2011 年 2 月 14 日
みなさん、こんにちは。今は2月、寒い季節でもあり、受験の季節でもありますね。高3生はまさに本番、高2生はいよいよ受験に向けて本格始動をする時期です。高1生の中には、高校受験の頃を思い出したり、密かに心の中で将来に向けて計画を練っている人もいることでしょう。いずれにしても、高校生の皆さんにとって勉強は大きな課題であり、成績を上げることは避けては通れない問題です。
では、どうすれば成績が上がるのでしょう?こればかりは、そんな単純な問題ではありません。しかし、次の経験則が知られています。格好をつけていきなり難しい問題を解くのではなく、易しい単純な問題から始めること。それがスタート地点です。そして、その問題を繰り返し練習することで意識せずとも解けるようになること。これが、第2段階です。簡単な問題だと侮って練習をしていないと、その時だけ分かったつもりになり、いざという時に応用が利かなくなります。特に高校の勉強は、なかなか自分の興味や、知っている知識と結びつかなく、つらく感じることがあります。なんのために勉強しているのか見失ったり、諦めたり、不平を言ったりしてしまいます。しかし、ここは我慢のしどころです。次の定期テストの目標を定めたり、もっと大きく、将来への展望を持ってみたりなどして、なんとしてでも乗り越え、成長してください。すると自動的に答えが頭に浮かんだり、意識せずとも問題が解けるようになる時が来ます。その希望を忘れないようにしてください。
でも、どうしてもうまく進まない、袋小路に陥っている気がする、停滞しているなど気持ちが上向きに向かないこともあります。そんな時はどうすればいいでしょう。どうしようもないのでしょうか?ところが実はそういう時こそが、大きなチャンスの時なのです。自分のやり方に非効率なところがないか、何か遠回りなことをしていないか、と振り返る時です。そして、先生や信頼できる人に相談する時でもあります。いろいろなことを聞いて、多くのことに気づいてください。そのときに気づいたことは、大きな糧になります。
困難なときこそチャンスがあり、飛躍するときだということを忘れないで下さい。そうして、停滞している時を乗り越えたら、成功するまで頑張ることが大事です。必ずうまいこと行くと信じて進むことで、強い芯のある歩み方が出来ます。そして、そこでの成功が他の分野への応用へと広がり、全体としての向上を導きます。希望をもち、くじけず、信じて進んでいってください。
数学科 村上 豊

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2011 年 2 月 7 日
「シトー、エータ?」(これは何だ?)
「エータ、……エーと、エーと」(これは……エーと、エーと)
ルーマニアとの国境の駅ウンゲニーで、ソ連からの出国審査が始まりました。そのとき、審査官と何回これを繰り返したでしょう。ふつうは入国審査の方が厳しく、出国審査は甘いものです。ハバロフスクでの入国は日本人が多いこともあって、ロシア人の入国審査官が日本語で棒読みする「それんのおかね(ソ連のお金)」という質問に対して日本語で「持ってません」と言うだけで済みました(他にも何項目か聞かれたのですがぜんぶ「ありません」「持ってません」と答えたことしか覚えていません)。荷物を検査されることもありませんでした。しかし、出国審査は長時間に及びました。
ウンゲニーに到着して小一時間ほど経ち、車両の切り離しの音も聞こえなくなった頃、彼がやってきました。長身で鋭い目線の男でした。David Bowieに似ているな、というのが当時の印象でした。まずはパスポートとビザ(査証)の確認から始まりました。ソ連のビザは3枚綴りになっていて、入国時に1枚切り取られ、出国時に残りの2枚が回収されます(つまりパスポートには何の痕跡も残らなくなります)。これは問題なく済みました。そして、荷物の検査が始まりました。最初は同じコンパートメントにいたイラク人留学生からでした。彼らはロシア語堪能であり、審査官と軽口をたたきながら検査を受けました。彼らの荷物はバッグ一つ、しかもその中は食料だけでした。当然すぐ終わります。次は私の番です。一応日本で買ってきた「ロシア語会話手帳」などというものと、ソ連に言ってから見つけた「露和会話集」を持ちながら、始めます。
トランクをひっくり返し、すべてを調べ始めました。彼のチェックポイントは中身そのものもそうですが、トランクの中に隠しポケットなどがないか、つまり何かを隠し持っていないかということに集中していました。持っていた本やソ連の空港においてあるのをいいことに持ち帰ったいろんな言語で書かれた小冊子(ソ連を宣伝するものだろうと思います。何せ読めないからわかりません。これは帰国後にお土産として便利でした)は、すべて一冊一冊見ていました。何かが本のどこかにはさんでいないか。それに集中していました。しおりがはさまっていたり、メモがはさまっていたりすると、それを入念にチェックしていました。そして、彼が何だか分からないものを見つけるたびに、冒頭の質疑応答となったわけです。ロシア語をほとんど知らずに行った私でも「シトー・エータ」は分かります。「エータ……」と答えればいいのも知っています。でもその後は言えません。何せ数ですら5までしか数えられないのですから。会話手帳にも露和会話集にもそんな単語は載っていません。そういうときにはすべてイラク人留学生たちが通訳してくれました(本当に感謝です)。ただ、審査官はどうもいろいろと疑念を抱いていたようです。
最後にボディーチェックが始まりました。探知機で調べていましたが、どうやらこれは手動で警報音を鳴らせるものらしく(意味ないやん)関係ないところでもわざとらしく鳴らしていました。ポケットの中のものを出させ、また一つ一つ調べ始めました。彼は定期入れを見つけ、中身を入念に調べ始めました。テレフォンカード(懐かしいものです。今でもありますが)がありました。彼はこう聞いたようです。
「このカードの穴は何であいているのか?」
こんな訳わからんこと聞くな、よう答えんやろと思いつつ、この質問には身ぶり手ぶりで何とか答えました。ただし、当時テレフォンカードのなかったロシア人にとってはかなり不可解なものであったようです。何せ、怪しげな自動販売機しかない国でしたから(余談ですが、先述の「ロシア語会話手帳」によると、「ソ連、特に中央アジアは乾燥した気候の国なので、街の至る所に飲料水を売る自動販売機がある」そうです。確かに自動販売機はありました。一カ所に5台くらいあったところもあります。しかし、1)まず動くかどうかわからない。誰かが使っているのを見たことがない。2)自動販売機からはジュースが出てくるだけで、備え付けの埃を被った共同のグラスでそれを受けて飲まなければならない。3)たとえジュースが出てきても、飽和砂糖水のように砂糖がジャリジャリいうほどの驚異的に甘いものなので喉の渇きを癒すどころではない可能性が高い、ということで使いませんでした)。
次に出てきたものは某CDレンタル店のメンバーズカードでした。これがまたけったいなデザインのカードでした。審査官は私に直接聞かずにイラク人の留学生にこう言ったようです。
「これは何かの政治結社のメンバーズカードではないのか。この男はスパイではないのか?」
留学生が私に「お前が政治結社のメンバーではないかと聞いてるぞ」
と伝えてきました。もちろんかぶりを振りました。一瞬、極寒のシベリアが頭をよぎりました。シベリアに送られるのはごめんです(たぶんそんなことはないでしょうが)。これは面倒なことになりそうだと思ったのですが、何と、この審査官、もう仕事が長引いて面倒くさくなった(私の審査だけで1時間以上経っていました)のか、どう見てもスパイには見えないと思ったのか(本当は一番怪しいですがね)、どうせ出国するのだからどうでもいいやと思ったのか、私が否定したら、あっさりと引き下がったのでした。留学生たちにはいろいろと聞いていたようですが(ロシア語なのでわからない)、まあ大丈夫だろうという結論に達したようです。
最後に外貨のチェックが始まりました。ソ連では入国時にいくらの外貨を持っているかを申請します。その申請用紙を出国時に提示し、それを上回る外貨を持っていると全額没収されるという規定がありました。これが最も緊張するものだったのですが、これはあっという間に終わりました。もう、審査官も疲れていたのでしょう。ソ連国外への持ち出しが禁止されているはずのルーブル紙幣も「いいやろ」ということで手元に残りました。これでやっと審査が終了です。
既にウンゲニー到着から3時間以上が経っていました。ウンゲニーの停車時間は2時間。トータルで3時間半ほど遅れて、ようやくソ連を出国できます。
(まだ続きます)
片岡尚樹

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2011 年 2 月 1 日
みなさんこんにちは。英語科の山本博貴です。今回は、高校英語で恐らく最初に学習する単元である「品詞論」と「5文型」の重要性について、今更ながら語りたいと思います。
前回のブログで「和訳を徹底することで文構造の分析力を養うべし」ということが言われていましたが、その「文構造の分析」をするためのツールが「品詞」および「文型」の知識であるということを皆さんに再度認識してもらいたいと思います。
先日、草津駅前教室の質問教室で高1のある生徒が「先生、この英文訳せへん」といってきました。ここで私が訳をすぐに教えることもできたのですが、どうもその生徒は英文をしっかりと分析して読めていなかったようなので、私は心を鬼にして文構造を把握する手がかりとなる質問を幾つも投げかけました。「ここのかたまりは何の品詞の役割をしている?」「これはO(目的語)?かな、C(補語)かな?」「この動名詞の意味上の主語は?」「この形容詞は何を修飾してる?」などなど…。
その生徒はもう、???という状態でした。私はその生徒に対し、学校で一つひとつ習得していく単元を超えて問題にアプローチすることができていないな、という印象を持ちました。その生徒に限らず、私が担当している高1生全員に当てはまる傾向です。
京大・阪大・神大はもちろん、国公立や関関同立の入試でも英文を多角的な視野(複数の単元の知識を使って)アプローチすることが要求されます。したがって、その習慣を高1・高2の段階から、訓練を通して意識的に習得する必要があります。それをする機会として学校の課題を使わない手はありません。塾で学んだことを学校の課題に応用してはならないなんて決まりはないのですから。
長くなりましたが、英文を読む際には常に「この語(句)(節)は何の品詞で、どの文の要素になっているのか?」「それぞれの要素がどのようなつながりを持っているのか?」を意識して文にあたるようにすると英語力は格段にアップするということがポイントです。
開成ハイスクールの生徒には「皆がやっている勉強」を「皆がやっているように」やるのではなく、そこから一歩進んだ「攻めの勉強」をしてほしいと思います。以前、高橋先生がブログで言及した「微差」をこういったところで積み重ねることで、大学入試で大きな差をつけて成功して欲しいと思います。
英語科 山本博貴

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2011 年 1 月 24 日
こんにちは。開成ハイスクール英語科の濱田健太郎です。
センター試験が終わりました。結果を受けての感想はそれぞれでしょうが、勝負はここからです。油断せずに、志望校に挑んで下さい。
今回は、以前の続編です。
中学時代、私の好きな科目を順番に挙げろといわれたら、英語・理科・数学・国語・社会です。英語に関しては出会った先生がよかったのか、本当に好きで自信がありました。幸いにして、英語は文系でも理系でも入試で必要な科目なので問題はなかったのですが、その後が困りました。確かに数学は好きだったのですが、それは中学までのお話。高校生のみなさんならおわかりですよね?高校の理系の数学半端ないっす!!しかも、こんな計算なんの役に立つねん!!って思うぐらいえげつないレベルでした。2年の2学期に、本格的な微分積分(こんな表現してる時点で向いてない。。)のテストで、ついに破綻をきたしました。200点満点のテストで8点を取りました。それまで、センターレベルの数学は楽勝だったので、理系への未練を断ち切れなかったのですが、さすがにその日のうちに、学年主任に文転したい意思を伝えました。その時の学年主任の言葉は今でも覚えています。「ようやく決心がつきましたか?」というものでした。やはり専門家から見れば明らかに向いてなかったのでしょうね(笑)。しかし、その後にしっかり、「センターと文系2次の問題なら楽勝なんだから、しっかりやればいい。」というフォローの言葉は頂きました。確かにセンター試験本番では、数学は200点を取ることができました。私立入試では、英数国の3科目受験で挑みました。調子に乗って文系なのに薬学部も受験しました。結果はご想像にお任せいたします(笑)。
受験科目を絞るということは、かなりの力を必要とします。当然科目数が少なくなった分、1科目あたりに求められるハードルは高くなります。しかし、そればかりにとらわれるのは危険です。どうするべきか。その選択のきっかけは日常生活の中に必ずあります。そのサインを見逃さず、悩んだら素直にその道の専門家に相談すれば、道は拓けるかもしれません。
みなさんからの相談、お待ちしております。
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2011 年 1 月 17 日
本当に寒くなってきましたね。みなさん体調を崩していませんか?
久しぶりにブログを書きます。
先日、S君の補習をしているとき、彼はこう言っていました。
「英語文法むずすぎ!なんでこんな言葉が世界共通語なんか意味わかれへん!!」
S君は英語が相当難しいと思っているのでしょう。
でも、決してそんなことないですよ。
他の言語と比べても英語は単純な文法です。
それに、英語自体も昔にくらべてかなり簡単になっているのですから。
みなさんは大昔の英語の文章を読んだことがありますか?
英語の歴史を4世紀までさかのぼってみましょう。
「4世紀ごろの英語(古英語)」の文法を少し紹介しましょう。
きっと、「現代の英語」で良かったと思うはずです(笑)!
まず、アルファベットの数は今より多かったようです。最大で33文字まで増えました。
古英語には現在のアルファベットにはない「Þ」や「æ」、「ð」もありました。
古英語の文法は相当複雑です!
動詞が主語や文法によって変化しまくるのです!!
例えば、steal「~を盗む」という動詞の場合、
現在形で主語が1人称単数のときはstele、2人称単数のときはstilst、3人称単数のときはstilð、 複数のときはstelaþにしなければなりません!
ちなみに過去形は1人称単数はstæl、2人称単数はstæle、3人称はstæl、複数はstælon、不定詞のときはstelan、命令文は単数ならstel、複数ならstelaþ、現在分詞はstelende、過去分詞はstolenとすべて変化させなければなりませんでした!
地獄ですね、こんな英文法…。この時代に生まれなくてよかった…。
でも驚くことなかれ、古期英語は動詞だけでなく、なんと名詞も複雑に変化します。
これを専門用語で「屈折」といいます。これもほんとにややこしい…。
すべての名詞は主格「~は」・属格「~の」・対格「~を」・与格「~に」と変化します。
中学校のときにI, my me, mineと変化することを習いましたが、すべての名詞で変化がおこります。名詞は男性名詞・女性名詞・中性名詞と分類され、それぞれ異なった変化をします。
例えば、現在のshipに相当する古英語のscipは男性名詞で、主格はscip、属格はscipes、対格はscip、与格はscipeと変化します。複数形になれば、主格はscipu、属格はscipa、対格はscipu、与格はscipumとなります。
気が遠くなりますね、この活用。
ただ、英語に興味がある人は、ここからどうやって現代の英語に変化をとげていったか調べてみて下さい。すごくドラマティックで面白いですよ!
大道@西田辺

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2011 年 1 月 11 日
こんにちは。新年最初の私のブログ執筆、本来なら「明けまして…」と挨拶をするべきなのでしょうが、私は「おめでとう」という、この素晴らしい言葉を、受験生たちが志望校に合格したときまで取って置きたいので、いつもの挨拶で失礼させていただきます。
さて今回は、英語学習の応用的領域として必須の重要テーマ、「英文解釈」について述べてみたいと思います。お正月気分を払拭するに相応しいテーマでしょう。
英文は、単語の無秩序な集合体ではありません。文中において、各単語は必ず何らかの役割を帯び、また他の単語と結びついていくつかの意味のまとまりを構成しています。ところが、特に難解な英文になると、それが単なる単語の羅列に見えてしまうのは、文章を構成している各単語の働きと結びつき、つまり文の「構造」を意識していないからです。この「文構造」を分析し、把握していく作業こそ、英文解釈なのです。
①「文構造」の分析に必要な視点―その1
英文は、基本的には文の主要素(SVOC)から成り立ちます。そして、この各要素に様々な形の修飾語句が付け加わり、文章は長く複雑になっていくのです。そこで、まずは文の主要素、とりわけS(主語)とV(動詞)を特定する作業を徹底してください。SVが発見できれば、文の大まかな構造を把握することができるからです。また、実際の英文では、文の主要素や修飾語句は、それぞれが複数の語から成り立っている場合が多く、これを見抜くためには「句」の知識が必要です。英文解釈の演習を始める前に、「句」の形と働きを確認しておいてください。
②「文構造」の分析に必要な視点―その2
SVを主要素として成り立つ文は、他の文と「接続詞」によって結ばれ、その結果、文章は長く複雑な構造を持つようになります。この「複文構造」もまた、読解を難しくする要因の1つです。複文中に含まれる文(S+V)のうち、頭に接続詞がくっついているものを「従属節」、くっついていないものを「主節」と呼びますが、文全体の最も重要な意味を担うのは「主節」であり、文全体は訳せなくても、まず「主節」の箇所を特定し、そこだけ訳しても大意は把握できます。ですから、「接続詞」の働きや、「主節」と「従属節」を含む「複文構造」の理解は、英文解釈にとって不可欠です。文法の参考書などで完全にマスターしておいてください。
③英文解釈「和訳」のすすめ
大学入試の長文読解問題は、内容一致問題(選択肢の中から本文の内容と一致するものを選ぶ問題)や空所補充といった、様々な形式の設問から成り立っています。それぞれの出題形式には(特に内容一致問題には)幾つかの解法のテクニックというものがあり、それらはいずれも得点に結びつく重要なものなのですが、基本はやはり読解にあり、正確に読めればどんな設問に対しても確実に正答できるはずです。ですから当面は、読解力そのものを身につけていくべきであり、問題集を選ぶ際も、最初は設問がついているものではなく、できれば全訳するようなものが望ましいでしょう(もちろん、自分の力に合ったものを選んでください)。下線部だけを和訳させるようなテキストもありますが、そうしたものを用いる場合も、ぜひ全訳にチャレンジしてみてください。
また、訳を行なう場合は、実際に日本語訳を書いてください。頭の中だけで訳すと、曖昧なフィーリングで読解を進めていってしまい、文構造を分析する視点が養われません。構造を意識しないで英文を読んでも、読解力は決して伸びないのです。ところが、訳を書くとなると「ごまかし」がきかなくなり、どうしても構造を意識せざるを得ません。始めのうちは時間もかかり困難な作業となるでしょうが、英文解釈の最初の段階は、この和訳のトレーニングを徹底的に行なってください。

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2010 年 12 月 27 日
みなさん、こんにちは。今、この原稿をクリスマス・イブに書いています。この原稿がブログに載るのは、クリスマスを過ぎてからになりますが、みなさんはどんな気持ちでクリスマスを過ごしましたか?高2生の皆さんは、「来年は受験でクリスマスを楽しめないから、今年は目一杯楽しもう。」、と思って過ごしたでしょうか。高1生の皆さんの中には去年の高校受験の頃のしんどさを思い出したりする人もいるでしょう。受験というのは、色々な意味でプレッシャーですよね。私も受験の頃は、「お風呂が熱い」なんて些細なことで、プリプリしてしまった記憶があります。また、合格出来るだろうか、と不安に思ったりもしました。人間はどうしても、新しいこと、先の見えない未来のことに不安と恐れを覚えてしまいます。どうすればいいのでしょう。経験からいうと、それを克服することはできません。しかし、その一部を軽くさせることはできます。開成ハイスクールでは定期テスト対策に力をいれています。その理由は、普段の勉強を大事にして欲しい、ということもありますが、テストに慣れて欲しいという狙いもあります。テストの時間は独特の緊張感があり、それに真剣に向き合うことで場慣れします。皆さんも、模試などを受けに行った時、やたらと賢そうな人を見たことはありませんか?テスト結果も分からずに、なぜそのように見えるのでしょう。それは、その人が勉強すること、テストを受けることに慣れているからです。「習うより慣れろ」、という面が勉強には少なからずあります。慣れることを大事にしましょう。勉強は努力した分だけ、自分に帰ってきます。誰のためでもなく、自分自身を成長させるために学ぶことを大事にしましょう。
それでは、今日のこの日に感謝して。遅ればせながら、メリークリスマス。
数学科 村上 豊
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2010 年 12 月 20 日
修学旅行でグアムや台湾へいく高校も珍しくなくなり、海外旅行がごく一般的になった昨今ではありますが、やはり大学生の間には海外をもふくめて絶対旅に出てほしいと思います。ということで昔、学生時代に乗った「ダニューブ・エクスプレス」の話をします。
3 週間にもおよぶソビエト連邦(崩壊して早 20 年近くたち最早歴史用語です。ロシアと言ってもよいのですが、今の国名でいうとウズベキスタン、トルクメニスタン、グルジア、ウクライナにも行ったので、やっぱりソ連と言うべきです)の旅を経て、同行の友人とも別れ、モスクワから単身乗りこんだのが、ダニューブ・エクスプレスでした。行先はトルコのイスタンブルです。渡されたチケットの記載を見ると料金が約 3 万円、チケットの経由地を見ると国境通過が 3 回、チケットを手配してくれた旅行会社がくれた旅程表によると、車中泊 2 泊、約 40 時間の旅です。機内で雨を降らし窓からのすきま風が寒い(当時、現状はこうではない…と思いたい)航空会社、ア**フ**トとは違って、水漏れもなく寒くもない(冬でもかなり車内は暑い)、そして安い鉄道の旅なら快適だろうと期待していました。それに山に突っ込みかけた挙句に吹雪の中でも強行着陸をやってのける(当時、現状は少ない…と思いたい)航空会社、*エ***ー*とは違って、レールの上を走り吹雪の中でも落ちることがない鉄道は安心です。しかも、隣は食堂車でした。食いっぱぐれる心配もありません。冷え切った機内食が出る(しつこいようだが当時、現状は改善されたはず)航空会社、**ロ*ロ**とは違って、温かいものが食べられそうです。
モスクワのキエフスキー駅(モスクワにはモスクワ駅はなく、乗車する列車の経由地によって乗車する駅が異なります。駅名はその経由地がつけられています)から乗り込むとコンパートメントは 3 人部屋で、あとの 2 人はともにイラク人で、留学先のタシュケントから帰省する学生でした。1 人は John Oates 似の日本人の中東のイメージにかなり近い雰囲気を持つ小柄な男、もう 1 人は Bruce Hornsby 似の白人の大柄な男でした(当時の第一印象なのでたとえられる人間が古いです。具体的にどんな顔かを知りたければ YouTube でも御覧ください)。彼らは、しきりに「金を持っているのか」「ビザを持っているのか」といろいろなことを聞いてきました。警戒している私は、ごく一部のキャッシュだけ見せただけでした。彼らは私のことを相当ビンボーだと思ったようです(ヨーロッパから日本に帰るチケットを無謀な私は日本で手配してません。だから実はちょっと金持ちだったのです)。
発車は夜の 22:30 でした。出発すると早速車掌がやってきました。米ドルを売らないかという話です。公定レートの 5 倍ほどで買うとのことです。とはいっても明日はもうソ連出国する予定のみです。ルーブルは海外へは持ち出せません。もっと早く言ってくれればいいのにと思いつつ断ると、今度はジーンズや腕時計を売ってくれと言ってきます。これは米ドルよりも高くで売り捌けるのですが(当時、いらないものを日本から持って行きこれで旅費を稼いでいる日本人もいました)、売ると自分が着るものがなくなるので泣く泣く断ります。個人で旅行するとこういうことが楽しめます(リスクもあります)。
翌朝、起きると間もなくキエフです。今はウクライナの首都であるキエフですが、当時はその数年前に大事故を起こしたチェルノブイリ原発から直近の大都市として知られていました。しかもキエフは雨が降っていました。車掌は車両から出るなと言ってきました。停車時間も短いので出ることもありませんが。
2 日間で 3 回の出入国をするはずなのだから、キエフを出ればもうすぐソ連出国だろうと思っていたのですが、なかなかそのような雰囲気ではありません。留学生の 2 人はのんきに昼寝をしています。ちなみに彼らは私をよほどのビンボー人と思ったのか、この日レストランにまで連れて行ってくれ全部奢ってくれました。
暗くなってきてもまだ国境には着きません。地理的に考えてもこれはおかしい。車内をうろついていると(とはいっても別の車両に移ることは、いつ切り離されるかわからない国際列車内では危険なので、遠出はできません)「ソ連国際列車時刻表」(英語版)というものが置いてありました。それを見ると、どう考えても車中泊は 3 泊でした。これで謎は解けました。これでまともなルートを走っていることはわかりました。ついでにキエフの段階ですでに 2 時間以上遅れていたことも分かりました。すでに日本を離れて 3 週間、ハプニングに鈍感になっていて(死ななきゃいいぐらいで臨むのがポイント)、どうせイスタンブルのホテルの予約もしていない私にとってはスケジュールが 1 日延びても大したことではありませんでした(この先もまだまだハプニングは起こりましたが)。
深夜、ようやくソ連とルーマニアの国境のソ連側の駅ウンゲニー駅に着きました。車両を切り離す音がかなりの長時間続いた後、ようやく出国の審査が始まりました。ソ連の出国審査は悪名高いものでしたが、とくに完全に個人旅行者である私には苦難の道が待っていました。(続く…)
片岡尚樹

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2010 年 12 月 13 日
「一度決めたことを忘れないで何度も何度も繰り返そうそうしていつか変わっていく弱い自分」これは,私が尊敬するシンガーソングライターの詩の一節です.
心理学的な見地から考えてみても,人間は環境の生き物とよばれており,自己の行動を完全に制御することは非常に難しいようです.自己にしみついている「日常」や「習慣」といったものを一蹴して自分を変えるというのは思っている以上にエネルギーを必要とすることに違いありません.
「大学入試に向けて勉強を始めないと!」と意気込んでみても部活でヘトヘトになって帰宅したら睡魔が・・・なんてこともあるでしょう.しかし,高2のみなさんはあと数ヶ月のうちに受験生として目覚めることが求められてきます.自分を変える労力をいつまでも惜しんでいては結局変わることなんてできません.人間ってやっぱり自分に甘いから.
就職活動やその他の場面でいわゆる「難関大出身者」が優遇されるのはなぜでしょうか.その理由は単純で,彼らには自己を律してその大学に入学するに相当する労を惜しむことができる人間である,ということが,それらの大学に入ることで証明されるからです.その大学自体に価値があるというよりも,むしろそこに入るまでの過程を評価されるのです.しんどい時に踏ん張れる人間だけが自分を変え、周りの人々を変化の渦へと巻き込み,結果社会を良い方向に動かせるチカラを持つのだと一般に考えられるからです.
大津京駅前教室・草津駅前教室で私が面談で約束の課題のテストをするときに「部活の大会で忙しかった」「テスト前やったからできてない」という生徒がたまにいます.たしかに高校生の1日は非常に忙しい,やりたいこともやらなければならないこともたくさんあります.しかし,それを言い訳にしてほしくない.受験勉強とは「夢」を叶えるための投資と考えられます.そうすると,もろもろを言い訳に受験勉強をしない=夢ともろもろを天秤にかけて,夢を軽視していることにほかなりません.それが懸命な選択と言えるでしょうか?
今,自分が何をすべきかということを統合的視点から判断できる様になってください.妥当な計画を立て,それをしっかり消化することこそ,学習の1番の成功要因ですよ.
ライバルに,そして自分に気持ちで負けるな!!
(英語科)
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2010 年 12 月 6 日
こんにちは。開成ハイスクール英語科の濱田健太郎です。さてさて季節はさらに進み、本格的に寒くなってきました。インフルエンザにノロウィルス、身の回りには危険がいっぱいですが、対策は万全でしょうか。今年のインフルエンザの予防接種は3種混合ワクチンで例年より強い成分らしいので、接種のタイミングにも配慮しましょう。
さてさて、いつもながら話は急に変って、1年生、2年生の皆さんは来年度のコース選択を完了された頃だと思います。即決できた人も、ギリギリまで悩んだ人もいるのではないでしょうか。
では、何を基準にコース選択をしたのでしょうか。小学生や中学生の頃は、「好きだから」で何事も決めることができたのに、高校生になると色々なことを考えてしまいますよね。中には、「早く数学とバイバイしたい!」という理由から私立文系を即決した人もいるでしょうし、何が何でも国公立の医学部って人は、ほとんど選択の余地なしの時間割になったことでしょう。
私は高校1年生の時、選択は本当に悩みました。最初は文系で提出し、理系に修正して再提出をしました。ですから、高校2年生は、物理・化学選択のバリバリの理系の生徒として過ごしていました。私が理系を選択した理由は極めて単純です。私の志望は国公立理系だったのですが、それは募集定員の多さに魅力を感じたからという理由だけでした。確かに化学は好きでした。しかし化学を好きな理由は点数がとれるからということに気付いたのはしばらくたってからでした。この時点でハッキリ言えることは、点数がとれるから○○を選ぶという単純な発想は危険だということです。理系を選択しようとしている人、本気で数学の世界に飛び込む勇気がありますか。今の数学で点数がとれているからといって数Ⅲができる保証はどこにもありませんよ。その単元がどの内容までを必要としているのか、ちゃんと調べて下さい。コース選択は立派な入試の一部ですよ。
まだ悩んでいる人、相談に乗りますよ。
コース選択で失敗しないためにも失敗した人の所に相談に来て下さい。次回こそは、悩みつつ文転する心境と環境の変化について述べたいと思います。
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