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開成教育グループ


「後悔,後を絶たず」では困りますが…

「後悔,先に立たず」は古人の言であり,「後悔、後を絶たず」は大学に 8 年通った友人の迷言でありますが,今,雑誌「プレジデント Family」では「わが子の受験,親の後悔トップ40」という特集がなされています.この特集は,「中高生の親1000人が証言」とあるように,高校生自身あるいは高校を卒業した人たちの「後悔」は登場しませんが,視点を変えた「後悔」も中々興味深いものではないかと思います.

さて,というわけで,私の受験時代についての後悔です.一番大きいのは「こんなものはできっこない」と自分を縛ってしまうことでした.今でも、「覚えるのは苦手です」などと言って,英単語の暗記をしない言い訳にしている人いませんか?私もそんなことを言っていたんですね.これはただのやらないための言い訳です.そうやって私も英単語の暗記を怠っていました.入試のとき,3 行ほどの和訳問題の英文の中に10数個の知らない単語を目にしたとき,後悔しました.そして,大学生になり数多くの英文を読む(読まされる)うちに,さらに教えるようになっていくつものテストを作っているうちに,いやでも覚えてしまいました.結局,覚えられないのは覚えようとしないから,覚えるまで徹底的にやらないから,です.どっぷりつかればいやでも覚えます.他にも,色々なところで「できっこない」ことができるようになる経験をしました.自分を縛っていくとその枠を抜け出ることができない.受験生時代はかなりそうだったと思います.

もうひとつの後悔は,「苦手科目を放っておいた」ことです.私は,文系学部志望のくせに英語は苦手,さらにどうしようもなくダメなのは古文でした.理由は今では明確です.押さえておくべき基本的な知識が全くない,あるいは,単に「知っている」だけでそれを使いこなせるレベルにはないからです.範囲がある定期テストならなんとでもなりますが,実力は皆無でした.先日,中学生の古文の授業をしましたが,その準備をしていく上で改めて感じたのは,「これは聞いたことがある」とか「これは知ってる」程度では,やはり通用しないのだということでした.それを一段上から見下ろして眺められるくらいでなければ,入試なんて無理です.結局,古文はずっとほったらかしでした.幸い,当時はどこの入試も古文をそれほど重視していなかったので,大学にはもぐりこめましたが,これは単に運がよかっただけだったと,今も思います.

「人は成功より失敗から学ぶ」というのも古人の言ですが,やはり人は失敗から学ぶ方が多いようです.それにこだわりすぎるのは問題ですが,たまには反省する必要もあるでしょう.「Kaisei Family」あたりでやりませんか.「私の受験,ここがよくなかった」なんて.

片岡尚樹


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