「日本は恵まれた国だと思う人、手を挙げてみて下さい」
「日本の将来は明るいと思う人、手を挙げてみて下さい」
校長先生からのこのような問いかけで始まった説明会でした。
雲雀丘学園高の受験生対象の説明会にお邪魔をしてきました。
900席もある学園記念講堂が満席、その上会場後方に補助イスを出されるなど、大盛況の説明会でした。
冒頭の校長先生からのご挨拶では、日本そして世界の今後を考えた際、グローバルに活躍出来る人間、言いかえれば世界に通用する人材が重宝されることが明白であり、そういった人材を育成することが日本の教育の使命である。そういったことを意識して、教育内容を刷新してきている、という旨のお話を頂きました。
具体的には以下のようなものがあります。
①人間教育の充実 ⇒ 凡事徹底
挨拶、服装、ルール・マナーの徹底、「環境教育」「道徳教育」の推進
②学力の向上 ⇒ 大学進学実績の飛躍的向上
中学・高校のコース制の充実によるきめ細かな進路指導やキャリア教育
授業日数・時間数・補習時間の増加、教職員の資質向上と授業改善
③より良い学習環境づくり
耐震補強、新校舎、芝生化、緊急連絡網
②の「学力向上 ⇒ 大学進学実績の飛躍的向上」の部分についてはもう少し詳しい補足をさせてもらいます。
12月頭に防衛大の1次の合格発表がありました。雲雀丘学園高からも多数の受験生がいたようですが、今年の1次合格者数は「31名」であったそうです。昨年は5名(合格率38.5%)で、それ以前(今年も含めた直近7年)であっても多い年で7名が最多であった防衛大1次合格者数が今年は31名と飛躍的に上昇しています。ちなみに、合格率は55.4%、特に理系の生徒の活躍が目立ったそうです。
防衛大1次の合格に必要なレベルですが、河合塾の最新データによりますと、文系である人文・社会科学であれば関西学院大や同志社大の文学部等と同程度、文系よりは比較的難易度が低くてすむ理系の理工学であっても立命館大の理工学部と同程度の力が必要です。
防衛大の合格者数が例年の6倍にもなっていることを考えますと、年明けの大学入試では例年にない結果が出てくるのではないかと期待が大きくなります。
近年の入試状況についてはどうなっていますでしょうか。
2011年度入試における志願者の地域分布の詳細は次の通りとなっているようです。
宝塚82、川西60.神戸97、西宮74.三田196、伊丹24、尼崎39、兵庫県他地域28
大阪30、豊中129、池田51、箕面22、豊能30、大阪他地域13.他府県8
大雑把に言いますと、「兵庫県55:大阪府45」といったところでしょうか。
また、選抜特進及び特進2つのコースの公立高併願先は次の通りとなっています。
選抜特進:豊中・茨木・北野 など
特進:豊中・茨木・池田・千里・御影 など
入試成績で一定のレベルを超えている者が対象となる「成績に基づく奨学金」の制度がありますが、これは選抜特進と一貫選抜の2つのコースが対象となっています。専願者に対する適用者数及び併願合格者に占める適用割合は次の通り。
専願者(数):07年度6名、08年度7名、09年度11名、10年度7名、11年度12名
併願者(率):07年度43%。08年度50%、09年度50%、10年度51%、11年度45%
気になる教科別の出題傾向は次の通りです。受験勉強の参考に。
国語:
長文1~2題
漢字(対義語・類義語・熟語)
慣用表現
古典の知識・文法・文学的知識
数学:
1と2は基本問題(計算問題・方程式・関数など)
3と4は応用問題(方程式・関数・確率など)
5は図形・基本問題(円の角度・平行線など)
6は図形・応用問題(円の角度・平行線・相似・立体)
英語(A日程):
長文総合問題(1~2題)
内容把握・語彙語法・会話表現
英作文・文法・構文
リスニングテスト(約15分・約15点、英検3級程度内容)
英語(B日程):
長文総合問題(2~3題)
内容把握・語彙語法・会話表現
英作文・文法・構文
リスニングテスト(約15分・約15点、英検3級程度内容)
社会:
地理・歴史・公民の各分野単独問題
資料・史料の読解・分析能力
読図
計算
基礎用語の徹底
時事問題
環境問題
理科:
第1分野・第2分野の各分野から基本的な問題・実験に関する問題
物理・地学では計算問題も出題
化学では基本的な化学反応
生物では基礎的な用語・植物図解