大阪・滋賀・京都・兵庫・奈良・徳島・東京・神奈川・埼玉・千葉に展開する小学生・中学生・高校生 クラス指導、個別指導の進学塾・学習塾

開成教育グループ


古英語

 本当に寒くなってきましたね。みなさん体調を崩していませんか?
 久しぶりにブログを書きます。

 先日、S君の補習をしているとき、彼はこう言っていました。
 「英語文法むずすぎ!なんでこんな言葉が世界共通語なんか意味わかれへん!!」
 S君は英語が相当難しいと思っているのでしょう。
 でも、決してそんなことないですよ。
 他の言語と比べても英語は単純な文法です。
 それに、英語自体も昔にくらべてかなり簡単になっているのですから。

 みなさんは大昔の英語の文章を読んだことがありますか?

 英語の歴史を4世紀までさかのぼってみましょう。
 「4世紀ごろの英語(古英語)」の文法を少し紹介しましょう。
 きっと、「現代の英語」で良かったと思うはずです(笑)!

 まず、アルファベットの数は今より多かったようです。最大で33文字まで増えました。
古英語には現在のアルファベットにはない「Þ」や「æ」、「ð」もありました。

 古英語の文法は相当複雑です!
 動詞が主語や文法によって変化しまくるのです!!
 例えば、steal「~を盗む」という動詞の場合、
 現在形で主語が1人称単数のときはstele、2人称単数のときはstilst、3人称単数のときはstilð、 複数のときはstelaþにしなければなりません!
ちなみに過去形は1人称単数はstæl、2人称単数はstæle、3人称はstæl、複数はstælon、不定詞のときはstelan、命令文は単数ならstel、複数ならstelaþ、現在分詞はstelende、過去分詞はstolenとすべて変化させなければなりませんでした!

 地獄ですね、こんな英文法…。この時代に生まれなくてよかった…。

 でも驚くことなかれ、古期英語は動詞だけでなく、なんと名詞も複雑に変化します。
 これを専門用語で「屈折」といいます。これもほんとにややこしい…。
 すべての名詞は主格「~は」・属格「~の」・対格「~を」・与格「~に」と変化します。
中学校のときにI, my me, mineと変化することを習いましたが、すべての名詞で変化がおこります。名詞は男性名詞・女性名詞・中性名詞と分類され、それぞれ異なった変化をします。
 例えば、現在のshipに相当する古英語のscipは男性名詞で、主格はscip、属格はscipes、対格はscip、与格はscipeと変化します。複数形になれば、主格はscipu、属格はscipa、対格はscipu、与格はscipumとなります。

 気が遠くなりますね、この活用。
 ただ、英語に興味がある人は、ここからどうやって現代の英語に変化をとげていったか調べてみて下さい。すごくドラマティックで面白いですよ!

大道@西田辺


コメントは受け付けていません。