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開成教育グループ


2014 年 12 月 のアーカイブ

数学と科学・技術 その3

2014 年 12 月 29 日 月曜日

みなさん、こんにちは。めっきり寒くなりましたね。風邪などひいていないでしょうか?受験では、体調管理がもっとも重要になります。気を付けてください。
さて今回は、数学と音の話をしたいと思います。みなさんの中には、音楽を聴いたり、実際自分で音楽を演奏したりしている人がたくさんいると思いますが、どうして、音楽を理解していない楽器からあんなにきれいな心地よい音がでるのでしょう。「えっ、音を鳴らせるから楽器なんじゃない?」と思う人もいるかもしれませんが、実は、いつ音を鳴らしても同じ音を出すというところに、数学が使われています。皆さんは、音が空気を伝わってくるということはご存じだと思います(空気のない月や宇宙では音が聞こえないと聞いたことがある人もいるでしょう)。この、空気を伝わる音は、高校で習う三角関数であらわされることが知られています。

sin2πft

ここで、 f と書いているものが重要なのですが、それは周波数と呼ばれ、1秒間に何回空気が振動するかを表します。音でいうと、これが音の高さを表していて、値が大きいほど高い音、小さいほど低い音になります。国際的には f=440Hz がラの音だと決まっています(ただしこの音は、楽器を鳴らしたときの音色があるラではなく、むしろ、テレビの放送が終わった後に時々流れるピーという音に近いです)。ラ以外の他の音についても値が決められていて、下の表のようになります(小数点以下一位まで記しています)。

音程 ファ
周波数(Hz) 261.6 293.7 329.6 349.2 392.0 440.0 493.9 523.3

現在の音符は、ドレミファソラシドを繰り返していますが、上の表でもわかることとして、左側のドと右側のドは、周波数で2倍の違いになっています。一般に、1つ高い音(1オクターブ)で2倍の周波数になるというのが基本です。
さて、音を数字で表して一体なんの利点があるのでしょう。人によっては、「そんなことをしたら情感が失われる」と思う人もいるかもしれません。ところが、数字で表すことで、たとえば調律をすることができます。今、二つの高さが近い音(周波数 f と f’)があるとしましょう。この状況は数式では、

sin2πft+sin (2πf’ t)

で表されます。ところが、三角関数の所で習う和積の公式(導けるようになるよう指導されている人もいるでしょう)を使うと

2 sin π(f+f’ )t cos π(f-f’ )t

と変形できます。ここで f=440×2 (通常のラの1オクターブ高いラ)、f’=293.7×3 (楽器でレの音を鳴らせば、この周波数の音も自然に出ます。レの3倍音と呼ばれます)だとしてみましょう。すると、f’-f=1.1 となります。すでに三角関数を習っている人は、cos at の周期が 2π×(aの逆数) であることを習ったと思いますが、それを使うと上の式の cosπ(f-f’ )tのところの周期が 2÷1.1 でおよそ2 になることが分かります。これは音で言うと、実は1秒間に 2 回うなり(ゥワーン、ゥワーンと聞こえる音)となって耳に入るということがわかっています。実際に調律をするときは、このうなりの回数が1回でも3回でもなく、2回だということを利用しています。こうしてラとレの音を調整し、他の音に関しても、同じようにうなりを使って調整し、最終的にドレミファソラシドのすべての音を正しく出るようにしているそうです(上に書いた例はわかりやすくするため、実際の調律とは少し変えて説明しています)。
いかがでしょうか。数学と音楽などは全く別の方向を向いているものと思っている人の方が多いと思いますが、こんなところに関係があったりします。そして音を奏でる楽器を作る技術として使われているのです。数学と音楽の関係は他にもあります。なぜドレミファソラシドなのか、ということにも数学的理屈があったりします。そこでは指数関数が使われたりします。一度調べてみるとおもしろいことが見つかるかもしれません(古代ギリシャ時代から現在まで続いている歴史を発見できます)。もちろん、数学を使って音楽を鑑賞しないといけないわけではないですが(私もそんなことをしているわけではないですが)、情感だけでなく、知性をもって物事に向き合っていくことで、気づかぬうちにいろいろな能力を身につけることができます。

開成ハイスクール数学科 村上豊

 

 

残りあと1ヶ月!!

2014 年 12 月 22 日 月曜日

こんにちは。冬の寒さも一段と厳しくなりました。みなさんも(特に受験生諸君は)温かくして,風邪など引かないようにして下さい。インフルエンザの予防接種もきちんと受けておきましょう!
さて、センター試験まであと1ヶ月を切りました。開成ハイスクールの生徒たちも今,総仕上げ・最終完成の問題演習を順調に行っています。辛いこと,苦しいこともありましたが,あと1ヶ月ですね。最高の笑顔で春を迎えるために、あともうひと踏ん張り,頑張りましょう!
 ところで,高1・高2生は,12/23(火)から冬期講習がスタートです。
高1生は,4月から習ってきたことを復習し,内容がより複雑になる2年生になるための準備をします。高2生は,1・2年の内容を復習しつつ,受験を意識して入試問題を先取り演習します。
開成ハイスクールの冬期講習で,冬を乗り越えて,新学年に向けて確実に力をつけていきましょう!
開成ハイスクール 数学科 鈴木悠太

 

 

冬休み

2014 年 12 月 15 日 月曜日

そろそろ2学期期末テストが終了し、ほっと一息ついている頃ではないでしょうか。1年生は1学期に比べて高校生活にも慣れ、勉強にクラブにと忙しい2学期を過ごしたことでしょう。定期テストに関しても、今までの経験を生かし、十分にテスト勉強をして挑んだ人も、クラブなどの忙しさから「しっかり準備できなかった」という人もいるかもしれません。
これから冬休みが始まります。約2週間という短い期間ですが、この期間には自分を見直すチャンスが詰まっています。2学期に苦手分野ができてしまった人は、冬休みの課題などを利用し、弱点補強を行いましょう。単元にもよりますが、集中して1つの単元を学習することで、比較的短い時間での基礎完成ができます。「この分野が苦手だ」と分かっている人は、冬休みが始まる前に計画を立ててみてください。
さて、開成ハイスクールの冬期講習では、特に高1生は新学期に向けての予習を行います。この授業で効率よく先取り学習し、適度な分量の演習を行うことにより、無理のない内容の定着を図ります。少しずつの積み重ねが、新学期・新年度に大きな成果をもたらしてくれるはずです。
本当に短い冬休み。どう過ごすかはみなさん次第です。本当に意味のある冬休みが過ごせるよう願っています。

開成ハイスクール数学科 光畑雄策

 

 

過去問は早めに

2014 年 12 月 8 日 月曜日

今年もあと一ヶ月と少しだというのに,まだ冬が近いと思えぬほど温かい日々が続いていますが・・・と,ここまで書いたところ,12 月になって急激に寒くなってきました.なにゆえ,こんな気候が厳しい季節に入試をするのか,といった疑問もありますが,とにかく受験生の皆さんは体調管理を十分にしてください.

さて,2 年生の皆さんは,概ね数学の IA,IIB がすべて終了したぐらいではないかと思います.このあたりで,自分が受験しようとしている大学の入試問題に是非挑戦してもらいたいです.人によって考え方は違うとは思いますが,過去問を直前まで「お取り置き」しておく必要は全くありません.それどころか,早めに自分の志望大学のレベルや傾向を知っておく方が,これからの一年間に何をするべきかを確認できます.「そんなもの,難しくてできるわけがない」という人もいますが,それは当然のことです.重要なのは,レベルを体感することであり,自分の足りなさを自覚することです.3 年の秋になってからやってみて,できなかったら本当に落ち込んでしまうでしょう.時間配分を考えるためにも過去問を残しておかないと,いう人もいますが,厳密に時間配分を考えないといけないのはセンター試験ぐらいでしょう.それも全部残しておく必要はありません.

入試まであと半年という時期でも,まだ入試を見たこともやったこともないという人は結構います.そういった人たちは,もうその時点で出遅れています.もう一年しかありません.新年に際し,これからの一年間に取り組むべきものをはっきりさせるためにも,冬休みにはぜひ過去問にあたって欲しいです (もっと早くてもいっこうに問題はありません).

開成ハイスクール 片岡尚樹

 

 

努力の天才

2014 年 12 月 1 日 月曜日

こんにちは。
高校1年生・高校2年生のみなさんに見てもらいたいものがあります。
以下のリストは私が担当している、ある高3生の2014年5/31~6/6の1週間の学習記録です。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
5/31(土)
13:30-15:00 京阪数学テキスト3問
15:00-16:30 倫政黄色本20ページ
16:30-17:30 倫政問題集4ページ
17:30-18:45 倫政黄色本20ページ
18:50-22:00 数学の授業

6/1(日)
9:00-9:30 古典単語315 1~72
9:30-11:30 数学4問
11:30-11:50 微分積分の公式の確認
13:30-15:30 倫政の黄色本 20ページ
15:30-16:20 センター論説文1問
17:10-18:10 センター漢文4問
18:20-18:50 シス単 600~725
18:50-20:30 漢文の授業
23:00-24:30 センサー地学10ページ

6/2(月)
7:05-7:35 シス単600-850
16:30-18:50 地学センサー10ページ
18:50-20:30 倫政黄色本40ページ
20:30-21:10 数学3問
21:20-21:40 センター小説文1問
21:40-22:10 現代文記述プリント
23:45-24:30 倫理問題集4ページ
24:30-24:45 古文単語
24:45-25:00 ヴィンテージ

6/3(火)
7:00-7:15 古文単語
7:15-7:30 シス単
16:30-17:00 英語の要点
17:00-18:00 倫政黄色本10ページ
18:00-18:35 地学センサー8ページ
18:50-22:00 英語の授業
22:10-22:30 センター論説文1問
25:30-26:00 英語和訳問題

6/5(木)
7:00-7:30 シス単
(空き時間活用)センサー地学3ページ
16:10-17:10 センサー地学7ページ
17:10-18:05 塾の国語の宿題
18:05-18:35 センター論説文1問
18:50-22:00 国語の授業
23:30-25:00 古典講読の予習
25:00-25:30 倫政黄色本10ページ

6/5(木)
7:00-7:30 シス単
(空き時間活用)センサー地学3ページ
16:10-17:10 センサー地学7ページ
17:10-18:05 塾の国語の宿題
18:05-18:35 センター論説文1問
18:50-22:00 国語の授業
23:30-25:00 古典講読の予習
25:00-25:30 倫政黄色本10ページ

6/6(金)
7:00-7:30 ヴィンテージ
(空き時間活用)倫政黄色本10ページ
     地学センサー3ページ
16:25-16:30 地学センサー1ページ
16:30-18:10 センター数学6問
18:10-18:40 センター小説文1問
18:40-19:30 古典文法の確認、漢文句形の確認
19:30-19:40 フォーカス和訳
19:40-20:45 塾の英語の授業の復習
20:45-21:20 現代文2次対策プリント
21:20-21:50 日本史復習
11:45-12:20 シス単3章
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さあ、みなさんはどういった印象を持ちましたか?
まだ受験勉強を始めたばかり…の高3生としては、かなりやり込んでいると言えます。
この生徒は高校2年生のときから担当していますが、勉強に対して非常にストイックに取り組んでくれています。
そんな彼女はいま、模試で大阪大学の合格圏内。

受験生に対して唯一平等に与えられているもの、それこそが「時間」です。
全国の中高一貫校生・浪人生・公立高校生と戦わなくてはならない大学入試では、スタートの早さが何より重要です。
上記の生徒は本格的な受験対策を高2の夏の終わりから始め、私との面談で決めた課題を必ずこなしていました。

…とは言え、何事もやり始めの頃は不安定なものです。自転車に乗れるようになったときのことを思い出して下さい。漕ぎ出しではフラフラして転ぶこともありますが、スピードが出てくると走行状態を維持できますよね?
勉強もそれと同じです。「勉強するのが普通」という感覚をいかに早く身につけるかが勝負の分かれ目です。

この生徒に「どうしてそんなに頑張れるの?」と聞いたことがありますが、「するのが普通になっているから、しないと何か不安になる」という答えが返ってきました。確かに、習慣になっていること、例えば入浴や歯磨きを怠ると、嫌な気分になりますね。

各教室では、受験について担当の先生が親身になって相談を受け付けます。
早期に対策を始めて、ライバルに一歩差をつけましょう!