2013年3月卒就職率 分析② ~就職率が高い学部・系統~

2013年9月26日 木曜日

こちらのエントリー「2013年3月卒就職率 分析① ~文系<理系 男子<女子~」では、2013年4月卒業生の最終就職率をご紹介し、特に今年3月卒業生においては男子よりも女子の方が就職率の点では健闘が光った、という話をご紹介しました。

大まかな就職率については前回のエントリーのような状況となっていますが、もっと細かく就職率を見てみたいと思います。今回は、近年ではどういった学部・系統の就職率が高いのか?低いのか?について検証してみます。次の表をご覧ください。なお、表内で紹介している就職率は大学通信調べによるもので、先にご紹介をした文部科学省及び厚生労働省調べのものとはソースが異なり、総計の就職率も異なっています。以下でご紹介する就職率は「就職決定者÷(卒業生-大学院進学者数)×100」で計算されたものです。

学部・系統別に過去5年分の値を掲載していますが、2013年度の就職率が高い学部・系統から順に左上⇒左下⇒右上⇒右下、と掲載しています。

就職率が高い学部・系統として、ベスト3は看護、薬、医療技術といった「医療系」が独占しており、もう少し下の方の順位を見てみても社会福祉、家政・栄養、教育という「資格系」が人気を集めています。

また、反対に就職率としては振るわない部類に入る、右側の表にある学部・系統を見てみますと、文系学部がひしめいています。

全国の進学校でご勤務されている進度指導教諭644名に「就職を意識して大学・学部を選ぶ傾向が強まっているか」と聞いた所…

以前に比べて強くなった 34.8%
以前に比べて少し強くなった 53.0%

と、この2つの回答だけで90%近くにまで達しています。その点から考えますと、この学部・系統別の就職率データは大学受験を控えた受験生の学部選びの参考になるものではないかと感じます。

特に、「大学で何を学びたいか決まらない」「興味がある分野が見つからない」といった受験生の皆さんは、いわゆる「つぶしが利く」所として「就職率が高い学部・系統」を候補として挙げるのも1つではないでしょうか。

このシリーズ3回目となる次回のエントリーでは、企業側の目線に立った内容で、昨今の就職状況等について分析してみたいと思います。