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開成教育グループ


2016 年 1 月 のアーカイブ

とにかく「書く」

2016 年 1 月 25 日 月曜日

こんにちは。

どの教科にしても、解答能力がなかなか身につかない生徒は、答案を「書く」ことに消極的であるように思われます。完全なる答案を整然と書かなければならない、という観念に強くとらわれ、不完全でも「何かを書く」ことに躊躇し、何も書かないまま、結局は解答・解説を待つばかり、となってしまうようです。そして、模範解答を書き写し、それがノートを埋めていることに安心し、いわゆる「勉強したつもり」「分かったつもり」で終わってしまうのです。解答の書き写しは単なる「作業」に過ぎず、そこに実力を養う要因はありません。

確かに、答案を書き始める前に、ある程度の思考は必要です。しかし、思考に時間を費やすほど、解答の制限時間という現実的問題は別として、思考はますます煩雑化していき、「書く」という積極的な行動に移行し難くなります。心理学者W・Jamesの「行動は感情に先行する」という理論は、「思考」についても言えるのではないでしょうか。曰く「行動は思考に先行する。」つまり、「書く」という積極的、具体的な「行動」が、積極的な「思考」を促し、また「思考」を具体化していく、ということです。

問題演習の場では、間違えることを恐れてはなりません。「間違える」とは、正解に辿り着くために必要な試行錯誤の過程なのです。一方で、「何も書かない」のは、その試行錯誤を経ずして、いわば正解が天から降りてくるのを待っているだけ、そうでなければ「解答放棄」の姿勢に他なりません。

「犬も歩けば棒に当たる。」犬も健気に歩き回って(行動して)いるのです。

開成ハイスクール数学科

先んずれば受験を制す!

2016 年 1 月 18 日 月曜日

来年受験を迎える高校2年生にとっては、センター試験までもうあと一年を切りました。

2月からは、センター試験型の模試も行われるようになります。毎年、模試の結果を見て思うことは、理科・社会で顕著に出遅れている受験生がいる、ということです。英語だけを見ると8割以上得点できていても、理科や社会が3、4割ということがあります。センター試験の得点率が8割を大きく超えることが必要な難関大学の受験を考えると、今後得点を伸ばしていくのにかなり苦労することが予想されます。センター試験では、文系で社会2科目・理科基礎2科目、理系で社会1科目・理科2科目が必要です。特に昨年度から、理系では理科の出題範囲が全範囲になったことから、理系の受験生は、合計得点を伸ばしていくのに苦労しているようです。

そこで、高校2年生の諸君には、早速、文系の人は少なくとも社会1科目を、理系の人は理科1科目を復習し始めることを勧めます。社会の復習は、単元ごとに教科書を読み、まとめをし、さらに問題集で問題を解いてください。理科の復習では、学校で使用している問題集をもう一度最初から解き直してください。高3生になってからと考えるのではなく、人に先んじて受験モードに入ることが重要です。
2月の模試でどの程度の点数が取れるのかを確認し、続く5月の模試では少なくとも理・社1科目は7割程度取ることが目標です。
さぁ今日から始めましょう!

開成ハイスクール英語科 松本泰雄

 

 

センター試験直前

2016 年 1 月 11 日 月曜日

いよいよセンター試験が近づいてきました。私の教え子たちも必死でやっています。
1月集中授業もいよいよ佳境ですね。最後の追い込みです。

今一度、勉強以外の点で、センター試験で注意するべきことを書きたいと思います。

・本番で使う時計を日々使う
・本番で使う鉛筆を使う
・センター練習会などがあれば服装も当日と同じにする

などなどです。センター試験に向けて「勉強」の追い込みも必要ですが、それ以外の準備も重要です。

また、本番で実力を発揮するために、当日のイメージトレーニングをしておいてください。例えば、

 ・受験する教室を想像してみる
・試験官の人数や性別を予想してみる
 ・隣の席の受験生を想像してみる

などです。事前にイメージを作っておくと、教室に入った際に「イメージと違うぞ、でも、隣の受験生は想像どおりだぞ」という風にイメージの確認ができます。試験当日は、何かにつけて不安になります。事前のイメージを確認することで、イメージがあっていたかどうかを楽しんで確認することができます。

 センター試験本番で、いつも以上の点数を取るために、今やれることはたくさんあります。諸君の最後のがんばりに期待します!

開成ハイスクール数学科 前田佳邦

 

 

数学と科学・技術 その8

2016 年 1 月 4 日 月曜日

明けましておめでとうございます。本年も、このブログを、よろしくお願い致します。
寒い日が続きますね。外を歩いていると、冷たい風が吹いてきて、「おお、さむっ!」と思わず口から出てしまいます。このブログの原稿を書いている時には、えりも岬で最大瞬間風速30メートル近くの風が吹いたようです。風邪をひかないよう、くれぐれも気を付けて下さい。
さて、最大瞬間風速と書きましたが、毎日発表される風の速さとはどのようなものなのでしょうか?単に風速計で測った速さをそのまま読み取ればいいのでしょうか?それではよくない、と少し考えればわかると思います。実際、みなさんが日常経験するように、風は常に一定の速さで吹いているわけではなく、ある時だけ急にピュウッと風が吹いてきて、「おお、さむっ!」と声がでるわけですから、風の速さは、時間とともにかなり大きく変わってしまうことがわかります。単に風速計の読みを見ても、たまたま風が速い時に読みとったものかもしれませんし、風が止んでいる時の速さかもしれないのです。では、発表されている風速とは一体なんなのでしょうか?こういった「ばらつき」のあるデータ(風速)から人間の感覚に近い値を出すのに、「平均値」がよく使われます。風速の場合は、10分間の平均、瞬間風速は3秒間の平均が現在使われています。瞬間風速といっても、瞬間の値ではなく、「平均値」なのですね。
科学や技術の世界では、さまざまな量を、数値を使って表します。ただし、そのままの計測結果や、計算結果ではなく、意味を考えて適切になるように工夫が施されています。そして数学は、そのための手段となっているのです。身近なものを、数値を使って捉えることは非常に大切です。単に公式に当てはめて、答えを出すことだけに一生懸命になるのでなく、意味を理解し、現実を理解するために数学を学んでいる、ということも忘れないでください。
開成ハイスクール数学科 村上豊