歯薬72名(現役36名)、東京阪神4大学計73名(現役50名)といった実績もご紹介頂きました。東京阪神4大学は文系:理系が4:6だそうです。

今春、3ヶ年生としては89名(昨年94名)が卒業。そのうち、国公立大は現役で15名・17%(昨年16名・17%)が合格。主な合格先としては大阪大2・奈良女子大2・大阪教育大2・大阪市立大4といった所になっています。

2014年度入試結果についてです。

医志コース新設で注目された中学入試での受験者数は546名(昨年586名・一昨年592名)、合格者数は400名(昨年436名・一昨年448名)となり、倍率は1.37倍(昨年1.34倍・一昨年1.32倍)となりました。

各コースの合格最低点は次の通りとなりました。医志の合格最低点が事前予想の75%を超えた78%となりました。

英数Ⅰ 230点(昨年227点)
英数Ⅱ 274点(昨年270点)
医志 312点

医志コース新設により成績上位層が増えている様子が伺えます。

高校入試においても、今年度から理数コースの新設と3科入試化と、大きな変更点がありました。その入試におけるコース別の合格最低点は以下の通りとなりました。両コースで、専願なら51点差、併願で42点差もあることから、理数のレベルに届いていなくても、英数で合格が出る可能性が大きくなっています。

理数 併願196点(65%) 専願186点(62%)
英数 併願154点(51%) 専願135点(45%)

最後、2015年度入試情報です。

中学入試における募集定員は既存3コースで245名(変更なし)、文化・スポーツが約20名の合計265名となります。今年度の体験学習会エントリー者数は昨年とほぼ同数らしいので、入試難易度は今年並みになるか?と予想します。

中学入試では面接が行われます。前半クラス15時半、後半クラス16時半が終了予定時刻となっています。

西大和学園中高 高校コース名を「東大・京大・国公医」に

2014年10月6日 月曜日

西大和学園中高の塾対象説明会の様子をご紹介します。

教育内容についてです。

中学校では今春入学生より女子の募集を開始し、35名が入学されています。現中1より、高校進学時に高校からの入学生と混ぜずに運営する予定としておられるそうです。

現在、中学1年生は男女は別学で運営されており、予定では高1進級時にクラスが混ぜられるようです。新中1の学年では中3進級時に男女混合とする可能性もあるとのことでした。

こぼれ話として、男女別学とはいえ、男子に関しては「教室がきれいになった」「おとなしくなった」「廊下で転がっている生徒が減った」と、女子入学の影響が色濃く出ている様子をご紹介頂きました。

西大和学園中高では、正規の授業を圧縮することを2年前から取り組まれています。授業時間は60分から50分に短縮し、6限授業にすることで放課後の時間を増やしています。来年度高3生は5限まで減らすなど更に授業をカットする予定です。また、補習に頼っていた授業を、正規の授業で質の高いものを提供し、時間をかけて子どもたちに力をつけさせるところから脱却を図ることにも取り組まれています。質の高いものを提供して物理的な時間を生み、放課後は子どもたちが選択出来るようにしてあげる、ということが目的の施策です。

高校では2015年度より、コース名を「東大・京大・国公医」とされることになっています。これには、「こういった大学・進路を明確に希望している中3生に集まってほしい」という願いが込められているようです。

新コース体制下では、高2進級時に「東大クラス」「京大・国公医クラス」に分けられ、高3になると中学からの内部進学生とも混合のクラス編成とされます。

将来的には入試段階から「東大」「京大・国公医」に分けて募集をするという構想もあるそうです。こちらに関しても今後情報が入ることと思います。

2014年度入試結果です。

中学入試では、受験者数は男子1311名・女子214名となり、前年(男子のみ)の1231名から考えると男子だけでも大幅な増となりました。

結果、男子2.09倍・女子3.29倍となり、最終的な入学者数は男子199名・女子35名・合計234名(昨年入学者数217名)となりました。

2013年度入試までは65%の得点率が目安となっていましたが、今春は男子の受験者平均が約70%となっています。

今春の入試問題ですが、算数において、レベル設定自体は同等としていたにもかかわらず、平均が男女で大きく違っています(女子58.3%<男子72.4%)。これは、女子で出題された題材が比較的男子向けのものだったことが要因ではないか、分析されておられました。

2015年度入試に向けた情報です。

中学入試では大きな変更点はありません。合格発表は掲示+1/19月の17時からのweb発表、となっています。

高校入試は、上述の通りのコース名変更があるほか、募集定員が100名から90名へ減少しています。ただし、募集クラス数が2つであることは変わりはありません。

合格発表が2/8の13時からのweb発表へ移行されることになっています。

大阪商業大学高 文理進学コースは自ら学ぶ姿勢を育む

2014年10月3日 金曜日

大阪商業大学高の塾対象説明会に行ってきました。

コースは以下の4つです。

グローバル商大
大阪商業大への内部進学を想定(必須ではない)し、高1から3年間同大との連携行事が多数。簿記や会計の授業にも注力。高3には同法人内にある教習所にて普通免許の取得も可(毎年90%が参加)。ゆとりを持ったカリキュラムでクラブとの両立も可能。

文理進学
今春2期生が入学。1年次は学習習慣(授業&家庭)の定着化、2年次以降は文系・理系に分かれてのカリキュラムとなる。各学期末に特別授業展開、外部講師による補習、速読を取り入れた読解力向上プログラム、を導入。有名私立・国公立大にチャレンジと合格することを目標とし、一般入試まで学習し続ける意識の養成を行う。授業1つ1つに真剣勝負(オンとオフの切り替え)、「長い授業時間」から「多い学習日」へ移行、英検・漢検・数検などにチャレンジさせるなど、受験勉強に終わらない、自ら学ぶ姿勢を持った生徒を育むコース。

スポーツ専修
リーダーシップを発揮できる人材の育成、コミュニケーション能力の育成をめざし、健康・トレーナー系の資格取得もさせつつ、「スポーツ演習講座」を通してスポーツと健康を学ぶ。今春より男女共学化、指定クラブ数が増えた。

デザイン美術
系列校である神戸芸術工科大への進学、その他の芸大・美大への進学を目指す。国公立の美術系にも合格者を輩出していることから、センター対策にも対応していることが分かる。デッサンだけでなく、PCのグラフィックソフトを使いこなすための指導もある。

大学入試結果についてです。

以下の人数・割合で進学しており、一般入試で四大へ進学したのは18名(昨年12名)で、他は系列校推薦・指定校推薦・AO・公募制推薦での進学となる。

大阪商業大87名・23.5%(昨年88名・29.6%)
神戸芸術工科大8名・2.3%(昨年4名・1.3%)
その他4年生大182名・39.5%(昨年119名・40.1%)
大阪女子短期大3名・0.9%(昨年3名・1.0%)
その他短期大2名・0.5%(昨年10名・3.3%)
専門学校など64名・17.8%(昨年40名・13.5%)
就職25名・7.2%(昨年9名・3.0%)
その他29名・8.3%(昨年24名・8.1%)

2015年度入試ですが、募集定員に変更があります(360名⇒325名に)。また、5科から3科入試になるのと同時に、試験時間が45分から50分になります。

そして、これまでは第3志望まで指定出来た志望パターンが廃止となり、第2志望までとなります。

スポーツ専修は併願も可能ですが、3年間クラブに所属することが条件となることもあり、同コース受験希望者は必ず中学のクラブ顧問等から高校に問い合わせをした上で、受験に関する相談をするようにしましょう。

デザイン美術ではデッサン実技の試験も課され、計400点で合否判定されることになります。第二志望で希望する場合であっても実技は受験が必要となりますから、ご注意ください。