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開成教育グループ


大学の数学と自分

 私の通った大学では、4回生からゼミが始まりました。1~3回生での学習は高校までと同じく、授業を通して「教えてもらう」ものでした。しかし4回生から始まるゼミでは、自ら新しい単元を予習し、先生・ゼミ生へと講義形式で発表する、つまり「教える」ことで知識を得ていく学習に変わりました。当然、教えることができるようになるためには、中途半端に分かっている程度ではうまくいかない。ましてやこれまでに学んだことのない新しいテーマを、自分自身の力で十分に理解していかなければならない。1回目のゼミは大失敗に終わりました。「なぜその等式が成り立つの?」というような先生からの鋭いツッコミに返す言葉も見つからず、ただ「分かりません」と答えるしかありませんでした。「理解しきれていない・・・」と肩を落としたのを覚えています。時間をかけ、一生懸命に教科書を読んだつもりでいたが、十分でないことをたった1回のゼミで思い知らされました。

 この状況を改善するために何ができるかをすぐさま考え始めました。やはり一番に思いついたのが時間を増やすことでした。通学の電車の中で、大学の講義終わりの教室で、帰宅してからのベッドの上で・・・。とにかく教科書を開ける回数を増やし、数式や日本語に目を向ける時間を徹底して作りました。そして、一つ一つの(数式も含めた)言葉を理解することを心がけました。そういうものだと信じるのではなく、なぜそうなるかを徹底的に解読する。そうしなければ、本当の理解が得られるはずもない。そのような単純なことでさえ、最初のゼミを経験するまで、考えることができませんでした。
 いきなり2回目のゼミから良いものになるはずはありませんでしたが、回を重ねるごとに先生からのツッコミも少なくなっていることを感じました。完全にツッコミがなくなることはありませんでしたが、それに返答したり、さらなる疑問をぶつけることができるようになっていました。何よりも嬉しかったのは、自分が真剣に向き合うことで、理解できた(かもしれない)ということを実感できたことです。堂々と定理の証明ができることがその証でした。
 苦痛でしかなかったゼミは、いつしか多大な満足感を得られるゼミへと変化していました。

 今、私は大学4回生の頃と同じく、数学と向き合い授業をしています。いつまでも初心を忘れず、これからもずっと努力していきたいと強く思います。
 
開成ハイスクール数学科 光畑雄策


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