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開成教育グループ


勉強に必要な「プロセス」

 こんにちは。
 以前、このブログで「英文法の正しい勉強法について」という表題の文章を書きましたが(2010年3月16日掲載)、今回は、その内容を少し別の角度から述べてみようかと思います。
 まず、以前に述べた内容をまとめると、以下のようになります。

<英文法の「正しい」勉強法>
●各文法単元について
 ①一つ一つの文法事項を「理解」「確認」(授業、または教科書・参考書を用いて)
 ②「理解」を「確認」した一つ一つの文法事項を頭にIn-Put(暗記)
 ③問題演習
 ④間違えた問題の文法事項を「再理解」「再暗記」

 ①の段階、つまり、参考書を読んで、あるいは授業を受けて、「ふーん、なるほど」と「理解」しただけにとどまっている人は、「分かったつもり」「勉強したつもり」で終わってしまい、まだその内容が全く自分のものにはなっていません。「分かる」を「できる」のレベルに引き上げるには、問題演習が必要となりますが、多くの人は、①で文法事項を理解・確認した後、②の「暗記」の過程を経ずに、③の問題演習を行ってしまいます。しかし、参考書などを見てすぐに演習すれば、問題が解けるのは当たり前です。さらに言うと、参考書を横に見ながら演習すれば、当然のごとく正答できます。これを、本来の実力と勘違いしてしまうのは極めて危険です。勉強全般に言えることですが、「分かったつもり」「できたつもり」で満足し、その状態を放置してしまうと、決して実力は身につきません。
 そこで重要となるのが、②の「暗記」です。問題を解くというのは、正答するために必要な事項を、頭の中からOut-Putすることです。そのためには当然ながら、その事項を事前にIn-Put(暗記)しておかなければなりません。イメージとしては、「頭の中の参考書を見ながら問題を解く」ということです。これこそが、英文法の勉強の目指すべき基準なのです。
 ①と②を行わず、いきなり問題演習に突入してしまうケースもあります。これは、例えて言うなら、ボクシングで効果的なパンチを出すフォームを知らず、またそれを身体で覚える素振りなどの基礎トレーニングも全く行わずに、いきなり実戦に挑むようなものです。ただひたすら演習を繰り返すだけでは、「勉強している」という錯覚を抱きこそすれ、実際には時間と労力を無駄に費やしているだけなのです。
 ところで、英文法の問題を間違える主な原因は以下の2つです。
 原因その1:その問題で問われている文法事項が、そもそも理解できていない。
 原因その2:その文法事項を理解はしているが、In-Put(暗記)できていない。
ここでむしろ気をつけるべきは、原因その2です。問題を解くのに必要な文法事項を「理解はしている」ので、解答・解説を見た際に「あっ、そうだった」と納得し、それで安心してしまい、間違えた原因である「暗記の不徹底」を改善するまでに至らないのです。だからこそ、間違えた問題について、④の「再理解」「再暗記」の過程を経て、初めてこのプロセスは完結するというわけです。
 
 ここに述べた<①理解→②暗記→③演習→④再理解・再暗記>のプロセスは、実は英文法の勉強に限ったことではなく、どの教科においても実践すべき「基本的な勉強法」なのです。要は、①~④のどの過程も欠かすことなく、これを1つのサイクルとして、常に回しているかどうかなのです。
「ちゃんと勉強しているはずなのに成果が出ない」という人は、おそらくこのプロセスのどこかが欠落しているからでしょう。もう一度、自分の勉強の仕方を見直してみてください。


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