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開成教育グループ


2013 年 7 月 のアーカイブ

当たり前のこと

2013 年 7 月 29 日 月曜日

 「自分が塾に通うことができているのは親のお陰だ」と思っている生徒はよく勉強します。「親に迷惑をかけたくない」と思っている生徒も同様に勉強します。
 「感謝の気持ち」は塾や学校で教わるものではないかもしれませんが、最も基本的で大切なことだと思います。
 勉強に専念できるのは「当たり前のこと」ではありません。勉強机を買ってくれたのは誰なのか。熱が出れば病院に連れて行ってくれたり、看病してくれたのは誰なのか。自分の成長を支え続けてくれたのは誰なのか。もう1度よく考えてみよう。そうすれば、勉強することの大切な意味の一つを再認識できるはずです。
 
 
開成ハイスクール英語科 津留天然

新指導要領と数学(その5)

2013 年 7 月 22 日 月曜日

みなさん、こんにちは。暑い夏真っ盛りですね。高3生のみなさんは、ここが正念場、決して弛むことなく、現役合格を目指して、勉学に励んでください。
さて、前回(5月7日)に引き続き、新指導要領と数学の話を続けたいと思います。今回は、指導要領が改定されることで、高校数学からはずれてしまう「行列」について書くことにします(したがって、行列を習うのは、現高3生で、高1・2生は習う機会はないと思います)。
さて、「行列」というと、店先に並ぶ長い列のことを真っ先に思い浮かべるでしょうが、数学でいう「行列」とは,下のような数字を縦横に並べたもののことを表します。

そんなものを考えて何の役に立つのだろうと思うでしょうが、ここでは行列の応用である「一次変換」に触れることにしましょう。「一次変換?また妙な単語がでてきたな。一次関数なら聞いたことがあるけど・・・」と思った人は、実はかなりいい線をついています。「一次変換」とは「一次関数」をさらに精密にしたものとも考えることができるので、まずは「一次関数」から思い出すことにしましょう。
「一次関数」とは、「2倍する」や「10倍する」など、「何倍かする」ということの総称でした(一次ってどういう意味?ということは、今回は触れないことにします)。「3を2倍して、6」だとか、「持ち点が10倍になって、大逆転!」などというように使ってきたと思います。ところが世の中には、単に「2倍する」というだけでは、うまく表現できない「何倍かするというもの」があります。下の図を見てください。開成ファミリーから、ピヨ彦君に登場してもらいます。

このような図があると、「横に2倍する」とか、「縦に3倍する」などというように、「何倍かする」ということを正確に指定するには、方向まで考えないといけません。実際、下のアニメーションのように、横に何倍かされたり、縦に何倍かされたりすることで、それぞれ違う印象を生み出したりします(「何倍かする」以外に、頬を染めるなど少し加工してあります)。

このようなものが「一次変換」の一種です。そして実は、「行列」を使って「縦に何倍」とか「横に何倍」などの操作をしているのです。また、「一次変換」は「何倍かする」以外のものもあります。例えば、「横にずらす」とか「縦にずらす」などが一次変換の別の例です。次のアニメーションを見てください。

「左横にずれる」→「右横にずれる」→「上にずれる」→「左上にずれる」という「ずれ」の動作を繰り替えしています(「ずれ」以外に少し加工していますが・・・)。
そして最後に、「ずらす」以外に「回転する」というものも、「一次変換」で表されることが知られています。

いかがでしたでしょうか。小学校で習った「何倍かする」というものも、より精密に高度に一般化して考えると、かなりいろいろなことができるのだな、と思えませんか?残念ながら「行列」は、今回の指導要領の改訂で高校数学からなくなりますが、大学で改めて習ってみたり、社会に出てから触れてみたりすると、今まで知らなかった世界が見えてきて、おもしろいかもしれません。ぜひ学び続けてください。

開成ハイスクール数学科 村上 豊

もうすぐ夏休み!!

2013 年 7 月 16 日 火曜日

 みなさん、暑い中いかがお過ごしでしょうか。今年もすでに35度を超える猛暑が各地で記録されています。熱中症にならないようにこまめな水分補給をしましょう。暑いところを避けたいなら、開成ハイスクールの自習室がお勧めです!快適な中で勉強もはかどることでしょう。学校から夏休みの宿題が大量に出されることでしょうから、宿題も終わって一石二鳥です。ぜひ、活用してください!!

 さて、夏休みが始まります。この夏休みをうまく使うことで、成績を飛躍的に伸ばすことができます。家の中でのんびりしている時間があったら、少しでも机に向かって勉強しましょう。では、学年別に見ていきましょう。

 一年生は、高校に入って初めての夏休みです。一学期で習った箇所をきちんと復習しましょう。特にテストで間違えたところは要チェックです!さらに、二学期に進む単元を予習できればなおよいです。開成ハイスクールの授業と並行しながら進めていくとよいでしょう!

 二年生は、ちょうど高校生活の折り返しとなります。まずは、一年生の復習をやりましょう。入試で出題される問題は意外と一年生の時の内容がたくさん出てきます。その上で、一通り済んでしまったら、入試問題を解いてみるのもいいかもしれません。もちろん、今の時点では、あまり解くことができないと思いますが、自分の弱点や入試の傾向を知るにはいいと思います。

 三年生は、受験まで残り半年と迫っております。入試問題を解くための必要な知識(公式や解法など)をたくさん蓄えて夏休み以後の入試演習に備えておく必要があります。ここを中途半端にしてしまうと、過去問が解けない上に、「焦り」の原因にもなってしまいます。

 夏休みはおよそ一か月あります。この間に力をつけたい人、もう一度やり直したい人などいろいろな人がいると思いますが、とりあえず机に向かって、ペンを持たないと何も始まりません。勉強する際はぜひ、開成ハイスクールの授業や自習室をご利用ください!
 
 
開成ハイスクール数学科  鈴木 悠太

大学の数学と自分

2013 年 7 月 8 日 月曜日

 私の通った大学では、4回生からゼミが始まりました。1~3回生での学習は高校までと同じく、授業を通して「教えてもらう」ものでした。しかし4回生から始まるゼミでは、自ら新しい単元を予習し、先生・ゼミ生へと講義形式で発表する、つまり「教える」ことで知識を得ていく学習に変わりました。当然、教えることができるようになるためには、中途半端に分かっている程度ではうまくいかない。ましてやこれまでに学んだことのない新しいテーマを、自分自身の力で十分に理解していかなければならない。1回目のゼミは大失敗に終わりました。「なぜその等式が成り立つの?」というような先生からの鋭いツッコミに返す言葉も見つからず、ただ「分かりません」と答えるしかありませんでした。「理解しきれていない・・・」と肩を落としたのを覚えています。時間をかけ、一生懸命に教科書を読んだつもりでいたが、十分でないことをたった1回のゼミで思い知らされました。

 この状況を改善するために何ができるかをすぐさま考え始めました。やはり一番に思いついたのが時間を増やすことでした。通学の電車の中で、大学の講義終わりの教室で、帰宅してからのベッドの上で・・・。とにかく教科書を開ける回数を増やし、数式や日本語に目を向ける時間を徹底して作りました。そして、一つ一つの(数式も含めた)言葉を理解することを心がけました。そういうものだと信じるのではなく、なぜそうなるかを徹底的に解読する。そうしなければ、本当の理解が得られるはずもない。そのような単純なことでさえ、最初のゼミを経験するまで、考えることができませんでした。
 いきなり2回目のゼミから良いものになるはずはありませんでしたが、回を重ねるごとに先生からのツッコミも少なくなっていることを感じました。完全にツッコミがなくなることはありませんでしたが、それに返答したり、さらなる疑問をぶつけることができるようになっていました。何よりも嬉しかったのは、自分が真剣に向き合うことで、理解できた(かもしれない)ということを実感できたことです。堂々と定理の証明ができることがその証でした。
 苦痛でしかなかったゼミは、いつしか多大な満足感を得られるゼミへと変化していました。

 今、私は大学4回生の頃と同じく、数学と向き合い授業をしています。いつまでも初心を忘れず、これからもずっと努力していきたいと強く思います。
 
開成ハイスクール数学科 光畑雄策

「人生相談」を読む

2013 年 7 月 1 日 月曜日

 誰もが多忙である.高校生の皆さんは中間テストが終わったかと思えば,期末テスト,これが終われば夏休みではありますが,山のような課題が待っているかも知れません.私も期末テストが終われば,夏期講習の準備となる予定でありまして,まさしく多忙であります.
 多忙な折に,真剣にはならずして読むのが,「人生相談」本であります.決して,感情移入せず,他人事と思いつつ読むのがベストであります.
 まずは西原理恵子『生きる悪知恵』(文春新書).彼女の経歴や他の書いているものを見る限り,彼女は,漫画家としてデビューする前も,デビューしてからも,想像を絶するほどの人生の修羅場を歩んできているから,親子関係などに対しては割り切った回答も多いし,甘えているような質問に対しては厳しい回答も多い.例えば,「空気が読めないとよく言われる」という悩みに対しては,「空気が読めないことが許されるような,できる人間になれ」と手厳しい.ただ,私と同年代ということもあるので,私にとっては納得できる回答も多く,私としては多少のストレスの発散にもなる回答です.人生経験については,まったくレベルが違うので,偉そうなことがいえる立場ではないのですが.
 続いて,土屋賢二『われ悩む,ゆえにわれあり』(PHP新書).哲学者でありながら,ふざけた文章で有名な土屋先生の本である.私は大学時代に,まだこのようなふざけた文章を書くことは周知されていなかったころの土屋先生の授業を受講するチャンスがあったのだが,残念ながら,夏休み中の集中講義であったこと,前の年度でその該当科目の単位をすでにとっていたこと,「哲学と知 ― ギリシャを中心として」といういかにも眠りに引き込まれそうな(今や,ご本人が「私の講義を聞くと,あくびの仕方は身につく」などと書かれていますが)講義題目であったことが原因で,受講することはなかった.私は,大学時代にやっておけばよかったなと思うことが三つあるが,これはそのうちの一つである.この本は,土屋先生の色が濃い回答であり,比較的真面目に書かれていて,いつもの自虐ネタの炸裂度もやや抑え目である.しかし土屋先生はいつも「妻」をネタにしているが,ここまでネタにしていて家庭ではもめないのか?羨ましい限りである.
 支離滅裂になりつつあるので,次へ行く.やはり人生相談の決定版であり,気分が煮詰まったときは,中島らも『明るい悩み相談室』(朝日文庫,全7冊)にトドメをさす.前世紀のものでありながら,一部の時事ネタを除くと,今でも通用する(はず).質問も中島らもが作ったのではないかと噂が立ったほどの馬鹿馬鹿しさであり,悩むのも馬鹿馬鹿しくなると言う代物である.しかしこんなふざけたモノが朝日新聞に連載されたということも今をもって驚きであります(「ふざけてる」という投書が相当来たらしいが,ふざけているのだからしょうがない).相談も「毎朝,上の階に住んでいるオバサンが「しこ」を踏むので何とかしたい」「スイカはどこまで食べるのが常識的か」「ヘビのしっぽはどこから始まるのか」などといったものであり,それに対する回答もそのノリで書かれている.「ジャガイモに味噌をつけて食べると死ぬと言われたが本当か」の相談に対しては,「ジャガイモに味噌をつけて食べた人は必ず死にます」(嘘はついていない.「人は必ず死ぬ」は真の命題なので,「人」の部分集合である「ジャガイモに味噌をつけて食べた人」についてももちろん成り立つ)などと回答して物議を醸し,ほんとうに「ミソをつけて」しまった.このときは,数十年間,ジャガイモに味噌をつけて食べるのを好物にしている人から「私は死ぬのでしょうか」と切実な手紙も来たらしい.まあ,私にとっては煮詰まったときの息抜きではあります.
 最後に,これは人生相談本ではないけど,新井紀子『こんどこそ!わかる数学』(岩波ライブラリー)に一つの相談があります.「私は数学が大嫌いです.こんな私が数学の授業を受けるのは無駄ではないでしょうか.この時間にもっと有意義なことをしたほうがいいと思うのです…」共感する人が多いのでは?この質問,この本の著者の新井氏が中学時代に日記に書きつけた疑問なのだそうです.新井氏は中学,高校と,数学が嫌いで嫌いで嫌いで嫌いで嫌いで,大学は文系の法学部を選び,合格通知が来たその日に,家の庭で数学の参考書の類を全て燃やしたという経歴のある人ですが,それが,今や数学者となり,こういう本を書いた人です(そこにいたる過程については,一昨年あたりの雑誌「大学への数学」にインタビューが連載されていますので,それを参照して下さい).というわけで,月並みなようですが,ここに真実あり!今やっていることが,将来どういう意味をもつかはわかりません.何事も,とにかく切り捨てずに頑張って取り組んでいくことこそが,まさに「人生」そのものなのです.
 
開成ハイスクール 片岡尚樹