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開成教育グループ


2次関数を制す者は高校数学を制す

2010 年 4 月 12 日

 皆さん、こんにちは。開成ハイスクールでは、高1準備講座を開講していましたが、受講した人たちの中には、高校数学の膨大の量に圧倒されてしまっているかも知れません。しかし、勉強の仕方次第ではこの膨大の量を減らすことも可能なのです。これから始まる数学I の「2次関数」を中心に、数学をどのように学べばよいのか少し書いてみます。

①「根っこ」をつかむ
 「2次関数」という単元には、「2次関数のグラフ」「2次関数の最大・最小」「2次関数のグラフと2次方程式・2次不等式」の大きな柱が3本あります。このそれぞれについて、そこで学んだことを一言にしてしまうのです。つまり「2次関数のグラフは、平方完成したら描ける」「2次関数の最大値・最小値は、グラフをどう切り取ったか考えれば求められる」「2次方程式・2次不等式の解についての問題は、グラフとx軸との位置関係を考える」といった具合です。こういった各単元の「根っこ」の部分をしっかり押さえて問題を演習しておけば、少なくとも試験の場で「何をしてよいのかわからない」とうろたえることはなくなるはず(数学の問題は、問題を見た瞬間に書きだせるかどうかが勝負です)ですし、「場合分け」の問題も単なる計算問題に成り下がります。しかも今の3つの内容は実は高校数学の根幹の部分になっているのです。「2次関数」でしっかり「貯金」をしておけば、数学Ⅱの「三角関数」や「指数・対数関数」の難問も「2次関数」にちょっと味付けをしただけ、「微分法」は「2次関数」が「3次関数」に変わるだけの話になり、勉強が大幅に楽になります。ほとんどの高校生が数学Ⅱで数学Ⅰ以上に苦しむのは、「2次関数」で十分に理解ができていないまま先に進んでいるからだといっても過言ではありません。

②はみ出しものは個別に頭に入れる
 根っこをつかんでも、時には別の発想を持ってこないと解けない問題もあります。こういった「はみ出し問題」は、「根っこ」とはどこが違うのか、どのような発想が必要なのか、そして、その発想が必要になるのは、問題のどこを見ればわかるのか、といったことを頭にたたき込みます。こういうと大変そうですが、「根っこ」を押さえておけばこのような問題は少数派に過ぎません。ただし、定期テストでも大学入試でもこういった問題はよく出題されますから、「今やっている問題を次解くのは、入試会場かもしれない。そのとき自分はこの問題のどこを見れば今やっている解法を思いつくのか」といった視点で問題を頭に印象付ける必要があります。また、数学Aの「場合の数」や「確率」といった単元は、「2次関数」と比較するとこの個別に頭に入れる問題の比率が極めて大きくなります。「このタイプの問題はこう解く」といったフローチャートを相当数、頭に作っておく必要があります。一つ一つの問題を大切に解いていってください。

③計算力は必須
 数学は定期テストも入試もものすごいスピードが要求されます。センター試験はじっくり考えればできるのに、時間があまりにも短く焦ってパニックといったことに陥って普通です。すでに学んだ因数分解や2次方程式も、これから学ぶ2次関数の平方完成も2次不等式も「手が勝手に動く」ようにしておく必要があります。最初15分かかった計算を最終的には5分もしくは3分で解ける、それぐらいの短縮を目指してください。昨日苦労した解いた問題でも、今日はあっさり解け、明日は瞬殺、となる必要があります。

高1生の皆さんにとっては、これからの1年で数学と「お友達」になれるかどうかがほぼ決まります。具体的な内容についてはまだピンとこないことかも知れませんが、それはこれから開成ハイスクールの各先生が明らかにしていってくれます。お楽しみに。

(開成ハイスクール 片岡尚樹)

4月は残酷な月である・・・!?

2010 年 4 月 6 日

 毎年4月になると頭の中をぐるぐる回り始める言葉がある。

 April is the cruelest month. (4月は残酷な月である)

 イギリスの詩人・評論家、T・S・エリオットの長編詩『荒地』の有名な冒頭の句である。
長い詩だが、その冒頭の部分はこんな風に始まる。

「4月は残酷な月である。死んだ土地からライラックを芽生えさせ、
 記憶と欲望をないまぜにして、春の雨で鈍い根を刺激する。」

 寒い中、春の雨によって芽を出すことを強いられ、そしてその土地が不毛な荒地(=現代)であるならば、その生は苦しみに満ちた残酷なものとならざるをえない。人も植物も成長し、老い、死ぬ。しかしそれは望んでそうなったものではなく、強いられて成長を促される。万物は流転する。いつまでも同じところにとどまることはできない。いくら居心地がよくても、ずっと羊水の中にいることはできないのだ。成長にはある種の苦しみや痛みが伴う。これは誰も免れることはできない。であるなら、ニーチェの運命愛をもちだすまでもなく、多少とも受動性のまにまに埋没することを拒否する意志があるなら、それはそうとして、もう一度自らの運命を主体的に引き受け直すしかないのではないか、そんなふうに思う。

 4月は日本では学年が上がる、入学する、入社するなどの人生のステージの転換期にあたる。以前のステージに愛着があればあるほど、そこからの離脱は辛いものになるだろう。
だが同時にそのステージの転換には苦しみや痛みとともに、未知の景色に出会える喜びもあるはずである。願わくは、その喜びが、残酷さや痛みを上回るものであって欲しいものである。

(堀 泰治)

高校生になるみなさんへ

2010 年 3 月 29 日

みなさん、こんにちは。

中学生のみなさんは、入試を終えて一段落をついている人もいるのではないでしょうか??
かくいう私も、十数年前?(きっとそれくらい昔のことなんだろう。いや、もっと前か?)、某塾で中3の受験期を終え、新高1としての講習会に参加するように、周りからいろいろ声をかけてもらいました。正直、面倒だなって思い、参加をためらっていました。それでどうしたかといいますと、『大変な高校入試を乗り越えたんやから、春休みくらいほんまに休みにしたるねん。』と、本当に何もしない数週間を過ごしました。これが、失敗の始まりでした。中学時代は、英語に関しては、学校で1番の成績だったので自信もありました。そのままのテンションで、高校1年生としての初めての定期テストを迎えて、結果は無残なものでした。もちろん、新学期からは高校部の授業に参加したわけですが、スタートダッシュに失敗した私は、そのダメージを結局ずるずると引きずってしまい、誰にも負けないと自信を持っていた英語の実力に不安を感じるようになりました。このブログにも書かれているように、様々な勉強方法があります。中学の時は絶対に揺るがなかった自分の勉強スタイルも、高校生の試験範囲の膨大さに見直さざるを得なくなりました。ようやく、そのスタイルが確立した時には。。。。。賢いみなさんならおわかりですね?
何事にもタイミングというものが大事だということです。現状を維持することは大変です。しかし、一度失ったものを取り戻すにはさらに膨大な時間と手間が必要です。
今、このブログを見ているということは、何らかの意欲がある方だと思います。そう思ったのなら、行動に移してみませんか??
私は、あなたたちの勇気ある一歩を待っています。
よい1年にしていきましょう!!

濱田@弁天町

3月15日は…

2010 年 3 月 23 日

西田辺教室の大道です。

3月に入ったのにまだ寒い日が続いていますが
みなさん元気にしていますか?

3月は自分にとって特別な日があります。
今日は少しその話をしようと思います。

私は学生時代、家庭教師のバイトをしたことがあります。
そこで担当したのがSでした。
バイト先の社員さんから「S君の担当の先生がもう辞めたいって言ってるから、かわりに大道君担当してくれる?」と言われてSの家に行きました。

Sとの初対面は最悪でした。
Sは金髪で坊主。眉毛は極細で耳にはピアス3個。高校は登校拒否。親とは絶交状態。
最初はもちろん私の話すら聞いてくれませんでした。

ただ、初めて対面したときSの寂しそうな目に、私は「彼の孤独感」を感じたのでした。

私は彼と共通の話題がないか探りました。
彼の服装はヒップホップのラッパー風、CDラックにはヒップホップのCDだらけ、
私は自分が持っていた2PacやスヌープドッグなどヒップホップのCDをプレゼントしました。

話をしてくれないSが初めて私の話をきいてくれた瞬間でした。

「先生もヒップホップ聞くん?」

私とSは一緒にそのヒップホップのCDを聞きました。
Sのうれしそうな少しはにかんだ表情が印象的でした。

曲(ラップ)の歌詞を見せて、私は少し英語の歌詞を解説しました。
そして、なぜ黒人がヒップホップを歌うのか、
彼らが勇敢に差別や孤独と戦っていることを話しました。

その時、Sは目に少し涙をうかべたのです。

私は本当のSを見ました。やっぱりこいつは「悪いやつじゃない」と。

それからSは私に対して心をひらいてくれました。
一緒に英語を勉強し始めました。

ある日、Sは「先生、俺、アメリカ行こうと思う。」と言ってきました。
最初は冗談かと思っていました。

しかし、よくよく話を聞くと冗談ではありませんでした。
彼にはアメリカでヒップホップアーティストになりたいという夢があったのです。
その日から、英会話の猛特訓が始まりました。

渡米まで1ヶ月をきったとき、彼の英語力は大きく変わりました。
私はその変化に初めて感動しました。
彼なりに努力した結果です。

彼はアメリカへ渡りました。
「しんどくなったら連絡しーや」と言ったのに、
Sは何ヶ月も全然連絡してきませんでした。

そんな時、一つの小包が届きました。
CDと自筆の手紙。手紙には汚い字で「CD絶対聞いてや」と書かれていました。

そのCDには彼がライブで歌っている曲(ラップ)が入っていました。

まだまだ未熟な発音でしたが、彼の生き生きした感情が伝わってきました。
文法はめちゃくちゃでしたが、彼の感謝の気持ちは十分伝わってきました。
曲のタイトルは「Great teacher Oh…」でした。
私は涙が止まりませんでした。

そんな感動をした2週間後、
彼の母から電話がありました。

3月15日にSは亡くなりました。
交通事故でした。

悲しすぎました。
今までに感じたことのない大きな喪失感を感じました。

それから5年以上経って…、

今、喪失感はなくなり、Sとの思い出が私を助けてくれています。
私が辛いとき彼の言葉が支えてくれているような気がします。
どんなに英語が苦手な子に対しても私は可能性を感じることができます。
英語教育が単なる言語教育ではないと信じることができます。
生徒に英語を教えることがどれだけかけがいのないことか誇りに思うことができます。

すべてSのおかげです。

長文失礼しました。
                 大道@西田辺

英文法の「正しい勉強法」について

2010 年 3 月 16 日

 こんにちは。今回は、皆さんがいよいよ新学年を迎えるにあたりまして、英文法の勉強の仕方について、改めて述べてみたいと思います。特に目新しい内容ではないかもしれませんが、英文法の基本的な「本来の勉強法」をもう一度確認していただき、参考になる部分があれば、ぜひ実践していただきたいと思います。それが、皆さんの更なる成績アップにつながれば、これほど嬉しいことはありません。

はじめに
 英語の理解は文法の理解から始まります。そして文法の知識は大学入試に100%直結します。入試の文法問題はもちろん、長文読解問題においても、ベースとなるのはやはり文法力なのです。毎回の定期テストに向けて、各文法単元をその都度いかにマスターしたか、その結果は定期テストのみならず、その先の大学受験をも大きく左右します。つまり、グラマーの定期テスト対策は、大学入試対策そのものでもあるのです。

① 文法問題はどのように作成されるか
 各文法単元には、10~20の文法事項が含まれています。たとえば「不定詞」ならば、「不定詞の意味上の主語は、前置詞forで表す。」「to have+過去分詞は、主節動詞との時制のズレを表す。」などです。各単元に含まれるこうした文法事項の1つ(ないしは2つ同時に)が、1つの文法問題に加工されるのです。つまり、その単元に含まれる文法事項をすべてマスターしていれば、基本的には解けない問題は1つもなく、また、解けない問題があるならば、それは、その問題を加工する元になった文法事項が理解できていないか、あるいは理解していても、頭の中にinputできていないかのいずれかということになります。

② 文法問題を解く前に行うべきこと
 文法の勉強は、いきなり問題を解くのではなく、まずその単元に含まれる文法事項を1つ1つ理解していくことから始めます。そして次に、理解した文法事項を必ず暗記していきます。文法事項は、理解しているだけでは問題解答には繋がらず、完全に暗記して初めて正答を得ることができるのです。理解する力と得点する力は別物です。問題を解くという作業は、頭の中の知識を外へ出す作業(output)であり、そのためには、文法事項がすべて頭の中にストックされていなければならず、つまり文法事項を暗記しておくこと(input)が前提となるのです。内容を理解するだけで、それが知識としてinputされていなければ、outputもできません。
 参考書を手元に置いて、解説を読みながら問題を解けば正解は得られますね。もちろん、実際のテストではそうしたことはできません。しかし、それと同じような状況を作り出すことはできます。つまり、文法事項を完全にinputしてしまえば、それが「頭の中の参考書」となり、頭の中のページをめくりながら問題を解いていく、というイメージです。

③ 文法知識の確認作業として
 問題を解く前にもう1度、文法事項がすべて暗記できているかを確認する作業を行います。
たとえば、白い紙を用意して、その文法単元に含まれる文法事項を1つずつ箇条書きしていきます。書けるということは、その知識を頭からoutputできるということであり、書けないものがあれば、すなわちoutputできないことがわかります。こうして書けなかったものを再度暗記し直し、すべての文法事項を書き出すことができるまで、この作業を繰り返します。
 
④ 問題演習で最終チェック
 いよいよ問題演習を行います。その際、一つ一つの問題について、その問題がどの文法事項に基づいているのかを確認しながら解いていきます。また、間違えた問題があれば、その問題の背景にある文法事項をチェックし、必ず再理解・再暗記を行ってください。

 大学入試で問われる文法事項は数が限られており、決して増えることはありません。文法の勉強は無限に広がるものではなく、すべての文法事項を押さえてしまえば、どんな入試問題でも解けるようになるはずです。とはいえ、すべての文法単元のすべての文法事項を集めると、かなりの分量になるのも事実であり、そのすべての知識が要求されるのが大学入試です。
そうした数ある文法単元をいくつかに分けて範囲を設定してくれるのが定期テストですね。今のうちから大学入試を少しでも意識するならば、これを利用しない手はありません。すべての文法単元・文法事項を一気にマスターするのは、大変な作業です。しかし、定期テストの範囲にしたがって、そのつど各単元を少しずつ押さえていけば、後々の負担はかなり軽くなるはずです。つまり、定期テストに対する文法の勉強の仕方によっては、それが最も確実な受験の準備にもなるわけです。その場しのぎの「答えの丸暗記」などということはせずに、長い目で見て「意味のある」勉強をしてもらいたいと思います。
次の定期テストに向けて、新たな気持ちでがんばってください。

高校生活のスタート

2010 年 3 月 8 日

先週の火曜に大阪府公立高校前期の合格発表がありました.
私は高校生を指導していますので,いよいよ新高1生が誕生したな~という気持ちで合格発表の結果をみています.

開成ハイスクールの各教室では,高1準備授業が開催されます.
私も大阪府下の教室で授業を担当します.自分で担当する授業のことを褒めるのも変な話ですが,この授業は必ず受講した方が高校生活をスムーズにスタートできます.

高1準備授業では
1.英語と数学の高校内容の予習が出来ること
2.高校生活で何に気をつければよいのか
の2点を知ることが出来ます.小学生から中学生になるにあたって大きな変化があったように,中学生から高校生になることは大きな変化をもたらします.

この変化に対応できるのか,できないのか,ここが大きな分かれ道となります.

是非,高1準備授業を受講して「すばらしき高校生活」を手に入れてください.
 

開成ハイスクール 前田佳邦