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開成教育グループ


秋の色彩

2018 年 10 月 22 日

天高く馬肥ゆる秋、高校生のみなさん、目標に向かい懸命に勉学に勤しんでいますでしょうか。今夏の猛威的な暑さとはうって変わり日々涼しくなり、学習に取り組みやすい季節となりました。

食欲の秋、読書の秋、芸術の秋。山並みの紅葉と青く澄み渡った青空。秋の景色は目の保養、心の安らぎにも良い影響を及ぼしてくれます。秋は、他の季節とは一味違った多様な色合の環境を私たちに与えてくれます。山々を美しく彩る紅葉の赤色は暖かな印象を我々に与えてくれますが、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンという物質が活躍しているのだそうです。

澄み切った空の青色は清々しい気持ちにさせてくれますが、こちらの方は、何が作用しているのでしょうか。調べてみますと、気圧と空気中の粒子などが関係しているようです。秋に発達する高気圧は大陸よりのものなので、水分が少なく空気が乾燥していることが色の発現に影響しているようです。太陽光は一般に空気中の粒子に当たると散乱しますが、粒子の大きさが光の波長より小さくなると、波長の短い青色の光が波長の長い赤色の光よりも多く散乱します。この季節の空高く青い空色は、レイリー散乱と言われる現象で、ほかの季節より空気中の水分子やチリ・ホコリが少ない分、青色の波長より1/10ほどの大きさである水素や窒素分子に太陽光線が当たり乱反射し、生じるのだそうです。空の青色が映えるのは、空気中の分子と光の乱舞の様相によるもののようです。秋の夜長に「へーそうなんだ」と一人納得し、わかることの喜びをまた一つ実感できました。

色彩は、人間の心理にも影響を及ぼしています。一説によれば赤色は、「交感神経」を刺激し、情熱・活力・エネルギーを醸し出し、やる気・元気・自信を取り戻したいときに有効となるのだそうです。青色は、「副交感神経」を刺激し、心身を落ち着かせ、集中力を助け頭脳労働に役立つ色なのだそうです。

身近な彩りを学習環境にうまく取り込んでみるのも良いのではないでしょうか。勉強の合間に時折、樹々の紅葉と秋空を眺め気分転換するとともに、勉学に向かう集中力にも役立て、さらなる高みに果敢にチャレンジしていってほしいと思います。

高校生の皆さんの成績向上と志望校合格に向けた努力の成果が実を結びますことを心より願っております。

 

開成ハイスクール数学科 大槻 隆史

「動的平衡」・・変化こそが生きていること

2018 年 10 月 15 日

生物学者の福岡伸一さん、生命とは”動的平衡状態”にあるものである。つまり、生命は見かけ上は平衡状態にあるようでいて、動いているのである、と。

「平衡」とは変化が起きているのだが見かけ上は変化が起きていないような状態を言います。例えば、私たちは生まれて以来、「自分」であることは変化していませんが、体は大きく変化しています。人間は約60兆もの細胞で形成されていますが、この体を構成する細胞は、毎日少しずつ変化しています、そして1年も経てばすべての細胞が入れ替わってしまうのです。それでも「自分であること」には変化は起きていません。決して別人になることはありません。つまり生物が生きていることとは、日々変化しながら自分であり続けるけることだというわけです。確かにこう言われると、子どものときの「自分」と比べて、今の「自分」は体の大きさも違い、面影はあるものの容姿も随分変わってしまっています、好きなもの、嫌いなものも違います。ピーマンやニンジンが食べられなかった子どもが、今はそれらが好きになっています。自分を知らない人から見れば全く別人になったかのような変化です。しかし、「自分であること」は一貫していて、何らの変化も起きてはいません。これが生きていることの本質であるというわけです。機械はその部品を全て違う部品に入れ替えると、違う機械になるかもしれませんが、生き物はその細胞が全て入れ替わっても同じままなのです。

これを逆に考えてみると、落ち込んだ「自分」がいるときには、落ち込んだ細胞が増えているだけ、それは変化します。明日のあなたは、同じあなたではあっても同時に、今日のあなたとは少し違うあなたになっているのです

高3生は、入試まであと4ヶ月ほど、この4ヶ月で急激に変化することでしょう。毎年、成績が急上昇する人を多く目にしています。「4ヶ月後のあなたは、決して今のあなたではない。」そのときまで、最後のひと踏ん張り。頑張りましょう。

 

開成ハイスクール英語科 松本 泰雄

直感と確率

2018 年 10 月 8 日

突然ですが、私は「超」がつくほどの晴れ男です。小さいころから大切なイベントで雨が降ったことはほとんどありません。周囲の人にそれを自慢げに話すも、たいていの場合反応はイマイチ。そんなのはあくまで偶然だよと。ふむ、偶然ですか。

偶然といえば、みなさんは「誕生日のパラドクス」というのをご存知ですか。この場合のパラドクスというのは「矛盾」というより「直感と結論が大きくかけ離れている」という意味で使われています。みなさんのクラスに同じ誕生日だという2人がいるでしょうか。およそ365日ある誕生日がピッタリ合うなんてことはそうはありません。もし、クラスに同じ誕生日の2人がいれば「すごい偶然だ」と思うことでしょう。しかし、理論上の確率はというと、誕生日が同じ2人がいるのは、例えば40人のクラスだと90%。23人以上で50%を超えます。直感と全然違うのです。

人は直感に囚われがちです。次に「モンティ・ホールの問題」というのをご存知ですか。目の前に3つのドアがあり、1つのドアの後ろには景品の新車が、残りの2つのドアの後ろにはハズレのヤギがいます。あなたはそのうち1つのドアを選びますが、そのドアを開ける前に私が残り2つのドアからハズレのドアを1つ開けます。そして、もう一度あなたに問います。「あなたは今選んだドアを開けますか。それとももう1つのドアに選びなおしますか」と。確率的には「選びなおす」が正解です。しかし、人はこの直感から逃れられず、多くの人が「そのまま最初に選んだドアを開ける」という行動に出ます。何度でもチャンスがあれば選びなおすこともできるでしょうが、一度しかチャンスがなければそれができないのが人というものです。選びなおして間違えるのが悔しいからです。最後に信じるべきはやはり自分なのでしょう。

直感は物事を決断するうえでとても大切な要素です。しかし、はずれてばかりの直感など信じることはできません。正解を繰り返すことでやっと信じることができるのです。いざというときの直感を信じるためには、練習段階でたくさんの正解を得る必要があります。

練習段階では「なんとなく」を捨て、より合理的に正解への確率の高い道を選ぶべきです。そうすることで失敗の中にもより多くの成功を体験することができます。そういう「経験に裏付けられた直感」は、「自信」を伴い「確信」へと変わります。私が自身を晴れ男だと思うのは、それを裏付けるだけの経験をしてきたからにほかなりません。こんなことでさえ、私に自信を与え、確信を持たせているのです。みなさんの努力による成功体験はきっとみなさんに大きな自信を与えることでしょう。そして、最後には「合格できるかも」の直感は確信に変わることでしょう。

 

木村智一郎

数学と科学・技術 その20

2018 年 10 月 1 日

みなさん、こんにちは。すっかり秋めいてきましたが、この夏は、台風が何度も来て大変でしたね。みなさん、大丈夫でしたでしょうか?日本は、大小さまざまな自然災害が起こるので、日々警戒心を忘れないようにしないといけませんね。災害の中に大雨があります。気象庁からよく「1時間に○○ミリ」という形で発表され、次のような解説がされています(一部抜粋)。

 

(ア)   1時間に 20ミリ以上…強い雨。どしゃ降り。

(イ)   1時間に 30ミリ以上…激しい雨。バケツをひっくり返したような雨。

(ウ)   1時間に 50ミリ以上…非常に激しい雨。滝のような雨。

(エ)   1時間に 80ミリ以上…猛烈な雨。息苦しくなるような圧迫感、恐怖を感じる雨

 

1時間に 80ミリ以上ともなると、恐怖を感じる猛烈な雨とのことですが、実際どれくらい雨が降るのでしょうか?経験してみないとわからない部分ももちろんありますが、災害が起こってからでは遅いので、ここで少し考えてみましょう。1時間に80ミリというのは、雨の中におおよそ直径20センチメートルの円筒状の容器を置けば、1時間で水深が 80ミリ、すなわち8センチメートルの深さになるということです。そこで、少し身近なもので8センチになるものを探してみました。すると私の場合、指を閉じた状態で小指と人差指の間の幅を図るとおよそ8センチになりました。女性の方の場合は、手はもう少し小さいかもしれませんが、1時間かけておよそ手の幅くらいの水が降ってくるのが、1時間に80ミリの猛烈な雨だということがわかります。ついでにその手の幅で、靴裏から足首までの高さを測ってみるとほぼ同じ長さになりましたので、雨のなか、靴がびしょ濡れになることも、うなづけることだと思います。けどこの程度だと「大したことないな」と感じる人もいるかもしれません。たった8センチですからね。そこで今度は、体積で考えてみましょう。まず、人間が立っている状態で使用する面積はどれくらいになるでしょう。大柄な人もいれば、小柄な人もいるので大小さまざまですが、消防法によれば、『立見席を 0.2平方メートルとする』という記述があるので、ここではそれを参考にします。ちなみに、0.2平方メートルはおよそ、1辺が 45センチメートルの正方形になります。さて、この0.2平方メートルに80ミリの雨が降るとはどういうことでしょう。単位計算が苦手な人もいるとは思いますが、次のようになります。

 

 

 

つまり、1Lのペットボトル16本分の水を頭の上からじゃぶじゃぶ浴びる量が、猛烈な雨ということになります。こう考えると非常に大変な雨だと感じられるでしょうか?さらに雨というのは1人の頭の上にだけ降るものではありません。他の人の頭の上にも降るわけです。立見席でいっぱいになっているコンサート会場で、全員がペットボトルの水16本分を頭から浴びる、そんな光景を想像すると、もうそこらじゅうが水浸しになることは、想像に難くないでしょう。さらに雨はコンサート会場の外、人がいないところ、地域全体に容赦なく降り、しかも降って終わりではなく、降った雨水は低いところに流れていくわけですから、これは、かなりの大災害になることも理解できると思います。

さて、今回は雨量について取り上げました。災害は全ての人に分け隔てなくやってきます。現在は様々な予報も発達してきていますが、最終的な判断は個人によらざるを得ないことは変わりありません。そして、判断するには知識が必要になります。自分の頭で判断できるよう、普段から頭を鍛えることを忘れないでください(自戒も込めて)。

開成ハイスクール数学科 村上 豊

イベント盛りだくさんの秋!

2018 年 9 月 24 日

開成ハイスクール生のみなさん、こんにちは!

 

夏期講習もあっという間に終わり、3学期制の高校では約1ヵ月後に、2学期最初の定期テストが待っています。

 

高1・2生にとっては、この定期テストは1学期中間テストと同様、とても大切です。

ここで理解が不十分なままだと、その続きとなる期末テストでも点がとれないということになってしまいます。逆に、しっかりと好成績を残せば不安要素はなくなり、学年末テストまで上位をキープし続けることができるでしょう。高1・高2生のみなさんは、しっかりと定期テストの勉強時間を確保し、結果を残してください!

 

高3生にとっては、定期テストというよりは各自の志望校に特化した入試対策を行う時期ですね。開成ハイスクールでは、夏期合宿や夏期講習で徹底して基礎固め・受験対策を行ってきましたが、その延長線上にあるのが、現在実施している「志望校突破ゼミ」です。このゼミを通して、出題形式別に実戦力・得点力を身につけて、志望大学合格の確信を揺るぎないものにしてください!また、冬期講習前にも恒例の年末特訓がありますので乞うご期待!

 

入試が間近に迫ってくると、不安になったり、くじけそうになったりすることもあると思いますが、われわれ教員一同、全力で支えていきますので、みなさんは、今できることに全力を集中してください!今を頑張るすべての高校生が、有意義な秋を過ごせるよう祈っています!

 

 

開成ハイスクール英語科 福原 俊幸

粘り強さ

2018 年 9 月 17 日

精一杯努力してもなかなか結果が出ないことを経験したことがある人も多いと思います。努力すると結果が欲しくなります。なぜなら、成果を感じたいからです。自己の行為を無駄だと感じたくないからです。しかし、結果が出ないと無駄だと感じてしまい、急にやる気がなくなります。

「苦労はいずれ報われる」この言葉で努力を持続できる人はよいのですが、なかなかそんな人ばかりではないと思います。「この努力、報われるのかな」等、不安になることもあります。そして、残念なことにその努力を途中でやめてしまう人が結構な割合でいるような気がします。

「成長曲線」というのをご存知でしょうか。ある時期まで努力を続けると必ず結果が出るというのがこの曲線です。その時期まで努力を続ける前にやめてしまう人が、努力しても結果が出ないと言ってしまうのです。成長曲線は個々によって違います。高校生であれば、成績が上がったり下がったり、初めは成長曲線が波打つかもしれません。しかしこの波は少しずつ右上がりに伸びていくことを知っておきましょう。結果が出るまで努力して下さい、もう少しで結果が出る直前で努力を怠るのはあまりにももったいないです。個人差はあるものの、必ず最後は結果が出るものであることを把握し、諦めず学習を続けてください。

最後には大輪の花を咲かせられることを願っています。

開成ハイスクール数学科 堀川 大介

高3生諸君へ ~実りの秋を実現するために~

2018 年 9 月 10 日

今年もいよいよ残すところあと3か月半と少しとなった。公募推薦入試を受験する受験生にとっては、入試本番まで既に1~2か月となっている。また来年1月19日と20日実施のセンター試験までほぼ4か月。これからはひたすら得点力を身につけることに全力を注いでいかなければならない。限られた時間の中でしっかりと実力をつけて合格点に達することが出来るかが今後の勝負となる。過去問演習に取り組む機会もこれまで以上に増えていくであろうが、毎回の演習に本番同様の緊張感を持って臨まなくてはならない。何の問題意識もなく漫然と演習に取り組むだけでは、全くの時間の無駄である。合格最低点に届くために、確実に解き切らなければならない問題、部分点が取れればよい問題などを確実に見極めていくことも大切なことである。そうした優先順位をつけていく訓練も全て含んだ問題演習を積み重ねていかなくてはならないのである。

私立大学の公募推薦入試は、理系は英語・数学、文系は英語・国語という2教科入試が多い。公募推薦入試を受験する受験生は、まずはこれらの受験科目のピークを入試当日に持ってこなくてはならない。一般入試でもこれらの科目は当然入試科目となるので、仮に公募推薦入試を受験しない私大受験生も、これらの科目に関しては年内にかなりの仕上がりを目指して努力を続けなくてはならない。

 

公募推薦入試であれ一般入試であれ、例年1~2点差での合格・不合格の報告をしばしば受ける。当然のことながら、合格最低点の辺りに得点分布の人数が集中するので、およそ1問が2点~4点ぐらいだとすると、わずか1問の成否が合否を分けるのである。言うまでもなくケアレスミスなどは断じて許されないのであり、逆に言えばそうしたミスを完全に払拭する努力が強く求められているのである。

 

更に国公立大学受験生は、これからはセンターと二次試験のバランスをしっかりと考えながら、勉強のスケジュールを組み立ててもらいたい。センター重視・二次重視・完全に同一比率と、大学・学部によってその配点は様々である。限られた日数の中で、数多くの入試科目の準備をしていかなくてはならない国公立受験生は、バランスよく実力を仕上げていく勉強に全力で傾注してもらいたい。

 

入試当日は頼れるものは自分の力のみである。これまでに培ってきた知識、技術、忍耐力、全てを投入して確実に合格最低点をクリアーしなければならない。しかしながら、入試までの道のりは決して孤独なものではない。ご家族・友人・先生に支えられながら、入試当日を迎えるのである。自分を支えてくれた全ての人々に感謝しながら、試験会場に向かえば、あとは普段通りの力が発揮することが出来るはずである。

 

阿部真央の名曲「Believe in yourself」の中で、

 

君にしか分からなくたって楽な道は選ぶな

最後に報われるのは逃げずに居た君自身だから

 

というくだりがある。どんなに苦しくても受験生が己に鞭打ちながら、懸命に闘う姿は本当に美しい。その闘いから逃げずに積み重ねた努力が、必ずや「合格」という結果で報われるであろう。

 

全ての受験生の健闘を心から祈念している。

 

 

開成ハイスクール国語科 森脇 庸介

見えない成果

2018 年 8 月 27 日

夏休みも残りわずか。夏休み前に立てた計画は順調に進んでいるでしょうか?なかなか思い通りに進まず、気持ちがモヤモヤしている人も多いのではないでしょうか?

 

毎日コツコツ勉強をしていれば、結果は出てくるものなのですが、その結果がいつ出るのかはハッキリとは分かりません。同じことをやっていても、すぐに成果が出る人もいれば、なかなか成績向上の兆しが見えてこない人もいます。成果が見えてこないと、やる気も失せてきますね。とは言っても、そこで諦めてしまったら、本当に成果が出なくなってしまします。もしかすると、明日が成果の出る日だっていうこともあり得ます。成果が出ないのは、残念なことながら、まだその時ではないというだけです。だから、成果の出る時期が不透明であっても「成果が出る」と信じてやっていくしかありません。

 

成果には「目に見える成果」と「見えない成果」があると私は考えます。多くの人は、「目に見える成果」だけを成果だと思っています。しかし、「見えない成果」というものもあります。それは、自分はこれだけ努力をしてきたという確固たる自信です。すぐに「目に見える成果」が出てしまうと、自分がこれだけ頑張ってきたという努力の蓄積である「見えない成果」を得られないことになります。そういう人たちは、壁にぶつかりスランプに陥ってしまうと、案外、簡単に挫折してしまうものです。何とか頑張り続けて、ようやく「目に見える成果」が出るようになったとき、蓄積された努力が本物の自信となり、入試本番で大きな力となります。

 

夏、頑張ったけど、思ったほど成果が出ていないと感じているならば、それは今、あなたが努力から得られる自信を蓄積し、今後出てくる成果に対して確固たる裏付けを築いているところです。

 

「目に見える成果」と「見えない成果」。この2つを併せ持って初めて成果を出したと言えます。コツコツと勉強していれば、近い将来、必ずこの2つの成果が得られるはずです。

 

 

開成ハイスクール英語科 坂田 和彦

夏の終わりに

2018 年 8 月 20 日

今年から開催地が変更になった滋賀県での合宿も終わり、早い学校は既に新学期がスタートしています。まだまだ暑い日が続いているので体調管理をしっかり行った上で、新学期を送っていただきたいものです。

1年生は、本格的に文理選択を考えさせられる時期になってきました。将来就きたい職業が決まっている人は何の問題もないのですが、大半の生徒はかなり頭を抱えてしまっています。○○大学のオープンキャンパスに行ってきたよという声も多く耳にしました。3年進級時に進路を再調整できる可能性もないことはないのですが、できれば受験に必要のある科目に重点を置いて勉強できる方がいいので、慎重に選んでください。

2年生は、毎年この時期一番心配です。「最近部活も忙しいし、中だるみの学年だから…」現状を相談してきてくれる生徒も多いですが、他の学年が積極的に動き始めている時期に勉強のペースが落ちていると、どうしても遅れが目立ちますし、ペースがおくれているという自覚が芽生えてくる人もいるでしょう。まずは周囲の先生に相談するのも一つ。そして、何よりここから秋に向けての明確な目標をたて、やるべきことをやるという気の引き締め直しが必要です。

3年生は、推薦入試を受験する人は、もうすぐ本番がやってきます。9月以降、正規の授業以外にオプション授業も開講されます。志望校突破に向けて、自分にとって必要なものをしっかりと受講し、完全武装で受験に挑んでください。サテラインを併用している人もいますので、週6で授業を詰めてハードスケジュールになることもありますが、それこそ今が正念場です。有名なフレーズではないですが、「いつやるの?」ってことです。しんどいのはみんな同じ。そこを乗り越えたものには、その人しか見えないすばらしい景色が待っているはずです。

しばらくは夏の暑さも続くと思われますが、いつしか夏の猛暑も終わり秋が色づき始めます。季節の変わり目とともに、受験本番までの残りの時間の重要性を感じながら、しっかりと目標へむかって行動してください。

 

開成ハイスクール英語科 濱田 健太郎

夏のアオハル

2018 年 8 月 6 日

今年の夏は、特に暑いですね。毎年、私たち教員にとって夏期講習は暑さ・体力との戦いになっていますが、教室に入る前、空を見上げてみて入道雲などが出ていると、不思議と「がんばろう」という気持ちになります。私自身が高校3年生だったときも、夏休みの間は図書館・塾に通いながら、建物に入る直前には空を見上げ、澄みわたる青空と入道雲を眺めて気合をいれてから、勉強に取り組んでいました。

古い、と言われるかもしれませんが、夏は高校生にとって最も「青春」を感じさせてくれる季節なのではないかと思います。高校野球が一番わかりやすい例かもしれません。暑い中、好きなものや目指すもののために思う存分に時間を使うことができる…ある意味、それは最高の贅沢なのかもしれません。もうずいぶんと昔になってしまいましたが、私にとって、高校3年生のあの夏、毎日勉強に取り組んでいた時間は、まさに「青春」そのものでした。

高校1年生・2年生のみなさんは、まだクラブをやりながら勉強している人も多いかと思います。毎日忙しく、時間の少なさにあせりを感じてしまう日もあるかもしれません。ですが、クラブに、勉強に、人間関係に、思いきり、エネルギーと時間を使えるだけ使ってください。あとで思い出したとき、そこにはまさに「青春」そのものがあったのだと、懐かしく思い出せるのではないかと思います。そしてその思い出が、大人になってからも、夏になると君たちの背中を押してくれると信じています。日々、100%の気持ちで夏期講習にも取り組んでください。高校3年生のみなさんは、まさに人生の転換期になってもおかしくない夏です。夏を制する者は受験を制する。悔いが残らない青春を、いえ、夏を過ごしていってください。

 

開成ハイスクール英語科 兒玉 章比古