2013年度中学入試 県外入試 出願速報

2012年12月28日 金曜日

年明け早々から開始となる中学入試の「県外入試」ですが、2012年12月26日(水)時点の出願状況がまとまりましたので、ご紹介いたします(画像をクリックすると拡大します)。

26日(水)時点の集計で出願締切を迎えているのが岡山中、愛光中、香川誠陵中、函館ラ・サール中(前期)です。

岡山中の東大国医で大きく志願者が減っています。

愛光中は859名⇒885名と微増となった去年から一転、今年は一気に1,000名越えとなる1,003名の出願を得ています(大阪会場)。近畿地区での県外入試実施からまだ年数が浅い愛光中ですが、着実に近畿地区県外入試における「その立ち位置」を獲得しています。

香川誠陵中や函館ラ・サール中は昨年並みの出願数をキープしています。特に、昨年は香川誠陵中は一昨年から志願者を減らしましたが、2011年度入試においては前年度から大きく志願者数を増やしていましたので、前年度の揺り戻しと判断しました。2013年度入試では引き続き出願者数1,000名台を確保されておられます。

年明けすぐから試験開始となる、近畿地区の県外入試実施校の出願速報でした。

2013年度入試向け 関関同立 秋時点の模試偏差値一覧①

2012年12月27日 木曜日

あと1カ月ほどしましたら、私立大一般入試が本格的に始まります。大学受験生の皆さん、学習は順調に進んでいますでしょうか?

教科書・参考書の見直しや覚えなおし、赤本を使っての過去問演習、やることはたくさんあると思います。

大学入試に関しては、ただがむしゃらに勉強を進めるだけではなく、いわゆる「入試情報」をしっかりと入手することでライバルよりも有利に受験を戦うことが可能です。

受験生の皆さんが入手出来る、あるいは入手すべき入試情報はいろいろあります。志望している大学・学部における入試変更点、志望大学・学部の人気動向、志望している学問系統で人気のある大学・学部や人気が無い大学・学部、といったものが中心となります。

これらの情報をしっかりと持っているかどうか、そしてそれを正しく分析して出願先を考えたり受験勉強を進めることが出来るか、も合格を大きく左右します。

前置きが長くなりましたが、今回から4回のエントリーで近畿地区私立大の雄である関関同立それぞれの全学部がこの秋の各社模擬試験においてどういったレベルになっているのか、をご紹介いたします。

今回のエントリーでは、関西学院大を取り上げたいと思います。下の画像内に表の見方等が記載されています(画像をクリックすると拡大します)。


※作成には万全を期していますが、偏差値等は各HP・書籍等で必ずご確認下さい

関西学院大で最も高いレベルの学部として評価されているのが国際学部で、河合塾で65.0、代ゼミで68という値がつけられています。ここ数年の「国際系人気」において近畿地区私立大の頂点に君臨するのが同志社大 グローバルコミュニケーション学部、立命館大の国際関係学部、そしてこの関西学院大の国際学部です。

その一方で、神学部を除いて、関西学院大の中で比較的手ごろなレベルで入学出来そうなのが、教育学部・総合政策学部の2つでしょうか。その中で教育学部は昨年よりも模試での評価(特に代ゼミ)が若干上昇しています。これまでのレベルを想定して受験をすると、ひょっとすると痛い目にあう可能性がありますので、注意が必要かと思います。

理系である理工学部は、どの模試においても評価が上下に幅広くなっています。それだけ人気があって難易度が高い学科と人気が無くて難易度が下がってしまっている学科の差が激しい、ということを示しています。

次回のエントリーでは関西大の模試偏差値一覧をご紹介します。お楽しみに。

あきらめるな! 公募推薦入試不合格者の一般入試合格先②

2012年12月26日 水曜日

あきらめるな! 公募推薦入試不合格者の一般入試合格先①」に続くエントリーです。

2012年度大学入試において、開成教育グループから受験をした受験生たちの全受験履歴から、「公募制推薦入試で不合格だった受験生が一般入試でどんなところに合格したのか?」というデータをご紹介しているシリーズですが、今回は一般入試で関関同立に合格した受験生たちが実は公募制推薦入試ではこんな所を不合格になっていた、という例をご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

左側にある大学・学部・学科名は公募制推薦入試で不合格になったところを示します。また、その右横にあるのは関関同立の大学・学部・学科名となっており、これは公募推薦でどこかの大学・学部・学科を不合格になった受験生が一般入試で関関同立のどの大学・学部・学科に合格したのか、を示します。

関西学院大はサンプル数が極端に少ないので掲載を割愛しています。

関西大の各学部・学科に一般入試で合格した生徒たちの中には、公募推薦で産近甲龍やそれに準じるレベルの大学・学部を受験して不合格になっているケースが多いことがわかります。

同志社大と立命館大は充分な数の例がありませんが、特に立命館大は近畿大・龍谷大・佛教大といった所を公募推薦で不合格になってから一般でチャレンジしてきた、という生徒が多いようです。

関関同立を目指している受験生の皆さん。公募推薦入試で産近甲龍に届かなかった方であっても関関同立の合格に向けて充分挽回は可能である、という例をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?一般入試で受験を予定している各大学の出題傾向をしっかりと分析し、その対策に万全を期せばよいのです。

皆さんのご健闘に期待しています。

近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率④

2012年12月25日 火曜日

近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率①
近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率②
近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率③
に続くエントリーです。

近畿地区主要私立大における公募推薦・一般それぞれの入試でどれだけの定員や入学者がいるのか、についてのデータをご紹介するシリーズです。

2回目となる前々回は2009~2012年度の4年間の、公募推薦や一般だけでなく指定校推薦やAO入試といったものも含めた「入学者比率」を、産近甲龍4大学の公募推薦・一般の状況について見てみました。

前回は関関同立のうち、関西学院大と関西大のデータを見てみましたが、今回はいよいよ同志社大と立命館大のデータを見ていくことにします(画像をクリックすると拡大します)。

立命館大は2011・2012年度の学部別の割合が判明しています。

2009~2012年度で大きく状況が変わっているのが「指定校推薦での入学者の比率の減少」と「一般入試での入学者の比率の増加」です。

指定校推薦での入学者比率は2009年度で15%だったのが、2012年度には10%少しにまで減少しています。その反対に、一般入試での入学者比率は上昇しています。

立命館大ではここ数年で入試制度を徐々に見直しておられます。特に、指定校推薦枠やAO入試枠を減少させて、一般入試の枠を多く確保する、という点に注力されていることは説明会などでもよくお話されておられます。その取り組みがきっちりと入学者の比率に表れているようです。

同志社大の特徴の1つとして、附属校からの内部進学比率が例年20%前後を占めており、関関同立及び産近甲龍の8大学の中でダントツに高い割合となっているという点が挙げられます。

しかし、一般入試での入学者比率が例年60%程度となっており、こと一般入試となると関西大や立命館大とほぼ同水準を確保していることになります。
これまで近畿地区を代表する8つの私立大の入学者比率を見てきましたが、特に関西大・立命館大・同志社大(関西学院大は最新のデータが無いので何とも言いようがありませんが)は一般入試での入学者比率が60%となっており、他の入試形態に比べて圧倒的に多くを占めていることがわかりました。

よって、関関同立を狙っている受験生にとってはこれから始まる一般入試は「最大の入学チャンス」となっていることは間違いありません。

その最大のチャンスを間違いなくモノに出来るよう、しっかりと学習を進めていってほしいと思います。

また、現在高1・2生の皆さんは、やはり関関同立は一般入試まで頑張らないと大きなチャンスは巡ってこない、ということを充分に頭に入れた上で学習計画や併願作戦を考えるようにしましょう。

近畿大 公募制推薦入試を終えて

2012年12月21日 金曜日

こちらのエントリー「近畿大 一般入試に向けた対策講座&説明会・相談会を開催」でご紹介をしました、近畿大が各地で実施されている「一般入試合格対策講座&説明会・相談会」にお邪魔してきました。

東大阪キャンパスで開催された回でしたので、大学キャンパスやその中を歩く大学生たちの姿も合わせて見ることが出来ました。参加された受験生の皆さんにとっても、特に参考になることが多かったのではないでしょうか。

さて、近畿大では先日公募制推薦入試が終了したばかりですが、そちらの結果についてご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

ご覧の通り、大変厳しい入試となりました。倍率が上昇している学部が多発しています。

こちらのエントリー「近畿大 今年は近年まれに見るチャンスの年!」では、昨年の公募制推薦入試終了時点の動向をご紹介しましたが、昨年は大学全体で7%ほどの志願者減となった反面で合格者数が前の年に比べて14%ほども増やされ、例年に比べて合格しやすい年だったことがわかります。

その結果を見た今年の受験生は「チャンス」と見たのでしょう。志願者が大量に集まることとなり、結果として大変厳しい入試となりました。

具体的に数字を追いながら状況を確認していきましょう。

大学トータルで志願者数が約14%増加したのに対して、多くの学部ではそれほど合格者数が増えていない状況であるだけでなく、一部の学部では大きく合格者数を絞っているところもあったりして、トータルでは合格者数は約1%絞り込まれた形です。

文系全体では合格者数がほぼ昨年と同数ですが、理系で2%強の絞り込みがされており、理系が特に厳しい入試だった様子です。

なお、倍率欄で赤字で示されている所は昨年から倍率が上昇したところを示します。特に薬・農といった人気どころで合格者数が大きく絞り込まれているのがわかります。

合格者最低得点率についても以下の通りまとめました(画像をクリックすると拡大します)。

左が文系、右が理系、すべて公募制推薦入試初日の得点率で、2013年度において得点率が高い所から順に並べています。

法学部は得点率が大きく下がっています。先にご紹介した志願者数・合格者数の動向によると「志願者数は大幅増・合格者数は大幅減」となっています。よって、「人気となったが成績的には下の層が集まり、一定水準の受験生を不合格にした結果、合格者数が絞り込まれた」と読めます。

倍率が低下した文芸学部に注目してみますと、昨年よりも得点率が上昇している所が多くなっています。よって、「例年以上に成績優秀者が集まったので思い切って合格を多く出した結果、倍率が下がった」のではないでしょうか。

一般入試に向けて注意が必要な大学です。今回の情報を参考にして、受験予定の皆さんは充分ご注意ください。

1問が明暗を分ける! 主要大 合格最低点周辺の人数分布②

2012年12月20日 木曜日

前回のエントリー「1問が明暗を分ける! 主要大 合格最低点周辺の人数分布①」の続きです。各大学が公表されている「合格最低点周辺の人数分布」をご紹介しながら、1問の重みについて深ーく考えていただくシリーズです。

前回のエントリーでは龍谷大と関西大のデータをご紹介しましたが、今回は関西学院大のケースを検証してみたいと思います。

合格最低点周辺の人数分布 関西学院大

1点差・2点差で不合格となった受験生が昨年(2011年度)の入試で合計30名、今年(2012年度)では22名もいたことになります。2点差ということは、まさに 「1問の間違いが明暗を分けた」形となります。

関西学院大の入試ガイド内には次のような記載があります。

「本学の一般入学試験の合否は総合点によって判定されます。したがって、1点の重みは大きいものがあります。学部によってはボーダーライン上に、多く の受験生が集中します。せっかく答えを導いても、スペルミスやマークセンスの記入ミスなどのケアレスミスが合否に大きく影響します。1点でも多く得点する ために、気持ちを落ち着かせ、集中力と持続力をもって解答してください。時間があれば答案の見直しをすることも大切です。」

私立大入試においてはマーク式の解答となっている所が多くなっている昨今です。たった1つのマークミスで得点順位が大きく入れ替わります。ケアレスミスをしないことは当然ですが、せっかく考えて導き出した答えを間違ってマークしてしまうことも、ご法度です。

さて、関西学院大からのメッセージにある「スペルミス」という言葉に焦点を当ててお話を進めたいと思います。

(さらに…)

近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率③

2012年12月19日 水曜日

近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率①
近畿地区主要私立大 公募推薦・一般の比率②
に続くエントリーです。

近畿地区主要私立大における公募推薦・一般それぞれの入試でどれだけの定員や入学者がいるのか、についてのデータをご紹介するシリーズです。

2回目となる前回は2009~2012年度の4年間の、公募推薦や一般だけでなく指定校推薦やAO入試といったものも含めた「入学者比率」を、産近甲龍4大学の公募推薦・一般の状況について見てみました。

今回は関関同立のうち、関西学院大と関西大のデータを見てみましょう(画像をクリックすると拡大します)。

2012年度については学部別のデータも明らかになっていますが、それ以前の年度については大学全体の集計データしか判明していません。また、関西学院大については画像内に記載をしている出典には数値が掲載されておらず、直近2年分のデータが欠落した形となっています。よって、今回のエントリーはほぼ関西大についての話のみとなってしまうことをご了承ください。

関関同立各校には「附属の高校」が複数設置されていてそこから大学への進学を果たす子が結構存在する、というのが一般的なイメージの1つかと思いますが、(同志社大と立命館大については次回のエントリーで数値をご紹介しますが)こと関西大については内部進学者が占める割合が8%弱となっており、非常に割合が低くなっています。同じく附属校を持ちつつも関関同立ほどは内部進学者の割合が高くない産近甲龍とほぼ同水準です。これは意外なデータです。

関西大のもう1つの特徴ですが、指定校推薦での入学者割合が2012年度では26.9%となっており、次回ご紹介する同志社大・立命館大よりも非常に高い比率となっています。特に人間健康学部では33.3%、社会安全学部については32.3%と、だいたい3人に1人が指定校推薦での入学であったことがわかります。

この2つの学部は「2010年に出来たばかり」「キャンパスが千里山ではない」という点が共通しており、他学部に比べて募集面で不利であるということが多少配慮され指定校推薦枠が多めに出されているのかな、と思われます。

ただ、2010年度のデータを見ている限りでは関西学院大も指定校推薦での入学者比率が3割と高めになっています。この辺りの数値が今現在ではどのようになっているのか、大変興味があります。

一般入試に関してですが、関関同立は募集人員の半分以上を一般入試に充てており、入学者の比率に関しても大体どの大学も6割前後となっています。よって、これから始まる一般入試は「最大の入学チャンス」となっていることは間違いありません。

次回のエントリーでは同じ京都に位置する同志社大と立命館大のデータを検証してみたいと思います。

武庫川女子大 公募制推薦入試(前期)終了時点の動向

2012年12月18日 火曜日

武庫川女子大が実施された今年度最終回のオープンキャンパスにお邪魔してきました。

すでに12月上旬に終了している公募制推薦入試(前期)の結果を細かくお教えいただきました。以下の通りとなっています。

スタンダード型 受験者数3,106名(昨年2,705名) 合格者数610名(昨年573名) 5.1倍(昨年4.7倍)
高得点科目重視型 受験者数2,269名(昨年1,836名) 合格者数509名(昨年472名) 4.5倍(昨年3.9倍)

合計 受験者数5,375名(昨年4,541名、18.4%増)
合計 合格者数1,119名(昨年1,045名、7.1%増)
合計 倍率4.8倍(昨年4.3倍)

受験者数の増加が約18%ということで大幅な増えであったのに対し、合格者数の増加は7%に据え置かれており、結果として倍率が大きく上昇することになりました。

ちなみに、11月末時点で判明している近畿地区女子大の公募制推薦入試時点の人気は比較的堅調で、京都女子大5.7%、同志社女子大17.6%、武庫川女子大18.1%の志願者数増となっています。

特に人気が上昇しているのが以下の学部・学科・型となっています。

①文学部英語文化学科 高得点重視型(昨年2.7倍⇒今年3.0倍)
②文学部心理・社会福祉学科 スタンダード型(昨年4.1倍⇒今年4.8倍)
③健スポ学部健スポ学科 スタンダード型(昨年4.3倍⇒今年4.9倍)
④同 高得点科目重視型(昨年3.3倍⇒今年3.7倍)
⑤生活環境学部生活環境学科 スタンダード型(昨年5.3倍⇒今年5.6倍)
⑥同 高得点科目重視型(昨年5.0倍⇒今年5.4倍)
⑦生活環境学部食物栄養学科 スタンダード型(昨年10.8倍⇒今年16.0倍)
⑧同 高得点科目重視型(昨年9.4倍⇒今年14.2倍)
⑨薬学部薬学科 スタンダード型(昨年2.1倍⇒今年3.1倍)
⑩同 高得点科目重視型(昨年1.6倍⇒今年2.5倍)
⑪薬学部健康生命薬科学科 スタンダード型(昨年1.4倍⇒2.2倍)
⑫同 高得点科目重視型(昨年1.2倍⇒今年2.0倍)

上記は各学部・学科・方式を細かく見たものですが、全体的な特徴としてはスタンダード型と高得点科目重視型共に志願者数が増加しており、特に高得点科目重視型の増加が目立つ(スダンダード型114.8%に対し、高得点科目重視型は123.6%)という点があります。

志願者・合格者の評定状況も明らかになっています。平均値は変わらないものの、合格者の最低ラインが大きく下がっていることから、受験者数はともかくとして合格の取りやすさで言えばかなり「おいしい」入試となった模様です(カッコ内は昨年の値)。

スタンダード型 志願者全体平均3.7(3.8) 合格者平均3.9(3.9) 合格者最低値2.5(2.9)
高得点科目重視型 志願者全体平均3.7(3.7) 合格者平均3.8(3.8) 合格者最低値2.5(2.8)

武庫川女子大の合格を目指して頑張っている皆さんを応援しています。

1問が明暗を分ける! 主要大 合格最低点周辺の人数分布①

2012年12月17日 月曜日

大学の公募推薦入試が本格的に実施され、合否もほぼ出そろいつつある時期となりました。受験生の皆さんの結果はいかがでしたでしょうか?

公募推薦入試が一段落し、年が明けて1月下旬ごろからいよいよ一般入試が開始となります。私立大の多くにおいてはこの一般入試、とりわけ2月に実施される入試で最も多い募集人数を設定されており、大学受験生の皆さんにとって一般入試は「最大のチャンス」となります。

また、関関同立を例に出してお話をしますと、関西大と立命館大は3月にも一般入試(後期)が実施されるものの、同志社大・関西学院大では2月に実施する一般入試が(センター利用型などを除いて)筆記試験による最後の入試機会となります。

この「最大かつ最後のチャンス」に確実に合格をとるためには、「凡ミスを無くし、確実に得点を積み重ねる」ことが必要となります。

今回のエントリーでは、凡ミスによって落とす「その1問」がどれだけ重要なのか、について、各大学が公表されているデータなどと合わせてご紹介をいたします。

合格最低点周辺の人数分布 龍谷大

上のグラフは、龍谷大の経済学部一般入試(スタンダード方式文系型)において、2010年度・2011年度・2012年度それぞれで「合格最低点周辺の点数に何人の受験生がいたか」を示しています。棒グラフ上の白抜き文字が、その点数を取った実際の人数となっています。

合格最低点を中心とした+3~-3点の間にこれだけの受験生がひしめいているのです。+3~-3点といいますと、問題数でいえば1問~2問の差といったところです。つまり、1問の出来・不出来が合格・不合格を分けた(と思われる)ケースがこんなにもたくさん起こっていた、ということになります。

続いては関西大のデータです。

合格最低点周辺の人数分布 関西大

2011年度までの2年分と、今年2012年度分のデータでは集計対象の入試方式が異なる点にご注意ください(今年の方が対象が広くなっています)。

関西大の入試ガイドには次のような文言が掲載されています。

「2012年度一般入試「学部個別日程「全学部日程」の商学部では、合格最低点(286点)の上下10点幅に560人も分布しています。また、合格最低点の上10点幅には、合格者全体の約22%が集中しています。「1点の重み」を意識して、確実に得点を積み重ねることが、合格への近道と言えるでしょう。」

関西大ほどの規模の入試になると、合格最低点の付近にはとてつもない人数がひしめき合っているのです。そんな中でケアレスミスで1問を落としてしまったら、不合格に向けて大きく一歩コマを進めてしまうのは当然のことですね。

続きは次回のエントリーで。

あきらめるな! 公募推薦入試不合格者の一般入試合格先①

2012年12月14日 金曜日

大学受験生の皆さんの多くは、私立大の公募推薦入試結果がほぼ出そろいましたので、一般入試に向けて勉強を進めたり、出願先を吟味したりしていることと思います。

公募推薦入試で不本意な結果となってしまった受験生もたくさんいることと思いますが、必要以上に弱気になることなく一般入試も強い気持ちを持って戦い抜いてほしいと思います。

公募制推薦入試で不合格となってしまった大学・学部であっても、一般入試で同じ所を受験して合格したケースも多々あります。もっと言えば、公募推薦入試で不合格となった大学・学部以上の所に一般入試で合格しているケースだって存在するのです。

今回と次回の2回のエントリーに分けて、2012年度大学入試において、開成教育グループから受験をした受験生たちの全受験履歴から、「公募制推薦入試で不合格だった受験生が一般入試でどんなところに合格したのか?」というデータをご紹介します。

多くの私立大がありますが、今回は受験生が多い産近甲龍に絞ってお話を進めていきます。

まずは、昨年京都産業大の公募制推薦入試を不合格となった受験生たちの、一般入試合格先についてです(画像をクリックすると拡大します)。

表が2つに分かれていますが、それぞれ左側にある学部・学科名は京都産業大の学部・学科名で、公募制推薦入試では不合格になったところを示します。また、その右横にあるのは大学・学部・学科名となっており、これは右側にある京都産業大の学部・学科を不合格になった受験生が一般入試でどういった大学・学部・学科に合格したのか、を示します。

一般入試合格大学・学部・学科の中で、黄色くハイライトをしている所は「公募制推薦入試で不合格になった学部・学科に一般入試で再チャレンジをして合格を勝ちとった所」を示します。つまり「リベンジを果たせた」ということになります。

また、同じ一般入試合格大学・学部・学科の中で赤くハイライトされている所は関関同立の合格大学・学部・学科を示しています。公募制推薦入試で不合格となったレベルの大学・学部・学科よりも高い所に合格をしている、ということになりますね。

続いて、公募制推薦入試で近畿大を不合格になった受験生が一般入試で合格した先の表です(画像をクリックすると拡大します)。サンプルが多いので、2枚の画像に分けてご紹介します。

ここで、何やら赤い字で「-9」といった数字がありますが、これは「公募制推薦入試において9点足りずに不合格となった受験生が、一般入試で右横にある大学・学部・学科に合格している」ことを示します。

上の画像の例で言うと、近畿大 農学部 食品栄養学科を9点足りずに不合格となった受験生が、一般入試では関西学院大 人間福祉学部 人間科学科と関西大学 人間健康学部 人間健康学科に合格している、ということを示します。

公募推薦入試の段階で近畿大 農学部の合格まであと一歩のところまで来ているのであれば、一般入試で関西学院大や関西大に合格する可能性がある、ということですね。

この農学部の例の他にも、一般入試合格先に関西大や立命館大が結構目立ちます。近畿大の公募制推薦入試の結果で不本意な結果であっても、その後の頑張り次第では関西大・立命館大・関西学院大も充分狙えるのです。

次の表も9点差で近畿大を不合格になった生徒が甲南大(法)や龍谷大(文)に合格しているケースもあり、関西大や立命館大にも合格している例もあります。

最後は龍谷大不合格者の一般合格先です(同じく画像をクリックすると拡大します)。

公募制推薦入試では9点差や6点差といったわずかな差で不合格となった学部・学科に一般入試でリベンジを果たした例だけでなく、法学部法律学科では20点以上の差がついて不合格した受験生が一般入試で見事に逆転合格を勝ち取っているという例も見受けられます。

その他、公募制推薦入試では龍谷大が不合格だったにもかかわらず、一般入試では関西大・同志社大・立命館大といった所にも合格している受験生もいますね。

このように公募制推薦入試の結果が思わしくなくても、一般入試で充分にリベンジが可能、いや、場合によっては関関同立といった公募制推薦入試の時に不合格となった大学・学部以上のランクのところにさえも合格出来る可能性があるのです。

どうですか?少しは勇気が出るデータではないでしょうか?

次回のエントリーでは、「一般入試で関関同立に合格した受験生は、実は公募制推薦入試ではこんな所を不合格になっていた」という例をご紹介します。関関同立を目指している受験生で公募制推薦入試の結果が良くなかった方は、必見です。