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開成教育グループ


3月15日は…

西田辺教室の大道です。

3月に入ったのにまだ寒い日が続いていますが
みなさん元気にしていますか?

3月は自分にとって特別な日があります。
今日は少しその話をしようと思います。

私は学生時代、家庭教師のバイトをしたことがあります。
そこで担当したのがSでした。
バイト先の社員さんから「S君の担当の先生がもう辞めたいって言ってるから、かわりに大道君担当してくれる?」と言われてSの家に行きました。

Sとの初対面は最悪でした。
Sは金髪で坊主。眉毛は極細で耳にはピアス3個。高校は登校拒否。親とは絶交状態。
最初はもちろん私の話すら聞いてくれませんでした。

ただ、初めて対面したときSの寂しそうな目に、私は「彼の孤独感」を感じたのでした。

私は彼と共通の話題がないか探りました。
彼の服装はヒップホップのラッパー風、CDラックにはヒップホップのCDだらけ、
私は自分が持っていた2PacやスヌープドッグなどヒップホップのCDをプレゼントしました。

話をしてくれないSが初めて私の話をきいてくれた瞬間でした。

「先生もヒップホップ聞くん?」

私とSは一緒にそのヒップホップのCDを聞きました。
Sのうれしそうな少しはにかんだ表情が印象的でした。

曲(ラップ)の歌詞を見せて、私は少し英語の歌詞を解説しました。
そして、なぜ黒人がヒップホップを歌うのか、
彼らが勇敢に差別や孤独と戦っていることを話しました。

その時、Sは目に少し涙をうかべたのです。

私は本当のSを見ました。やっぱりこいつは「悪いやつじゃない」と。

それからSは私に対して心をひらいてくれました。
一緒に英語を勉強し始めました。

ある日、Sは「先生、俺、アメリカ行こうと思う。」と言ってきました。
最初は冗談かと思っていました。

しかし、よくよく話を聞くと冗談ではありませんでした。
彼にはアメリカでヒップホップアーティストになりたいという夢があったのです。
その日から、英会話の猛特訓が始まりました。

渡米まで1ヶ月をきったとき、彼の英語力は大きく変わりました。
私はその変化に初めて感動しました。
彼なりに努力した結果です。

彼はアメリカへ渡りました。
「しんどくなったら連絡しーや」と言ったのに、
Sは何ヶ月も全然連絡してきませんでした。

そんな時、一つの小包が届きました。
CDと自筆の手紙。手紙には汚い字で「CD絶対聞いてや」と書かれていました。

そのCDには彼がライブで歌っている曲(ラップ)が入っていました。

まだまだ未熟な発音でしたが、彼の生き生きした感情が伝わってきました。
文法はめちゃくちゃでしたが、彼の感謝の気持ちは十分伝わってきました。
曲のタイトルは「Great teacher Oh…」でした。
私は涙が止まりませんでした。

そんな感動をした2週間後、
彼の母から電話がありました。

3月15日にSは亡くなりました。
交通事故でした。

悲しすぎました。
今までに感じたことのない大きな喪失感を感じました。

それから5年以上経って…、

今、喪失感はなくなり、Sとの思い出が私を助けてくれています。
私が辛いとき彼の言葉が支えてくれているような気がします。
どんなに英語が苦手な子に対しても私は可能性を感じることができます。
英語教育が単なる言語教育ではないと信じることができます。
生徒に英語を教えることがどれだけかけがいのないことか誇りに思うことができます。

すべてSのおかげです。

長文失礼しました。
                 大道@西田辺


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