立命館大 2012年度後期入試に向けて

2012年2月29日 水曜日

立命館大が各地で実施された後期入試向けの説明会に参加させていただきました。

立命館大①

今回お邪魔したのは衣笠Cで実施された回でした。

立命館大の志願動向ですが、今年の一般前期では志願者数が昨年より約1万人増加、率にして昨年比113.2%となりました。ここ数年ずっと志願者数を減らしてきたのですが、今年は増加に転じています。

一般前期時点の学部別の動向ですが、スポーツ健康科学が唯一の昨年割れ(84.5%)となりましたが、昨年はセンター利用型入試導入初年度ということで志願者が上積みされたことで前年から増加した経緯があり、今年はその反動で志願さhが減った形となっています。よって、人気が下がったのではなく、一昨年程度の人気に戻ったと判断すべきでしょう。

立命館大②

今回の衣笠Cの回で後期入試説明会の最終回を迎えることとなりましたので、今年これまで実施された後期入試向けの説明会の参加状況をお聞きしたところ、昨年と比べて「落ち着いている印象」だそうです。後期入試は昨年よりも志願者数が減り、大きな波乱もなく落ち着いた入試になるのではないでしょうか。

関西大は一般前期の志願者が減っていることから後期を「狙い目」として見ている受験生がどうも多い印象がある一方、立命館大は一般前期で志願者を増やしていることから全般的に敬遠傾向に入っているのではないかと見ています。

今年の立命館大の後期は例年になく大きなチャンスとなるでしょう。

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率②

2012年2月28日 火曜日

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点
2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

に続くエントリーです。昨年の後期選抜における教科別の平均点、科目ごとの小問別得点率を順にご紹介してします。前回の「~①」では昨年の後期選抜 国語についてご紹介しました。

今回は、国語に続いて社会についての情報です。下のグラフ・表で昨年の得点率や無答率を紹介しています(画像をクリックすると拡大します)。

2011大阪府公立高後期 社会

なお、2009年度と2010年度の社会についての小問別得点率や解説については以下のエントリーでご紹介していますので、そちらも合わせて参考にして下さい。

2009年度⇒「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率③
2010年度⇒「2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率②

大阪府教育委員会からはこの社会の入試問題について以下のような見解が出されています。

・基礎的・基本的な事項に関する問題については、高い得点率であった。
・用語などを記述する問題については、得点率の低いものや無答率の高いものがあった。教科書に記載されている用語の意味や内容を正しく理解するとともに、適切に表現できるようにしておくことが大切である。
・日本や世界の地域の諸事象を位置や空間的な広がりとのかかわりでとらえ、国・都市の位置や名称については、学習内容の定着を図る上からも白地図を活用するなどして繰り返し学習する機会をもつことが大切である。
・問われている事項を的確に把握して、要点をおさえて分かりやすく表現する力が必要である。

歴史的分野の1?②(a)や、公民的分野2?②、地理的分野3?③(a)といった基礎的な事項に関する問題は得点率が高い一方、公民的分野の2?②(c)「参議院の緊急集会」のように用語について記述する問題は得点率が低いだけでなく、無答率(白紙にした率)が高くなっています。教科書に記載されている用語の意味や内容を正しく理解するとともに、適切に表現できるようにすることが大切です。

次回は数学についてご紹介します。

関西大 2012年度後期入試に向けて

2012年2月27日 月曜日

こちらのエントリー「あきらめるのはまだ早い! 私立大後期入試に向けての説明会」の一覧でもご紹介しました、関西大が主催された後期入試に向けての説明会にお邪魔してきました。

関西大①

2回実施された説明会のうち、19日(日)に堺キャンパスで実施された回に行ってまいりました。

関西大②

ちなみに、今年は前期時点で志願者数を減らされていることから、後期では多くの合格者が出るのではないかと予想しています。これからご紹介する情報が後期に向けて頑張る受験生の皆さんの参考になれば幸いです。

関西大では一般後期入試を3月3・4日で実施されます。昨年の一般後期では、8155名が出願・1026名が合格、倍率にして7.6倍となりました。ただし、前述のとおり、前期で志願者数が減ってしまっていますので、後期で優秀な受験生にたくさん合格を出されることと思いますから、後期の倍率は下がるのではいでしょうか。

一般後期では数学以外オールマーク式となっています。その点から見ても、チャレンジしやすいと思います。

関西大③

さて、気になるのは一般後期の合格最低点ですが、昨年の合格最低点は一番高い学部で経済学部の310点、一番低い学部で社会安全学部の267点でした。その差は実に43点もあります。学部によって合格最低点が大きく異なる上、年によって点数の上下が激しくなっています。ですから、(出願期間が終わってしまった後で言うのも何なのですが)3月3日(土)に実施される入試で導入されている「2学部併願」を積極的に利用することで、本命以外の学部も判定してもらっておくと思わぬ助けになることでしょう。

ちなみに、例年は出願者の60%程度が2学部併願を利用されているようです。

センター利用型についての情報です。

センター後期は商学部以外のすべての学部で実施されます。昨年のセンター後期では1509名が出願・430名が合格、3.5倍という倍率でした。

センター後期は「ベスト3科目傾斜配点方式」というものを採用しており、ベスト3科目のうち最も高得点の科目を傾斜配点により400点に換算、他2科目は200点満点、合計800点満点として計算されます。よって、センター試験で飛び抜けて出来が良かった教科がある受験生にとっては非常に有利な方式となります。

関西大④

さて、一般前期で志願者を大きく減らした、という点で後期に狙い目となるであろう学部をご紹介しますと・・・

政策創造、人間健康、経済、社会安全、総合情報

が挙げられます。

特に、総合情報学部は3日(土)と4日(日)の2回の入試機会が設けられており、4日(日)は英語と数学(ⅡBまで)の2教科で受験が可能となっています。また、理系一色のカリキュラムではなく、文系寄りの履修・カリキュラムも充実していることから、文系の受験生でも充分志望先として考慮し得る学部です。

また、関西大の中では比較的合格に必要なレベルが低くてすむことも特徴です。

最後に、後期入試まで残り少ない日数をどのように学習するか?について、英語対策のポイントを簡単にご紹介します。

大問1は44点の配点がありますが、出来れば満点を、それがダメでも40点はとるべきです。一般後期まで残りわずかな時間であることを考慮しても、ここに最も注力すべきでしょう。

反対に、難易度の高い大問2の対策は後回しにして良いと思います。それで空いた時間については、大問3の同意語句選択を大問1の次に進めるべきでしょう。ここも貴重な得点源となり得ます。

関西大を目指して猛勉強中の皆さん、最後までどうか頑張って下さい。

続報! 西大和学園の島本町進出

2012年2月24日 金曜日

過去にこちらのエントリー「西大和学園 JR島本駅前に大きな一手」でご紹介した西大和学園の次なる一手についてですが、その後若干の動きが出ているようです。

まず、過去のエントリー「西大和学園 JR島本駅前に大きな一手」では「JR島本駅前に看護・医療系大学を新設(2014年開学予定)」ということが島本町進出の大きな目的であることをお伝えしましたが、ここ約半年の間に大学新設を目的とした話し合いから中高一貫校の設置を目指した協議に方向転換されておられるようです。

当初はJR島本駅の西側にある2~3haの土地が予定されていたものの、現在では1.8haに縮小して話が進められているようです。用意できる土地面積が限られるとなると大学運営は難しいと判断されて中高一貫校の計画へシフトされたのかもしれません。

また、地域住民の皆さんに対しては、大学設置予定から中高一貫校の設置予定へと計画を変更している旨も含めて、すでに「建物の外観図が示されている」こと、「H26(2014)年開校を目指す」こと、銀行から専門家を迎えて土地の有効的な活用や土地価格の相場といった最近の動向についての「勉強会が実施されている」こと、といったことが知らされたり行われたりしているようです。

なお、こちらのエントリー「西大和学園中高 26年目を迎え「次のステージ」を模索」でご紹介しました通り、「現校地にある中高については変わりは無く今後もずっと進めていく」との発言が説明会内であったことから、今回島本町と協議を進めておられる中高一貫校は移転ではなく新設の予定であることになります。

それが共学校なのか、などは一切不明ではあるものの、2014年にはひょっとすると島本町に西大和学園の新しい中高一貫校が開校するかもしれない、というところまで話は進んでいる、ということになります。

さて、島本町のお隣である長岡京市には、立命館中高が移転してくることになっています。小学校から大学までの一貫教育の新たな展開を進めるためのこの中高移転ですが、移転時期は2013年9月の予定となっています。

立命館中高が長岡京市に移転後初めての入試を実施するのが2014年度になりますが、現在の西大和学園の計画では同じ年に新校の入試を実施することになります。

2014年、天王山付近には大注目です。

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科ごとの小問別得点率①

2012年2月23日 木曜日

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点」に続くエントリーです。前回は大阪府公立高 後期選抜の教科別平均点を過去3年分ご紹介しました。この後の5回のエントリーでは昨年の後期選抜における科目ごとの小問別得点率をご紹介していきます。

今回以降でご紹介していく表の中には、小問題ごとに次のデータが載せられています。

①全体の得点率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を正解したか
②評定平均値別の得点率・・・調査対象者を評定10~8・7~5・4~1の3段階に分けたそれぞれがその問題を正解した率
③無答率・・・調査対象者全員のうち何%がその問題を白紙にしたか

特に参考にしてほしいのが②のデータで、自分の評定平均や自分が受験する予定の高校で大体これぐらいの評定は必要だ、というようなものを考えて「3つのゾーンの中で自分はこのゾーンのデータを見ればいいのか」ということを決めてから見てほしいと思います。

③についても少し補足。これは「白紙にして出した率」ですから、「答えを書いたけど間違えた」というものは省かれています(②で計算されています)。そこを間違えないようにしてください。

まずは、今回のエントリーでは国語についてご紹介します(画像をクリックすると拡大します)。

2011大阪府公立高後期 国語

なお、2009年度と2010年度の国語についての小問別得点率や解説については以下のエントリーでご紹介していますので、そちらも合わせて参考にして下さい。

2009年度⇒「大阪府公立高校 後期選抜 教科別平均点と小問別正答率②
2010年度⇒「2010年度大阪府公立高入試 教科ごとの小問別得点率①

大阪府教育委員会からはこの国語の入試問題について以下のような見解が出されています。

・古文分野において、内容把握に関する記述問題については低い得点率であった。本文を丁寧に読み、書かれている内容を正しく理解した上で表現することが大切である。
・文章を記述する問題においては、設問の意図を正しく読み取る力と、求められている内容を適切に表現する力が必要である。本文から必要な情報を取り出し、その内容を理解した上で与えられた条件にしたがって的確に表現する力を身に付けることが大切である。
・国語力は日常生活の中でも培われていくものである。普段からさまざまな文章に親しむとともに、文章を書くときには適切に表現することを心掛けることが大切である。

一番最後に設けられている作文ですが、昨年のお題は「最も好きな身近な風景」。好きな風景を1つ選んで、その理由と自らの経験に照らして述べる力を見るものでした。選んだ風景としては「空」が最も多く、日常的な場面でもある「教室」「部活動」なども多かったようです。

この作文の問題ですが、誤字・脱字や原稿用紙の使い方の誤りが大きな失点を呼ぶことになってしまいます。内容そのものも大切ですが、その前に正しい表記を心がけることが大切でしょう。

次回は社会についてご紹介する予定です。

2011年度大阪府公立高後期選抜 教科別平均点

2012年2月22日 水曜日

明日はいよいよ大阪府公立高前期選抜実施日です。前期選抜を受験される皆さん、準備のほどはいかがでしょうか?

前期選抜の結果によっては後期選抜での受験も必要になってくる方も出てくるでしょうし、最初から前期選抜を受験せずに後期選抜に照準を合わせて準備を進めているという受験生もたくさんおられることと思います。

今回を含む6回のエントリーでは、昨年の後期選抜での教科別平均点や問題ごとの正答率をご紹介し、「取るべき問題」と「間違えても影響が無い問題」について考えてみたいと思います。後期選抜までの残り約1ヶ月を前向きに、効率の良い学習を進めてほしいとの願いを込めつつ・・・。

このシリーズ第1回目となる今回は「教科別の平均点(80点満点を100点満点に換算した点)」についてご紹介します。下のグラフは過去3年間の教科別平均点をまとめたものです(クリックすると拡大します)。

教科別平均得点率

このデータを見るときには1つ注意点があります。「合格者の無作為抽出標本調査」という方法が採られているという点です。・・・簡単に言うと「後期選抜を受験した受験生の全員のデータではない」ということです。「合格者だけ」、それも「全員ではない」という点がポイントです。

今回の「教科別の平均点」についてですが、各教科の過去4年分の平均点がグラフで示されています。ご存じのとおり、大阪府公立高校 後期選抜はどの教科も80点満点となっています。上の表に出ている数字はそれを100点満点に換算して計算したものになっていますので、ご注意ください。

国語を例にとって見てみると、2010年度(一昨年)は「63.3」とありますので、それを80点満点に換算すると

80×0.633=50.64

となります。ですから、去年の国語は80点満点中大体51点が合格者の平均点だった、ということになります。それを踏まえた上でグラフを見てください。

グラフの中に数学・英語それぞれに「A」と「B」がありますが、数学と英語はそれぞれA問題とB問題のうちから各高校が自由に選択することになっています。次の後期選抜ではどの学校がどちらの問題を選ぶのか、については当日にならないとわかりません。

さて、毎年作られる入試問題は出来るだけ問題の難しさを一定に保つように工夫はされていますが、どうしてもその年その年で難しさが少しずつ異なります。ですから、問題が難しかった年、逆に簡単だったという年、が起こってしまいます。

2011年度の後期選抜では、数学がA・Bともに平均得点率を大きく下げています。特に数学Bは非常に大きなダウンとなっています。ですから、公立高の過去問を解いた時に去年の数学だけやたらと点数が低くなることとは思いますが、それほど気にする必要なない、ということになります。

反対に、英語がA・Bともに平均点を上げており、特に英語Bの上がり幅が大きくなっています。このことから、昨年の過去問を解いている中で英語は全般的に良い点数が取れることと思いますが、安易に安心することはあまりよろしくないことと思います。さらに得点を重ねることができるよう、問題の見直しを細かくやっておきましょう。

これから先に過去問演習をしていく時には、これと同じように過去3年間の平均点(100点満点に換算されたもの)と自分の各教科の出来とを比較して、冷静な判断をするようにしてください。

次回以降では、去年の5教科それぞれについて小問題ごとの正解率や簡単なコメントなどを順番にご紹介していきます。お楽しみに!

確定! 2012年度大阪府公立高 前期 最終出願状況

2012年2月21日 火曜日

2月17日(金)に出願が締め切られた大阪府公立高 前期選抜、その翌日には早速出願状況が新聞各紙にて紹介されておりました。前期選抜を控え、改めて主要な高校の最終倍率を、昨年・一昨年・3年前の倍率と毎年出願前に実施・発表される「第2回 進路希望調査結果」と合わせてご紹介します。

なお、昨年及び一昨年の最終出願状況についての記事は以下になります。ご興味がある方はこれらも合わせてご一読下さい。

昨年  ⇒「2011年度大阪府公立高 前期 最終出願状況
一昨年 ⇒「大阪府公立高校 前期 最終出願状況

まずは、主な学科/コース合計の倍率をご紹介します。

大阪府公立高前期 最終出願状況①

昨年は10校トータルの倍率が3倍を超えた文理学科ですが、今年は2.90倍と昨年に比べて落ち着いた数字になりました。しかしながら昨年同様、10校間で倍率に大きな開きが出ています。そのあたりの所は後程改めてご紹介します。

文理学科が新設されたにもかかわらず、特に総合科学や国際文化を持つ各校の倍率は意外にも上昇した昨年ですが、これら2つの学科については今年も高い人気を維持しています。

また、希望調査段階で高い倍率を示していた理数科も最終的には2倍を超える高倍率となりました。こちらのエントリー「大阪府高校入試 2012年度第2回進路希望調査結果③」やこちらのエントリー「大阪府高校入試 2012年度第2回進路希望調査結果④」でご紹介しました通り、文理学科を狙っていた受験生たちが高い倍率や入学に必要とされるレベルの高さを嫌ってこちらに鞍替えしている例が多いことと予想されます。

続いて、文理学科10校それぞれの倍率を見てみましょう。

大阪府公立高前期 最終出願状況②

昨年の最終倍率からの増減にご注目下さい。

昨年から大きく倍率を上げたのが大手前高(+0.29)・三国丘高(+0.17)・北野高(+0.10)といったところになります。ただ、これらの学校は倍率が上昇したとはいえ、10校全体の平均倍率よりもはるかに下回っている倍率ですし、例えば豊中高や茨木高といった他校に比べても全然低い倍率で収まっています。

北野高・大手前高・天王寺高・三国丘高という、現在の4つの学区のトップ校に設置されている文理学科は、受験生たちが持つイメージでは他6校と比べて「敷居が高い」という印象なのでしょう。「チャレンジ受験」がしにくい、反対に言えば「自信がある受験生しか出願してこない」学校なのだと思います。よって、倍率が低く出がちなのだと推測します。

反対に今回倍率が高かったのが、茨木高(3.68倍)・豊中高(3.59倍)・四條畷高(3.39倍)といったところです。特に豊中高や四條畷高に関しては、先にご紹介した4校とは反対に「チャレンジ受験」組が多いのではないかと予想されます。

続いては理数・総合科学・国際文化です。

大阪府公立高前期 最終出願状況③

理数は2校とも大幅な倍率上昇となっています。文理学科の受験を回避した層が多く流れてきているのではないでしょうか。

総合科学では千里高が大きく倍率を下げていますが、昨年の2.58倍が高すぎたことを受けて受験生が他校へ流れてしまったものと思われます。しかし、それでも2倍に迫る高い倍率は維持している点から、人気は健在であることは確かです。

国際文化の3校も昨年並みあるいはそれ以上の倍率を維持しています。泉北高は昨年とほぼ同じ倍率に収まったということで、ここに出願した受験生の皆さんはほっとしていると思います。

国際教養と単位制はどうなっていますでしょうか。

大阪府公立高前期 最終出願状況④

国際教養の各校間では倍率の上下がかなり激しくなっているのが印象的です。大きく倍率を上げたのが枚方高(+0.51)・佐野高(+0.38)・箕面高(+0.33)といったところで、反対に大きく倍率を下げたのが花園高(-0.43)・旭高(-0.26)となっています。ここ数年で最も高い倍率となった枚方高と佐野高の2倍超えは特に驚きです。

最後に総合学科各校の倍率をご紹介します。

大阪府公立高前期 最終出願状況⑤

一部で昨年からの大きな上昇・下降が見られるものの、特に突出して倍率が高い所があるわけでもなく、例年の傾向等も加味すると、今年の倍率は順当に収まったと判断できる範囲内かと思われます。

さて、間近に迫った大阪府公立高 前期選抜。倍率は以上のようになっていますが、今となってはこればかりは受験生がどう頑張っても変えようがありません。(こんな記事を書いておいてこう言うのも何ですが)倍率の高い・低いにとらわれることなく、今まで学習してきたことを再度おさらいし、あいまいに把握しているという分野が無いようにし、「勉強したところは絶対に点を取るんだ」という意気込みで試験に臨みましょう。

受験生の皆さんのご健闘をお祈りしています。

文系?理系? どっちが多くお給料をもらえる?②

2012年2月20日 月曜日

文系?理系? どっちが多くお給料をもらえる?①」に続くエントリーです。

このシリーズでは、高校時代に得意だった科目が何であるかによって大きく収入が変わる、というデータをご紹介しています。

なお、このシリーズでご紹介するデータや分析に関しては、「高等学校における理科学習が就業に及ぼす影響-大卒就業者の所得データが示す証左-(独立行政法人 経済産業研究所)」で発表されたものに基づいています。

ちなみに、1年程前のエントリーとなる以下3つでは、学歴が毎月のお給料・お給料の上がり幅、果ては退職金の額にまで大きく影響を与えることをご紹介し、一生涯の収入を大きく左右する要素であることをご紹介しています。まだお読みでない方はこちらも合わせてお読みください。

大学卒とその他学歴での給料・退職金の違い①
大学卒とその他学歴での給料・退職金の違い②
大学卒とその他学歴での給料・退職金の違い③

前回のエントリーでは、文系と理系では理系の方が平均所得が高いことがわかりました。今回はさらに掘り下げて、理系は理系でも高校時代に理科4科目の中でどれが得意だったのかによって所得が変わるというデータをご紹介します。

下でご紹介しているグラフは、理系出身者(約3200名)を対象として高校時代の理科の得意科目別の平均所得を、世代別に調査したものの結果になります(画像をクリックすると拡大します)。

理科得意科目別 平均所得(3世代別)

どの世代を見てみましても、物理が得意だった方の平均所得が一番高くなっています。

話が少しそれますが、国公立大を目指すのであれば文系の方であっても大学入試で生物や化学を学習しておかないといけません。よって、文系の方でも英語や地歴公民よりも化学や生物が得意だ、という方もたくさんいることでしょう。

一方、物理になりますと理系の方だけが履修する、という傾向が強く、文系の方が物理で大学入試を戦うことはほとんどまれです。

理系は文系よりも圧倒的に人数が少ない一方で産業界の需要が多い、ということは大体想像の通りですが、特に物理分野になるとしっかり学習してきた方がさらに少ないこともありますし、上述の通り文系の方には簡単に手を出せない科目ということもあって、そう簡単に良い人材が見つからない、ということになります。

代わりの人が少ない分野であれば、その分お給料が高くなるのは当然のことです。

物理に強い人であれば、社会に出た後もより良い人生を歩むことができる確率が高い、ということでしょうか。

では、この3世代合計の平均所得はどうなっていますでしょうか?

理科得意科目別 平均所得(3世代合計)

高校時代に得意だった理科科目別、3世代合計で見てみますと最も高い平均所得となっているのは物理681万円、次いで地学647万円、化学620万円、生物549万円の順となっています。

4科目合計、つまり理系出身者全体の平均は637万円となっています。なお、前回のエントリーでご紹介したとおり、文系出身者の平均所得は510万円でしたから、その差約130万円、となります。

文系と理系ではどちらのお給料が高いのか?という素朴な疑問からスタートし、理系の中でも特に高校時代に物理が得意だった、という方の平均所得が高いことが分かるデータでした。

明治大 一般入試志願者数の3年連続1位が確実に

2012年2月17日 金曜日

2月9日現在の数字ではありますが、明治大の2012年度一般入試の志願者数が11万2342人に達し、初の全国1位となった2010年度から3年連続の1位となることがほぼ確実となったようです。志願者数が10万人を超えるのは6年連続のことで、11万人を突破したのは3年連続となります。

当ブログでは「明治大 今日本で一番勢いがある大学」というエントリーで、こちら近畿地区で実施された説明会の模様をお伝えしたことがあります。

明治大では教育・研究の充実に加え、キャンパス整備や新学部の設置などの諸改革を積極的に進めておられますが、特に2013年4月には、東京都中野区に第4のキャンパス「中野キャンパス」を開校、国際日本学部がそちらに移転予定であるほか、10番目の学部となる新学部「総合数理学部(仮称)」などを設置する予定にされています。

入試改革にも積極的で、2007年度より複数学部が併願可能な「全学部統一入試」をスタートし、全国8都市で実施されています。

さて、こういった教育・研究・入試制度といったあらゆる面での絶え間ない改革が奏功して受験者数を伸ばし続けていることは言うまでもありませんが、それらとは別に、昨年3月に発生した東日本大震災で被災した受験生あるいは学生に対するサポートも充実しています。

受験生に対する具体的なサポートの中身ですが、被災した2012年度入試の受験生について入学検定料(受験料)を全額免除するものとなっています。また、被災学生を対象に今年度実施している授業料減免や修学助成金などの特別措置についても、2012年度新入生にも適用することが決定しています。

さて、一般入試の志願者数が3年連続の全国1位、志願者数が10万人オーバーは6年連続、11万人を突破したのは3年連続、という記録尽くしの状態ですが、ここで明治大の近年の志願者数の推移を見てみたいと思います。

2012年度 112,342 (※2/9現在)
2011年度 113,905
2010年度 115,700
2009年度 106,261
2008年度 108,946
2007年度 102,451
2006年度 84,526
2005年度 77,129
2004年度 76,194
2003年度 84,765

2004・2005年度あたりでは志願者が低迷した時期になっていたようですが、そこから転じて面白いように志願者数が増え続けています。今年2012年度の志願者数は、2004年度のそれの約1.5倍も集めています。

ここに至るまで様々なご努力をされてこられ、以下のような形で大きく実を結び、それが志願者数の劇的な増加につながっているのです。次年度以降で大学受験をお迎えになる皆さんは、ぜひ参考にしてみてください。

「大学探しランキングブック2012」(発行:大学通信)における明治大学のランキング
・最近「魅力的」だと知った大学(受験生評価) 【全国第1位】
・就職に力を入れている大学(進路指導教諭評価) 【全国第1位】
・改革力が高い大学(進路指導教諭評価) 【全国第2位】
・卒業生が魅力的な大学(受験生評価) 【全国私立大第3位】

あきらめるのはまだ早い! 私立大後期入試に向けての説明会

2012年2月16日 木曜日

2月に入り、私立大入試が本格的に実施されており、中旬以降はその合格発表が続々と行われています。このブログをお読みの大学受験生の皆さんはどのような結果になりましたでしょうか?

私立大入試ですが、2月の一般入試前期が最も規模が大きい入試となっています。一部の大学は2月の一般入試ですべての入試を終えてしまうのですが、大多数の私立大では3月に行われる「一般入試後期」と呼ばれる入試にも、少数ではありますが、定員を割いて受験チャンスを設けています。

そして、先般こちらのエントリー「近畿大 後期入試合格対策講座&説明会・相談会」でご紹介したように、一般入試後期で合格を勝ち取ってもらうために、各大学は受験生を対象として「後期入試出願のポイント説明」や「予備校講師による教科別対策講座」をメインとする説明会を開催されています。

今回のエントリーでは、近畿地区の主要私立大で3月に入試を行う大学が主催する、一般入試後期に向けた説明会日程・内容をご紹介したいと思います(画像をクリックすると拡大します)。

2012主要私立大 後期入試向け説明会

なお、画像内にもありますとおり、黄色で示されている日程・会場では願書の持参受付が行われます。受付時間帯については大学HP等でご確認いただきたいのですが、郵送で間に合いそうにない場合はこの日を狙って出願するのが良いでしょう。

一般後期入試に向けての注意点を1つ。「今までオープンキャンパス、説明会、入試を通して全く大学に行ったことがないけど、後期入試は受験する」という方は、必ず大学のキャンパスで行われる回に参加してキャンパスを隅々見るようにしましょう。一度もキャンパスの様子を見たことがない大学を受験させるのは、入学後のミスマッチの可能性を考えると、進路指導をする側にとってみても抵抗があります。その大学を受験して正しいかどうか、については実際にご自身の目でキャンパスを見てから決めるようにしてください。

そして、こういった説明会に参加することの利点のうちで最も大きなものとして、各教科の対策講座による傾向分析や学習法といった勉強面の情報が得られることと、各学部の「一般入試前期終了時点の人気動向、合格・手続き状況」を聞かせてもらえる、というものがあります。

特にこの人気動向に関する情報があれば、後期試験における「狙い目学部」や「要注意学部」を探り当てることが可能です。出願学部で迷いがある、あるいは学部にこだわりはないがとにかく○○大に合格したい、といった方に関してはこの情報は大変有益になることでしょう。また、こういった情報は説明会に参加しないと得られないものです。見逃せません。