大阪国際中学校高等学校の新校舎にお邪魔してきました①

2022年3月16日 水曜日

4月から開校の「大阪国際中学校・高等学校」の校舎が完成しました。パナソニックの工場跡で今まで大阪国際滝井のグラウンドとして使われていた土地に真新しい校舎が経っています。設計は安井建築設計事務所との事、JR神戸線からも見える大阪市西淀川区の江崎グリコの本社や東大阪のサクラクレパス大阪工場、大阪総合保育大学を設計した会社ですね。

入り口には「人間をみがく」という校訓が刻まれたモニュメントがあります。徳島県鳴門市にある大塚美術館でも使われている陶板を使ってくみ上げられたものだそうです。今の2校の伝統を示すパーツも組み合わさっています。(その中に「帝女」の文字が・・・。そういえば帝国女子という校名でしたね、その昔)

真新しい校舎は靴を脱いで、と思いましたが、下足箱がありません。実は一足制(土足のままで教室まで入る方式)なのです。従って傘立ても各教室に設置されています。

教室は部屋ごとに樹木の名前が付けられています。またその名前の木材で作られた扉が1枚ずつ設置され、その樹木の説明が書かれていたりします。校舎全体が図鑑のようになっています。

ここで問題です。この教室の写真に違和感はありませんか?

答えは教室の右手に窓があるという配置です。学校では右利きが多いために左手に窓が来るように教室配置を行うのが一般的ですが、十分な天井照明があるからでしょうか、利き手がどちらでも差が無いよというメッセージでしょうか、あえてこの配置です。因みに今年は車いすの新入生がいるそうですが、エレベーターも完備されているので問題ありません。(続く)

三田松聖高等学校でしゃべってきました

2022年3月15日 火曜日

このエントリーで5年前に「兵庫県で初年度納入金が最も安い高校」として紹介させてもらった三田松聖高校で、進路ガイダンスが開催されました。広大な校地でのびのびとスポーツに励む生徒が多い学校ですが、大学進学に特化した4つのコースを編成するなど、大学受験にも力が入っているようです。今日は前半では大学生になった先輩5名(女子3名、男子2名)へのインタビュー形式でのトークショー、後半は開成教育グループ入試情報室による講演の2部構成となっています。今日は1年生と2年生の特別進学コースと大学進学コースの生徒さんが集まってくれています。

先輩方のトークはなかなかリアリティーのある内容でした。受験勉強を始めた時期や、勉強の仕方や部活との両立、英検などの民間検定への取り組みや反省点など、これから受験を迎える高校生にとってはとても刺激的な内容で、生徒さんたちもメモを取りながら聞いていました。その後、今の大学入試の近況と勉強法についての講演を入試情報室から行いました。こちらも熱心に聞いていただきました。こちらとしても立派な施設で話をさせていただき、ありがたかったのですが、終わってからも質問してくるなど積極的な生徒が多いのが印象的でした。

年度末の忙しい時期であるにもかかわらず、次の週には学校から大学見学のツアーも企画されているそうで、大学進学に向けたモチベーションアップにも丁寧に取り組まれている学校だなと感じました。

大阪府私立高校「戻り率」2022

2022年3月14日 月曜日

17日(木)は大阪府公立高校入試の合否発表です。合否発表ですから不合格もあり得るわけです。残念ながら公立不合格となって併願合格していた私立に入学手続きを行うことを私立高校側からの視点で「戻り」と呼び、併願合格者のうちの「戻り」の割合を「戻り率」といいます。さて、とある私立高校の先生から「今年は募集が好調だったのであまり戻ってくると教室に入りきらなくて困ります」という、うらやましいお悩みを聞いてしまいました。そこで、どのくらい戻ってくるのかを地域と偏差値帯に分けて試算してみました。

空欄になっているところはこの偏差値帯合計では募集定員よりも受験者の方が少なかった学校群となります。難関校は志願倍率も高いのでこのように戻り率も高くなる傾向になります。ところが旧3学区の45~49だけは例外的に高くなっています。これはここに当てはまる高校は、いずれも人気の山本と阪南の2校しかないためです。

というわけで私立高校の教職員の皆様、何かの予測にお使いください。

2022年度 大学入試状況速報【開成教育グループ トピックス】

2022年3月11日 金曜日

そろそろ2022年度大学入試も終盤戦に入り、今年の大学入試の状況が次第に明らかになってきました。各大学からの全体的な入試統計はまだ発表されていない時期ですが、ひとまず「開成教育グループ」での現状とそこから見える全体状況を推察してみます。

①近畿大学 グループ実績1200超!

一人での複数合格もそのままカウントした数字ですが、昨年の近畿大学最終合格数が692でしたから、既に昨年の1.7倍を超えています。「近大V模試」の導入や答案作成練習会によって、合格率も上昇しています。一方大学側も、追加合格を避けるために多めに合格を出したのでしょうか。

②京都産業大学 グループ実績479(昨年最終で330)

こちらも昨年よりも合格率が上がっています。特に公募の合格率が上がってきています。フリーステップの指導力の向上を見よ!と言いたいところですが、正直に言いますと、こちらは近畿大学と異なり、京都産業大学に特化した対策のイベントを行っていませんので、大学側が多くの合格を出したのではないでしょうか。

③外大系、志願者激減、合格者増

このようなご時世ですから仕方がないとは思いますが、2019年度入試と比べると当グループからの出願数は関西外大で6割ほど、京都外大で3割ほどまで落ち込んでいます。結果的に合格率は大きく上昇しています。しかし今後感染状況が落ち着いてくると、一気にこの分野の反発・難化も考えられますので、今後の受験生は、この2年間の入試結果による難易度をあまり信用しないほうが良いかも知れません。

④看護・医療・薬学系、志願者増、合格者変わらず

こちらの系統には当グループからの志願者が大きく増えています。しかし残念ながら合格者数は昨年並み、つまり難易度が上昇したのではないかと考えられます。例外として薬科大学の中で当グループからの合格者を大きく増やしたのは神戸薬科(現時点で20、昨年は最終で8)と昨年を上回る合格となっています。薬学部に限らず、今年は神戸方面が穴場になった影響でしょうか。

⑤他地域受験は増加

3大都市圏以外への大学への入試に関してですが、まだ2019年水準まで戻っていませんが、2020、2021年度入試よりは出願者・合格者が増えました。たとえば九州・沖縄方面では、立命館アジア太平洋大学も7名合格(昨年0)。まだ合格数の集約はてきていませんが、九州大学をはじめとする国公立大学にも昨年よりも多くの受験生が出願しています。

昨年もオンラインで行われた「関西8大学大研究」や「答案作成練習会」の成果でしょう、おかげさまで関関同立の開成教育グループ合計の合格実績は現時点で1600を超えています。(昨年最終1,466、一昨年最終1,327)

今後、各大学からの入試統計が出そろってきた段階でより詳しく分析してみたいと思います。

【WEB型+来場型】関西学院大学 オープンキャンパス2022【ハイブリッド】

2022年3月10日 木曜日

関西学院大学もオープンキャンパスが開催されます。このようなご時世ですのでオンライン開催(WEB型)を取り入れているのですが、この大学の面白いところは、都合に合わせてどちらかで参加してね、というのではなく、それぞれ別内容で実施することで、両方見てね、というハイブリッド型になっている点です。最悪今後の感染拡大の状況によって来場型の開催ができなくなったとしても、WEB型は生き残りますので情報伝達ができないという事もなくなります。なるほどです。

いずれにしても事前申し込み制です。詳細、申し込み方法は大学HPでご確認ください。

【こちらも対面型】追手門学院中学校 オープンスクール

2022年3月9日 水曜日

まだまだコロナウイルスオミクロン株の流行が収まりませんが、マスクを正しく着用し、清潔な環境にお出かけする事はそれほどリスクの高いものではありません。コロナウイルスを恐れすぎて学校選びの機会を失ってしまってはいけません。というわけで、新小学4・5・6年生(つまりは現小3以上)の皆さんは、中学校ってどのようなところかな、というのを体験して見るのは如何でしょうか。

茨木市のJR総持寺駅から徒歩圏内に新築された追手門学院中学校は多彩な学びを支える独特な教室配置など、教室がずらりと並んでいるだけの学校とは異なるユニークな校舎が自慢です。現段階では私立中学校受験をあまり考えていない小学生やその保護者にとっても、このような無料の体験講座は、私立・公立のどちらが良いのか考えるきっかけになるのではないでしょうか。

詳しくは学校ホームページをご覧ください。あと、体操服が泥だらけにならない人工芝のグラウンドも必見です。

【こちらは対面型】京都産業大学 オープンキャンパス

2022年3月8日 火曜日

京都産業大学のオープンキャンパスは対面方式(来場型)で開催するとの案内が届きました。実は京都産業大学を志望しない理由の一つに「遠いから」というのは時々聞く話なのですが、JR、阪急からは地下鉄烏丸線に乗り換えて北大路駅まで行けば市バスが頻繁に出ていますし、京阪からは出町柳で風情のある叡電に乗って二軒茶屋まで行けばあとは無料シャトルバスでわずか5分。一度行ったら実は通学は不便ではないという事がわかります、というわけで、会場実施にこだわるのかもしれません。

それはさておき、学生スタッフも加わって学部の説明やキャンパスツアーなども企画されているようです。このようなご時世ですから事前申し込み制となっております。詳しくは大学HPをご覧ください。

【あるとき~!】近畿大学 オープンキャンパス【ないとき~!】

2022年3月7日 月曜日

近畿大学のオープンキャンパス2022のお知らせです。このようなご時世ですので、オープンキャンパスを来場型で開催ができるのかどうか、わからない、決められない、という状況を逆手にとって、関西では有名な肉まんのCMのパロディーにしてみました、というチラシです。

色合いも含めてふざけているようで、必要な情報はがっつり盛り込まれています。ううむ、すごいな。

【関関同立即日分析「総まとめ」シリーズ】立命館大学 世界史の出題傾向

2022年3月4日 金曜日

昨日は同志社の英語の傾向が変わった話をしましたが、今日は「変わらないものもある」お話です。

生徒A「先生、実は私、私立大学の受験校について迷っているのですが。」

世界史の先生「君は選択科目では世界史を使うつもりかね?」

生徒A「ええ。先生のおかげで大好きになった世界史で勝負するつもりです。」

世界史の先生「うれしい事を言ってくれるね。ところで、君は中国史が得意かね?」

生徒A「はい。西洋史よりも中国史の方が楽しく勉強できます。」

世界史の先生「それなら、受験校は立命館が良いと思うよ。模試の判定よりもいい結果が期待できるよ。」

生徒A「え、本当ですか?進路の部屋に行って早速過去問を見てみます。」

世界史の先生「そうするといいよ。きっと立命館には中国が好きな先生が多いだろうから、入学後も楽しめるのではないかな。立命館を受験するのなら併せて民族解放や革命全般についても勉強しておいた方が良いよ。」

(最近の入試問題に頻出する会話文形式にしてみました)

立命館の世界史の中で中国~東アジアに関する出題にオレンジ色を塗ってみました。ご覧のようにほぼ半分を占めています。

もう一つの頻出テーマが「差別」「解放」「革命」。こちらには青色を塗ってみました。こちらも頻出となっております。

というわけで、私立大学受験にはその出題傾向に応じた受験校選びと準備が大切ですよ、というお話でした。

【関関同立即日分析「総まとめ」シリーズ】同志社大学 英語の出題傾向

2022年3月3日 木曜日

素材文をそのままリライトせずに語注まみれの長文と英作文があるため、ハードルが高いと思われている同志社の英語ですが、2月4日と7日は理系の日程であるため、理系の内容の長文が良く出題されています。(これは理系有利?と思われる大問には水色を塗っています)

実は2019年までは文系の日程でも数字や単位が良く出てくる理系的な内容が特徴的だったのですが、2020年から出題傾向が変わってきて、比較的日常的な内容となってきています。自然科学に関する内容でも、どちらかといえば歴史や伝記のような、 時系列に沿って読めるような長文となっています。というわけで、同志社志願者は2020年以降の過去問題に取り組むようにしましょう。