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開成教育グループ


楽しい高校生活とは…?

2011 年 12 月 5 日

 高校生と話をしていると、受験勉強をすることは、つまり楽しい高校生活を犠牲にすることだと思っている人が多いように思われます。
 そう考えるのは、実にもったいないです!大学受験は一生涯で一度しかないもので、自分を大きく成長させるチャンスなのです。
ところで、人間が大きな喜びを感じる瞬間は、どんな時だと思いますか?それは、自分が壁を乗り越えて成長する時です。みなさんにも経験はないでしょうか?何回も失敗しながら初めて逆上がりができた時、朝晩一生懸命練習して部活でレギュラーになれた時、勇気を振り絞って好きな子に告白して、思いが届いた時…。その瞬間の喜びは、強く心に残るものです。そして、乗り越える壁が大きければ大きいほど、喜びも大きなものとなります。
 大学受験は高校生にとって、おそらく今までの数多くの壁の中で、最も大きなものでしょう。なぜなら、受験勉強をしていると、必ず次のような悩みに何度もさいなまれるからです。「なんで勉強しているのか分からない」「将来何がしたいのか分からない」「頑張っているのに成績が伸びない」「受験勉強がつらい、もうやめたい」。そのたびに自分と向き合って、なんとか顔を上げて前に進んでいかなければなりません。あきらめることは簡単ですが、続けることは本当に大変なことなのです。
 では、想像してみてください。辛く長い受験勉強を頑張り抜き、試験のプレッシャーにも負けず戦い抜いたあなたがいます。合格発表の日、あなたは大学へ向かいます。緊張と不安で何も考えられません。なんとか会場に到着しますが、今度は怖くてなかなか合格者の受験番号が載った掲示版に目を向けることができません。それでも思い切って自分の受験番号を探します。そして、あなたの受験番号を見つけます。その時、あなたが見る世界が変わります。今までの辛かった日々が、輝く宝石へと姿を変えます。
 大学受験は自分を成長させる、最高に贅沢な機会です。

開成ハイスクール英語科 津留天然

小さくて大きな励まし

2011 年 11 月 28 日

 みなさん、こんにちは。いよいよ冬の到来です。風邪をひいている人も多いようですが、みなさんは大丈夫でしょうか。特に高3生は、あと1ヶ月余りでセンター試験ですね。準備は万全でしょうか。もう本番モード、ぐずぐずしている暇はありません。また、高2生のみなさんも、まだ1年以上あると悠長に構えていてはいけません。今から1年先のことを見通して時間の使い方を計画立て、それに基づいて着実に準備を進めて行く必要があります。
 大学受験というと、思い出すことがあります。当時、私の家の近くには郵便局がなかったので、てくてくと30分くらいかけて、ひと山向こうの郵便局へ受験料や願書など一式を出しに行きました。もちろん、忘れているものはないか、何度もチェックして、万全の状態でした。しかし、郵便局でいろいろと手続きを済ませ、家へ帰ろうと郵便局の自動ドアを出ようとした時、受験料を一緒に送るのを忘れていたことに気付いたのです。その瞬間、「自分では万全だと思っていても、なかなかすべてが上手くはいかないものだ」などと、受験そのものがとても不安になってきました。ところがその帰り際に、嬉しいことがありました。受験料の送付を済ませ、今度こそ本当に帰る間際、郵便局の方たちが全員で「ありがとうございました」と声を掛けてくれました。まるで私を励ましてくれるように、とても温かく聞こえました。「がんばろう」と、素直に思いました。ほんの些細なことですが、私にとっては大切な思い出です。
 受験は時に、孤独な闘いになりますが、多くの人が、陰となり日向となって助けてくれているものです。だから、受験に厳然と立ち向かってください。そして、そのぶん大きく成長してください。合格したその時には、嬉しさと、感謝の気持ちでいっぱいになるでしょう。

数学科 村上 豊

ダニューブ・エクスプレス(その 5)

2011 年 11 月 21 日

前回9月20日からの続きです)

 ダニューブ川こと、ドナウ川を渡った列車は、南岸にある街ルーセに到着し、ブルガリアに入国しました。このルーセの駅、入国審査が終わってしまうと、まるで国境の駅という緊張感も賑やかさもありません。国際列車が到着しているプラットホームにはキオスク(売店)がポツンと一つあるだけで、他に列車もなく、乗客の姿もほとんど見あたらず、さらに駅員も物々しい警備の兵士もいませんし、売店の店員すらいません(これで商売になるのか?)。プラットホームにいるのはイラク人留学生の二人と私だけという状況でした。ひょっとすると、もう少し駅の中をうろつけば、人がいたのかもしれませんが、停車時間がそれほどない私たちは、車内に戻ると発車です。
 私たちの最終目的地であるイスタンブルは、ルーセからみると南東の方角にありますが、列車はここから南西の方角に進路を定め、ブルガリアの首都ソフィアへと向かいます。車窓の風景は、ただひたすら森が続いていたなという記憶しかありません。今回、この文章を書く上で、古い記憶を必死に辿ってみたのですが、ここまでの、ソ連やルーマニア国内を走っていたときの車窓の風景がほとんど思い出せないことには、愕然としました。一体何を見ていたのだろうか、と。あまりに単調なので記憶にないのか、それとも昼寝をしていたから見ていないのか、逆に緊張状態にあったからか、いずれにしても、もう少し真剣に見ておくべきだったと思います。そういえば、ダニューブに乗る前に乗ったシベリア鉄道も、車窓の風景は、バイカル湖が見えるときを除くと、ひたすらシベリアの大森林地帯を走るか、見渡す限り真っ白の平原を走るか、その組み合わせだけだったのですが、偶然乗り合わせた宇都宮大学の林学科の学生(彼らはゼミの研修旅行で、ソ連のノボシビルスクにある発電所を見学すると言っていましたが、当時のソ連でそんなことが許されるのかと、印象深く思ったものです)が、「皆さんはただ森が続くだけと思ってらっしゃるでしょうが、私たちが見ると徐々に植生が変わっていることがわかるので面白いのですよ」と語っていたのを思い出します。わかる人が見れば、無知な人間とは違うものが見えてくるのでしょう。そういう点では私の目は節穴だったのかもしれません。
 ひたすらブルガリアの森の中を列車は走り、どんよりとした空は、いつの間にか暗くなりました。ソフィア到着予定は、時刻表によればブルガリア時間の 17 時頃だったのですが、定刻からはかなり遅れたままのダニューブ・エクスプレス、まだまだ着きません。ようやく、列車の窓からソフィア駅のプラットホームに書かれているアルファベットの “SOFIA”とキリル文字で書かれた “София”が見えたのは、19時半ごろのことでした。
 実は、「ダニューブ・エクスプレス」の名称がついている列車としては、このソフィアが終着駅であり(そのため、起点であるモスクワのキエフ駅の案内表示でも、私の乗る列車は「ソフィア行き」と表示されていました)、私の乗っているワゴンだけがこのあとは別の列車に接続されて、イスタンブルまで向かうことになっていました。イスタンブル行き列車のソフィア出発時刻は日付が変わった午前0時40分であり、停車時間は定刻通りならば7時間。2時間ほど遅れて到着してもまだ5時間はありました。そのため、車掌が「ソフィアでどうするのか」と聞いてきました。つまり、このまま車内で出発を待つのか、それともソフィア市街に出かけるのか、ということです。当然ですが、イラク人留学生たちは駅の外へ行くと言いました。私も彼らについて行くことにしました。何せ彼らに食べさせてもらってばかりです。ここらあたりでお返ししないといけません。
 ソフィアに到着し、久々に列車をまともに降りました。ソフィア駅の構内は、モスクワのキエフ駅よりもブクレシュチ駅よりも明るかったことを記憶しています。数多くのプラットホームが並び、ソ連では地下鉄の駅でしか目にすることがなかったエスカレーターまでありました。高架はありませんが、地下道までありました。駅の規模は、日本だとJR天王寺駅から駅ビルと改札前にあるコンコースをすべて取り去ったぐらいの規模でしょうか。さすが一国の首都の玄関口だと感心していると、駅前には地下街がありました。モスクワには、地下鉄はありましたし、非常に長いエスカレーターを降りて行きつくその駅は、いざ核戦争が起これば核シェルターに転用する予定だったこともあり、それはそれは過剰なまでの装飾を施された大規模なもの(地下鉄の駅だけの絵葉書まで観光客用に売られているくらいです)でしたが、地下街というものがあった記憶はありません。しかし、まだ時刻は20時にはなっていないにもかかわらず、期待の地下街は真っ暗でした。所々で裸電球がむなしく通路を照らすだけでした。私たちは、地上に上がると、電気がついているところを探しました。彼らにおごるためには、私はキャッシュをあまり持っていなかったので、トラベラーズ・チェックを両替する必要もありました。しかし、薄暗い電気がついていると思って行ってみると、それは営業していない商店が商品を薄暗く陳列しているだけで、しかもなぜかどの店も陳列してあるのは、当時の私にとっても懐かしく思うほどの SONY のカセットテープ CHF(旧モデルのテープで、その10年ほど前まで日本国内で流通していたはずですが、当時はもう目にすることはなかったはずです)が数本だけという状態でした。人通りもない街を歩きつつ、私はその数週間前まで滞在していたソ連の都市を思い出していました。かつてはティムール帝国の首都だったサマルカンドや、現在はトルクメニスタンの首都になっているアシガバードの街も、夜8時、9時にホテルを抜け出して歩いてもほとんど人がいるということはありませんでした。ほんの数日だけ、しかも限定された箇所だけを行き来しただけで、多くを語ることはもちろんできませんが、モノについては当時の東側諸国は明らかに不足していました。でも、治安がよかったということも同時に言えます。
 やむを得ず、両替もできずにソフィアの駅前に戻ると、カフェが一軒ありました。屋外でしたから結構肌寒いのですが、ここしか営業していません。ここで食事をすることにしました。留学生の2人はワインを飲み始め、私にも勧めます。彼らはムスリムなのにいいのかと思いつつ、私も相伴します。彼らはガバガバ飲みます。水のように飲みます。私もそんなに弱くはない方だとは思いますが、それは日本国内の基準の話です。並みの日本人の肝臓のアルコール処理能力では、彼らの肝臓と太刀打ちすることはできません。抑えて飲みましたが、私は泥酔とまではいかないまでも、ほろ酔い+αぐらいにはなっていました。
私のなけなしの米ドル紙幣を彼らに出し、店を出ました。そして、緊張状態が解けてふらふらになり、もう寝るぞと思いつつ戻った駅のプラットホームで待っているはずの列車の姿はありませんでした。

片岡尚樹

大学受験は偏差値だけじゃない! ~入試制度の「数字」の見方~

2011 年 11 月 14 日

 みなさんこんにちは。今回は「大学入試制度における数字の見方」について述べたいと思います。
 まず、大学入試センター試験の配点を見てみましょう。

 

 

 上記の図は一般的な文理別の受験における配点です。しかし実際には、この配点をそのまま採用するのではなく、各大学が独自に設定する配点によって合否判定を行います。
 以下の表は,2011年度の東京工業大と大阪大のセンター試験・2次試験の配点です。

 

 

 上記2大学の各学部は、一般的な模試の偏差値でほぼ同じラインに位置する大学・学部です。しかし、黄色の部分の赤文字の配点を見比べてください。
 東工大(機械工)のほうは他科目と比較した際に、国語の配点が少ないのに対し、阪大(工)の場合には、他科目より圧倒的に国・社を重視した配点を採用しています。
 このことが意味するのは、国・社がどうしても苦手で、センターの点数が思わしくない生徒は、阪大を受験するよりも、東工大を受験するほうが配点を有利に使うことができ、合格可能性がアップするということです。
 こうした配点の仕組みを十分に理解して、自分の学力特性をMaxに発揮できる入試制度、受験校選びをしていきましょう!

苦手な受験科目は早期に克服!

2011 年 11 月 7 日

 一気に寒くなってきましたが、皆さんはお元気にお過ごしでしょうか。私は持病の高血圧からか、寒いという感覚が鈍く、未だに半袖で過ごしております。決して上着を持っていないからではありませんので、ご心配をなさらぬよう…。
 さて今回は、大学受験の準備に関して、一つ提案をしてみたいと思います。特に高校2年生の皆さんは、修学旅行も終わり、いよいよ受験に向けて気合を入れ直している時期でしょう。
 開成ハイスクールの高1・高2のクラスでは、学校の定期考査を意識したカリキュラムで授業を実施しています。毎回の定期考査を通じて、高校3年生になるまでにしっかりとした受験生としての下地作りをして、早期に大学受験に備えるためです。
 ところで皆さんは、自分が目指す大学・学部の入試に必要な科目を正確に把握していますか。主要教科である英・数以外の科目も、当然必要となってくるでしょう。これまでは受験を意識しないで、単に進級の為に最低限のことだけをやってきた、などという科目も、いざ入試に必要となった場合、これまでと同じ姿勢で取り組むわけにはいきません。
 幸いなことに、開成教育グループには「代ゼミサテライン予備校」があります。例えば、「受験に化学が必要だけど、これまで本気で取り組んでこなかった。全く自信がない。」という場合は、今から「代ゼミサテライン」で化学の受講を始めればいいわけです。各教室の先生に相談してみて下さい。すぐに体験受講のお手伝いをしてくれるはずです。

 準備は早いに越したことはありません。

開成ハイスクール英語科 濱田健太郎

大学判定模試の結果

2011 年 10 月 31 日

 先日、大学判定模試の結果が出ました。この模試は、全国偏差値が判明するもので、高校2年生にとっては、日ごろの努力の成果が表れるテストでもあります。
 西田辺教室には、天王寺・高津・生野・住吉・今宮・八尾・清水谷・夕陽丘・富田林・南・桃山学院・大教大附属・布施・阪南・阿倍野の各高校の生徒が通っています。その西田辺教室の高校2年生のテスト結果は、興味深いものとなっていました。
 西田辺教室の1位は八尾高校のU君でした。
 なぜ、U君は1位がとれたのでしょうか?彼が変化したのは、2年生になってからです。
進路面談の際に、家で毎日何を勉強するかを決めました。英単語・英熟語・古文単語・古文文法・漢文句形などの暗記を、日常生活の中に無理なく組み込む方法と長期記憶になる復習方法を教えました。今、そのルーティーンワークをすることが彼の習慣になっています。彼が1年生の時、苦手な国語の全国偏差値は50を下回っていました。今回の国語の全国偏差値は73。彼はまさに有言実行の男です。

 さて、高校3年生はセンター試験まで80日をきりました。高校2年生は再来年のセンター試験までもう440日をきります。
 高2生にとっては、まだ440日も残っていると思うかもしれません。しかし、受験する科目数で440を割ってみて下さい。センター試験・国公立二次試験に向け、満足に勉強する時間はそう多くはないはずです。

大道@西田辺教室

成功は成功のもと

2011 年 10 月 24 日

 こんにちは。
 「失敗は成功のもと」この格言が真理であることは、疑う余地もありません。「失敗を反省し、それを反転させ、次なる行動に反映させることによって、自らに成功をもたらす。そうすることで、失敗はむしろ「よい経験」として活かされる。」かの発明王エジソンが電球のフィラメントに用いる素材を模索した過程は、まさにその好例としてあまりにも有名ですね。
 ところで、先の格言に加え、「成功は成功のもと」これもまた真なりや、と私は思うのです。自らの成功体験を改めて客観的に吟味し、その原理なり法則なりを抽出し、それを意識的に実践することで、自分なりの「成功パターン」を確立していく。こうした視点も、一つことに取り組み、成就する過程において、欠くことのできないものでしょう。
 私は、テスト結果を受けての生徒面談の際に、ある科目で大きく点数を伸ばした生徒に対し、この「成功のもと」を必ず聞くようにしています。「何を、どのように勉強したの?」「どれくらい取り組んだの?」このように尋ねられ、生徒はその勉強の仕方を客観的に認識し、「成功パターン」として次なる取り組みの指針としていきます。その生徒にとって、これほど適した勉強法はないでしょう。すでに自ら実証済みなのですから。
 同じ過ちは繰り返すべきではありませんが、同じ成功は繰り返すべきでしょう。特に勉強に関しては、反省のみならず、成功事例の中にも、宝物が豊富に埋まっているのです。

具体的事例から法則性を見出し、それを新たな局面に対処する術とする―これはまさに「科学」の根本ですね。

開成ハイスクールのテキストについて

2011 年 10 月 17 日

 今回は、塾の先生の仕事の中で、普段見えない部分である「テキストの作成」について書いてみようと思います。みなさんにとっては、塾に来たらテキストは当然あるものですが、そのテキストは、いったい「どうやってできている」のでしょうか。

 塾のテキストを作成する場合には、まずは「何を教えたいのか」という大きな目標を作ります。そして、その目標を具体化したカリキュラムを作成します。それからいよいよ、テキストの作成です。テキストには多くの問題が収録されていますが、1問1問を各先生が吟味し、チェックして問題を作成していきます。テキストの内容がすべて決定すると、表紙をデザインし、印刷をして完成です。

 テキスト作成で一番やりがいがあるのは、問題の作成です。「どういった問題を作れば、効率よく学習が進むか」「入試で最も出題されている問題は何か?」といったことを考えて問題を作っていきます。生徒たちが日々解いている問題は、作成に携わった先生たちの思いがこめられた、選りすぐりの問題ばかりです。塾のテキストの問題を解く際には、「誰がこの問題を作ったのかなぁ」なんて思いながら解いてみてください。案外、目の前にいる先生が作った問題かもしれないですよ。

開成ハイスクール 前田佳邦

定期テストの勉強法「あなたはどっち?」

2011 年 10 月 11 日

 こんにちは。
今回はまず、定期テストに向けての2つの勉強の仕方を比較してみましょう。

①普段は余り勉強せず、テスト前に出そうな問題の解き方を覚える。
②日頃から予習復習をし、宿題も自分の力でする。

 ①の生徒と②の生徒で、定期テストの結果にあまり大差がないとき、①の方が「要領がいい」とされることがあるかもしれません。しかし、表面上はそう見えても、①は「最も要領の悪い」勉強法なのです。

 どちらの勉強法でも、テストから半年ほど経つと、その内容は頭から抜けていってしまうかもしれません。しかし、特に数学など、各単元の関連性が強い科目では、その内容が後で何度も必要になってきます。ここで、①の勉強法をしていた場合は、その内容を最初から理解し直さなければならないのに対し、②の場合は、復習にそれほど時間を要さないはずです。ここで生じた差は、後へ進むほどますます大きくなり、一朝一夕には埋めることができなくなります。
数学などでは「問題を数多く解け」と言われますが、これは、解法・公式を暗記するためではなく、理解・暗記した解法・公式を自分で繰り返し使うことにより、いつでも使えるものとして定着させるためです。それにはやはり、②の勉強法が求められます。
 
 以下で、②の勉強に付随する必要な事柄を、数学になぞらえて述べていきます。

学校の授業では
 授業で先生が板書する内容は、公式や例題の解答に関しては、教科書・問題集の解答とあまり変わらないことが多いものです。ただし、板書とともに、その先生なりの言葉で、その先生なりの説明がなされているでしょう。大切なのは、その説明です。自分ひとりで教科書を読んでもわからないことが、その説明を聞くとわかることもあると思います。板書が教科書と同じなら、写す必要はありません。その分、先生の説明をよく聞いてください。そして、教科書に書いていない説明の部分を、教科書に書き込んでいきます。教科書と同じことが書かれたノートを作るために、大切な説明を聞き逃してしまうのは、余りにも「もったいない」話です。

家での勉強では
 授業を受けて「内容を理解する」ことと、「点数力を身につける」ことは、まったくの別物と認識してください。テストで問われるのは「理解したか」ではなく「解けるか」なのです。つまり「復習」とは、授業のノートや教科書を見て「わかった」と思うことではなく、授業を受けてわかった(はずの)問題を「実際に解く」ことです。
 もちろん、解けない問題も出てくるでしょう。しばらく考えて、なお解けなければ、解説を見ても構いません(その問題には必ず印をつけておくこと)。その解説を見てわかれば、解説を閉じて自分でもう一度最初から解いてみてください。また、なぜそうなるのかわからない、納得がいかないときは、遠慮せずに先生に質問しましょう。

塾講師としての充足感

2011 年 10 月 3 日

Hello, everyone! I’m Takanari Tsuru. I teach English at Kaisei High School.
Today, let me introduce a student to you. He is so cool that you will surely like him.

 今回は、夏期講習会から入塾したT君という生徒を紹介したいと思います。
 T君は高2生なのですが、英語が苦手で高1の内容も十分に理解していませんでした。夏が終われば高2も後半にさしかかることになり、T君自身も危機感を感じていましたが、イマイチ勉強に対してやる気が起こらない様子でした。私はそんなT君と1対1で話をし、まずは高1の内容を最初からやり直していくことにしました。毎週課題を与え、励まし、だんだんT君も勉強に一生懸命取り組んでくれるようになりました。だからといって、すぐに成績が上がるようなことはありませんが、確実に彼は変わったのです。何も言わなくても自習室に来るようになり、自ら課題を求めるようになりました。オープンキャンパスにも足を運び、志望大学を口にするようにもなりました。そんな彼の、ひたむきに努力する姿を見ていると、私もとても励まされます。最初はT君を励ましていた私ですが、今では彼の姿に引っ張られている自分がいます。彼は私の期待にこたえてくれます。だから、私も彼の期待にこたえようと努力することができるのです。
 T君は必ず志望校に合格するでしょう。今の彼には目標があり、それを達成するために行動することができているからです。

開成ハイスクール英語科 津留天然